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道物語(ロードストーリー)第四幕ドルセニア編 一巻

  [chapter:初めての船]

  フェルドニアを出てしばらく海岸沿いを歩いているアルベルト達

  アルベルト「そういえばパイラン、ドルセニア地方へはどうやって行くんだ?」

  ホルスター「ここから更に東へ進むとフェルドニア港があります

  そこでドルセニア港行きの定期船に乗ればいいはずですよ」

  カラスト「船か〜、僕初めてだよ」

  アルベルト「ああ、俺もだ」

  しばらく歩いているととある男女に声をかけられる

  ???「おーい、アルベルト君!」

  アルベルト「あなたは、確かエスゲコー・レオパルドさん?」

  エスゲコー「あら、覚えててくれたの?嬉しいわ♡」

  アルベルト「こちらの男性は?」

  突然ティミスが叫ぶ

  ティミス「グランジャズさん!?」

  アルベルト「ティミス、知り合い?」

  ティミス「ええ、前に働いてた御屋敷の向かいの御屋敷に住んでいる 獣人が好きな変わり者のご主人さんよ。」

  グランジャス「えーと君はたしか粗暴なピグニアード伯爵の元メイドのティミスちゃんだったね やっとあのくそ男から解放されたんだね 良かったよ」

  ティミス「グランジャズさんはここで何していらっしゃるのですか?」

  グランジャス「俺はエスゲコーさんと商談をしていたのさ」

  マリーナが何かを見つける

  マリーナ「それってミノカサゴの毒のヒレね、綺麗だわ」

  エスゲコー「あなたの抜けた羽毛であるかしら? 羽毛と交換でいいわよ」

  羽毛をクシを使い古い羽毛を取り渡す

  エスゲコー「ありがとう♡はいこれミノカサゴの毒ヒレね」

  早速毒ヒレをマリーナの武器である槍の先端に付ける

  マリーナ「これでよしっと」

  エスゲコー「そういえばあなた達は船に乗るんでしょ?」

  カラスト「うん、そうだよ」

  エスゲコー「そしたら一緒に行きましょうか ドルセニアの商会本部に戻るついでよ」

  グランジャス「俺も愛しのハニー達に会わないといけないからついて行くよ」

  アルベルト「お願いするよ」

  ーフェルドニア港ー

  フェルドニア港にたどり着く

  エスゲコー「ここから定期船が出ているわあそこにいる ギララゴンド族のお兄さんに話しかければ乗れるわよ」

  船の前に到着する

  定期船受付「ドルセニア港へご搭乗ですね」

  アルベルト「はい」

  定期船受付「それではどうぞこちらへ」

  船が動きドルセニア港まで進んで行く

  ティミス「うぅ、気持ち悪い」

  ティミスの顔色が悪い

  ホルスター「大丈夫?顔色悪いわよ、船酔い?」

  ティミス「ええ」

  グランジャズが駆け寄る

  グランジャス「そこのベッドで横になってろ」

  ティミス「ありがとう」

  そっと毛布をかける

  3時間後

  [newpage]

