ドラゴンと混じりし者

  この作品にはこれらが含まれています

  :transfur

  :融合

  :グロテスクな描写(けっこうエグイ為、G付けてます)

  今回エロ少な目、transfurが軸の話です

  以上が大丈夫な方はどうぞ

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  魔法と剣に技術が栄える大陸、ドヴァー大陸

  多種多様な生き物で溢れたドヴァー大陸だったが近年人間の開発が進み、開発の犠牲となった種は年々増えていった

  だが犠牲にならんと抵抗する生き物が居た・・・ドラゴン

  空を自由に駆け、上空から殺戮と死をまき散らし、地獄を吐くが如く人々の村や街を焼き人間の天敵となる種

  ドラゴンと人間は長い長い戦いを得て、戦術、技術、能力とあらゆる力を貪欲に取り込み続けた結果・・・今までは手も足も出なかった相手のドラゴンを倒す事に成功した

  そしてドラゴンを倒した者達は独自で街を作り、国を作った

  その街の名は【ハント】

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  ハントは対ドラゴン用の高い城壁と国全体を分厚い魔法の壁で防御する魔導フィールドを備えドラゴン達を撃退してきた

  そんなハントの城壁が開き、ドラゴン用の対空バリスタ砲が6機、魔法による防御フィールドを展開する魔導シールダーが3機、ドラゴンを拘束するための拘束砲台が2機、そしてそれらを運用する歩兵大隊1200人という大部隊がハントから出撃した

  目的は、7大神竜の1人、炎ノ翼と呼ばれるドラゴンの討伐

  神の力に匹敵するレベルと呼ばれる7大神竜達だが既に3体、白ノ翼、黒ノ翼、風ノ翼をハントのドラゴンハンター達が仕留め、偉業をなしていた

  4つある隊の中で3番目に該当する第三部隊隊長、リグベ

  身長190cmの体で、髪は黒のショートヘア、顔たちはハントの中でも上位の人気があり、優し気のあるオッサンというイメージが定着していた

  体も幾多のドラゴンとの戦いで鍛え上げられ、全身を赤いドラゴンの素材で作られたフルプレートの鎧で身を固め、武器は鈍く赤い光を放つ大剣で、ドラゴンの素材と鉄を溶かして混ぜ合わせた竜鋼と呼ばれる素材を用いたバスターソード

  普通のドラゴン相手ならば一撃で一刀両断する切れ味を持っている

  リグベは空を見上げると、暗みの掛かった雲に肌寒い風を受け『雪が降るな・・・』そう呟き、進軍し・・・

  ハントから10kmほど離れた所に移動し、大部隊の前には高くそびえたつ山脈

  司令官の英雄と称される7大神竜の黒ノ翼を打ち取ったファーメルが号令を出す

  『全隊!今夜はここで野営し、明日の明朝から山脈越えに入る!!体力を整えておけ!!』

  身長170cmと他の者に比べると身長が低く、銀髪の長い髪を後ろで束ね全身黒い鱗の鎧を身にまとい竜の牙から作られた片手直剣と黒い甲殻で仕上げられた盾

  魔法の使いに長け、剣術、戦術、魔法と隙がない、まさにこの大部隊を取り仕切る司令官

  リグベは自分の隊に野営設置の指示を出し、直属の部隊員が荷車から荷物を下ろし手慣れた手つきで野営設置準備に入る

  その慣れた様子に感心したのかファーメルがリグベの肩に手を当てて『流石は遠方のドラゴンを狩る精鋭部隊!野営の設置が手慣れている』

  リグベは肩をすくめて『やめてくださいよファーメル殿、我々は国の中でジッとしているのが苦手なタチが多い者の寄せ集めみたいなもんです。ドラゴンに対する憎しみがいつまで経っても薄れない馬鹿な奴らの集まりですよ』

  ファーメルはフハハッ!と軽く笑うとリグベの肩を軽く叩いて『頼もしい限りだ!私はこの通りハントに大事に大事に温存されている箱入り騎士だ。戦となれば自信はあるが外には疎い所があってね頼りにしてるぞリグベ』

  リグベは笑みでファーメルに答えると部隊員達に『ほらお前ら!さっさと設置して食料調達班を組むぞ!!』

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  その夜、野営地では雪がパラパラと振り注ぎ、あっという間に積雪は5cmを越えていた

  リグベはテントから出て山脈の方角を見つめ『この雪・・・この静けさ・・・なんだか妙に胸騒ぎがする・・・』

  これから神に近い能力を持った炎ノ翼と戦うせいなのか、張り詰めた緊張感から、この静かな夜が不気味でならなかった

  そんな不安を感じった矢先だった山脈から一瞬だけ明かりが見えボワッと何かが燃えたような光を見つけ、その一瞬灯った光から黒いドラゴンの影が見えた

  『まさか・・・!!』

  風をズォォッ・・・と切り裂く音が聞こえ、姿は見えなくとも直感で分かった”奴が来た”と

  『スゥゥゥ・・・敵襲ゥゥゥゥゥッ!!!』リグベは大声で叫び仲間に周知するドラゴンが来た事を

  テントから次々と歩兵が慌てて出てくるがほとんど準備ができず剣と盾だけもった歩兵ばかり

  次の瞬間、リグベは衝撃波に吹き飛ばされ空中で受け身を取って着地すると

  近くにあった第2部隊の兵舎テントが跡形もなく消し飛び、超高熱のブレスを吐いたのか一直線全てが消し炭になり、あまりに高温のブレスだったのかブレスを放ち始めた最初の場所はマグマのようにドロッとした液体が流れている

