私は宇宙人さやか。働きながら、この惑星の調査をしている。
「見てよ。この前、汽車のラストラン、見て来たんだ~。カッコ良かったよ。特にこの音、たまらないよね~」
この惑星の鉄道オタクという人間は普通の人と違った感性を持っている。
「僕は汽車の走る音を聞き分けられるんだ。1回聞けば、すぐに覚えられるからね」
さらに鋭い感性まで持ち合わせている。それは凄いと思う。だが…
『ちょっとキミ!この書類、また間違っているじゃないか!一体何回言ったら分るんだ!?』
「えっ!あっ!すみません…ところでキミ、誰だっけ?僕より年下だよね。そういう口のきき方はどうかと思うな~」
『何を言っている!私はもう1カ月も前にここの部長になったんだぞ。もういい加減顔を覚えておけ!』
「すっ!すみませんでした!」
この惑星の住人。仕事や興味のない事になるとその感性が途端に鈍る。
それが出世街道への出発を妨げる不協和音となっているとも知らずに…