  ードルセニア港ー

  グランジャス「着いたぞ」

  アルベルトが肩をかしてティミスを起こして歩く

  エスゲコー「こんな状態じゃ動けなさそうね 今日はここの宿屋に泊まりなさい」

  アルベルト「レオパルドさんは?」

  エスゲコー「私はこのままドルセニアに行くわドルセニアに着いたら商会を訪ねて来てね」

  アルベルト「わかりました」

  レオパルドはドルセニアに向かいアルベルト一行は宿屋に入る

  グランジャス「あー、疲れたな」

  装備を壁にかけてベッドにだいぶする

  マリーナ「そうね疲れたわ」

  カラスト「ねぇねぇ、お風呂入ろうよ」

  グランジャス「おっいいね入ろうぜ ここの宿屋はちゃんと男湯女湯に分かれているから安心だ」

  ティミス「それなら安心ね」

  一行はお風呂に入る

  ー男湯ー

  カラスト「わぁ、広いね 色んな浴槽がある」

  グランジャス「ああ、ドルセニア地方4大温泉の1つだ」

  一斉に頭と身体を洗う

  カラスト「良い匂いの石鹸だね」

  グランジャス「この石鹸はドルセニアリリィと言うユリの香りだね」

  グランジャス達は湯船に浸かる

  グランジャス「ふぃー、極楽極楽」

  カラスト「船旅楽しかったねアル兄」

  アルベルト「酔いそうになったけどな」

  グランジャス「アルベルトくん 良かったな ティミスちゃんに寄りかかられて」

  アルベルト「ま、まぁな(赤面)」

  カラストがグランジャスに聞く

  カラスト「ねぇねぇおじさん、隣って女湯?」

  グランジャス「そうだよ」

  カラスト「覗ける?」

  グランジャス「もちろんだ壁に穴を開けたりしてる奴がいるからね」

  カラスト「覗こうよ」

  グランジャス「こっちだ」

  寝湯の所にカラストとアルベルトを呼ぶ

  アルベルト「ここの穴から覗けるぞ」

  ー女湯ー

  ティミス「広いわねー」

  ホルスター「子供達なら大はしゃぎしそうだわ」

  マリーナ「雰囲気も素敵ね」

  ティミス「ちょっとマリーナ、タオルくらい巻きなさいよ」

  身体を隠す気ないマリーナに少し引く

  マリーナ「見られても減るもんじゃ無いもの、それを言ったらパイランはどうなるのよ」

  ホルスター「私を巻き込まないでくださいな」

  マリーナとティミスがパイランをじーっと見る

  ホルスター「な、何ですか?」

  マリーナ「いつ見ても、胸がデカいわね」

  ホルスター「そ、そうですか?」

  身体を洗いながら答える

  ホルスター「それを言ったらティミスちゃんは足が綺麗だしマリーナちゃんはくびれが美しいわ」

  ティミス「だいぶ温まったわね」

  ホルスター「そろそろ湯船に浸かりましょうか」

  マリーナ「そうね」

  湯船の中でパイランがティラミスとマリーナを抱き寄せる

  ティミス「ちょっ、何すんの!?」

  慌てる二人

  ホルスター「二人とも可愛いわね」

  頭を撫でられ赤面

  ー男湯ー

  グランジャス「ほうほうパイランさんは母性も胸も凄いな他の二人も良い身体だ、デュフフフフ眼福眼福」

  ティミス「覗いてんじゃないよ」

  女湯から桶が飛んでくる

  グランジャス 「へがっ」

  女湯側

  ティミス 「ったくもー相変わらずスケベおやじなんだから」

  マリーナ「カラストとアルベルトも除くとはね」

  ホルスター 「男の子はそんなもんよ」

  男湯側

  グランジャス「いってー(顔を押さえる)」

  アルベルト「だから言ったらのに」

  カラスト「でも良い経験出来たよ」

  アルベルト「そろそろ上がるか」

  カラスト「そうだね」

  グランジャス「待て待て、おじさんを置いてくなよ まだ肌が温まってねぇ」

  男メンバーはお風呂を上がる

  身体を拭く

  グランジャス「次の場所では混浴を探すかな ふふふ」

  アルベルト 「却下」

  グランジャス「お堅いねぇ」

  ー女湯ー

  マリーナ「上がったら何か飲みましょ」

  ホルスター「そうしましょうか」

  女メンバーもお風呂を上がる

  ードルセニア港の温泉の前ー

  アルベルト「みんな集まったな」

  カラスト「これからどうするの?」

  グランジャスが答える

  グランジャス「今日はとりあえず宿屋で休もうや」

  ティミス「そうね」

  一行は宿屋に向かう

  ティミス「男女に別れてでいいよね?」

  マリーナ「いいわよ」

  男女に分かれて部屋に入る

  

  [newpage]

  ー女部屋ー

  ホルスター「疲れたわね」

  ティミス「まさかグランジャスさんがいたとは」

  マリーナ「どんな人なの?」

  ティミス「貴族のおじさんなんだけど 他の貴族と違って立場や容姿関係なく接するし 酒はあまり強くないしタバコも吸わないわね 普段はドルセニアの学校で生態学教師をしているわ」

