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サッカー少年を整体してあげながら、初めての快感を教えてあげる話

  河原のサッカーグラウンドには、十数人の小学生男児が左右に別れてパス練習を行っていた。

  快活な少年が、サッカーを始めたての少し大人しめな少年に蹴り方を教えている声が響いていく。それぞれに組みを作ってパスの渡しあいをする。

  思い思いに散らばっているのは、これが練習というよりは、解散前のクールダウンの意味合いが強いからだろう。

  「よーし、パス練終了! みんな集まってー」

  一人の青年が手を叩きながら声を張り上げる。

  「はーい!」

  とあまり揃っていない返事が重なり、サッカー少年達はボールを手に持ったり、脚で転がしながらわらわらと青年の前に集まってくる。

  一年ほどの任期の雇われコーチである彼は、本来のこの陽之里タイタンズのコーチが怪我をした為の代理ではある。だが、あまりぱっとしない見た目の青年ではあるが、子ども達には慕われている事がその集合の早さなどからも図り知れる。

  陽射しが燦々と降り注ぐ夏の真昼。

  夏休みの小学生達は、それでも毎週土曜日のサッカークラブには休まず通っていた。

  「よし、じゃあ今日はこれで解散。ちゃんと帰ったら着替えるんだぞ」

  「はい、お疲れ様でしたー!」

  男児達の視線を一心に集める青年は、眩しい彼らに穏やかな笑みを浮かべていた。思い思いに準備を始める少年たち。みんな小麦色に焼けた手足をスラリと伸ばしている。

  おれ着替えて帰るー、と河原沿いの隠れる場所もない開けたグラウンドの端で汗に濡れたシャツとズボンを脱いで、洗濯したばかりの服に着替える子もいる。そんな汗に染み付いたボクサーパンツに包まれる小ぶりな膨らみを眺めながら、彼らのコーチをしている紫藤も帰り支度を済ませていく。

  そんな彼に近づく、男の子が一人。

  「コーチっ」

  「ん、どうした、[[rb:翔瑠 > かける]]?」

  「んわー!」

  と紫藤が近づいてくる男児に訪ねながら、その少し逆だった黒い短髪の頭をぐりぐりと撫でた。ツンツンとした硬めの髪を両手でわしゃわしゃと掻き混ぜると、笑いの混じった悲鳴がきゃっきゃと響き渡る。

  「コーチ、なんだじゃないよ! 今日、おれの悩み聞いてくれるって言ってたじゃん!」

  むすっと口を尖らせる少年。小学五年生の翔瑠は、紫藤をむん、とにらみ上げる。少しつり上がった目、太い黒眉がきりりと元気よく逆ハの字になっていた。

  目鼻立ちの良い翔瑠は、世に言うイケメンという風体とは違うが、少年らしい愛嬌のある溌剌な顔をしている。紫藤は、その柔らかい頬をむにん、と軽くつまみ「ごめんごめん」と謝った。

  「覚えてるよ。やっぱりまだ違和感ある?」

  「ん」

  「そうかあ……」

  と紫藤は肯定の返事に翔瑠の前にしゃがみ込むと、サッカーパンツに包まれた翔瑠の右太ももを両手で円を作るように包み込んだ。そして、筋肉が付きながらも、まだ成長途中の細さを保っている腿を紫藤が数回揉むと、翔瑠はピクリとその表情を少し深いそうに顰める。

