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オトナのパンツ【FANBOX試し読み】

  [chapter:サンプル]

  それはある昼下がりの出来事だった。

  「礼太。そのパンツもうボロボロだから、新しいの買ってきなさい」

  中学一年生の少年、日野礼太(ひの れいた)は、日曜で学校が休みのため外に遊びに行こうと服を着替えていた。そんな時、礼太の母が彼のパンツを見てそう言った。

  「なんで? パンツなんて外から見えないじゃん」

  「それでも、いつまでもそんなボロボロのじゃ恥ずかしいでしょ? お金あげるからパンツ買ってきなさい」

  「ええっ、恥ずかしいよそんなの」

  「いいから。少し多めにお金あげるから、余ったお金で好きなもの買っていいわよ」

  母は強しと言うべきかなんというか、そんなこんなで礼太はパンツを買いに行く羽目になった。折角の休みなのにとやや不満げに家を出る礼太は近くの服屋へと向かう。

  しかしそれが彼の人生を大きく変えることになってしまうとは、この時日野家の誰もが想像しなかった。

  ◆

  「えーっと、確かここ……だっけ?」

  礼太は服屋の目の前にいた。ややこじんまりとはしているが小綺麗そうな外観。しかし、礼太は自分が家族とたまに来ているはずの服屋とは少し違う気がしていた。

  (たしかに服屋だし……もうちょっと先に行った場所にあった気がしたけど、きっと気のせいだな。さっさとパンツ買って遊びに行こう)

  礼太はさっさと事を終わらせるべく服屋の中へと足を運ぶ。ガラス張りの扉を抜けると、冷房の効いた涼しい店内、そして「いらっしゃいませ!」という店員の明るい声が彼の耳に響く。

  「けっこう広い……さっさとパンツ買って帰ろ」

  服屋だけに、店内には色々お洒落そうな服が取り揃えてあった。中学生の礼太にとってはまだまだ未知の領域である。

  その中には着物やレザースーツやタキシードなど、どの用途に対応できるようになのか様々な種類の服が売られていた。礼太はまるでそこが異世界のようにも感じられ、少々怖気付いていた。

  「えっと、パンツはここかな……うわっ」

  礼太は無意識に声をあげる。パンツ売り場には本当に大量のパンツが売られていたからだ。

  ブリーフをはじめ、トランクスやボクサーパンツ、ビキニやビルダーパンツなども取り揃えられていたからだ。

  「パンツってこんなに種類あるの……どうしよう……」

  そう言いつつも、礼太は自分がいつも穿いている真っ白なブリーフに目をやった。やはり自分が穿き慣れているものが一番良いだろうと思う。しかし、礼太は学校で実施された身体測定の時の出来事を思い出す。

  「礼太、まだブリーフ穿いてるんだ」

  「中学生になったら、やっぱトランクスでしょ」

  「まあ人それぞれだし、いいんじゃね?」

  やはり、もう中学になったんだから、トランクスの方がいいのだろうか。と礼太はふと思う。まだ礼太のクラスにもブリーフを穿いている者はいる。しかし、どんどんトランクスを穿く人が増えていくのかと思うと、やはり自分もトランクスにした方がいいかもしれないと思った。

