「えっと…バグラは暫く様子見、ですか?」
『うむ。危険度A級の怪獣とはいえ、今のところ害は無さそうに見える。それどころか街に現れた怪獣を退治しているありさまだ。警戒はしておくに越したことはないが、敵視するには少々気が早いと思うぞ?』
人気の無い学校の隅で、どこか偉そうな少年のような声と電話で話しているのは『秋守 昇太』。この学校に越してきたばかりの一見普通の中学生だが、その正体は怪獣達と戦う謎のヒーロー『ドラゴフレイム』だ。
彼は今、自身が所属している正義の組織『ジャスティス・ウイング』のボスと会話中なのだ。
「しかしボス、彼は非常に危険な怪獣で数ある星々に幾多もの被害を齎したことがデータにあります。また、怪獣を倒しているというのも単なる縄張り争いか、もしくは自身の配下に加え勢力を増すためだという想定もできます。早急に倒すべきかと。」
『う、うむ…。そう言われるとそうかもしれんが…。』
すっかりタジタジになってしまった電話の主に一方的に自身の主張をぶつけると、昇太は丁寧に頭を下げて電話を切った。
「何?例の新人君?僕達の組織にかなりの熱量で自分を売り込んできたっていう…」
一方ジャスティス・ウイングのアジトでは、ピンクっぽい髪色の男子中学生が電話後のボスに話しかけていた。
「うむ…。アイツ、悪い奴ではないんだが少々真面目すぎてな…。我輩達より一歳歳下なのに…。」
「まあ僕達忙しいし、他の街のことは他のヒーローに任せるしかないんじゃない?僕達今年高校受験だし、お姉ちゃん達は変な雑誌の撮影会行ってるらしいし…。」
「まあそうなのだが…どうも不安だな…。」
そう呟いて、ボスは溜息を漏らすのだった。
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「なあ、この前のアイツ何だったんだ?」
昼休み、教室にて弁当を掻っ込みつつ話しているのは『大崎 竜牙』。怪獣好きの男子中学生で、おバカだが元気いっぱいだ。
「『ドラゴフレイム』とか言ったか。アイツ、僕達みたいな怪獣ではないみたいだな。」
そう言いながらサンドイッチを食べているのは『長谷川 羽流』。竜牙の親友でクラスメイトの、クールな男の子だ。
「なんかおれ達のこと敵視してたね〜。まあアイツ正義のヒーローぽかったし、いかにも怪獣なおれ達相手じゃ仕方ないけどさ〜。」
のんびりとした口調でおにぎりを食べているのは、『手塚 彪斗』。同じくクラスメイトであり、マイペースな男の子だ。
彼等三人は一見普通の男子中学生だが、彼等にもまた秘密がある。
なんと彼等は宇宙から来たTF生命体に寄生されたことにより、それぞれ『暴食怪獣 バグラ』、『毒蛾怪獣 モスガ』、『機械怪獣 ガドン』に変身できるようになったのだ。
それ以降は自分達と同じように、怪獣にされてしまった人々と日々街を守るため戦っているのだ。
そんな中、突如彼等に襲いかかってきたのが謎のヒーロー『ドラゴフレイム』だったというわけだ。
「えっと、大崎君達…だよね。一緒にお昼食べてもいいかな?まだ転校してきたばかりで友達少なくて…。」
そんな彼等に、転校してきたばかりの昇太がパンを片手に近づいてきた。
彼は竜牙の隣の席となった都合上、こうして話すことも多いのだ。
「ああ、もちろんいいぜ!それと、俺は『竜牙』呼びでいいからな!」
「ありがとう、竜牙君。それに、羽流君に彪斗君も。」
三人は昇太のことを快く受け入れ、四人で楽しく食事を始めた。
「そういえばさっき結構盛り上がってたみたいだけど、なんの話してたの?」
会話の途中そう言われて、三人は思わずドキッ!としてしまった。
それも当然だ。怪獣になった自分達が謎のヒーローに襲われた、など言えるわけがない。
「あ〜…か、怪獣の話かな?ほら、ここ最近街に怪獣出るからさ。」
「あ、ああ。コイツ怪獣オタクだからな。しょっちゅうそんな話ばっかなんだよ。」
