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トレジャーハンターニコと極寒温泉

  湯気が辺りを包み込んでいる雪景色。

  真っ白に山を埋め尽くす雪の花々の中にぽつりと穴が空いたように存在する、秘境の温泉。

  「にゃ、にゃっ……!!」

  そこで青い毛並みの獣人少女が声を焦らせていた。

  濡れた毛並み湯の中から立ち上がった少女は、湯船から出た瞬間——その足を岩場から離したその瞬間。全身が凍りついていく感覚に襲われていたのだ。

  徐々に凍りついていくそれではなく、まさしく瞬間凍結されていく速度に、少女は裸の体を慌てて腕や尻尾で隠そうとするも、その途中でパリパリと凍りついていき、中途半端な所でとどまってしまう。

  そうして、数秒もしない内に全身が凍りついてしまい氷像を化した少女のその胸に、宝石付きのペンダントネックレスがキラリと嬉しげに煌めいていたのだった。

  ◇◇◇

  そこは知る人ぞ知る、雪山の秘湯。自然に出来た岩風呂に滔々と湧き出る温かな鉱泉が、訪れた冒険者達を癒やす隠れた名泉。

  冷えた雪山を踏破する人々にとってその温泉は、正しく雪山の厳しさを忘れさせてくれる。

  たとえ周囲が息すら凍りつくほどに熱を奪い去る極寒の環境であっても温かな湯を沸かせ続ける、この世の摂理からかけ離れた様な不思議な温泉にも、しかし、忘れてはいけない注意点がある。

  それは、決して濡れたままでお湯の湧き出る岩場から離れてはいけない。ということだった。

  もし、少しでも岩場から足を踏み出したのならば、お湯に含まれる魔力から開放され、瞬く間にその全身は凍りつくであろう。温かいだけのお湯など、雪の中に熱湯を注ぎ込むようなもの。それまでの温かさの帳尻を合わせるようにして、一瞬で全身を彩る鎧となる。

  そんな、知る人ぞ知る秘湯。

  「にゃにゃ、こんなところに温泉にゃ……?」

  そこに一人のトレジャーハンターがひょっこりと顔を覗かせる。

  活発そうなパッチリとした瞳に、左右それぞれにエメラルドと黄金の輝きを宿す獣人の少女。雪が纏わりつく青い毛並みをふわふわと揺らして運動性重視の服装をした彼女は、湯気がもくもくと立ち上る大自然の中に現れた温泉を前に目を輝かせた。

  ニコと言うなのトレジャーハンターは、最近生まれたという新しいダンジョンへと向かう道中に、たまたまこの温泉を見つけたのだった。

  しかもこの温泉の周囲は、外周に比べると温かな気温を保っているようだった。

  「なんて運がいいにゃ……! 寒さ除けの石飾りがどっか行った所に温泉だにゃんて……にゃふふ、やはり初日の出を真っ先に浴びた恩恵はあるに違いないにゃ……っ!」

  岩風呂の縁にしゃがみこんだニコは、ふんふん、と湯気の匂いを嗅ぎながら、水質が無害そうだと判断するとそう呟いた。

  そして、周囲に人がいないことを確かめると、徐ろにその冒険装束を脱ぎ始めたのだ。上着とズボンを脱いで道具ポーチと重ねて置くと、下着姿になったニコは少し寒さにブルリと体を震わせながら胸当てを外す。

  あどけないいつもの彼女の振る舞いから相反するように、大人びて豊満な胸が抑えられていた胸当てから開放されて、重力に従ってたわわと揺れた。

  背面側よりも白い毛に包まれている彼女の胸丘は柔らく張りのある曲線を描いて、湯気にその被毛を揺らす。その先端には主張が激しくはないものの、しかし、確かに成熟した薄紅色の突起がぷくりと膨らんでいた。

