サンプル -09- 汁屋の善蔵

  『っ、ひ、ぁ……―――♡』

  「ぬくいな……ええ加減じゃ」

  やや粘り気を帯びる僕の体温が、善蔵の指先に移り。

  反射的にひくり、と震える僕のアナル。

  だけれど善蔵はいたって当然の反応というように頷くだけ。

  「よう熟れとる……甘味も期待できそうやな」

  つつー、となぞっただけに見えた太い指先。

  その"確認"で終わるはずだった。

  そうやって僕が油断した、次の瞬間には。

  ぶにゅっ♡

  『っ、ひゃあっ♡』

  突然、太い中指が、肛門を押し広げてずぶりと挿し込まれる。

  拒む間もなく。

  気の抜けた、ほんの、刹那。

  ぐちゅっ、ぐちゅぐちゅぐちゃちゃっ♡

  『っ、やっ、あ、あっ♡っ、ぁぃっ♡』

  さらには間髪入れずに続けざまに。

  信じられないほどの速さと強さで――

  善蔵の指が僕のナカをぐっちぐちとかき混ぜはじめる。

  「ほれ、ここの汁、今日はよう出とるな。」

  おっとりとした口調は変わらない。

  まるで漬物の仕上がりでも語るような声音で―――

  善蔵はふむふむとひとり反応する。

  だけれど。

  その手は、指の動きは暴力的なまでの勢いのままで。

  僕のナカを抉り、えぐり、うねらせ。

  尻穴からじわぁっと溢れてしまう粘液をねちゃりと掬い。

  その指の腹をこすりあわせると。

  「ふむ……いやはや、こりゃあ……―――」

  ぐちゅっ、ぐりゅんっ♡ぬちゅぶちゅっ、ぐちゅっ♡

  『―――ぁ、ぃっ♡ゃっ、ぁっ♡』

  善蔵が僕の顔を覗き込むように観察しながら。

  ただ、ただ。

  朝方からしっかりと仕込むように指を動かすだけ。

  ――気付けば。

  2本の指が僕の雄膣の壁び押し当てられ。

  そう思えば次の瞬間には――

  Vサインのように左右に開いてナカを撹拌する。

  『うぁっ♡っ、ぐっ♡おっ、奥……―――っ♡』

  「……ん、ちょうどよぅ混ざってきたな」

  善蔵は、なんとも無関心そうにそう呟き。

  その、ただの職人の佇まいが――

  最も恐ろしく、そして、僕を興奮させる。

  「もうちぃと粘り欲しいけぇ………イかすで?」

  ぶちゅっ、ぐにぐにっ、ぐりぐりぃっ♡

  『―――っ♡くひぃっ♡』

  抜かれることはない。

  止めることもない。

  ただただ、太くてごつい中年オークの指が。

  料理人が単純に泡を立てるように――

  僕のナカを無遠慮に搔き回し続けてそして。

  ぐちゃっ、びちゃっ、ぐちゅぐちゅぐにゅっ♡

  ―――異様な"音が朝の空気を濁らせてゆく。

  『ぁっ、ら―――ぁィ、ぐ―――♡』

  「おぅ…ようけ、イけ」

  善蔵のその言葉に呼応するように。

  僕の頭ががくんっ、と跳ね。

  全身の震えと同時に雄膣が一段と湿って。

  ―――びぐんっ♡びゅっ。じゅくっ♡どくっ、どくっぶしゅっ……♡

  『―――ぁ―――は、ぁっ♡あぅ―――は、ぁ―――……♡』

  「…おぉ、こらええ塩梅や。よう混ざったわ」

  満足げなため息と共に。

  ずるり、と善蔵の太い指が引き抜かれて。

  僕のアナルとの間に繋がる。

  ねっとりと絡みついた透明な愛液。

  善蔵はそれを顔の前まで掲げ、一瞬。

  その色と粘りを観察したあと―――

  「―――あん、今日のはええ塩梅や」

  れろぉ、と躊躇いなく口に含み。

  ごくんっ、と。

  なんの疑いもなくその粘液を無造作に嚥下する。

  「……ん、悪ぅないが、あと一歩やな」

  独り言のように呟く中年オークの太い声と。

  ――作業台の上では。

  浴衣もはだけた細い身体が脱力して。

  ただ深い息を繰り返す、僕。

  それでも善蔵の目が、続けざまに。

  今度は“僕”の開かれた尻穴へ向かって。

  「ほな、次は………舌やな」

  言うが早いか。

  巨大な身体が作業台の上で寝そべる僕に影を落とし。

  それと同時に。

  自らの股間でぶくんっと勃起するデカマラを意にも介さず。

  汁職人は、唇を湿らせ、目を細めて。

  こちらに上体を屈むようにして倒れ込んでくれば。

  その眼鏡をかけた精悍な中年顔がぐい、と下がってき―――……

  ―――――

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