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※少し間をあける
※草のガサゴソ音
あ、こちらにいらしたのですか。
えへへっ、王子みーつけた。
みんな探していますよ。あ、お隣いいですか?
んしょっと。ん?あー別に、私は探すように命令されていないので。
たまたま城の警備をしていたら、たまたま王子を見つけただけです。なので、そんなに警戒しないでください。
それで、どうしてこんなところに?もしかして、また勉強を抜け出してきたんですか?
……勉強やマナーをやっていても意味がない、ですか。どうしてそう思ったんですか?
……誰も見てくれていないから……自分はまるでただの人形で、そんな人形を次の王として周りがただ作ってるように感じる、ですか……
誰も王子を王子として見てくれないから、意味がないってことですね。
なるほど……確かにそうでね。
私も、マナーの授業は嫌いでした。こんな作法に何の意味があるんだろうって。
ん?あ、はい。私も小さい頃から剣術にのめり込んでいたわけじゃないですよ。男性と違って、女性は特にマネーは厳しく教えられてきましたから。男は家を継、女は他の家に嫁いで両家の関係を取り持つ。だから、女性は女性らしくあらなければならない。でも私は、そういうのよりも父のような騎士になりたかった。でも、当然そんなの許してもらえなかったから、騎士になる条件として、必要最小限のマナーと立ち振る舞いを完璧に行うこと。で、私は両親の期待以上の結果を残して、騎士になったんです。
あ、すみません私の話をしてしまって。
え……あーそういえば、こんな話をするのは初めてですね。
まぁ男と女じゃ色々違いますからね。男女差別や身分差別はまだ消えませんからね。
……王子は、何か好きなことはありますか?
はい。勉強やマナーの授業なんかやりたくないほどにやりたいこと。
……え、私とのおしゃべりですか?
……話してる時が一番楽しい、ですか……なんだか照れてしまいますね。
……ふふっ、仕方ないです。私は王の騎士なので、王がどこかにいかれるときはついて行かないといけませんから。
……じゃあ王子、一つ、私と約束しましょう。
将来、私は王子がこの国の王様になったら、ずっとお側にお使えします。
なので、王子はその約束のために、勉強やマナー、剣の稽古を頑張ってください。あ、剣の稽古は私がして差し上げます。
はい、王子が次期国王になったら、私はずっとお側にいます。どこに行くにも、私は貴方のお側に。
なので今、嫌な勉強もマナーも頑張ってください。大丈夫です、私はちゃんと王子のことを見ていますよ。たとえ文句を言っても、嫌だと思っても、ちゃんとやるべきことはやって、負けず嫌いで、誰よりも努力して、誰よりも周りのことに目を向けている、とても素敵な方だと。
ふふっ。それでは、そろそろ戻りましょうこれ以上隠れていると王妃様が倒れてしまわれます。
ん?……本当ですよ、約束です。なので、王子もその約束のために頑張ってください。
さぁ、行きましょう王子。
【完】
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