  『この火力・・・この威力っ・・・間違いない!奴から仕掛けて来やがった!!暗きを照らせ!!サンラ--』

  『サンライトッ!!!』ファーメルがリグベよりも先に魔法を放ち野営地全体が太陽の光りが照らすように明るくなり

  空の暗闇を晴らしていくと・・・

  巨体を支える巨大な翼、全身を鎧のように覆う赤い鱗と甲殻、歩兵が着る鎧など無意味だと感じさせる強靭な牙と爪、国一つを滅ぼす力が有する事を理解させる巨体

  『ゴガァァァァァッ!!!!』大気を震えさせる大咆哮、その声を浴びた臆病な者は腰を抜かしてその場に尻もちをついて震える

  だがファーメルは剣を掲げ『第1部隊は兵器の準備!!第4部隊は生存者の救出!!第3部隊は私に続け!!』

  この状況でも決してくじけないファーメルの強い眼差しにリグベは頷いて『分かった!!』【この人と一緒に居るとなぜだろうな・・・こんな絶望的な敵を相手にも勝てる気にさせてくれる】

  ファーメルは単独で風魔法による跳躍で飛翔し、空中に飛ぶ炎ノ翼を剣で叩きつけて地面へと叩き落す

  『リグベッ!!!』

  ファーメルの意図は読めた、リグベは全身の筋肉をバキッ!!と膨れ上がるほどフル活用して大剣を構え『ハァァァァッ!!!』炎ノ翼が地面へと落着すると同時に強烈な斬撃を放つ

  炎ノ翼は斬撃を直に背中で受け、血しぶきを出す

  ファーメルはチャンスと思い空中で再び風魔法の跳躍で一気に落着した炎ノ翼へと切りかかる

  だが隙を突いた攻撃は・・・

  『下がれ!!ファーメルッ!!!』

  リグベの声と共に炎ノ翼はその巨体を活かした尾のフルスイング

  ファーメルは防御姿勢をとる暇もなく直に直撃を受け当たった瞬間、ゴギャッと骨が砕ける音と共に吹き飛ばされ野営地の真ん中に叩きつけられる

  『ブハァッ!?』口から大量の血反吐を吐き出す

  『ヌォォォォォォッ!!』リグベは大剣を構えて炎ノ翼へと切りかかり、首を狙う

  だが炎ノ翼は前足でバスターソードを防ぐ

  『うぐっ・・・!ウォァァァァァァッ!!』気合の一撃、その後にくる反動など考えない、皆の為に時間を作る

  その思いで放った一撃は炎ノ翼を驚かせ、巨大な前足が切り飛ばされ返り血を全身で浴びる

  『グオァァァァァッ!!』炎ノ翼は叫び、苦しむ、だが炎ノ翼は尻尾を用いてリグベにカウンターを当て、吹き飛ばす

  ゴギャッ・・・

  鈍く嫌な音が伝わる、あばらの骨が粉々に砕けたのを確信した一撃

  だがリグベは腕を盾にし肺へのダメージはギリギリ避け致命傷は避けられたが吹き飛ばされ野営地の外に放り出される

  『ぐあぁぁぁぁっ!!!』

  【人とはなんて脆いんだろうな・・・これだけ研鑽を積み重ねても一対一ではあの強さには敵わない・・・】

  リグベは野営地の外にある木に叩きつけられ倒れる

  『グハッ・・・ぐぅ・・・俺は・・・ここまでかっ・・・?』

  体が悲鳴を上げて動かせない骨が砕かれ、脳から筋肉へと信号が届かず、痛覚さえも鈍ってきている

  だが野営地からは反撃の音が聞こえた、バリスタの発射する火薬の音、剣で鱗を削る音、気合を入れ渾身の力をふり絞る兵の声

  『ここで立たずして何が隊長かっ・・・!!うぉぉぉぉぉぉっ!!!』

  命を燃やし、気合で肉体を動かす

  バスターソードを背負い全力で野営地へと走る

  だが部隊のほとんどが死傷、持ち込んだ機材もほとんどが破壊されている

  だがリグベは見逃さなかった仲間が作ってくれた弱点を

  炎ノ翼の首筋にある鱗が攻撃によって削げ落ちていて柔らかくなっている相手はこちらに気が付いてない

  炎ノ翼はトドメと言わんばかりに空中へと飛び立ち口からは灼熱の炎があふれ出る

  炎ノ翼からブレスが放たれた瞬間・・・

  『ウォォォォォォォォッ!!!』リグベのバスターソードが炎ノ翼の首筋に突き刺さる

  その瞬間、ブレスが野営地へと着弾して大爆発が起きる、何もかもが衝撃波で消し飛んでいく

  消し飛ぶ最中、リグベは炎ノ翼が息絶え、地面に落下を始めた事を見届け

  【俺は・・・勝ったぞ・・・!】

  広がる炎の衝撃波にリグベも包み込まれていくがリグベは穏やかな表情で消えていった

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  雲がかかった霊峰のような場所で3匹のドラゴンが会話している