「そーそ〜。昇太も越してきたばかりだけど、最近怪獣出現してるの知ってるでしょ〜?」
「なるほどね。まあ楽しむのはいいけど気をつけなよ?怪獣って凶暴だし、踏み潰される危険性だってあるからね。」
「なっ!?そんな危ないもんじゃねーよ‼︎」
「な、なんで竜牙君が怒るのさ…」
四人は会話に盛り上がりながら、楽しく昼食の時間を過ごしたのだった。
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「ねー、なんかコレ可愛くない?ちょうど2つあるし一緒につけようよ〜♪」
「えー?コレ落ちてたやつだし汚くない?それになんか変なキーホルダーだし…。」
ところ変わって夕方。
とある女子高生2人が、帰る途中道端に落ちていた2つのキーホルダーを手にとっていた。
「えー?いいじゃん!このワンちゃん可愛いよ〜?」
「いや、それ犬…?なんかいかつい顔してるし、どっちかと言うと怪獣みたいなんだけど…」
そんな会話を繰り広げつつ、2人がキーホルダーを鞄に付けようとした…その時だった。
ピカッ!!!
突如キーホルダーが淡く光りだし、2人の身体の中にスッ…と入り込んだ。
「えっ!?何!?」
「このキーホルダー、私達の中に入ってくる!?」
2人は慌てふためくものの、その身体は次第に変化していく。
身体にはそれぞれ黒や白のゴワゴワした体毛が生え、脚も獣のような逆関節へとゴキゴキと変わっていく。
顔の形状もマズルが長く変化していき、耳は頭頂部へ移動し、お尻の上からはスカートやパンツを突き破って尻尾が生えてくる。
「やだ…変わるよぉ…グルゥ…💕」
「元に…戻してぇ…ワウゥ…💕」
だんだんと人間の形状を失いつつある彼女達は、そう言いながらも無意識のうちにお互いを求めて卑猥な水音を立てつつ唇を交わす。
するとそれが引き金であるかのように彼女達の身体は一気に怪獣のものへと侵食されていき…
「「ワオーーーン!!!」」
夕焼け空には、獣のような遠吠えが響くのだった。
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「えっ!?お前、ヒーローもの好きなのか!?」
「うん。まあこんな歳にもなって少し恥ずかしいけど…」
「全然そんなことねーよ!俺もウルフマン好きだぜ!まあ俺は怪獣目的なんだけど…」
一方その頃竜牙と昇太は、帰り道にヒーロー番組の話で盛り上がっていた。
「なんだ、お前ら結構仲良くなれそうだな。」
「うん。なんか真逆な2人って感じで意外性あるけどね〜。」
話についていけないものの、羽流と彪斗も微笑ましそうに盛り上がる2人を見つめている。
その時だった。
「あ、ごめん、電話だ。はい。…えっ!?今行きます‼︎」
電話を取った途端、昇太は深刻そうな顔で電話の主と話し始めた。
「ごめん、ちょっと急用ができちゃった!また明日ね!」
「えっ!?おっ、おう!」
電話の直後にそう言って、昇太はどこかへ走り去ってしまった。
「ふう、ようやく出てこれたな。」
「ちょっ、バグラ!?お前外では出てくんなって‼︎」
昇太が去った途端、竜牙の鞄の中からは怪獣のぬいぐるみのようなものが顔を出した。
彼は『バグラ』。竜牙に寄生した、宇宙からのTF生命体だ。
現在は竜牙の下へ居候しており、怪獣出現の際には彼と融合して戦っているのだ。
「そんなこと言ってていいのか?たった今、街に怪獣が現れた。」
「なっ!?」
バグラがそう言った途端、どこかで人間サイズの怪獣が暴れているのだろうか、悲鳴が辺りに鳴り響いた。
「仕方ない、いくぞ!」
「ああ。頼むぞ、モスガ!」
「じゃあお仕事だね〜。ガドン〜。」
そう言うと三人はそれぞれの相棒と融合していく。
皮膚や身体のつくりが人間のそれとは大きく変化していき、ゴキッ!バキッ!と音を立てて男子中学生が怪獣へと変わっていく。