  「筋肉痛だけど、やっぱり体が硬くなってるから筋肉で無理して走ってるんだな。最近走りにくいし、すぐ筋肉痛になるんだろ?」

  「うん」

  「そうだな、今からコーチの家来れるなら整体してあげるんだけど、お母さんとかと約束あるか?」

  「ううん、お母さんはお父さん連れて買い物。へへ、絶対冷蔵庫パンパンにするつもりなんだよ」

  と翔瑠がにへらと笑いながらユニフォームの中から首に掛けた家の鍵を取り出した。「帰ってきたら用意しているご飯を食べてなさい」と言われているらしい。

  紫藤は、そんな翔瑠に苦笑して立ち上がりながら、ぽんぽんと頭を撫でた。

  「コーチ、翔瑠ー! おつかれー!」

  そんな風に手を振りながら子ども達が河原土手を駆け上がっていく。ふと見れば、残っているのは紫藤と翔瑠だけだった。

  彼らの背を見送った後、紫藤は「それじゃあ」と翔瑠に向き直ってこう言った。

  「じゃあ、コーチの家、来るか」

  ◇◇◇

  「そういや、おれコーチの家はじめてだ」

  翔瑠の返事は、うん。という簡潔なものだった。そうして、紫藤の家――2LDKのマンションの一室に上がり込んだ翔瑠は、招き入れるやいなや靴をぽぽいと脱ぎ去った。まるで緊張のきの字もなく部屋に上がり込んでいく。

  踵を踏んで爪先で跳ねさせるように器用な雑さで脱ぎ散らかされたシューズを揃えた紫藤は、ふと視線を感じて顔を上げる。靴を揃えさせる間にドアが開けっ放しだったバスルームを覗き込んでいたらしい翔瑠は、にい、と「からかいがいのあるものを見つけた」という笑みを浮かべて紫藤を見つめていた。

  「コーチ、彼女いないでしょー」

  「なんだよ」

  「だってさ、化粧品とか全然ないもん。お母さんいっぱい持ってるよ――あいた」

  「はい、勝手に覗かない」

  コツン、と翔瑠のおでこにノックするように裏拳を押し当てて、玄関から入ってすぐ右側のバスルームの逆、洋室のドアを開けた。

  「馬鹿言ってないで、ほら。こっち」

  「はーい、マッサージそこでするの?」

  「そ、ちゃんと整体用の寝台もあるから」

  案内した部屋には、サッカー関連の本や整体の教本が立てられた本棚や机、マットレス。仕事用といった印象の部屋の真ん中には、簡素なベッドが用意されていた。

  まだ陽は高い。紫藤は部屋の明かりを点け、部屋に入ってきた翔瑠という存在をカーテン越しに差し込んでくる日光から隠すように、遮光カーテンを閉めた。

  「ねえ、コーチ。おれ、このベッドに寝れば良いの?」

  と紫藤に、翔瑠が無邪気に問いかけてきた。

  外はセミが騒がしい。籠もる熱気を追い出すようにエアコンを稼働させた紫藤は、顎に滴る汗を手の甲で拭って自分に小首をかしげる翔瑠を見つめた。

  「うん」

  翔瑠の頬にも汗が浮かんでいる。ついと柔らかい頬を伝い落ちたそれは、細い首に一筋の濡れた線を描きながら、まだまだ華奢な鎖骨の窪みに留まった。

  「あついーすずしいー」とポリエステルのメッシュ生地のシャツをぱたぱたとはためかせる度、その筋肉が発達しきっていない丸みを帯びた細い腰と腹がちらちらと見え、パンツのゴムがズボンとお腹の間で顔を覗かせていた。

  日焼けしながらも、まるでダメージを受けていない瑞々しい肌。いつも河原のグラウンドで元気に走り回っている翔瑠が、真昼間からカーテンを締め切った部屋でエアコンの風を受けている。そんないつも見ている男児とは違った一面、そして変わらない一面に、紫藤はこくりと唾を呑み込んだ。

  「服は脱いで、うつ伏せに寝ておいて」

  「え、脱ぐの?」

  「そりゃそうだよ。服越しだと上手くマッサージ出来ないからね」

  「ふーん。でも、テレビとかでもなんかそういうの見たことある。楽園エステ! みたいな」

  「まあ、そういう感じ。ちょっとマッサージオイル準備するから。服は、適当にそこの椅子にかけておいていいから」

  と紫藤は、棚の液体ボトルを手に取った。百円ショップに売っていそうな透明なボトルの中にはネトっとしたオイルが注がれていた。

  その残量を確かめながら、紫藤の目は翔瑠の背中を見つめている。シャツを脱ぎ去れば、その少年らしい細身ながらも骨が男らしく育つ兆しがみえる背が露になった。ユニフォームの形が日焼けしていない部分にくっきりと浮かんでいた。脊髄の凹凸が緩やかに流れる、あまり日焼けしていないそこは思いの外、肌白い。