  マリーナ「性格は?」

  ティミス「授業の時は紳士よ、プライベートでは常に動物とかニアマーラ族の使用人と談笑したり街中で子供たちと遊んだりしているわ」

  ホルスター「素晴らしいお人ですわね」

  ティミス「私が前に仕えてた貴族とグランジャスさんは仲が悪くて 私が仕置受けてる時によく助けてくれたわ」

  ホルスター「有言実行する方なんですね」

  ティミス「そうなのよ 」

  ワイワイと談笑を続ける

  ー男部屋ー

  ベッドの隣にある椅子で軽食を食べながら喋る

  グランジャス「明日はどうするんだ?」

  グランジャスがアルベルトに問う

  アルベルト「とりあえずはドルセニア国に入り世直し活動だ」

  カラスト「可愛い子いるかな」

  グランジャス「いっぱい居るぞ」

  アルベルト「何が見どころは?」

  グランジャス「城の中にある大図書館だな.他種族の文化や色んな国のお話があるよ」

  カラスト「僕はもう寝るよ、おやすみ」

  グランジャス「おやすみカラスト君」

  アルベルト「おやすみ」

  モゾモゾ

  アルベルト「おっさんのベッドに何がいるよ」

  グランジャス「おっさんっておいおい どれどれ」

  アルベルトに軽くツッコミを入れつつバサッと布団を剥がす

  そこには白いオオカミと人間のハーフの女の子がいた

  女の子「ご主人様ー♡(抱きつく)」

  グランジャス「カリン!?どうしてここに?」

  カリン「ご主人様がここにいるってレオパルドさん聞いていても経っても居られなくて チュッチュッ(ひたすらキスする)」

  グランジャス「わっちょっ分かったから ステイ!」

  カラスト「グランジャスさんその子だれ?」

  グランジャス「ああ、俺専属のメイドさ 」

  グランジャスの体中キスマークだらけになる

  カリン「ねぇご主人様、この2人は?」

  グランジャス「ああ旅人さ俺もこいつらの旅に加わる予定さ」

  カリン「なら私も行く」

  グランジャス「アルベルト君 いいかな?」

  アルベルト「俺は構わないよ仲間は多い方がいいし」

  カリン「やった」

  アルベルト「俺らは先に寝るから」

  アルベルトとカラストは先に寝る

  アルベルト「おやすみ」

  カリンに言い聞かす

  グランジャス「とりあえず俺らも寝るぞ」

  カリン「ご主人様と一緒に寝る♡」

  グランジャス「わかったわかった」

  グランがベッドに横になるとカリンがグランに抱きついて一緒のベッドになる

  グランジャス「おやすみ、カリン」

  カリン「おやすみ、ご主人様♡チュッ」

  そして夜が開ける

  アルベルト「ふわぁ、よく寝た」

  アルベルトが起きる

  カラスト「おはようアル兄」

  カラストも起床する

  カラスト「えっ、誰?」

  カラストがカリンとグランジャスを見て叫ぶ

  カリン「ご主人様♡朝だよ チュッチュッチュッ❤️(キス)」

  カリンがキスを何回もして起こす

  グランジャス「んん?もう朝か」

  カリン「あ、おはようご主人様♡」

  グランジャス「おはよう」

  アルベルト「すげぇ起こし方だな」

  グランジャス「毎朝こうさ、慣れりゃ良い目指しさ」

  アルベルト「にしても刺激強すぎだろ」

  グランジャス「そうか?」

  カラスト「グランジャスさん、その女の子誰?」

  カラストが訪ねる

  グランジャス「ああこの子はね俺の屋敷で働くメイドだ 」

  カラスト「すごいベッタリだね」

  グランジャス「ああいつもだ」

  カリン「ご主人様、この子達は?」

  グランジャス「一緒に旅をする仲間さ、詳しくは他の奴揃ってからだ」

  カリン「ご主人様に手を出したら 分かってるわよね?(冷たい笑み)」

  アルベルト「出さねぇよ」

  宿屋の前に集まる

  グランジャス「みんな揃ったな」

  ホルスター「グランジャスさん、その子は?」

  グランジャス「今説明するよ この子は俺の屋敷の俺専属のメイドだ」

  カリン「カリン・シュガーナです よろしくお願いいたしますね♡」

  カリンが軽く会釈をする

  ティミス「久しぶりね、カリン」

  カリン「ティミス、あなたも旅に参加してたのね」

  ティミス「この男の子に助けられてね そして話し合ったの」

  アルベルト「知り合い?」

  ティミス「友人よ、屋敷は違うけど暇な時間に会ってよく談笑してたわ」

  カリン「ご主人様に手を出してないわよね?」

  ティミス「してないわよ」

  ホルスター「私なホルスター・パイラン孤児院の先生よ アルベルト君と旅をしている者よ」

  マリーナ「私はマリーナ・アテナス・シリアよフェルドニアで歌姫をしていたわ」

  カラスト「僕はカラスト・クロウ ローレスに住んでいたザーフェ族の魔法使いさ」

  アルベルト「俺はアルベルト・カルナット ラート村に住んでいる剣士だ 、ティミスを助けてから二人で話して世直し旅をする事になった 」

  カリン「ご主人様はご同行するの?」

  グランジャス「暇つぶしにはなるからね」

  カリン「そしたら私もご同行しますわ♡」

  グランジャス「ということでお前らの旅に同行するからよろしく」

  新たに二人仲間に加えドルセニアに向けて歩き出す

  [newpage][chapter:他種族共生の国]

  ドルセニア港を出て東に少し進むと大きな城壁に囲まれた町に着く

  グランジャス「着いたぞドルセニア王国さ」

  カラスト「結構大きいね」

  門番が来て問いかける

  門番「止まれ、お前らは何者だ」

  アルベルト「旅の者だ」

  門番「身分証は?」

  アルベルト「ない」

  門番「なら通すわけにはいかん」

  アルベルト「なんだと!」

  グランジャス「まてまてアルベルト ここは俺に任せな」

  門番に話しかける

  グランジャス「門番、元気か?」

  門番が急いで正しい姿勢になる

  門番「グランジャス様、お疲れ様です」

  グランジャス「こいつらは俺の客人だ」

  門番「そうでございましたかこれは大変御無礼を どうぞお入りください」

  ティミス「相変わらずの人望ね」

  グランジャス「ただ貴族や教師ってだけさ」

  町の中央にある噴水の広場に着く

  マリーナ「綺麗ね」

  色んな種族の人達が集まる

  ジアオガ族男性「旅の人かい どうだこの街はいい街だろ」

  ギラオガ族男性「この国は色んな種族が住んでいるからな」

  たんぽぽのリリフフ族「季節もハッキリしてるし」

  タランチュラのインセトク族の女性「大きさとかに考慮した家をお願いしたら建ててくれるし」

  カモメのザーフェ族のポストマン「身分階級とかはあるけど基本的には差別はないからね」

  ハリセンボンのフッスィ族の男性「貴族とかの奴らは差別するね」

  カエルのナヌマーレン族の女性「あとは種族間の争いや住居感の小競り合いくらいだね」

  トカゲのロコウ族の男性「グランジャスさんだけはそんな事しなかったな」

  ギララゴンド族の男性「仕事しながら悩みを聞いたり子供の相手してくれる」

  ジアラゴンド族の女性「変態なのが唯一の弱点ね」

  ユヒン族の女性「庶民に寄り添う貴族と言うのが正しいわね」

  グランジャス「身分関係なく関わり会えればそれでいい 争いは好かないのでね」

  カリン「そこがご主人様のいい所ですわ」

  グランジャス「最近はなにかあったか?」

  ジアラゴンド族の兵士がやってきて問に答える

  兵士「最近ダンスを見ながらお酒が飲めるBARが出来たんですよ そこには美人のロコウ族のダンサーが入ったんですよ」

  グランジャス「そうか アルベルト君は街の

  中を回って来ていいよこれ、ドルセニアのマップね」

  アルベルト「ああ グランジャスはどうすんだ?」

  グランジャス「俺は情報集めとかするよ」

  アルベルト「この噴水集合でいいか?」

  グランジャス「ああ」

  [newpage]