  周囲に誰もいないから、という理由と、早く湯に浸かりたい。そんな一心で胸当てを外した後無防備なままパンツも脱ぎ去っていく。

  うっすらと白い毛が包む腰が露わになって、その中心の毛が薄くなった所にうっすらと桃色が浮かび上がる鼠径部の窄み。きゅんと締まった縦割れにも湯気を纏わせながら、ニコは荷物の中からタオルを一枚取り出すと濡らさないように頭の上に丸めて置いて、準備は万端。

  「レッツ、ほっかほかにゃ!」

  と、まるで飛び込まんが勢いで温泉に向かうと、再度本当に害がなさそうか確認してからゆっくりと足を浸けていった。まあ、それだけ警戒した上でも痛い目に遭ってきた彼女に、その警戒がどれ程意味があるのかも分からないが、ともかく足を浸けた瞬間にお湯全体がスライムになって襲いかかってくる、みたいなことはなかった。

  何事もない事を確認したニコはようやく、ほっと肩の力を抜いて、ゆっくりと湯の中に腰を下ろしていった。

  「ふぁ~、さいこぉにゃあ……」

  湯加減は正しく最高だった。

  冷え切った体にとって熱くもなく、だからといって底冷えが進むようなぬるさもない。暫く浸かっていても全然平気な、長湯上等な湯加減だった。

  それに、仄かに香る鉱石の香りがどこか高級な木材を思わせる芳しさで、思わず体が溶け出してしまいそうな心地よさが全身に広がっていく。

  首元までお湯に浸けて極楽の心地で目を細めるニコは、その瞬間自分自身がスライムになっているような錯覚すら覚える程の安らぎに包まれていた。

  「にゃはぅ~」

  岩を背もたれにして胸をお湯に浮かべるようにして背を伸ばす。

  冒険の数々で鍛えているニコではあるが、それでも絶えず両肩にプレッシャーを与えるその豊満な乳房から開放される感覚は中々味わえない。

  街のお風呂屋でも浸かる事は出来ても、時々恨めしかったり敵愾心のある視線だったりを向けられたりして落ち着かないので、あまりリラックスはできないのだ。

  「極楽にゃぁ……まさか、こんな良い温泉に出会えるにゃんて……ニコの冒険マップに追記しとかないとだにゃあ……、んにゃっ?」

  とまったりと声を漏らすニコ。

  そんな彼女に驚きを与えようとしたのか、自然の悪戯めいた突風が一陣吹き現れた。ビュオッと流れた風に、ニコは慌てて自分が脱いだ服を振り返る。

  この温泉についての注意点を知らないニコでは遭っても、それが流されてしまったら、拾いに行くのが大変だということは分かる。だからこそ飛ばされてしまわないか、とそう思ったニコだったが、しかしその心配は杞憂に終わっていた。

  服の上に置いた道具ポーチの重みでニコの服が抑えられていたのだ。

  「ふう、びっくりするにゃ……でも、そろそろ出発しておかにゃいとだにゃ……んにゃ?」

  悲劇を回避したニコは、そろそろ体も温まったし新しいダンジョンへの道を行こう。と立ち上がろうとした時、頭の上の重みがいつの間にかなくなっている事に気がついた。

  そう、頭の上に乗せていたタオルがなくなっていたのだ。

  「にゃにゃ、濡れたまま服は着たくないにゃ。風に飛ばされたなら、あっちの方に……あ、あったにゃ!」

  周囲を見回したニコの視界に、少し離れた所に落ちたタオルを捉えた。雪の上に落ちているが、冷え切った空気の中では雪もタオルに触れた程度ではビショビショに濡らしたりもしない。

  体を拭うことも大丈夫だろう。とニコは大自然の湯船から立ち上がって、岩場の少し外に落ちたタオルへと手を伸ばす。

  その時、ほんの少し、その足先が岩場をはみ出した。

  「にゃ、にゃっ……!!」

  その瞬間、温泉の周囲で忘れていた極寒を思い出したかのような強烈な冷気がニコの体を包み込んでいた!