  紫藤が伝えた通りシャツを、椅子の座面に丸めて置いた翔瑠は、その手をズボンへと掛けて躊躇いなく足首まで押し下げていた。

  丸めた背に、青いボクサーパンツに包まれた丸い尻が浮き彫りになる。

  「コーチ、脱いだけど良い?」

  翔瑠は、ふと振り向くと紫藤に声を掛けた。振り返りそうだと察していた紫藤はすでに顔を背けている。声に気付いたというように視線を向けた紫藤は、今気づいたというように頷くふりをして――その動きを止めた。

  「ああ、じゃあそのベッドに横に……とその前に翔瑠、靴下とパンツも」

  「え……パンツも?」

  「うん。男同士だし……別に恥ずかしくないだろ?」

  とさも当然のように言ってやれば、予想通り翔瑠は少し言葉を詰まらせた後、迎合するように「まあ、別に恥ずかしくないけど」と呟いて、ボクサーパンツに手を掛け、そのまま摺り下ろした。

  隠すものが無くなったその脚の付け根。上半身に比べても日焼けをほとんどしていない彼の本来の肌の色をした鼠径部が露になり、そして、ぴょこん、とゴムに一瞬押しやられた小さな幼茎が飛び出した。

  きゅっと皺も少なく半球状に丸まった睾丸の上で、先端まで皮を被りきった無毛のペニス。白い肌のままのそれは、無邪気で清純な彼の気質を表しているように、その皮は滑らかな曲線を描き、わずかに膨らんだ先端でひたりと閉じきっている。

  まさしく、おちんちんと言うべき可愛らしくも淫猥なそれを見つめて、紫藤はごくりと喉を鳴らした。

  まだ勃起を知らないとでも言いたげな、無垢なままの幼い性器。紫藤は、これからそれを覚えるのだと思うと興奮を抑えきれずにはいられなかった。

  「それじゃあ、ベッドに寝てくれる?」

  「はーい」

  紫藤の言った通りにベッドに上る翔瑠。少し高いそこにまず足から上げる翔瑠の無防備な尻とぶら下がる袋を眺めながら、紫藤はズボンの中で窮屈に膨らんでいく肉欲をこっそりと撫でる。

  これから、翔瑠をマッサージをする。

  「お願いしまーす。痛くないよね?」

  「はは、大丈夫。……気持ちよくしてあげるよ」

  筋肉が薄っすらとついた成長途上の背中。紫藤は、オイルをまぶしたその手をゆっくりと翔瑠の背中へと伸ばしていった。

  ◇◇◇

  「腕振って走る方が早く走れるだろ? 運動ってのは全身でしてるもんだから、肩が固まれば足先の動きにも支障が出るものなんだよ」

  疲れるの足なんだけど全身マッサージするの? という質問に答えながら、紫藤はオイルを塗り込んでいくように翔瑠の体に手を這わせていく。

  筋肉の向き、リンパの流れを調整するように。骨の歪みを糺していくように。

  背筋を親指で指圧しながら押し上げていく。肩甲骨を広げるように関節の緊張を剥がす。

  「ん、……」

  「痛かったら言うんだぞ」

  「大丈夫……、なんか、コーチがマッサージするとこ、じんじんして……効くーって感じ」

  「はは、何だよ、そのおじさんみたいな感想」

  腰の指圧を経て、ゆっくりとその下。曲線美を描いて膨らむお尻へと手を下げていっても、翔瑠は嫌な声一つ上げない。

  「ん……なんか、嫌な感じが……ね? 消えてく、感じするの……コーチって、凄いんだね」

  「そりゃ、よかった。ていうか、疑ってたのか?」

  「そういう、わけじゃ……ない、けど……っ」

  

  両太ももの付け根を、開いた親指と人差指で押し込むようにして前へと押しやる。指にかかるのはマシュマロのような柔らかさの尻たぶの肉感だ。大殿筋を解しながら、内ももの付け根を親指で円を描くように動かせば、抑えた小さな腰がひくひくと震えては、その度に翔瑠の声に快楽の嬌声が混じっていく。