  〜アルベルトとティミス〜

  街の現状を知るためにグランジャスの案で3班に分かれて アルベルトとティミスは居住区

  カラストとホルスターとマリーナは商業区に グランジャスとカリンは飲み屋街へと 行き情報を集める

  居住区に生き情報を集めるアルベルトとティミス

  アルベルト「すみません、そこのお嬢さん 聞きたいことあるんだけど」

  タコのフッスィ族の女性「おや?どうしたんだい?旅人の坊や」

  アルベルト「最近この街で困り事やとか何か情報ありますか?」

  タコの女性「最近は日照りが続いて作物が高くなって生活が苦しいのよね」

  ティミス「騎士団には言ったの?」

  タコの女性「言ったけど他のことで手一杯で私たち民の事が後手に回っててなんも解決してないのよ」

  アルベルト「他には何か ある?」

  タコの女性「今の所はそれだけね グランジャス様がいたらこんなことにはならなかったよ」

  キンカチョウのザーフェ族の女性が会話に混ざる「そうそう、グランジャスさんは定期的に農家と相談してくれて値段が抑えられてたのさ」

  ティミス「流石グランジャスさん 自分の事は後回しにしてるのね」

  タコの女性「あの方のおかげで私たち住民は楽しく過ごせたのに」

  ティミス「今、グランジャスさんはこの国に来てるわよ 新しく出来たBARに行くって言ってたわ」

  タコの女性「そうなの!?」

  キンカチョウの女性「久しぶりに話したいわね」

  アルベルト「ああ、本当さ 俺らと旅してるから」

  タコの女性「ありがとう坊や」

  タコの女性は急いでBARに向かう

  アルベルト「行っちまったな」

  ティミス「あっという間ね 」

  アルベルト「とりあえず噴水の場所に戻るか」

  ティミス「ええ、そうね」

  二人は合流地点の噴水に戻る

  〜マリーナとホルスターとカラスト〜

  マリーナ達は商業区に行き情報を集めていた

  カラスト「ねぇねぇ、武器屋のおじさん」

  カラストがドワーフのユヒン族の武器屋に話しかける

  武器屋「どうしたんだ坊主?武器なら色々あるぞ」

  カラスト「この街で最近困ったことや不満ってある?」

  武器屋「噂で聞いたんだが最近若い女性と男性が居なくなる事件が相次いでいるね」

  カラスト「なにか前触れとかは?」

  武器屋「たしか居なくなった人達はみんな新しく出来たBARに行っていたらしいよ」

  カラスト「貴重な情報ありがとう おじさん これお礼ね」

  武器屋の店主にカラスの爪を渡す

  武器屋「おっこれはいい素材だな 有難く使わせて貰うよ」

  カラスト「それじゃ、僕は行くね お仕事頑張って」

  武器屋「坊主も頑張れよ」

  カラストは噴水へと向かう

  一方マリーナは

  マリーナは道具屋で情報を聞く

  マリーナ「ねぇねぇこれ欲しいんだけど」

  桜の花びらのヘアピンを指さす

  リリフフ族の道具屋の女店主が話す

  道具屋「それね今在庫切らしてるのよ」

  マリーナ「何かあったの?」

  道具屋「数年前から素材を集めてる業者が何人も行方不明になっているのよ」

  マリーナ「そうだったのね 少し私の方で探って見るわね」

  道具屋「いいの?」

  マリーナ「桜の花びらのアクセサリー 私にタダで一つくれるなら」

  道具屋「わかりました お願いします」

  マリーナは噴水へと向かう

  ホルスターは宿屋で情報を集める

  宿屋「いらっしゃいませ」

  羊のニアマーラ族の宿屋の女将さんが対応している

  ホルスター「最近何か 悩みとか不満ありますか?」

  宿屋「町の不良達が最近強盗をしているのよね」

  ホルスター「何か原因があるのかしら?」

  宿屋「思春期特有の考えと今の世界の現状とかもろもろだと思うわね」

  ホルスター「私が少し聞いたりして見るわ これでも孤児院の先生ですから」

  道具屋「お願いしますね」

  ホルスターは集合場所の噴水の広場に向かう

  〜グランジャスとカリン〜

  飲み屋街を歩くグランジャス

  カリン「ご主人様、せっかくだから新しく出来たって言うBARで飲みましょうよ」

  グランジャス「そうだな」

  ???「おやおや、グランジャス男爵殿 」

  BARに行かう途中にジュエリーを身体に大量に付けた貴族が来る

  グランジャス「これはこれは高飛車選民思想のピグにアード伯爵殿 相変わらず粗暴ですね」

  ピグニアード「我が血筋と品格に比べて、お前のような成り上がり者が“平等”などとほざくのは滑稽ですよ。ほら、下等なハーフの雌犬まで連れて」

  カリン「自分の部下や使用人や民に寄り添わず 横暴しかしないその口で軽々しくご主人様を侮辱しないで下さるかしら(冷たい笑み)」

  ピグ二アード伯爵「躾がなってないなグランジャス 飼い犬には首輪くらい付けておけ」

  グランジャス「この子はお前のような奴が嫌いなんでね」

  グランジャスがカリンの頭を撫でる

  カリン「ご主人様♡」

  撫でられて幸せそうな顔をする

  グランジャス「相変わらず毒舌ですな その毒のある言葉で周りを腐らせてはいないか?」

  ピグニアード「俺様は王に認められ選ばれた者 貴様のような 人たらしな雑種好きとは違って 民と馴れ合うつもりはない」

  グランジャス「その選ばれた者は、選ばれなかった又は 選ばれない民がどれだけ苦しんでいるか知らねぇんだな 貴様なら知る気もないだろうがな」

  カリン「ガルルルル」

  カリンが唸り声を挙げる

  「ご主人様 攻撃の許可を下さい ”掃除”します」

  グランジャス「ステイ!まだ待て」

  ピグニアード「おい、メルディスこいつらを蹴散らせ」

  メルディス「かしこまりましたご主人様。」

  オオワシのザーフェ族とエルフのユヒン族のハーフの女性が2本のナイフを持ちグランジャスに飛びかかる

  メルディス「グランジャス男爵様、貴方には何度も助けられましたので恨みはありませんがピグ二アード様の命令なのでお命頂戴致します」

  ーキィーンー

  ミスリル製のライフルで受け止める

  グランジャス「腕を上げたなメルディスちゃんだけど命令だけ忠実に聞く人形になれとは教えなかったよ」

  ーキィーン ギリリリリー

  グランジャスはひたすら攻撃を受け止める

  メルディスのナイフとグランジャスの銃剣が擦れ火花を散らす

  メルディス「ピグニアード様は、私を拾って下さったお方」

  ピグ二アード「メルディス、何をしている 早く仕留めろ」

  メルディス「申し訳ありませんご主人様」

  グランジャス「お前は道具じゃない立派な誇りある子だよ 自分の意思や志をしっかり持て!」

  ピグニアード「心など不要!命令に従えばいい」

  グランジャス「やれやれ、話の分からん馬鹿だな」

  ーブォン!ー

  カリンがメルディスに殴り掛かる

  メルディス「ひゃっ」

  ギリギリでかわす

  カリン「メルディス!あんな奴の言うこといい加減やめなさいよ」

  メルディス 「私は…命令に従うだけだから それしか出来ないし」

  メルディスの目にはうっすら雫が流れる

  カリン(叫ぶ)「だったら、今この瞬間から変わりなさいよ! ご主人様(グランジャス)は、そういう人でしょ!」

  グランジャス(静かに)「……メルディス。君は俺が昔、手ずから護身術を教えたことを覚えているか? あれは命令じゃなかった。自分を守るためだったろう?」

  メルディスのナイフを握る手が震える。

  メルディス(涙を浮かべて)「やめてください……そんな優しさを、思い出させないでください……!」

  ピグニアード伯爵(怒り)「この裏切り者めぇぇぇ!! 貴様の家族を養ってやったのは誰だと思っている!」

  グランジャス(目を鋭くして)「それを恩と履き違えたお前が愚かだ。支配と保護は違う」

  カリン(歯を食いしばり)「メルディス……ご主人様を傷つけたら、あたしが許さない」

  メルディス(小さく)「……私、もう人を傷つけたくない……」

  ドドドドッ!

