犬耳と変化

  「う、嘘…」

  朝目が覚めると、私の耳が犬のそれになっていた。

  「何で私の耳が犬になってるのーー!?」

  驚いた私は、大声を上げて頭の犬耳を揺らしながら慌てて玄関を駆け回る。だけど、アタフタしてても犬耳は元に戻らない。

  「うぅ…でも学校には行かなきゃだから…しょうがない、バレないように隠さなきゃ…」

  私はパーカーのフードを頭に被って、ついでに髪の毛で犬耳を隠れるようにして学校へ行くことにした。学校をサボる訳にはいかないもんね…

  私は何とか周りの人に隠し通して学校に到着した。するとすぐに後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。

  「やっほー!真奈、おはよ!」

  声をかけたのは同じクラスの女子、莉緒だった。

  「莉緒!?」

  「あれ、今日パーカー被ってるんだ。どしたん?」

  「い、いや〜別に何でも…ちょっとオシャレしたくって?」

  咄嗟に誤魔化そうと嘘をついた次の瞬間、私の鼻にいい匂いがやってきた。

  「ふわぁ〜///いい匂い♥クンクン…」

  思わず私はその匂いの元へと飛びつくように走っていく。

  「え?ちょっ…真奈!?」

  そして私は莉緒の首筋に顔を埋めて思いっきり匂いを嗅いだ。

  「スンスン…はぁ…莉緒ぉ…///」

  莉緒の匂いはいつも通りいい匂いで頭がクラクラする。もう止まれない。もっとこの香りを感じたくて、私は莉緒の首筋に舌を這わせた。

  「ひゃあ!?ま、待って真奈!!」

  「きゃんっ!!」

  私はビクッと震えて体を震わせた。犬みたいな鳴き声も出ちゃった。

  「あービックリした〜…なんか変だよ真奈、どうかしたの…?」

  「くぅん…ごめん、莉緒…」

  私は頭の犬耳を抑えながら席に戻った。真奈も何が何だか分からない様子で、席に座った。

  昼食の時間になった。私は人目のつかない場所に移動して弁当を食べる。また変なことしちゃうかもしれないし、人を避けて食べた方がいいよね。

  私は早速弁当を出すと、割り箸を持って食べ始める。だけど……

  (……なんだろこれ)

  私の中で何か違和感があった。それは食欲じゃない別のもの。気付いたら私は四つん這いになって直接弁当に口をつけ、犬のようにがっつき始めていた。

  「ハッハッハァッ…ウゥン…チュルルルッ…」

  こんなことしたくないのに勝手に体が動く。犬みたいにご飯を食べてるだけなのにすごく気持ちよくて幸せ……。私はいつの間にか生え始めたふさふさのしっぽをブンブンと振り回しながら、とろりと顔をにやけさせて食べていた。

  「うぅ…どうしよう、これじゃ家に帰れないよぉ…」

  私は放課後になっても犬耳としっぽが消えず、このままでは帰れないと思い途方に暮れる。公園で悩んでいたその時、突然私の体に異変が訪れる。

  「な、なんだかすごいムラムラする…」

  急に体の奥底から湧き上がるような感覚に襲われ、体中が熱くなる。これは一体なんだろう…。そう思った時、ふとある考えが浮かぶ。

  「まさか……発情期!?」

  には発情期があると聞いたことがある。今の私は犬になりかけてるから、多分それが起こってるんだ…

  「はぁ…はぁ…ダメ…!抑えなきゃ…!」

  何とか堪えようと必死になるけど、体の火照りは収まらない。むしろどんどん強くなっていく気がした。

  「誰か助けて…お願い…!」

  私は助けを求めるようにオナニーを始める。でも全然満足できない。

  「うぅ…どうしてぇ…?」

  いくらやってもイけない。そんな状態がしばらく続いて、とうとう我慢できなくなった。

  「はぁ…はぁ…もう無理ぃ…♥」

  私はより深く指を入れようとした。その時、茂みから何かがガサゴソ動く音がする。すると1匹の野良犬が私に飛びついてきて、ずしりとのしかかった。

  「キャウンッ!?」

  「ウゥ…フーッ!!」

  いきなりの事に驚く私だけど、不思議と犬がズブズブと何かを入れてくるのを受け入れ始めている。

  「い、嫌…なのに…あっ…///な、なんか来ちゃう…♡」

  体は言うことを聞かず、ただ受け入れるしかなかった。抵抗しても無駄だと悟った私は、されるがままに犯されるしかないと思った。

  「ワフッ!ワンッ!」パンパン

  「ひゃっ!?」

  突然、私の体に違和感が走る。段々と私の体が黒い毛皮で覆われ始めていた。

  「えっ…嘘……!?」

  私が戸惑っている間にも、変化していく部分は広がっていく。手や足はもちろんのこと、首元や胸まで黒く染まっていく。

  「やだ…やめてよ…」

  私の言葉とは裏腹に、どんどん黒に染まっていく私の体。私が恐怖を感じる度に毛皮の侵食は体を蝕んでゆく。

  「いやっ!!もうやめっ…」

  「グルルルッ…!!」

  「ひっ!?」

  私がやめてと懇願しようとした瞬間、犬は腰を深く突き上げドクドクと射精する。

  それと同時に、今まで感じたことのない快楽が襲ってきた。

  「ウォォォン!!」

  「ワォォォォォォン!!!」

  私が、遠吠えを上げるとその姿は完全に犬に変化した。私の骨がだんだん作り替えられ、顔がどんどん犬みたいになっていくのを感じる。

  私は何かを諦めたかのように呟こうとする。それは犬の鳴き声となって口から発せられた。

  「ワゥゥ…♥」(もう、犬になってもいいや…♥)

  幸せそうな表情を浮かべながら、私は旦那様になる犬の温もりを感じて獣になった手を見つめながらウトウトと眠りについた。