そして…
「ギャアァァァァァッス!!!」
「シュシュシュシュシュシュ!!!」
雄叫びを上げて、いつも通り三体の怪獣へと変貌した…かに思われた。
「…ちょっと待て。彪斗の奴、なんかおかしくね?」
「そういえば…って!?」
2人は彪斗の姿に動揺した。
それもそのはずだ。いつも通り虎のロボットのような怪獣に変身している彼だが、その身体はピクリとも動かず目には光が灯ってないからだ。
『…恐らくガドンへの充電不足が原因だな。』
「ああ…なるほど…」
竜牙と融合したバグラにそう説明され、2人はすっかりオブジェと化してしまった友人を見つめた。
「じゃあ仕方ないな。今日は2人で行くか。」
蛾ような♀怪獣『モスガ』に変身した羽流が溜息混じりにと呟いた時、背後からドシン!ドシン!と大きな足音が響いた。
「何かお困りのようね?」
「あっ、委員長!?」
彼等の目の前にいたのは、亀怪獣『ガメス』。
竜牙達のクラスの委員長『亀宮 渚』が変身した怪獣だ。
「手塚君の変わりに今日は私が手伝ってあげる。ま、この前の恩義があるからね。」
『まあ渚はただ怪獣として暴れたいだけなんじゃがな。』
「うっ、うるさいよ!」
彼女と融合した『ガメス』に指摘され、渚は亀の顔を真っ赤にした。
「まあともかく、これならドラゴフレイムとかいう奴が来ても心強いな!いくぞ!」
「その前に僕モバイルバッテリー持ってるし、彪斗の奴充電しといてやるか。
そう言いながらガドンのお尻の穴に充電ケーブルをブスリと差し込む。
すると一瞬だけ「お"っ"っ"!?💕💕」という声が中からくぐもって聞こえた気がしたが、それは置いといて竜牙達三体の怪獣はズシン!ズシン!と駆け出した。
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「よーし!いたいた!…ってなんだ!?今回は2体か!?」
竜牙達が現場にたどり着くと、そこには犬のような怪獣2体が女性を主に襲っていた。
『アイツ等は宇宙の番犬、黒い【オル】と白い【ルト】だ。とてつもない狂犬で、雌を見かけるなり噛みついてウイルスを流し込み、犬怪獣に変えて繁殖している。』
そうバグラが説明している間にもオルとルトはそれぞれ押さえつけた女性に噛みつき、その身体を彼女達と似たような犬型の生命体に変化させていった。
「ワウッ!!!」
「バウッ!!!」
するとこちらに気がついたのか、オルとルトは今度はガメスとモスガに向かって襲いかかってきた。
「くっ‼︎そっか、私達女の子だから襲いかかってきたんだ!」
「え!?ちょ、僕元は男なんだけど!?」
「え、えーっと…じゃあ俺はどっちと戦うか…」
つい手持ち無沙汰になってしまい、戸惑う竜牙。
しかしそんな彼の元に、シュタッ!!!と真っ赤な人影が舞い降りてきた。
ドラゴンを模したヘルメットに真っ赤でピッチリなスーツ…『ドラゴフレイム』だ。
「やはり現れたね、バグラ。君の相手はこの僕だ!」
「なっ!?やめろよ!俺なんもしてねえからさ‼︎」
『お前の言葉は怪獣の鳴き声にしか聞こえない、って前も言ったのだが…』
「あぁぁっ‼︎そうだった!!!」
こうしてそれぞれ怪獣達やヒーローの戦いが幕を開けた。
「ワ…ワウ…」
「バウッ…」
「ふぅ!意外とやれるもんだね!」
「めっちゃ抱きつかれてスキンシップされた…僕男なのに…」
数分後。オルとルトは怪獣2人の前にビクン💕ビクン💕と痙攣しながら倒れていた。
「よし!トドメだね!」
「ああ。僕をこんなに恥ずかしい目に合わせたこと、後悔させてやる…‼︎」
そう渚と羽流が止めを刺そうと近づいた…その時だった。
「バウ…💕バウゥ…💕」
「ワウ…💕ワウゥ…💕」
倒れていたオルとルトは、突如その場で身体を淫らに擦り付け合いながら濃厚な口付けを始めた。
「なっ!?アイツ等何始めてんだ!?」