  一体は尾ビレやヒレを持った水ノ翼

  【---が、逝った・・・我々は滅ぼされかけている】

  そしてもう一体は土のような鱗で覆われ屈強な体の土ノ翼

  【我々は生きねば・・・】

  全身が黄色の鱗で覆われ雷を操る雷ノ翼

  【打開策はあるのか?炎ノ翼よ】

  雷ノ翼はまるで自分に問いかけてくる

  だが自分は自分じゃない声と言葉で彼らに言葉を返した

  【--と--し、我は生きる】

  勝手に口が開き勝手に体が動く、まるで他人の中に入っているかのような感覚

  だがその言葉を最後に全てがモヤの掛かった曖昧な物へと変化していく

  ------

  『・・・・・・ここは・・・』

  リグベは目を覚ますと病室だった、体を起こすと痛みはなく、自分の体に付いた古傷も無くなり、まるで新品の体と言っても過言ではないようだった

  『俺は・・・何を・・・』記憶が混濁していて思い出せない、鮮明に覚えているのは炎ノ翼に一太刀浴びせ、カウンターの尻尾攻撃を受けて全身の骨が砕かれる感覚

  だが食らったはずの横腹には痣や傷一つなく、痛みはない

  『死後の世界・・・なのか・・・?』

  『ちゃーんと生きてますよー!4カ月ぶりのお目覚めですがっ!』

  若い女性の声が聞こえ病室に入ってきたのはハントの中でも腕利きの医者で有名なメリベルという医者だった

  丸いフレームの特徴的なメガネを掛け、こげ茶色の長いストレートヘアを三つ編みにし、細身の体と小さい160cmの身長で小さく幼げがある可愛い医者

  リグベは辺りを見回すが他のベッドは全て空いていて『他の生存者は・・・?』

  メリベルは身をかがめて俯き『貴方だけ・・・』

  リグベは落胆し『そうか・・・炎ノ翼は?』

  メリベルは病室の窓を開けて新鮮な空気を病室に入れ外を長め『野営地は完全に消失、辺り一帯は爆発して焼け焦げた大地が直径100m、焼け跡から部隊員の全滅が確認できたわ・・・炎ノ翼の死体は右前足を残してそれ以外は・・・無かったわ』

  死体がなかった

  それは明確な答えだった、負けたという事実

  相手が生き、部隊は全滅

  リグベは病室の静けさとメリベルの顔から凡そ察しがついていた

  『そうか・・・』

  メリベルはリグベのベッドに身を乗り出して『それで質問なんだけれど・・・どうして裸で倒れていたの・・・?』

  『裸・・・?』

  『そうよ爆心地と思しき場所に貴方が全裸で横たわっているのを捜索隊が発見したの、全身外傷は一切なく装備も全部ない状態でね』

  リグベは唐突過ぎて混乱し『記憶に・・・ない・・・俺が最後に覚えている光景は炎ノ翼に一太刀浴びせ、前足を切り落とした後にカウンターで尻尾攻撃を受けあばらの骨が砕かれた所から記憶がない』

  メリベルは溜息を吐いて『ハァ・・・記憶になくとも事実は事実よ。事態が事態なだけに貴方はハントでは炎ノ翼を倒した英雄という扱いになっているわ』

  リグベは首を振って『倒してなどっ・・・!』

  『あれだけの大部隊よ・・・全滅して貴方だけ裸で返ってきた・・・なんて事が知られたら貴方はここで生きていけないわ・・・公には重傷を追いながらも皆と力を合わせて辛くも勝利したってシナリオにされているわ』

  リグベは空を見上げて『奴は生きているとバレて嘘がすぐに見抜かれるぞ』

  メリベルは笑顔で『それは問題ないわ』

  『どうしてそう言い切れる?』

  メリベルは書類を持ち出して記録データを差し出し『これを見て頂戴、ここ4カ月、炎ノ翼は目撃情報が出てない、ムーンジェノサイドも起きてないわ』

  ムーンジェノサイド、7大神竜のどれかが村や街を襲撃する日、満月の日に来る確率が高く、人々からは月の虐殺、ムーンジェノサイドと恐れられている

  『炎ノ翼も他の翼達もかっ!?』

  『ええ・・・だから公に死んだって事にしてもだれも疑わないわ。それに希望的観測ではあるけれど貴方が切った前足と現場に残っていた出血量から推測して、長くは生きられない確率が高いわ』

  リグベは歯を食いしばって『奴はそんなんで死ぬような奴かっ・・・!』

  メリベルはベットから立ち上がり『ともかく!ドヴァー大陸ではこれほどまでにない静かな夜が続いてるわ、これは喜ぶべきよ』

  『そう・・・なのかもな・・・』リグベは全てが納得できなかった、炎ノ翼が生きているのか死んでいるのかも分からない、自分が全裸であの場に倒れていたこと、あの戦いで得たものは何だったのかという事・・・