  正しく刹那の間に全身が凍っていく。

  ぴきぴき、とお湯を吸い込んだ毛並みが瞬間的に柔らかさを失っていく。

  ニコにとっては、もはや慣れ親しんだ感覚ですらあるカチコチ感に、脳裏に浮かんだのは、このまま全裸で固まってしまったら助けられる時にとんでもなく恥ずかしい想いをするんじゃないか。という、経験則から基づいた未来予想だった。

  だから、濡れた毛皮を通して体の内側まで凍りついていく感覚に、ニコは咄嗟に自分の胸や腰を隠そうと動いていた、のだが……。

  (にゃ、にゃっ、一瞬だったにゃ……ッ! ていうか、中途半端で逆に恥ずかしい格好になってるにゃぁ……っ)

  ニコの腕は胸の膨らみを隠す直前、掴んでいたタオルで一定角度からは見えないかもしれないが、逆に言えばその角度以外からはばっちり見えている。

  そして、それは大きな尻尾が隠そうとした腰も同じ事だった。少し前かがみになっているけれども、少し下から見上げれば女の子の部分が見えている。更にニコ自身はまだ気づいていないが、逆に尻尾を前に動かしたせいで後ろから見ればお尻の丸みからつながる割れ目の膨らみがくっきりと浮かび上がっているポーズになっているのだ。

  しかも、氷漬けになっているならまだしも、ニコの毛皮に染みた水分を元に凍っているから、多少の厚みはあれど殆ど生身状態で身動きが出来ないほどに凍りついてしまっていたのだ。

  生まれたままの姿。正しくその言葉が似合う姿になってしまっている。

  これなら普通に立っていた方が、変に隠そうとしていた思惑が見えなくて恥ずかしさが少ないような気さえしてきたニコは、しかし、ふと重要な事に気がついた。

  (……あれ、でも恥ずかしいとか言う前に……ここ、……誰か助けてくれたりするのかにゃ……?)

  ここは、知る人ぞ知る秘湯。しかもニコにとっては、前情報もなく初めて訪れた場所。

  (……、……もしかして思ったより、これ、ピンチかにゃ……?)

  もしかしなくてもピンチである。

  (誰かーッ、助けてにゃー!! あ、でも、ちょっと見ないで欲しいけど、……あ、でも助けには来て欲しいにゃあ~ッ!!)

  そんな氷漬けになったニコの叫びは誰に届くこともなく、ただ吹く風だけが楽しそうに笑っていたのだった。

  ◇◇◇

  とまあ、そんな絶望的な状況に陥ったニコではあったが、救いの手は思いの外早く訪れていた。

  「いやあ、やはりこの辺りを通るなら、ここに寄らない手はないですよね……って、おや?」

  「ん? どうかした……って、ありゃ、ニコじゃねえのか、何してんだアイツ?」

  さくさくと雪を踏み歩く音が聞こえたかと思えば、そんな声がカチコチの氷像になったニコの後ろの方から聞こえてきた。

  (ん、なんか聞いたことある声にゃ……っ、酒場で管巻いてる傭兵と商人だった気がするにゃ! た、助けてにゃー!)

  と心の中で叫ぶ声が功を奏したのかは定かではないが、二人の知り合いは温泉に入ろうとする前にニコの傍にやってくるようだった。

  「湯気でよく見えなかったけど、ありゃ……裸、ってか凍ってねえか?」

  「凍ってますねえ、新年も氷漬けになってたってニコさん言ってましたけど、またですかね」

  また、と言われたことに文句を返したくもなるニコではあったが、それはそれとして見知った相手であることに救いの手が伸ばされる確率が急上昇したニコは、ぐっとそれを抑え込むだけの器が出来ていた。

  (助けてくれるんにゃら、またとか言われても堪えるにゃ……! 多少裸見られる位なら許すのにゃ。マントくらい被せてくれ——)

  「ニコさんの裸なんて、見る機会ないですね」

  「まあ、腹やら胸は結構出てはいるけどな……てかそんなにジロジロ見て後でバレると怖いぞ?」

  「助けるついでですから、ニコさんならきっと許してくれますよ」

  (見過ぎにゃ、レディが裸にゃんだからマントかけるとか紳士な所見せるにゃ!!)