  ピグ二アードが炎属性のアサルトライフルを撃つ

  カリン「よっと」

  バク転してかわす

  ピグ二アード「メス犬、邪魔をするな」

  グランジャス「ピグ二アード伯爵ここは穏便にいこうやBARに用事なんだろ?ならBARで酒で我慢比べといこうじゃないか」

  ピグ二アード「いいだろう 行くぞ、メルディス」

  メルディス「かしこまりましたご主人様」

  ピグ二アード伯爵達とBARに入る

  BARの中はダンスホールのある ディスコのような雰囲気

  スタッフ「いらっしゃいませ」

  イグアナのロコウ族の男性スタッフが声を掛ける

  ピグ二アード「4名だ席はあるか?」

  スタッフ「これはこれはピグ二アード様 ちょうど先程4名用のボックス席が空いたので席へこ案内しますよ」

  ピグ二アード「頼む」

  1番奥にあるボックス席に案内される

  グランジャスとカリンは手前側 ピグ二アードとメルディスは奥側に座る

  ピグ二アード「グランジャスお前は何の酒が得意だ?」

  グランジャス「レモン酒が得意だ ピグ二アードは」

  ピグ二アード「俺はナイトシャドー(赤ワイン)だ」

  グランジャス「お互い得意な酒でやろうぜ その方が公平だ」

  ピグ二アード「スタッフ!来てくれ」

  スタッフが急いで駆けつける

  スタッフ「どうかなさいましたか?」

  ピグ二アード「これからこいつと飲み勝負するからナイトシャドーとレモン酒をバンバン持ってきてくれ 君が立会人になれ」

  スタッフ「かしこまりました」

  カリンとメルディスが自分の主人を心配そうに見守る中勝負が始まる

  お互いのグラスに最初の酒が来る

  スタッフ(ロコウ族の青年)

  「それでは…これより、グランジャス男爵 VS ピグニアード伯爵の飲み比べ対決を開始します!」

  カリン(グランジャスの横でニコニコ)

  「ご主人様、頑張って♡ 負けたらチュウ10回ね♪」

  メルディス(ピグニアードの隣でこっそり)

  「……ピグ様、お体大丈夫ですか?」

  ピグニアード(むすっとしながらも強がる)