  [newpage]

  それからリグベは自宅へと戻る

  自宅は街の人気のない路地裏にある道具屋を改装した自宅で、中へと入り4カ月ぶりに戻ると

  自宅は4カ月も放置されていた為か埃だらけになっていて『英雄と崇めるくらないなら俺の家ぐらい誰かが管理してくれたっていいだろう・・・仕方がない今日は掃除で一日潰すか・・・』

  こうして掃除を初め1人で黙々と作業をこなしていると・・・

  『っあ・・・ロウソクが燃え尽きて切れているな・・・水も飲めそうにないし、食べ物も全部腐っているな買い足しに行くか・・・』

  街を出歩くとすれ違う人達からは賞賛の声ばかり掛けられ、4カ月も眠っていた事を気にかけてくれる人や傷の具合を聞いてくれたりと、人々の温かみを感じた

  生活必需品と食べ物もまとめて購入できる何でも屋の店で一通り買う

  店主の爺さんは笑顔で『貴方は炎ノ翼を倒した英雄様だっ!今回は支払いはいいよっ!私の孫が部隊に参加しててね・・・全滅の知らせを受けた時は嘆いたがっ・・・あの赤い翼でもう悲しむ人がいないと思うと嬉しい気分だよっ』

  とても申し訳ない気分だった、リグベは愛想笑いして品物を受け取り店を去ろうとした時にふと鎧に目がついた

  その鎧はドラゴンの鱗や甲殻をふんだんに用いて作られた鎧でリグベはその鎧を見ていると

  『爺さん・・・この鎧には何体ぐらいのドラゴンの素材を用いたんだ・・・?』

  『そうじゃな・・・およそ6体って所じゃな!』

  【ヨクモ仲間ヲ・・・許サン・・・殺ス】

  血が滾り脳裏に浮かび上がる、この爺さんを剣で一突きして皮を剥いでこの鎧と同じようにしてやろうと

  リグベはハッと我に戻って頭を抱え【な・・・何を考えているっ・・・俺は・・・!?】

  苦しそうな様子に爺さんは驚いて『ま・・・まさかまだ傷がっ・・・』

  『だ、大丈夫だっ・・・こんなにたくさんタダで貰って悪いな・・・また来る』

  リグベは早々に店を出て自分の正気を疑った『俺は・・・一瞬でもあの爺さんを殺そうとした・・・のか・・・?』

  ------

  別の日でも・・・

  酒場で飲み食いに来ていたリグベが酒場で、ドラゴンを討伐した部隊が意気揚々とドラゴンを殺した瞬間を鮮明に語る

  だかその語りが無性に聞き心地が悪く全身の血液が沸騰したかのようにイラ立ち・・・

  『静かにしやがれぇぇぇっ!!』1人を持ち上げて机に叩きつけた

  叩きつけられた相手は怯え『す・・・すみせまんっ・・・静かにしますからっ・・・』

  そこで我に返った【俺はっ・・・何をしているんだっ!?】

  『わ、悪い・・・すまなかった・・・これで勘弁してくれ・・・』金貨を渡して謝罪し、リグベはすぐに自宅へと逃げるように駆け込んだ

  ベッドの上で頭を抱え『俺はっ・・・俺はなぜっ・・・なぜドラゴンを害した事にこんなにも腹が立つっ・・・!?』

  怒りが煮え滾る時、それは仲間が殺された時に感じる憤怒と似ていた

  『俺はドラゴンハンターでっ・・・ドラゴンを殺す者っ・・・兄さんや母さんを殺したあのドラゴンをっ・・・』

  リグベは過去に親族をドラゴンによって焼き払われて殺されてしまった過去を持つ、だがその過去で殺されてしまった家族の怒りが鈍り始めていた

  仕方がない、しょうがなかった、家族を殺したドラゴンは違う個体だと

  まるでドラゴンを保守するかのような思考が頭から離れなかった

  自宅に備えてある鎧を身にまとい『確かめねば・・・俺が俺であるために・・・』

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  真夜中にハントを抜け出して弱いドラゴンが出没する近郊の森へと入った

  周囲からドラゴンの気配がするが襲ってくる気配がない

  『どうしたっ!!かかってこいっ!!俺はここにいるぞっ!!!』

  だがドラゴン達は明らかに近くにいるのに襲ってはこない

  『そっちが来ないならっ・・・!!』剣を抜いてドラゴンが居ると思しき場所へと斬撃を放つ

  斬撃は隠れていたドラゴンに直撃し小さな翼竜が地面に落ちてきた

  『ッ・・・!す・・・すまないっ・・・今回復魔法を・・・』

  翼竜に手を当て回復魔法を掛けてしまい傷が癒えた翼竜は飛び立っていく

  リグベは頭を抱えて倒れ込んだ『なぜだっ・・・なぜっ・・・奴らは家族の仇なんだぞっ・・・だが切った瞬間っ・・・な、仲間を攻撃したような気分になったっ・・・申し訳なく思ってしまったっ・・・!!俺はっ・・・俺はどうしちまったんだぁぁぁぁっ・・・!!』