「ちょっ!?ほんとに何してんのこのバカ犬!」
2人が顔を赤らめるのをよそに2体の犬怪獣はお互いを愛し合うかのように身体を密着させる。
しかしその身体は、次第に蕩けあって一つに混じり合いながら大きくなっていく。
そして…
「「ワオォォォォォォォォォンッ!!!」」
2体の犬怪獣は一つに融合し、2つの首を持つ巨大な狂犬怪獣『オルト』へと変貌したのだった。
「よーし!ちょうど巨大化して暴れたかったことだし、私達も巨大化だよっ!」
「うぅ…またデカくならなきゃいけないのか…」
そう言うと2人もぐんぐんと巨大化し…
「シュシュシュシュシュシュシュ!!!」
「ガメェェェェェェェェェェェェ!!!」
地に響くような雄叫びを大きく上げて、ビルをズシン!ズシン!と崩しながらオルトへと近づいていくのだった。
「ふうん?あの怪獣達も巨大化したみたいだね。それじゃあ僕も君に巨大化される前に対抗しないと…ねっ‼︎」
そう言うとドラゴフレイムは自身の変身アイテムを操作し、ずしぃぃぃぃぃぃんっ!!!と巨大化した。
「なっ!?なら俺もっ‼︎」
そう叫ぶと竜牙も力を込めて巨大化し、ドラゴフレイムの前に立ちはだかった。
[newpage]
「たあっ!!!」
巨大化した途端、竜牙はその図体に全体重を込めて思いっきりドラゴフレイムにタックルする。
しかしほとんど彼は動かず、両腕を交差させてその攻撃をガードした。
「ちっ!効かないか!」
「なるほど、なかなかの威力だね。このままじゃちょっと倒すのに苦労しそうだし、あまり使いたくなかったけど…」
そう言うと昇太は再度変身アイテムを操作する。
すると彼の身体はぼよっ!ぼよっ!と膨らんでいき、身体はゴツゴツした皮膚に覆われて身体の骨格も変わり…
「ガウゥゥゥゥゥゥッ!!!」
炎を纏った真っ赤なドラゴン型怪獣へと変化を遂げた。
「なっ!?お前も怪獣になれんのかよ!?」
「驚いてるようだね?僕は今まで倒した怪獣のデータを利用し、その怪獣に変身することができるんだよ!ま、まあ凄く恥ずかしいんだけどさ…。」
そう言うとドラゴフレイムは、炎を纏った拳で竜牙に殴りかかった。
「うおっ!?あっつ!?なんだアイツの炎!!!」
『コイツは溶岩怪獣ボルグの姿だな。あそこまで強力な怪獣を倒したとは…我と融合した貴様を遥かに越える、なかなかの手練れと言える。』
「なっ!?そんなヤバいのかよ!?」
『ああ。この怪獣をたった1人で倒したと言うなら…我らのみでは勝ち目はまず無い。』
「うっ…嘘だろ!?」
そうバグラと会話している間にも何発も飛んでくる拳をなんとか避け、竜牙は次第に追い詰められていた。
「ならどーすんだよ!羽流も委員長もあの犬怪獣と戦闘中だし、彪斗は今充電中だし!!!」
『仕方ない。身体の負担が大きいしなんとか相打ちに持っていければ幸運、といった具合だが…アレを使うしかあるまい。』
「アレ…?」
「さあ、いつまでも逃げてないで観念しなよ!」
2人がコソコソと話しているうちに、いつの間にか竜牙のすぐ近くにボルグと化したドラゴフレイムが迫っていた。
『よし、覚悟はいいか?やるぞ。』
「お…おう‼︎」
「グオォォォォォォォォォォォォッ!!!」
バグラと合図を交わすと、竜牙は声高らかに咆哮した。
その咆哮に呼ばれたかのように、快晴だった空には雨雲が集まり始め雨と雷を落としていった。
「なるほど、このボルグの炎を雨で弱めようって作戦だね。でもこの程度じゃ…」
「それだけじゃないぜ?」
「…っ!?コイツ、雷を身体に溜めてる!?まさか!!!」
そうドラゴフレイムが動揺する通り、バグラは身体中に雷を落としては電気を溜めていた。
そして青く淡く光らせた身体を思いっきり上に跳ね上げ…
「バグラ・サンダー・インパクト!!!」
ずどおぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっ!!!