  そのまま、ゆっくりと紫藤は指先を尻を鷲掴むように指を広げ、その親指を柔らかな谷間へと潜り込ませていく。親指の先に触れる、皺の集まる窄み。

  ぴく、とまたしても翔瑠の体が揺れる。

  紫藤の指の滑りを良くしているオイル――それは、ただのマッサージオイルではない。

  翔瑠には、成長期の体に合わせたマッサージのオイルだと伝えているが、それは正しい説明ではない。実際には、成長期の体に後遺的な影響のない媚薬を含んだマッサージオイル、というのが正しい。

  「ん、ぅ……ぁ」

  声が微睡んでいるような響きになっているのも、オイルに含まれた媚薬が全身の肌からじっくりと巡って、効力を発揮してきたのだろう。時折、腰をベッドにこすりつけるように左右に揺らすのは、ただ寝返りを打ちたいという理由では無いのは明白だった。

  翔瑠は、生まれて初めての性の快楽を味わっている。

  事実。ふくらはぎを揉み込んでいる掌に当たる翔瑠の肌は、熱く火照っている。紫藤にとってはむしろ肌寒いほどに効かせたエアコンの冷房にも一切文句を言わないのは、体中に巡る熱でむしろ丁度良い程度の室温だからだ。

  膝裏、足先。神経の多い所を指先でくすぐる度に、可愛らしい声が小さな口から漏れる。

  「よし、それじゃあ、今度は仰向けになってくれるか?」

  じっくりと時間を掛けて足指のマッサージまで丹念に終わらせた紫藤が翔瑠にそう声を掛けた。

  紫藤は確かな整体とマッサージの腕がある。翔瑠の体のケアを疎かにはしていない。まだまだ若く、幼い翔瑠でも体が癒やされている実感はあるだろう。だから、紫藤が翔瑠の体を起こしたとしてもきっと彼は抵抗しない。

  「ん、……ぁ」

  「どうかした?」

  だからこそ、あえて翔瑠の自主性に任せた。勿論、翔瑠の反応を見るためにだ。

  予想通りに躊躇いを見せた翔瑠だったが、そうやって問いかけると、以外なことに彼は素直に体を反転させていた。

  「コーチ……、おれ、ちんちん立っちゃった……」

  さっき、パンツを脱いだ時はぷるぷると水ようかんのように弾んでいた柔らかな幼茎は、ほんのりと赤みを帯びながら、皮に包まれた先端をぴんと天井を差していた。ぴくぴくと震えるそれは、なんとも初な性欲の発露だろうか。

  雁首の凹凸も滑らかで未発達な印象の幼茎。通常の状態から少し長さが伸びた程度の変化しかない、うっすらと青筋が微かに見える程度の微笑ましい勃起。

  媚薬に火照らされて、思考が緩んでいるのだろう。切ない心地を慰めるように紫藤の服の裾を摘んだ翔瑠は、恥ずかしそうにしながらもしかし、それを隠そうとはしない。

  「そうか……勃っちゃったか」

  「……ん、……」

  「じゃあ、この強張りも治そうな」

  ゆっくりとその幼い漲りに手を伸ばす。オイルに濡れた指先でその若く芽吹く純粋な性を撫でる。翔瑠はそれを拒みはしなかった。

  さわさわと上から五指で摘むように触れていた指先を少しずつ強く絡めていく。滴るオイルがぬちゅくちゅと音を立て始める事には、翔瑠の顔は初めての快感に蕩けきっていた。

  瞳は涙に潤み、紫藤の指に弄ばれる気持ちいい場所に視線が釘付け。口は呼吸を求めるように開きっぱなしで、顔は赤面しきっている。

  男でも、女でもない。それは性に翻弄される男児特有の蕩け顔だ。

  「あ……っ、ぁ……おれ、こんなの……」

  「初めて?」

  「ん……」

  「そっか、じゃあ……これが精通だな」

  蝉の声を遠ざける程に甘美な、甲高い翔瑠の喘ぎ声。

  親指と人差し指の輪っかを上下させながら、根元から雁首を包み込むように握って、そして、そのまま絞り上げるように扱く。まだ剥けることを知らない包茎の先端から溢れる蜜が追加の潤滑油となり、紫藤の手をスムーズに動かしていく。