  『おやおやっ・・・かの英雄様が弱弱しい声じゃねぇかっ・・・』周囲からは盗賊と思しき集団がリグベを取り囲み始める

  『かの英雄様も先の戦いで萎れちまったってかっ!?』

  『あいつ自分で切っておいてドラゴンに回復魔法をかけてやがったぜっ!』

  『随分落ちたなぁっ!ゲヒャヒャヒャッ!』

  リグベは剣を構えて『ドラゴン相手だと剣が鈍る・・・だがお前らなら容赦なく殺せる・・・俺の剣が鈍っているかどうかの確認はお前らを使わせてもらうぞ・・・』

  すると盗賊の一人が『殺せるもんなら殺してみなーっ・・・ヒヒッ』盗賊は先ほど逃がしたはずの翼竜を捕まえて短剣で串刺しにして盾に使っていて

  それを見た瞬間リグベの意識が途絶えた

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  真っ暗な中でリグベは全裸で立っていて『ここはっ・・・?』

  目の前からは炎ノ翼が突然現れる

  だが恐怖感は感じずむしろ頼もしく感じてしまう

  炎ノ翼は口を大きく開けてリグベをバグゥッ!!と一口で食べた

  その瞬間、リグベは目を覚ます

  だが目が覚めた同時に嗅ぎ慣れた甘ったるく何時までたっても嗅ぎ慣れない鉄の、血の臭いで溢れていた

  起き上がると・・・

  『なっ・・・』

  盗賊達は無残に手足や頭がもがれ、内臓が周囲に散らばっている

  まるで獣に食い荒らされた死体のようになっていて、他には全身を焼かれて丸焦げになった死体や・・・爪や牙で切り付けられた切り傷だらけの死体

  ドラゴンがやったと思しき有様、その場にはこれほど大きな傷や力を持ったドラゴンはおらず小型の翼竜しか生息していないはず

  『はっ・・・!?』そしてリグベは全裸になっていた

  装備品などは全て破損している、だが破損の仕方が不自然だった、内側からの膨張に耐えられずベルトや防具がはち切れたようなあと

  『そんな・・・これじゃ・・まるで俺がっ・・・俺がドラゴンになってコイツらを・・・』

  思い返せば全て当てはまる、当てはまり過ぎる

  そして意識が途絶えたはずなのに断片的に感覚として残っている、肉を引きちぎり、骨を砕き、皮膚を切り裂いた感触を

  『俺は・・・ドラゴン・・・なのか・・・?』

  すると突如として吐き気に襲われ嘔吐する

  『うっ・・・うぇぇぇぇっ・・・ごぼっ・・・うっ・・・』

  吐き出した吐しゃ物には・・・人間の指や腕の残骸が入っていた

  『あっ・・・うあっ・・・あぁぁっ!!』認めるしかないこれは自分がやったのだと

  混乱してパニックになり訳も分からず走り出した、その場に居たくない一心で

  すると綺麗な水が流れる川と池があり自分の手足についた血を落とそうと池に近づくと・・・

  そこに映った自分の顔は異質な物だった

  顔全体が赤いドラゴンのような皮で覆われ、ドラゴンの角と牙が生え、顎の一部が尖ったドラゴンのような顎になり、瞳はオレンジ色のまるで炎ノ翼のような鋭い竜の瞳

  体全身は赤い皮で覆われ、手足からは赤いドラゴンの鱗で覆われている

  足は鍵爪になり手からは鋭く長い爪が生えている

  その姿はまるで尾の無い半竜人

  『うあっ!!俺がっ俺の体がっ!!ああっ・・・!』先ほどまでは人の姿だったのに突如としてドラゴンと人が交じり合ったような姿に変わっている

  すると周囲からはドラゴン達の鳴き声が重なり音楽のように聞こえた、甲高い声のドラゴン、低い声のドラゴンと様々で、その音楽のようなさえずりを聞いていると自分も咽を自然と動かし

  グルルッ・・・!グルルルッ・・・!鳴けば鳴くほど気持が穏やかになる

  混乱し乱れていた精神の波長がとても平たんな物になり理性が戻ってくる・・・

  ズズズ・・・と姿は人の姿へと戻っていきリグベは眠るようにその場に倒れた

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  失われていた記憶。

  再び立ち上がり、炎ノ翼の首に剣を突き立てた記憶が戻り、あの衝撃波を受けた直後まで記憶を取り戻すと

  目の前には倒れた自分が居た。だが爆風と衝撃波で息絶え死んでいる

  だが炎ノ翼が呟いた【この者に決めた・・・】するとリグベの死体をゴクッ・・・と丸呑みにした炎ノ翼はズズズッ・・・と体の形を変えていき

  まるで植物のように赤と黒の幹を体中から生やし、身をかがめて植物の幹に取り込まれ行く・・・顔だけが辛うじて残り、その植物の中心には人の形をした影があり

  その影に向けてドクン・・・ドクン・・・と炎ノ翼は自分の肉体、魔力、血液、魂さえもリグベに注ぎ込んでいた

  【そうか・・・俺は炎ノ翼と融合したのか・・・ドラゴンに対しての保守的意識は炎ノ翼から流れ込んだ物・・・俺にはもうドラゴンを殺せない・・・これからどうしたら・・・】