  前言撤回。

  あまりにも堂々と全方位からニコの裸を眺める商人に、ニコは怒髪天を衝く勢いで怒っていた。とはいえ、凍りついているニコにどうすることも出来ない。

  「胸はデカいけど、割と中身ガキだろ? 見て楽しいかよ」

  (ガキってなんにゃ!! ニコはれっきとしたレディだにゃ!?)

  「そうですか? 意外とおませさんかなと」

  「ほお」

  とあまり面白くなさそうな傭兵。まさか凍結までして意識のあるニコに突っ込まれているとは思わずにいる彼も、商人が指さした部分を見て感心したような声を上げていた。

  「実は、一人遊びはお盛んなのかもしれないですよ」

  「ナルホドなあ……随分感度が良さそうな濃いピンク色してんじゃねえか」

  そこはニコが隠そうとして隠せなかったお腹の下。うっすらと桃色が浮かぶ柔筋。ただただ初心なだけでは浮かび上がらない肉肉しさを浮かび上がらせるそこは、確かに彼女がその部分で快感を得ることを知っている色をしていた。

  傭兵は、その窄まりと膨らんだ胸、キュッと引き締まったお腹とふっくらとした太腿。改めて見れば女性的で艶美な曲線を描くニコの全身を見て、にやりと笑みを浮かべていた。

  そっと伸ばされた傭兵の指が、ニコのその足の付け根の筋をゆっくりと撫でていた。

  「なかなか隅に置けねえなあ」

  (にゃう……っ!? おまた、つるつる触るんじゃないにゃ……っ、ぁ、ん……っ)

  凍りついたニコのそこは、ふわふわというよりもカチカチに固まっている。それでも氷の上を滑る男の指の感覚はダイレクトにニコの腰にビリビリとした快感を齎していた。

  「ええ、まあ。そうですね」

  (んぅ、……ッ、なんなのにゃ、そそのかしたクセに、にゃ、ぅ……っ)

  商人は男の指先に興奮するでもなく、普通に受け答えをしながらニコの肢体を鑑賞していた。それは傭兵が触れるような手つきではなく、あくまで芸術品を愛でるように掌を翳し撫でている程度だった。

  (それは、それでなんか腹立つにゃ……ぅ、ぁっ)

  冷え固まった体に傭兵の指の温かさがダイレクトに伝わる。胸の先端からお腹にかけてを撫でつけるような手付きに思わず身震いすらできないニコは、凍結のせいかどうにももどかしい快感ばかりな事に徐々に恥ずかしいという感情に別の感情が乗っかり始めていた。

  (ん、ぅ……にゃふ、ぁ……)

  「お、ちょっとずつ指の温度で融けてんじゃねえか?」

  「あれ、本当ですね」

  傭兵と商人の二人が驚いている通り、ニコの体は冷え固まっていた氷が少しずつ液体に戻り始めていた。傭兵の指に濡れた感触が広がる。それは確かに、ニコ像の表面をコーティングしていた氷が溶けた液体に違いない。

  まるで愛液に濡れるようにして、少しだけ柔らかさを増したその割れ目。そんなニコの体の変化を見て、傭兵は更に面白そうに笑みを浮かべていく。

  「このままイジってりゃ、ここやらそこだけ柔らかくなってくんじゃねえか?」

  「なるほど……それは、いい商売の……じゃない。ニコさんを助ける手立てにつながるかも知れませんね」

  (商売って言ったにゃ!? まさか、前の変なバイトもお前の入れ知恵とかじゃ、ぁふ、にゃあ……っ)

