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証拠を見せます

  ※ ページをめくる音

  奇遇ですね、先輩(耳元で囁く

  ※驚いて声を上げる

  シー。ダメですよ先輩、ここ、お店なんですから静かにしないと。

  ふふっ。まぁ、ちょっと意地悪が過ぎた私のせいですしね。あ、相席いいですか?

  ……そうですね。先輩がダメって言っても座りましたけど。

  それで、こんなところで会うなんて奇遇ですね。

  ……家。先輩がカフェで読書だなんて珍しいなーって思いまして。

  先輩にそんなことをさせてしまう、カフェと本に興味があります。

  とは言っても、カフェの方は、先輩が好きそうな新作スイーツが出てたから、だと思いますけどね。先輩、以外にも甘党ですし。

  ふふっ。それで、一体どんな本を読んでいるんですか?

  ……へー。そうなんですか。その本、面白いですか?

  ……へぇー、そうなんですね。面白そうなジャンルですね。世界観も独特です。

  ……ふふっ、先輩、目がキラキラしてますよ。そんなに面白かったんですか?

  ……大好き、ですか……そう言ってもらえて嬉しいです。

  ん?なんでお前が嬉しがるのかって?

  だってその本の著者、私ですよ?

  …………先輩、驚くのはわかりますけど、声が大きいです。周りの迷惑ですよ。

  ……ふふっ、そのしゅんってした顔、可愛くて好きですよ。

  からかってませんよ。家で飼ってる愛犬みたいです。

  話を戻す?あぁ、その本のことですか?

  はい、さっきもお話ししたように、その作者は私です。

  名前をローマ字表記にして並び替えたら、私の名前になります。

  ……ね?

  ふふっ、でもまさか、先輩が私の本を読んでくれてるなんて……しかも、本人目の前であんなに情熱的に……ふふっ……。

  そんなに怒らないでください。作者として、すごく嬉しかったですよ。

  ……本当なのかって……まだ疑ってるんですか?

  それじゃあ、証拠を見せてあげます。先輩、このあと暇ですか?

  ……では、ここでケーキを買って、一緒に私の家に行きましょう。直接、お仕事場を見せてあげます。

  きっと、先輩は信じてくださると思いますし。

  【完】

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