  頭の中に声が響いてくる

  【ドラゴン達の村を作れ、人の知識に技術と能力をっ!!我らに注げっ・・・!!人間とドラゴンは一つになり繁栄するっ!!今の私たちのようにっ!!】

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  目が覚めると体が暖かい

  体は翼のような翼膜で覆われ温められていた

  【目が覚めたようですね・・・愛しき龍よ・・・】

  リグベのすぐそばには炎ノ翼に仕える一匹のメスドラゴンだった

  まるで高温の炎のように青い蒼炎の鱗に覆われ、翼竜でありながら小さな前腕が二本あり有腕翼龍と呼ばれる珍しい種

  敵意は無く澄んだ青い瞳でリグベをジッと見つめ【人の形をしていても彼のやさしさはしっかりと引き継がれて混じってる・・・私は貴方に仕えますっ・・・一匹の僕として、そして妻として・・・】

  『妻だとっ・・・!?炎ノ翼の・・・奥さん・・・!?』

  おしとやかな雰囲気で、頬を赤らめ目をつむり思いをはせるように【えぇ・・・私は炎ノ翼の番・・・蒼ノ翼、我が愛すべき赤き翼の思いを受け止め、あなたを待ってました】

  『待ってただと?まさか・・・炎ノ翼はお前と俺をっ・・・!』

  蒼ノ翼は小さな人と同サイズ程度の前足でリグベの胸に手を当て【えぇ、私たちは今日から番なのですっ・・・♡炎ノ翼改めて・・・炎人ノ翼よ♡】

  すると蒼ノ翼は喉からキュルルルッ♡と聞いた事もないような甘えさえずりを発し

  リグベの体のそこからドクンッ!と力強い脈動と共に体が火照って熱くなり始める

  『か、体がっ・・・熱く・・・♡ふぅ・・・ふぅっ・・・よ、よせ近づくなっ・・・!俺はお前となどっ・・・!んぐっ・・・!?グルッ・・・♡ギュヴヴヴッ・・・♡』

  喉から自然と発せられてしまうドラゴンの鳴き声

  蒼ノ翼は嬉しそうに笑って尻尾の先をリグベの脚に絡めて求愛し【あぁ・・・♡心地よい求愛の求め合い・・・♡やはり貴方は人としても竜としても素敵なお方っ♡』

  体温はどんどん上がり、半竜人化が始まりゴキゴキと体全身から変化が始まりそれに伴って股からビキビキと雄の象徴たるチンポがビキビキとイキリ勃ち始める

  蒼ノ翼は興味深そうにチンポを見つめ【これが人の生殖器・・・♡それじゃ・・・この蒼ノ翼っ♡ご奉仕させて頂きますっ・・・♡】

  蒼ノ翼は翼腕でリグベを覆い、翼竜らしい太い竜脚を左右に広げリグベに跨る

  股からはジュクジュクと既に愛汁が滴りヒクヒク♡とリグベのチンポを誘おうとスリットマンコがヒクつき、リグベの顔には至近距離で蒼ノ翼がリグベのオレンジ色の変化した瞳を見つめ続ける

  【ああ・・・♡気持ちが昂るっ・・・♡私はっ・・・初めて人と交わった竜となる・・・♡とっても光栄ですっ♡さぁ・・・力を抜いて私にすべて任せてくださいっ・・・炎人ノ翼よ♡】