  強めに傭兵の指がニコのデリケートな場所を撫でて、思考が乱される。

  氷像化の影響で触感が遠いのが、むしろ羽箒で撫でられているようなフェザータッチめいた触感になっていて、ニコの体の内側にじわじわと響いていく。更にいえば、商人が実験をするかのようにニコに乳房の曲線を撫でていくせいでそちらからも微弱な快感が与えられてきているのだ。

  (んにゃ、ぁ……ん、どうせ触るなら、もっと……ッ)

  強く。もっと、強く。そんな欲望がニコの中に湧き上がっていた。

  だがその願いは当然敵わない。

  なぜならニコはその願いを口にすることも出来ないし、カッチカチの体では強くその『気持ちいいの』を感じ取れないのだから。

  (ぁ……っ、もどかし、……いにゃ……、恥ずかしい、けど、も……っ)

  どうせ見られてしまっているんだから、裸はもう仕方ない。そんな風に思いながらニコはじっくりと溶かされていく感覚に、物足りなさを募らせていく。

  割れ目の上にある『コリコリ』を指先で弾かれて全身に快感が伝播していきながらも、それでもニコが望むような刺激には足りない。

  (凍ったままじゃ『気持ちいいやつ』が来ない、にゃ……っ)

  商人が予想した通り、こと一人遊びというものについては、ニコは割りとダンジョンの罠だったりで自然と身に着けているものだった。何も無い夜でも時々、弄ってしまう程度には。

  逆にそこから先については、ぼんやりとしたイメージしかない程度の性知識ではある。そんな彼女の性感帯がじんわりと融け始めて、肉の柔らかさを取り戻すほどに弄られた頃。

  「あ、あの……何しているんですか?」

  と傭兵と商人に声を掛ける男性の声が聞こえた。二人が振り返ると、そこには旅装の若い男性が立っていた。

  (は……っ、そうにゃ! こんにゃ所で凍ってる暇は無いのにゃ!)

  新しく増えた誰かに、再度羞恥心を覚えたニコは、徐々に肉欲に囚われだしていた己の意識を掬い上げて、本来の希望を取り戻していた。

  「てなわけで、まあ、ついでだから少し楽しませてもらおうかなってな」

  (いや、改めてサイテーにゃ!? エッチバカ野郎にゃ!)

  「ええ、どうですか? 是非感想を貰えると」

  (そして、なんで誘うにゃ! あ、こいつダメにゃ、目が金貨になってるにゃ!!)

  「い、いや……俺、見るの初めてで……」

  (そういう問題じゃないにゃ!? 倫理観無いやつしかいないのにゃ!?)

  「ああ? なんだ、それじゃあ、尚更よく見ておかねえとじゃねえか。初めて惚れた女相手する時にテンパってちゃ男が廃るってもんだ」

  ほら、少し拡がるようになったんだぜ。と傭兵の指に広げられる蜜肉に、若い旅人が吸い寄せられるように観察する。恐る恐るその隙間に差し込まれた指で中を撫でられながら、指先一つ動かせないままのニコはただただ満たされない欲を昂らせるばかり。

  (にゃふ、ぁ……早く、……早く運ぶにゃ~!!)

  そうして、ニコは移動させられる間も道行く旅人達に撫でられ溶かされながら、ゆっくりと街へと運び込まれていく事になったのだった。

  ◇◇◇

  それから数日後。

  『好みの雪解け水が飲める』

  という新しい商売の計画を進めていた商人が何者かに強襲を受け、その実施を断念した。という話が酒場の話の種になったのだが、そんな与太話は移り変わりの早い酒場では二晩保てばいい話。

  ダンジョンの情報をごっそり買い叩かれた商人と一人のトレジャーハンターだけが知るその真相は、喧しい酒場の肴の中へと消えていった。

  ◇◇◇

  新しく生まれたダンジョンに突入したニコがやっぱりドタバタ劇を繰り広げる事になることに、とある筋から情報を得たばかりのウキウキのニコにはまだ知る由のないことなのだった。

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