  にゅちにゅちと淫猥な音が響き、翔瑠の息遣いは荒くなっていた。

  だが、それでも、翔瑠はまだ知らない。その快感の先を。

  「……ぁ、こーち……ぃっ、おれ……、ッなんか……」

  清楚な出で立ちに似合わない、淫猥な音を立てるその幼茎。その根本に吸い寄せられるアーモンドが並んだような膨らみ。空いた手でその膨らみを優しく撫でて、その更に下、会陰を指先で擦り上げる。すると、翔瑠が不安そうに紫藤を呼んでいた。

  「ん、どうした?」

  「分かんない、……ふわふわ、する……し……んぁ、お腹の下、の方……っ、ぎゅってして……」

  「なんか、来ちゃう」と。

  翔瑠の口から転がり出た言葉に、紫藤は思わず笑みを浮かべてしまった。

  それは、尿意に似た感覚。

  それが何かを紫藤はよく知っている。

  性知識の薄い翔瑠では、それを性的な絶頂と結び付けることはできないだろう。ただ、いつもの尿意ではないという分別はついている。

  けれども、確かに翔瑠の体は、紫藤に与えられた性的興奮によって、射精へと至ろうとしているのだ。

  「うん、大丈夫。そのまま出しちゃいな」

  「ん、ッ……ぁ、あ……おれの、ちんちん……ッ、っんあ……ああっ……」

  指の動きを早める。一定のリズムで。それでいて強弱をつけて。

  オナニーという言葉こそ知ってはいるだろうが、その本当の意味を知らない翔瑠にその溢れる感覚に抗う方法など分からない。ただ、紫藤に促されるまま、幼い体はそれでも確かに大人に近づきつつ体機能を十全に引き出していき。

  「ッんう,ぁあッ……!」

  びくんっと腰を跳ね上げながら翔瑠の幼茎から白濁液が吹き出した。

  腰を浮かせ、紫藤の服の裾を掴みながら初めての精通を迎えた翔瑠。紫藤の手の中で脈打ちながら吐き出されたそれは、翔瑠の未熟さを現すように、さらさらとオイルに塗れた指を滑り翔瑠の下腹部へと滴っていく。