ドラゴフレイム目掛けて全体重をかけて、尻からのしかかった。
「むっ…むぐうぅぅぅぅぅぅっ!?」
電気を纏ったバグラの尻をあろうことか顔面に押し付けられたドラゴフレイムは悶絶し、非常に強力な電気に感電してしまったこともあってその場で気絶してしまった。
「あ…駄目…俺ももう限界…。」
ずしぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっ!!!
体内の電力を使い果たした竜牙も身体の限界を迎えてしまい、ドラゴフレイムに折り重なるように気絶してしまった。
「ガメェェェ!向こうもやったみたいだね!ほらっ!貴女も女の子どうしのプレスで気絶しなさいっ!」
「だから僕女の子じゃないって!ほ、ほら!僕の胸でとっとと気絶しなよ‼︎」
「「ワウゥゥゥゥゥゥゥッ!?」」
その頃、物凄い力で渚に羽交締めにされている怪獣オルトの顔に羽流は彼の豊満な胸を押しつけていた。
オルトの2つの顔は窒息で顔を真っ赤にしながらもどこか幸せそうな表情を浮かべ…
どっっっしぃぃぃぃぃぃんっ!!!
その場でビル群に倒れ込み、気絶してしまうのだった。
[newpage]
「おーい、大丈夫〜?」
「あ、ああ。悪いな、委員長。」
戦闘後、道端で気絶していた竜牙を渚と羽流が起こしに来た。
「服縫って着せといてやったからな。有り難く思えよ。」
「ほんと便利だな〜。モスガに変身したお前って!」
「ほっとけ。ほら、それよりもコイツも起こしてやるか。」
そう言うと羽流は、スリープして充電中のガドンに目をやった。
子供が悪戯でもしたのだろうか、その鋼鉄の身体は所々マジックペンで落書きがされており悪戯で使ったのであろう猫じゃらしの残骸が転がっていた。
「な、なんかコイツ起こすの嫌な予感がするんだけど…。」
「つっても起こさないでこのまま置いとくわけにはいかないだろ…。えっと、スイッチここか?」
「あ、私が押すよ!電源オンっ♪」
そう言って渚がガドンの電源スイッチを入れた…その時だった。
「んほおぉぉぉぉぉぉっっっ!!??💕💕」
起動した直後ガドンと化した彪斗が絶叫の声を上げ、その場で悶え始めた。
「ひひっ💕く、くすぐったいのが一気にくるよぉっ💕💕ははっ💕だめっ💕こわれちゃあぁぁぁっ!?💕💕ひっ!?💕お尻にもじゅーでんビリビリきてっ💕💕あはははははっ!?💕ん"お"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"っ"!?💕💕💕」
ガシャアァァァァァンッ!!!
最後にいつもの彪斗からは考えられないとてつもなく汚い悲鳴を上げると、その場に倒れて気絶し人間に戻りながらもヒクヒク笑いながら痙攣し始めた。
「…スリープ中のコイツ、絶対充電しないようにしような。」
「あ、ああ。意識戻ったら、ガドンの充電は欠かさずしとくよう言っといてやろ。」
三人は呆れつつも、笑い続ける彪斗を心配そうに見つめるのだった。