  「黙れ、メルディス。グランジャスなんぞに負けるか!」

  ピグ二アード「がぶっがぶっ」

  ピグ二アードは最初からハイペースでがぶ飲みする

  グランジャス「ごくっごくっ」

  グランジャスは自分のペースで飲む

  しばらく飲んでいる

  ー噴水のある広場ー

  グランジャスとカリン以外は集合する

  アルベルト「おっさん達以外は来たな」

  マリーナ「どうせ飲んでるんでしょ」

  呆れ顔のマリーナ

  カラスト「どうしようか」

  ティミス「もし飲んでるなら心配ねお酒強い人じゃないのに」

  ホルスター「見に行きましょうか」

  アルベルト「ああ、そうだな」

  アルベルト達はグランジャスのいるBARへ向かう

  ーBARにてー

  ピグ二アード「やるひゃないか(泥酔状態)」

  グランジャス「おまえもにゃ(泥酔状態)」

  グランジャス(よろよろしながら)「……道具じゃねぇ、メイドはなぁ、命を預け合う家族だろうが……ヒック……」

  ピグ二アード(顔を真っ赤にしながら)「んなもん……情けだ! 弱いヤツは、命令に従えばいいんだよぉ……!」

  メルディス(冷めた声で)「……失礼します、ピグ二アード様。今宵の失態は、お体が冷めてからお話しましょう」

  ピグ二アード「くそぉ……飲まされたからだ……グランジャスのレモン酒に……毒でも……」

  メルディス「それ、あなたが勝手に飲んだだけです」

  ピグ二アードはふらつきながらメルディスに抱えられ、そのまま馬車に連れ込まれる。

  グランジャス「ったく……あんなヤツでも、昔はまだマシだったんだがな……ヒック」

  カリン「ご主人様、すっごくカッコよかったです♡ でももう無理しないでくださいね」

  グランジャス(ふらふらしながら)「あいよ……でも、言いたいことは、言えた……それでいい……」

  ホルスター「顔真っ赤ですわよ」

  グランジャス「戦は……勝った……が、代償は……でかい……」

  ピグ二アード「スタッフ、お勘定するよ」

  スタッフ「かしこまりました」

  ピグ二アード「これでいいか?(金の延べ棒)」

  スタッフ「き、金の延べ棒!?大丈夫ですよ」

  スタッフが驚きつつも了承する

  グランジャス達は店を出る

  グランジャス「お前自分のメイドや部下の扱い考えやがれ ヒック」

  ピグ二アード「なんでだよ 道具には変わらんぞ ヒック」

  メルディス「ピグ二アード様もう行きますよお身体冷えます」

  ピグ二アード「うるせぇ、メイド風情が指図するな」

  ピグ二アードがメルディスを殴り飛ばす

  メルディス「きゃっ」

  グランジャスがメルディスを受け止める

  グランジャス「大丈夫かい?」

  メルディス「ありがとうございます(赤面)」

  ピグ二アード「くたばれグランジャス!」

  ズドドド

  グランジャス達に向けて銃を連射する

  グランジャス「カリン、メルディス 危ない」

  2人を庇い全弾まともに喰らう

  グランジャス「ぐわぁぁぁ!」

  カリン「ご主人様!」

  メルディス「グランジャス様!」

  カリンは急いで傷口に布を当てて止血をする

  カリン「ユルサナイ!」

  カリンがピグ二アードにとびかかろうとする

  ピグ二アード「下等な犬と鳥、お前らも一緒だ」

  ピグ二アードがカリンとメルディスに向けて銃を向ける

  ???「店の前で何しるのかしら?」

  カリン「誰?」

  キングコブラとニシキヘビのハーフのロコウ族の美人ダンサーが店から出てくる

  ピグ二アード「こいつが気に入らないから殺してやるんだ ダンサー風情が口出しするな」

  ヘビのダンサー「貴族が人の命を平気で奪って あんた何様のつもりかしら!」

  ギチギチギチギチ

  しっぽで身体を巻き付けてピグ二アードの身体を締め上げる

  ピグ二アード「離せ!」

  ヘビのダンサー「あの世で悔やむのね アナコンダツイスト!」

  バキバキ ゴキっ

  ピグ二アードの首から下の骨が砕ける

  ピグ二アード「ぎゃああああ」

  ヘビのダンサー「スタッフ この貴族を騎士団に引き渡して牢屋にぶち込んで置くように頼むわね」

  スタッフ「コブソンちゃん(ヘビのダンサー)はどうするの?」

  コブソン「私はこの人を運ぶわ重症で今すぐ助けないと危ないわ」

  スタッフ「わかった」

  メルディス「グランジャス様しっかりしてください」

  重症のグランジャスを抱き寄せる

  アルベルト達が到着する

  アルベルト「おっさん、大丈夫か!」

  ホルスター「出血が酷いわ すぐに治療が必要よ」

  コブソン「私が運びます」

  カリン「ご主人様のお屋敷に行きましょうあそこなら医療機器が揃っているわ」

  一行はグランジャスを連れて グランジャスの屋敷に向かう

  カリン「直ぐに地下にあるオペ室に運んで!」

  ティミス「わかったわ」

  直ぐにオペ室に運び治療を始める そして3時間が経つ

  カリン「無事に治療は成功したわ」

  ティミス「あとは少し安静にしていればね」しばらくはこの屋敷でみんなで寝泊まりね」

  カリン「ご主人様ならきっとそういうから大丈夫よ」

  唐突にアルベルトがカラストに質問をする

  アルベルト「カラスト水を出す魔法はある?雨を降らすとかでもいいんだけど」

  カラスト「雨降らすのはできないけど 水なら出せるよ」

  アルベルト「それなら良かった 実は農家さんが干ばつが続いてて作物が不作と言ってたからねカラストの力を使って畑に水を送ってやってくれ」

  カラスト「任せて」

  パタパタと飛んで街の畑のある場所に行く

  カリンとメルディスが眠っているグランジャスに付きっきりで看病している

  メルディス「グランジャス様 目を覚まして欲しいです お礼も言えてないのに」

  カリン「クーン ぺろぺろ」

  カリンが寂しい声で鳴き顔を舐める

  グランジャス「う、うーん?あれ?ここは俺の屋敷?」

  カリン「ご主人様!」

  グランジャスが目覚めた瞬間に思いっきり抱きつく

  カリン「ご主人様のバカ!心配したんだから」

  メルディス「カリンさんの言う通りですよ」

  グランジャス「俺は助かったんだな そうだ、あいつは?痛っ」

  カリン「無理して動かないでください」

  メルディス「ご主人様、まだ傷治ってなんですからね」

  優しく頭を撫でようとするが、カリンとメルディスがそれぞれ手を握って止める。

  カリン「撫でるのは、完全に治ってからにしてください♡」

  メルディス「ご主人様には……もっと生きてもらわないと困りますから」

  アルベルト「おっさん、生きてるか?」

  グランジャス「ああ、なんとかね」

  ホルスター「カリンちゃん、替えの包帯持ってきたわ」

  カリン「ありがとう ホルスターさん」

  マリーナ「治りそう?」

  ティミス「弾は取り除けたわ、後は彼の体力次第ね」

  ティミス「ただし、今はまだ動かないように。傷がまた開くわ」

  グランジャス「命令には……従うさ、ティミス先生殿……」

  カリン「ご主人様 」

  ホルスターから受け取った包帯を、カリンが器用な手つきで交換していく。

  カリンはずっとグランジャスの隣に座り、

  汗ばんだ額を優しく拭き、乾いた唇に水を運ぶ。

  カリン「私、ずっとここにいるから。寝ないで看てるから……」

  誰にも聞こえないような声で、グランジャスの耳元に呟く。

  彼女の尻尾が、小さく揺れながらも決意を語っていた。

  その目は赤く腫れているが、動きに迷いはなかった。

  一方その頃カラストは

  農家が頭を悩ませている

  カラスト「農家さん達 雨が降らないから困ってるんだって?」

  農家「ああ、そうなんだ井戸も干上がっちまってな……このままじゃ秋の収穫は全滅さ」

  カラスト「雨は降らせれないけど水は魔法で作れるよ」