  「っはぁ、……はあ……」

  絶頂に達し、放心したように弛緩する翔瑠。そんな彼の初精に濡れた指の匂いを嗅いだ紫藤は、その薄い粘液を少しばかり舌に絡ませた。

  男臭さはない。だが、それは確かに精液に違いなかった。

  いつも元気満天にボールを追い駆けている翔瑠の、初めての快楽。それを味あわせたという興奮が紫藤の股間に熱を集めていた。

  「んぁ……こー、……ち?」

  正しく翔瑠の痴態に中てられたように、紫藤は翔瑠の体を抱き起こしていた。そして、寝台の上に腰を下ろし、互い向かいになるように翔瑠を膝の上に座らせた。

  「ん、ぁ……やっぁ……っ、こーち、なんで、おしり……っ」

  翔瑠の精液に塗れた指が、翔瑠の双丘の谷間に潜り込んでいく。尻の割れ目をなぞり、そして、まだ固い蕾の窄まりに指先が触れる。

  翔瑠が戸惑うのも無理はなかった。

  だが、翔瑠の疑問に答える事なく、その指先はゆっくりと狭い穴の中に沈み込んでいく。先程のマッサージの途中にも入口を解していたのだ。

  媚薬に火照らされて、初めての射精。完全に弛緩しきっている翔瑠の純真そのものの蕾は、紫藤の指を容易く受け入れていた。

  「体の中も、マッサージしてあげるから」

  「……っ、まっさーじ……」

  そう言って、ゆっくりと指を出し入れしながら、紫藤は翔瑠の耳元に唇を寄せた。

  まるで悪魔の囁きのように。

  紫藤の指が、翔瑠の前立腺を探り当てるのは、そう時間は掛からなかった。指の腹で腸壁を押せば、すぐにそれは見つかった。

  びくっと跳ねる翔瑠の腰。反る背を空いた腕で支えながら、紫藤は翔瑠の小さな体を抱きしめる。

  「ぅ、ん……ッ? ぁ、ッ……っ、こーちっ、そこ……ぴりぴりして……っ」

  「気持ちいい?」

  「ん……きもち、いい……っ」

  くちゅくちゅと音を立てて、紫藤の指が翔瑠の未開発なアナルを掻き混ぜる。その度に翔瑠の口から漏れる可愛らしい声は、もう抑える事を完全に忘れているようだ。

  翔瑠は、もう快楽になっていた。

  精通の疲労と媚薬の効果で、もはや明晰夢のような感覚なのだろう。ただ、未体験の快楽に不安を覚えるように紫藤の体にひっしりと抱きついてきていた。首元に押し付けられる翔瑠の口から零れる吐息は、とても熱い。

  子ども体温、というには淫靡な熱がこの小さな体の中で渦巻いている。

  「翔瑠……奥、マッサージするからな」

  そんな翔瑠の姿に紫藤も我慢の限界だった。

  ズボンの下でパンパンに張り詰めた欲肉が痛い程に主張してくる。

  翔瑠の体を支えてやりながら、紫藤は自分のベルトに手をかけた。バックルを外し、チャックを下ろせば、盛り上がった下着が現れる。

  脱ぐ手間も惜しく、前開きからその中身を取り出す。翔瑠が見えない位置で、翔瑠の薄紅色に色づいた窄まりを狙う赤黒い、大人の男のペニス。

  指とは比べ物にならない太さのそれを、引き抜いた指の代わりにその媚薬オイルに濡らした先端を押し付ける。

  ひくんっと翔瑠の体が震えた。

  「こーち、これ……なに……っ?」

  「大丈夫、翔瑠が気持ちよくなるためのものだよ」

  「おれが……きもち、よく……」

  「ほら、強張ってる。力抜いて」

  とんとん、と抱きついてくる翔瑠の背中を叩きながら、緩んだ蜜肉に紫藤の剛直が押し込まれていく。

  「ッ、あ……ぁあ……っ!」

  「翔瑠、痛い?」

  「んぅん……っ、ぁ……ふぁ……」

  「気持ちいい?」

  肩口にある翔瑠の頭が左右に振られた。そして、次の問い掛けには縦に。

  紫藤はその返事を受けて、背中を撫でながら剛直を更に奥へと沈み込ませていく。本来挿入されるべきではない異物。だが、それを受けて尚、翔瑠の未熟な雄性は硬い先端を紫藤の腹に突き付けている。

  「ん、っぁ……中、ごりごり……っして……お腹の下、熱、ぃ……」

  「うん。ごりごり、してほしい?」

  頷きが返る。ゆっくりゆっくりと紫藤は腰を進めていく。そして、その全てを埋め込んだ時には、翔瑠の尻に紫藤の下生えが当たっていた。顎の下で翔瑠の短髪の先が擦れて少しくすぐったかった。