  蒼ノ翼は腰をゆっくりと下ろしビクンビクンとイキリ勃つリグベのチンポをスリットマンコへと挿れていく

  ニュプッ♡ニュチュチュッ♡

  ビキビキビキッ♡

  強烈な快感がリグベを襲い、抵抗しようと蒼ノ翼を押し返そうとしていた鱗が生えた腕はガクガク震え力が入らない

  『うぐぅっ♡いぐぅっ・・・♡あぁぁっ♡』

  【人の生殖器とはっ・・・なんて太くて気持ちいいのでしょうかっ・・・♡あぁぁっ♡昂りますっ♡もっともっと私を感じてくださいっ♡】

  ドラゴンのスリットマンコは中では多くの長いヒダがチンポを絞りつくし、蒼ノ翼の昂りに応じてヒダが左右にキュルキュルと動きバキュームしてくる

  尋常ではない快楽攻め、しかもリグベはこう見えて童貞、昔から訓練ばかりに明け暮れ性的な行為は未体験だった

  それ故に感度は常人の倍はある、受け取った快感が脳で処理できず思考が何度も止まりそうになる

  『俺はっ・・・炎ノ翼の思い通りにはっ・・・ぐあぁぁっ♡あぁっ♡よせっ♡』

  蒼ノ翼はリグベの胸や腕を細長い青舌でベロベロと舐めて【あぁっ・・・人の体とはなんと淫らなのでしょうかっ・・・♡こうも濃厚な臭いと汗を発するなど反則ですっ♡】

  翼腕で体をほぼ全て覆われ、ムワッとした汗と熱気が2人の間にこもり、その熱気と臭いは蒼ノ翼の興奮剤となりさらに腰の振る速度を上げてゆく

  【あぁぁっ堪らないっ♡人とはこうも♡あぁぁ炎ノ翼よっ・・・♡人間とは素晴らしいぃぃぃっ♡】

  『うぐぁっ♡あぁぁぁぁっ・・・♡アアァァァアアアァァァッ♡♡』

  ドッピュルルルッ♡ドグッ♡ドググッ♡ドップンッ♡

  射精の瞬間、何か大事な物がどんどんと自分から漏れ出ていく感じがした

  魂のような肉体的のような、とても言葉では言い表せない”何かを”この蒼ノ翼のスリットマンコへと精液と共に注いでしまっている

  蒼ノ翼のスリットマンコからプチュッ♡と精液が僅かに漏れ出るや満足そうに【ふぁぁ・・・♡堪らないですっ・・・♡命の蜜がこの私の中の空白を埋めていくこの感覚・・・♡】

  射精はまだ続き、その射精に伴って体が大きく変化し始めた、腰から疼きを感じるやズルズルと赤い竜の尾が伸び始め

  今までは半竜人という印象が強く人の体に鱗や角に皮を生やしただけの印象が強い容姿だったが、射精に伴って尻尾が生え、僅かに鼻先が伸び口全体も少し伸びマズルが生え始めていた

  それを見た蒼ノ翼は【ああ・・・♡我が愛しき炎ノ翼に似てきましたっ♡明日ももっともっと私に貴方の”人間”を注ぎ込んでくださいねっ♡】

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  それからリグベは蒼ノ翼に連れ去られ、元々炎ノ翼が巣として利用していた不活性化した火山の洞窟で毎晩、蒼ノ翼に絞り上げられていた

  『うぐっ♡あぁぁぁぁぁぁっ♡やめっ・・・♡俺が薄れてっ・・・♡あぁぁぁぁっ♡』

  洞窟からリグヘの甘美な悲鳴が響き、それと同時に蒼ノ翼のスリットマンコへは精液がドクトクと注ぎ込まれていく

  今のリグベはもはや半竜人ではなく完璧な竜人となり、尻尾は以前よりもより大きくより長くなり、顔の形もドラゴンと呼ぶのにふさわしい整った長いマズルに大きな角が生え

  人の姿へと戻ることもできなくなっていた

  そして15回目の射精を迎えたリグベは中身も変化しつつある事に気がついていた

  【射精したらダメだっ・・・俺がっ・・・俺が薄れて奴の魂がより強く俺の中に定着しつつあるっ・・・どういう訳かっ・・・考えれば考えるほど竜人として村を作ることばかり思考がっ・・・】