  農家「農家「ほんとか!? そんな芸当ができるとは……坊主、いや、頼もしいな お願いするよ」

  カラスト「任せて」

  カラストが詠唱を始める

  カラスト「我が魔力よ 水となりて大地を潤せ ヒールアクア!」

  カラストの手から大量の水が出てきて痩せた畑に全部を潤す

  農家「おお!畑に新鮮な水が行き届いていく」

  農家のおじさんは感涙している

  カラスト「なんとかなりましたね だけど魔力切れだ」

  農家「坊主 若いのに儂らを手伝ってくれてありがとうな」

  カラスト「美味しい食べ物の為だもん ちなみに僕は坊主じゃなくてカラスト・クロウって言う名前だよ」

  農家「カラスト君 そしたら次ここに来たらご馳走してあげるから」

  カラスト「うん、その時は仲間も連れてくるよ 一緒に祝いたいから そしたら僕は帰るよ」

  農家「おう、ありがとよ」

  カラストは街の悩みを一時的にだが解決して グランジャスの屋敷に戻る

  カラスト「アル兄 畑に水を巻いてきたよ」

  アルベルト「ありがと」

  カラスト「おっさんの様子は?」

  アルベルト「さっき目覚めたばかりだ 無茶したからお説教食らってる」

  カラスト「どれどれ」

  カラストは少し扉を開けて除く

  カリン「ご主人様 なんであんな無茶をされたのですか 」

  メルディス「ご主人様、心配したんですから」

  グランだ「すまないお前たちを死なせたくなかった

  ってメルディス 今ご主人様って言った?」

  メルディス「グランジャス様のおかげで目が覚めましたこれからはあなたが私のご主人様です♡」

  カリン「本当に困ったご主人様♡」

  カリンは呆れつつも微笑む

  コンコン

  アルベルト「入って大丈夫か?」

  メルディス「大丈夫ですよ」

  アルベルト「おっさんちゃんと説教されてるみたいだな」

  グランジャス「まあな」

  アルベルト「街の人の悩みは俺らで解決してる あんたは安静にしてろ」

  グランジャス「俺も行くぞ」

  カリン「ダメですよ」

  ご主人にヘッドロックを極める

  グランジャス「ちょっ痛ででで 頸動脈きまってるから

  ギブギブ わかったから 大人しくするから」

  アルベルト「見たか? すっかり尻に敷かれてるだろ」

  カラスト「うん。あれじゃ、どっちが主か分かんないね」

  アルベルト(ふっと笑って)「あいつ、庇われても怒らないんだよな。全部受け止めるからさ」

  グランジャス「それくらいしないと男爵は務まらないからな ガハハハハ」

  カリン「こら!ご主人様、また笑ってごまかそうとしたでしょ!」

  グランジャス「い、いや、笑顔は癒しだっていうから……」

  メルディス「次また無茶したら、寝かせませんからね」

  カリン「そうよ。次は、ほんとに……絶対離れませんから♡」

  カラスト「……がんばれ、おっさん」

  そっと扉を閉めた。

  翌日

  朝の陽が差し込む清潔な厨房。鍋の湯気と香ばしい香りが漂う中、カリンとメルディスがエプロン姿で調理中。

  カリン

  「ご主人様には……揚げ物を食べてほしいのに、でも体調考えたらやっぱりお粥かしら?」

  メルディス

  「そうですね。平均的な栄養は必要ですけど、今はまだ固いものは無理でしょうし……」

  カリン

  「じゃあ、今日は鶏と野菜を煮込んだお粥にしましょう。にんじんは細かく刻んで、鶏肉も柔らかくなるまで煮て……」

  メルディス

  「栄養バランスを保ちつつ、優しい味に仕上げたいですね。体も、心も温まるような」

  カリン

  「うふふ、グランジャス様、絶対泣いちゃうくらい感動するはずよ」

  メルディス

  「……あの方、意外と涙もろいところありますから」

  その日のお昼時

  テーブルには香ばしい香りを漂わせる唐揚げと、丁寧に盛り付けられた副菜。お粥はお盆に乗せてすでに運ばれた後のようだ。

  アルベルト

  「……美味そうな唐揚げだな」

  (ゴクリと喉を鳴らして、ひとつに手を伸ばそうとする)

  メルディス

  「それ、カリンさんのお昼ご飯ですよ?」

  アルベルト

  「羨ましいな……いい匂いすぎるんだよ」

  メルディス

  「でしたら今度、皆さんの分も用意します。アルベルトさんの好みは?」

  アルベルト

  「マジか! だったらカリカリのやつで頼む!」

  メルディス(くすりと笑って)

  「かしこまりました。ですが――、勝手につまみ食いは禁止ですからね?」

  アルベルト

  「……わ、わかった」

  夕暮れ時

  一日の終わりが近づき、夕陽が屋敷の壁を赤く染めていた。

  玄関の扉がパタンと開き、カラストが手に紙袋を抱えて帰ってくる。

  カラスト「ただいまー!畑の作業手伝ったら、お礼にワインもらっちゃった」

  そう言ってテーブルの上に置いたのは、美しい銀色のラベルが貼られた一本のワイン。

  ラベルには金文字でこう書かれている——《騎士の涙》

  グランジャス(ベッドで寝ていたがムクッと起き上がり)

  「な、なんと!? それは……!**“騎士の涙”**じゃないか! そんな希少な酒、数年に一本しか出回らない代物だぞ……。飲みたい……」

  目を輝かせながら手を伸ばそうとするグランジャス。

  が——その腕をバシンと優しく押さえる者がいた。

  カリン「ご主人様っ、ダメです!お身体はまだ完全じゃないんですから!」

  グランジャス「だが……あの芳醇な香りと、切ない後味……あぁ、喉が覚えている……」

  メルディス

  「お粥ならありますよ、ご主人様」

  グランジャス「お、お粥か……そっちも美味しいけど……」

  カリン

  「治ったら、いーっぱい飲ませてあげますからっ。それまで我慢!」

  グランジャス

  「……はい」

  カラスト

  「じゃあこのワインは、みんなが揃ったら乾杯用に取っておこうか」

  マリーナ「それ賛成〜!その時は私が歌で盛り上げるわ!」

  ティミス「宴の準備、楽しみにしておくわ」

  そして夜になる

  薄暗い廊下、静けさの中で寝室の扉は少しだけ開いている。

  部屋の中では、グランジャスの傍で看病を続けるカリンとメルディスの姿があった。

  カリンはタオルを替え、メルディスはそっと氷嚢を取り替えている。

  そこへ、カラストが扉の隙間から顔を覗かせる。

  カラスト「カリン姉、少し休んでよ。何日も寝てないでしょ……。メルディス姉も」

  二人は手を止めて、驚いたように振り返る。

  カリン「カラスト君……」

  メルディス「……大丈夫よ、私たちが見てなきゃって思うから」

  カラスト「でも、カリン姉が倒れたらご主人様もっと悲しむよ。メルディス姉だって、疲れてるの顔に出てる」

  カリン

  「そうかも……。でも、今は……」

  カラスト「僕が代わるよ。魔力はほとんど回復したし、見守るくらいできるから。だからお願い、少しだけでも休んで」

  静かな沈黙が流れたのち、カリンはそっとグランジャスの手を撫でてから、立ち上がった。

  カリン「……ありがとう、カラスト君。じゃあ、ほんの少しだけ」

  メルディス「私も……横になります」

  カラスト「うん、ゆっくり休んで。僕がしっかり見てるから」

  部屋の中には再び静寂が戻る。

  カラストは椅子に腰かけ、まるで魔法の番人のように、そっとグランジャスの寝顔を見守っていた――。

  そしてしばらくの間静養し生活に支障ないまでに回復した

  グランジャス「俺もそろそろ行くぞ」

  カリン「ご主人様、ゆっくり歩いて下さいね」

  メルディス「あの、ご主人様私も一緒に連れて行って下さい そして旅にご同行したいです」

  グランだ「アルベルト、どうだろう」

  アルベルト「構わねぇよ」

  メルディス「戦闘は得意ではありませんが炊事ならお任せください」

  パリーン!

