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※扉が開く音
あ、こんにちは。
……ふふっ、大丈夫よ。そんなに待ってないから。
妹からは話は聞いてるよ。私なんかでよければ絵のモデル、しっかり引き受けるね。
こういうお願いを受けたことないから、色々と教えてね。
……ふふっ、そんなに緊張しなくていいのよ。寧ろそういうのって、私がするべきなんじゃないの?
……そう?美人だから緊張するって……妹も似たようなものでしょ?
……確かに、妹は美人っていうよりは可愛いだもんね。
それで、私はどうすればいいのかしら。
……この椅子に座ってるだけでいいの?モデルっていうから、ちょっと恥ずかしいポーズとか想像していたのだけれど。
……ふふっ、そんなに慌てなくてもいいわよ。ちょっと辛かっただけだから。
※椅子に腰掛ける。
これでいいかしら。
……そう、じゃあしばらくこのままね。
※ ペンを走らせる音。
ねぇ、せっかくだからこのままでお話ししてもいいかしら。邪魔になるようであれば黙っているのだけれど。
……ふふっ。じゃあ、少しだけお話ししましょう。
妹とはどう?あの子、あまりそういうこと話さないから。
……そう、仲良くやってるようでよかったわ。でも、少し妬けちゃうな。
……ふふっ。だって、あなたと付き合う前はずっと私のそばに居たんだもの。寂しいと同時に、貴方に妬いちゃう。
……謝らなくていいのよ。ごめんなさいね、子供っぽいこと言って。
……そうね、妹のことは大好きよ。だから、妹に関しては知らないことはないようにしてるの。あの子の知ってることを、私も知りたいの。
ふふっ、ごめんなさい。ちょっと怖いことを言ったかしら。大丈夫よ、それだけ妹が好き。深くは考えなくていいのよ。単純に、この人は妹が大好きなんだって、そう思ってくれれば。
……別の話をしましょうか。
どうして私をモデルにしたいとおもったの?
……あら、嬉しいわね。すごく光栄よ。話したこともない彼女の姉を、一眼見ただけで絵を描きたいと思ってくれるなんて。
今回のことをきっかけに、これからもぜひ誘ってね。可愛い妹の彼氏からのお誘いなら、姉として無下にできないもの。
ん?もちろんよ、嫌なときは無理なときはちゃんと断るわ。私は人形やロボットじゃなくて、ちゃんとした感情を持った人間だから。
※ペンを置く音
あら、もう書き終わったの?
妹から手が早いとは聞いていたけど、まさかこんなに早いなんて。
……ふふっ、ごめんなさい。変な言い方したわね。わざとじゃないのよ?
ふふっ、からかってないわよ。本当のことよ。
……そうね、そろそろ帰る時間ね。楽しい時間はあっという間ね。そう、思わない。
……ねぇ、モデルだけでいいの?
どういうことかって?このままの意味だけれど?
せっかく妹との彼氏とお近づきになったんだから、妹のためにも、もっと仲良くなりたいの。
だから、私ともっと仲良くなりましょう?
妹に悪い?そんなこともないわ。あの子はとてもいい子だから、きっと私たちが仲良くしてることに嬉しく思ってくれるわ。
だから、もう少し一緒にいましょう?
あの子が好きになった貴方のこと、もっとたくさん教えて。
【完】
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