  蒼ノ翼の腹は大きく膨らんでいて今日絞ったリグベの精液をスリットマンコから滴らせながら【ふふっ♡炎人ノ翼よっ♡すくすくと今日も育ってますよっ♡】

  リグベはフフッと笑って蒼ノ翼の大きな腹を撫で【人と竜の子がどれほどの繁栄を極めるのか楽しみだ】

  リグベはハッとして首を振り『い・・・今俺はなんとっ・・・!?それに今っ・・・竜の言葉をっ・・・!?』

  蒼ノ翼はクスクスと笑ってリグベを笑いリグベの頬を舐めて【大丈夫っ・・・♡貴方は消えたりしないっ・・・ただ”混ざる”だけ・・・♡】

  リグベの中に注ぎ込まれた炎ノ翼の魂が自分の魂と融合している事を自覚し

  【何とかして逃げなければっ・・・このまま蒼ノ翼と関わればっ・・・俺が・・・!】

  ------

  その翌日、リグベは巣から逃げ出した、だが外に出るとどういう訳か空が近く感じた

  まるで手をさし伸ばせば空を掴めてしまいそうな感覚

  そして空を掴もうと手を伸ばした瞬間・・・背中から感じた事のない感覚

  背中からもう一つ生える大きな腕のような感覚・・・そしてその腕は空を掴める

  恐る恐る振り返るとその背中には赤い黒炎のようなコウモリのような翼

  どんどんかけ離れていく人間性に恐怖感を抱いたリグベ、だが今は一刻早くあの蒼ノ翼から逃げたい

  巣の崖から飛び出し大きく翼を広げて空を掴んだ

  空を掴むと体に浮力が生じ、体が落ち始めれば再び空を掴んで浮力を出す、その動きは鳥やドラゴンが羽ばたく動作とまったく同じだった

  自由に空を移動できる、リグベは空がこんなにも自由で広かったと人間として感動した時

  マズルと尾が少し縮まり翼の生えた半竜人の姿へと戻った

  『そうかっ・・・ドラゴンとしての喜びを感じれば感じるほど俺は炎ノ翼に取り込まれて融合していくっ・・・人としての感情を揺さぶればっ・・・俺はまた人間にっ・・・』

  ゾワッ

  肌身が震えた、ハントの街を思い浮かべただけで体の底から湧き上がる嫌悪感

  一思いにブレスで焼き払ってやりたいとさえ思うほどに

  リグベの思考や魂の裏側には既に離れられないほど炎ノ翼の魂がへばり付いて交じり合っている

  人間に戻りたくも人間の事が嫌いでしょうがない、思考に生じる矛盾

  そんな最中、運悪く人間を見つけたしまった、しかも彼らはハントの街の住人

  同胞の仇を討たねば、殺したい、あれは敵だ

  体の底から次々と湧き上がる敵意と嫌悪、だがリグベは必死に抑えていた『人間はっ・・・仲間っ・・・仲間なんだっ・・・』

  【違うっ・・・奴らは敵だっ・・・俺の仲間を殺しっ・・・家族を脅かす敵・・・っ】

  『敵じゃないっ・・・人間は敵じゃ・・・』

  【同胞を狩りっ・・・武具に変え、勝ち誇る蛮族共っ・・・!!】

  竜の言葉と人の言葉が交互のリグベの口から発せられ頭が痛くなり始める・・・そして決定打となる瞬間が訪れてしまった・・・

  ハントの住人とその護衛のドラゴンハンターが竜人を見つけ

  『なんだあれはっ・・・!?ドラゴンが人の形をっ!?』

  『撃ち落せっ!!』

  リグベ目掛けて矢が放たれた、その瞬間リグベは炎ノ翼に魂が呑まれ【敵っ・・・!!同胞の仇ぃっっ!!】

  戦闘状態へと陥ったリグベはもはや人の理性は消えていた、だが戦い方そのものは大きく変わっていた

  ドラゴンのようなブレスを吐き、力任せに攻めるのではなく、片手に魔力で形成した炎の大剣を手にし

  【グオァァァァッ!!ドラゴニックバスターブレイドォォォッ!!】魔力の大剣から発せられる斬撃はドラゴンのブレスを一点集中させた一撃

  周囲の森は焼き切りはらわれ、斬撃は大地を焦がしハントの住人らはは跡形もなく消し飛び焦げた大地に鉄製の鎧の溶けた一部が残留している

  【グルルルッ・・・敵っ・・・】『敵じゃっ・・・あっ・・・ぁぁぁ・・・!あぁぁぁぁっ!!』

  リグベはとうとう手にかけてしまったハントの住人を、人間を・・・殺してしまった

  だがやってしまったという後悔はあるもののどこか清々しい気分を感じ、もう自分が人間ではないと確信してしまった瞬間だった

  ------

  巣へとフラフラと戻ると、蒼ノ翼はお産を迎えていて【あぁっ・・・♡我が愛しき翼っ♡いよいよっ♡私たちの愛の結晶がっ・・・♡】

  スリットマンコからは羊水のような液体がピュクピュクと滴り破水していて

  リグベは蒼ノ翼の前へと赴き【安心して産んでくれ・・・俺が抱き上げよう】

  【ふぅぅぅっ♡あぁぁっ♡出るっ♡んんんっ♡】

  スリットマンコがミチミチと左右にこれでもかと開き新たな命が顔を出す

  【んぁぁぁぁっ♡】

  デリュリュンッ♡

  胎膜に包まれた赤子は、人の骨格をしているが鱗に覆われ、翼と尻尾が生えている

  まさに竜と人の間子、リグベは慣れたように魔力で炎のハサミを形成し、胎膜を破って臍の管を切り落とす

  【ギュアァァッ!ギュアアアンッ!】独特の産声を発し、その時リグベは笑った

  それはリグベが見せた人としての最後の笑みだった

  ------

  それから数年が経ち、毎晩のように蒼ノ翼とは交じって子を作り

  竜人の子供達はすくすく育ち、人のように家を建て、村を作り、物を作り始めた

  第一子で産まれた子は既にリグベの胸元あたりまでの身長まで成長して

  自分で作り上げた鍛冶場でブレスを吐いて金属を溶かしながら鋳造していく、ドラゴンの高熱のブレスを利用した物作り

  そして竜人たちの村は他の翼達からも注目を集め、竜人とドラゴンは手を取り合う関係となった

  リグベは炎人ノ翼として竜人たちを指導と訓練しリグベが培った技術と経験は竜人たちに吸収されていく・・・

  更にそこから幾年が立つと・・・リグベと蒼ノ翼から産まれた子供達は立派な戦士となり、ハントを襲った

  ただでさえ強靭な体を持つドラゴンの遺伝子と、器用な手先と装備品を作れる人間の遺伝子

  二つを兼ね備えた竜人は易々とハントの防衛魔法を停止させ、僅か3時間でハントを完全制圧・・・

  そしてハントというドラゴンハンターの街は地図から消え・・・そこには竜都と呼ばれる都が産まれる事となり

  竜都は更なる竜人たちに知恵と恩恵を与えてしまい、竜都が現れてから10年が経つ頃になると大陸の人間達は再び劣勢に陥り

  ドラゴン達は次々と人間を捉えて人と交わうようになり、リグベを真似して次々と増えていく竜人、人類はもうまもなく滅亡の危機を迎える事となった・・・