  突然窓が割れて窓から不良達がなだれ込んでくる

  不良リーダー「金目の物を出せ」

  グランジャス「うちにはそんなもんはない 帰れ」

  グランジャスはゆっくりと立ち上がる

  ホルスター「あなた達が強盗してる不良たちね?」

  不良1「それがどうした」

  グランジャス「アルベルト、ここは任せる」

  アルベルト「まかせな」

  不良リーダー「俺らと殺ろうってのか」

  ホルスター「その前に聞かせて 最近行方不明者が出ているんだけど何か知ってる?」

  不良達が驚くがリーダーは冷静に

  不良リーダー「それなら知ってるぜ ゴキブリのインセトク族の男たちが色んな女性や旅人を誘拐して新しくできたBARに連れていってるのを見た」

  ホルスター「私たちよりそのBARに強盗した方がよかったんじゃない?」

  グランジャス「金が欲しいなら働け盗みで生きる理由にはならん」

  不良リーダー「働く場所がねぇんだよ! 俺らを雇ってくれる大人も、貴族もいなかった」

  グランジャス「ならここで働け掃除や庭師 書類の、整理他にも色々ある やる気があるなら拒まんよ」

  アルベルト「その方がいいぞ」

  不良リーダーは驚きつつも頷く

  不良リーダー「……悪かったな。あんたらに迷惑かけた。俺たち、ここで働かせてもらうよ」

  不良達「ありがとうございます!」

  グランジャス「アルベルト、すまんな戦闘にならなかった」

  アルベルト「血が流れるよりずっといいよ…。」

  BARに乗り込む前に家事をしたり不良達に家事とかを教えていく

  晴れ渡る空の下、洗濯物が気持ちよさそうに風に揺れている。白いシーツ、シャツ、エプロンなどが物干し竿にずらりと並ぶ。

  その向こうでは、数人の不良たちが鍬(くわ)を手に、額に汗をにじませながら畑を耕していた。

  不良A「ホルスターの姐さん、洗濯物干し終わって、今は畑耕してるっすよ!」

  ホルスター

  「助かるわ。慣れてきたじゃない、土の扱いも」

  不良B

  「いやぁ、あんな細かい針仕事よりこっちの方が性に合ってるっす」

  ホルスター

  「洗濯物もよく干せてたわよ。次は水撒きもお願いね」

  不良たち「はいっす、姐さん!」

  土を耕す音と、風に揺れる洗濯物の布の音が、穏やかな午後の時間に溶けていた。

  ホルスターとティミスが並んで座り、縫い物に取り組んでいる。

  ホルスター

  「そうそう、そこを上手く針を通せばいいの。そうすれば裏地に糸が出すぎないのよ」

  ティミス

  「う、うん……あっ、ちょっと絡まったわ」

  ホルスター

  「慌てなくて大丈夫よ、ほどいて……そう、ゆっくりね」

  ティミスは指先に糸を絡めながらも、少しずつ縫い目を揃えていく。

  ティミス

  「……不思議ね。あの頃は家事なんて”貴族の仕事じゃない”って思ってたのに、今はこういう時間が……好き」

  ホルスター

  「家事って、誰かのためにするものだから。

  自分のためじゃないからこそ、心が満たされるのよ。きっと、あなたも誰かの“お母さん”みたいな存在になれるわ」

  ティミス

  「……そうなれるかしら。ホルスターみたいに」

  涼しい風が木々の間を抜け、庭の空気を心地よく揺らす。

  その中で、剣士と先生の静かな鍛錬が続いていた。

  カツン! カツン!

  アルベルトは庭に立ち、木剣を構えたまま素振りを続けている。

  「155、156、157……」

  額に汗をにじませながら、呼吸を整えて一振り一振りに力を込めていた。

  その横では…

  ホルスターが無言でダンベルを持ち上げていた。

  ごつい鉄製のダンベルは一つが20キロ近くありそうだが、彼女は軽々と両腕で持ち上げる。

  「200、201、202……」

  ゆっくりと、確実に筋肉に負荷をかけながら鍛えていく。

  その様子はもはや「孤児院の先生」の域を超えている。

  アルベルト

  「……先生、重そうなやつ平気で持つな……」

  ホルスター

  「子ども達に負けない体力が必要なのよ。それに、斧はね、腕力が命なんだから」

  アルベルト

  「俺も、もうちょっと回数増やすか……158、159……!」

  また一振り。

  どちらも無言で、互いを意識しつつも集中して鍛錬に励んでいた。

  静かだけど力強い午後の時間が、確かにそこに流れていた。

  その日の夜

  グランジャスは毛布に包まれてソファに横になりながら、やや不満げにうーんと唸る。

  グランジャス「……うーん……あぁ、暖かいな……」

  ふと顔を横に向けると、そこにはメルディスの白く柔らかい翼。

  グランジャスは何のためらいもなく、その翼に顔をぐいっと埋めた。

  グランジャス「……ふかふかだ……あったかい……最高かもしれん……」

  メルディス「ちょっ、ちょっとご主人様!? わ、私は今、書類整理の仕事中ですからねっ!」

  真っ赤になって焦るメルディス。

  翼を引っ込めようとするが、グランジャスは完全に気に入った様子でくっついたまま離れない。

  その様子を見ていたカリンが腕を組んで、じと〜っとした目で言う。

  カリン「……ご主人様はほんと、女たらしなんだから」

  グランジャス「いやぁ……この翼は犯罪級の癒やしだよ、うん」

  メルディス「そ、そんなこと言ってもダメです〜!」

  カリン「メルディス、甘やかしすぎですわよ? ご主人様、だいぶ回復したとしてもちゃんと療養してもらわないと!」

  メルディス「わ、わかってますよ! でも顔を埋められたら……くすぐったいし、なんか断りづらくて……」

  部屋の隅ではティミスが呆れ顔でため息をつき、

  ホルスターは「まったく子どもたちに見せられませんわ」と微笑んでいた。

  数日後BARに乗り込む準備が整う

  グランジャス「BARってベビのダンサーがいる所??」

  不良リーダー「そうっす、確かBARの裏口には地下の人身売買の場所があるって噂です」

  グランジャス「国王は知ってるのか?」

  不良リーダー「知ってて黙認してるらしいっす」

  グランジャスは深いため息を吐く

  グランジャス「はぁー、知らない間にだいぶ腐ったな 王の奴は」

  グランジャスは決意を固める

  アルベルト「皆、行こう行こう」

  アルベルト達はドルセニアの人身売買が行われているBARに向かう ことになる

  〜ドルセニア編第一幕 完〜

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