  剛直の全部が翔瑠に包まれている。

  熱く火照った柔くも狭く締め付けてくる肉は、まるで紫藤の屹立を溶かしてしまおうとでもいうような程に滾っていた。

  奥まで進んだ剛直に翔瑠の体は「もっと欲しい」とせがむように絡みついてくる。

  「動くよ」

  翔瑠の細い腰に向けて紫藤が、腰を動かし始める。その瞬間、翔瑠の口から甲高い悲鳴が上がった。

  今まで感じたことの無い快楽に、翔瑠は戸惑っているようだった。だが、紫藤の方も翔瑠の媚態に中てられ、その動きを止める事はできなかった。

  「ん、ぁ……ぁ、ああっ」

  次第に激しく抽挿を繰り返す。その度に上がる翔瑠の声が耳をくすぐる。

  初めて味わう快楽に翔瑠の幼い体は完全に屈服しているようで、紫藤の服によだれを染み込ませながら、それと同時に天を仰いでいる幼茎からの先走りの染みも作られていく。

  部屋にぱちゅん、ぱちゅん! と肌と肌がぶつかり合う音が響き渡る。

  「これ、……っ、また、……っ」

  戸惑うような声。顔を紫藤の胸から離した翔瑠は、無意識に男を淫らに誘う表情で救いを求めるように見上げる。

  「来る……っ、さっきみたいなの……びりびりする、やつ……っ」

  「翔瑠。そういう時は『イク』って言うんだ」

  「イク……? おれ、……っ、おれ、イク……、イクっ……イッちゃ、ぁっ」

  ズンと翔瑠の奥を突いたその瞬間、翔瑠の体がビクビクと痙攣するように跳ね上がり、ただでさえ狭い腸壁がぎゅぅと収縮して紫藤の剛直を強く締め付けた。

  それが引き金となり、翔瑠の一番深い場所に、どぷりと大量の白濁液を吐き出す。

  初めての精通で放たれた精よりもずっと濃いそれは、高い粘度でギチギチになっている翔瑠のナカから溢れ出てくることもない。

  そして。

  「……射精、しなかったね」

  「え、ぁ……どういう、こと……?」

  「はは、まだ気持ちよくなれるってこと」

  白濁に濡れていない服の腹を見て紫藤は、翔瑠が空イキしたのだと理解した。

  ぴくぴくと脈打つそれは、まだ萎える気配はない。今日、射精という快感をしり、絶頂を垣間見たとは思えないほどに可愛らしく、淫らなそれの先端に透明な雫が浮かんでいる。

  不思議そうに問い掛けてくる翔瑠は、紫藤の視線を追って硬くなったまま先走りを漏らすだけの幼い茎を見つめた。

  そんな疑問は長くは続かない。再開されたストローク。現役選手には劣るがコーチとして鍛えた紫藤のスタミナはまだまだ残っている。更に、彼自身も媚薬に触れているのだ。

  翔瑠の体を持ち上げては落とす。持ち上げては落とし、それを何度も繰り返す。その度に翔瑠の口からは喘ぎが漏れ、彼の小さな雄はふるふると震えていた。

  「こーち、っ……ぁ……おれ、また……っ」

  「何度でも、気持ちよくなっていいぞ。ほら、イけ……っ」

  「イク……っ、また、おれ……んあァ、あ!!」

  何度も、何度も。

  今日、射精を覚えた翔瑠の体は、それ以上の絶頂の感覚を全身に叩き込まれ続けるのだった。

  ◇◇◇

  「コーチ!」

  あれから、疲れ切って一眠りした翔瑠は、目を覚ました後違和感がなくなって軽くなった体に喜びながら、何も紫藤のマッサージや整体について疑いを持つことなく帰途についていた。

  それでも、あの経験が体に染み付いているのだろう。あれから調子はどうだ、と太ももの調子を確かめるように下腹部辺りまでを撫でてやれば、至近距離でみるサッカーパンツの上に浮かぶ膨らみが確かに反応しているのが見れるのだ。

  翔瑠のそんな成長を微笑ましく思いながら、今日も帰り支度をしていた紫藤に、その当人である翔瑠が駆け寄ってきた。

  「ん、どうした、翔瑠?」

  あの日と同じように、顔を上げてみればそこにいたのは、翔瑠だけではなかった。

  翔瑠に手を引かれているもう一人の男児。サッカーを始めたての子だった。翔瑠とよく一緒に練習しているのをよく見かける。サッカーの経験が周りに比べて身についていない。大人しい性格も相まって、練習中も少しくらい顔を時折見かけて心配をしていたところではあるのだが。

  「ねえ、コーチ! 筋肉痛とか多くて、最近走りづらかったりするっていうから」

  名前は、確か――。

  「[[rb:優砥 > ゆうと]]にも整体してやれないかな?」

  紫藤は、友達思いな翔瑠と心配そうな優砥に、優しく頷くのだった。

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