  「トランクスにしてみようかな」

  礼太はトランクスを手に取る。初めて穿く下着だが、思い切って挑戦するのもありだろう。そう思い意を決してレジへと向かう。

  その時、礼太はその目に映った黒光りするゴム製の下着が気になった。そして礼太は無意識にそれを手に取っていた。

  「こんなのもあるんだ……」

  大人が履けば股間が食い込みそうな小さなパンツだったが、自分には丁度ぴったりのサイズに見えた。ツヤツヤの黒いゴムでそれはできており、光に当たると独特の光沢を放つ。

  「なんか恥ずかしい……ま、まだこれは俺には早いよ……」

  そう言うとパンツを戻そうとする礼太。その時、近くの店員が礼太に声を掛けた。

  「ぼっちゃん、それに興味あるのかい?」

  はっとして横を向くと制服を着た大柄の店員が自分の隣に立っている。「あっ」と礼太はつい声をあげていた。

  「あの、えっと……ちょっと、気になって」

  「それは“オトナのパンツ”だからねえ。ぼっちゃんにはまだ早いかもしれないね」

  「オトナの……パンツ?」

  「穿けば“男”の魅力を格段に引き出してくれるモノさ。まあ、君もオトナになれば分かることさ」

  店員はそう言うとどこかへ行ってしまった。まるで不思議なものでも見たかのように、礼太は目を白黒させる。

  「なんだったんだろう……」

  呆然とする礼太の手には、しっかりとあの黒いパンツが握られていた。

  ◆

  「ありがとうございましたー」

  服屋を出た礼太はまっすぐ家へと帰る。色々な事がありすぎて外へ遊びに行く気力もなくなっていた礼太だった。

  「ただいまー」

  「おかえり礼太。パンツは買ったの?」

  「うん、ほら」

  礼太はビニール袋からそれを取り出す。それはシンプルな柄のトランクスだった。

  「あら、トランクスにしたの。じゃあすぐに自分の部屋でそれに着替えちゃってね」

  「はーい」

  そう言うと礼太は自分の部屋へと戻る。その歩みはやや早足だったのに、母は気がつかなかった。

  ――礼太の部屋。

  「……ふう」

  誰にも見られぬよう扉を閉めた礼太は、ビニール袋から買ったばかりの下着を取り出す。それは新しく穿くためのトランクス。

  「……買っちゃった」

  ――と、あのビルダーパンツだった。ゴムの光沢が妙な艶かしさを醸し出している。礼太は思わずゴクリと唾を呑んだ。

  「……今なら、今日だけなら、大丈夫だよな」

  まだ自分には早いのはわかっていた。しかし、礼太はどうしてもこれが気になったのだ。このオトナのパンツに膝を通してみたい。自分はこれを穿いてみたい。穿かなくちゃ――

  「……なんで?」

  どうして、自分は『穿かなくちゃいけない』、なんて思ったのだろう。

  そんな疑問が礼太の頭をよぎる。

  無意識に、礼太はパンツを顔に近づけそこから漂うにおいを嗅いでいた。

  鼻腔を突き抜けるのは、新鮮なゴムのにおい。

  そして、微かにある獣のようなにおい。

  それに、臭いのか良い香りなのかよくわからないにおいもした。

  そのにおいを嗅ぐたびに、ドキドキと礼太の心臓は高鳴る。

  大きな写し身の前に立つと、礼太は黒光りするパンツを、ゆっくりと穿いていった。

  「んっ……」

  下半身を締め付ける妙な快感に礼太はつい声を上げる。鏡を見ると大人用のはずなのに小さい体にぴったりフィットしたパンツを穿いた自分が立っていた。

  十二歳の平均身長よりやや低めの体に薄い胸板とはアンマッチなその裸体に礼太は少し恥ずかしさを覚えて赤くなった。

  「やっぱり、俺には早いよな」

  礼太はそう呟きながらパンツを脱ごうとする。その時、どこからか声がした、気がした。

  『なら、似合うカラダにしてやるよ』

  「え?」

  その瞬間、礼太は自分の中に何かが入ってくるような感覚がした。その感覚に疑問を持つが、その疑問は解消されることはなかった。

  「あっ、な、なんだこれっ……!?」

  礼太の体は段々と火照りはじめ、その妙な感覚に礼太は苛まれはじめる。息が荒くなり、なぜか鏡に映った自分に目が離せなくなる。それと同時に、まだまだ発達途上な礼太の股間の逸物が、パンツを押し上げ勃ち上がりはじめていた。

  「あっ……俺の、ちんちんが……はあっ!」

  逸物が震えると、パンツの先端がじわりと濡れはじめた。その瞬間、逸物がさらにその体積を増やす。

  「なんだこれ、ちんちんが膨らんで、気持ちっ!」

  礼太が声を上げるとパンツ越しに透明な汁が逸物の先端から飛び出す。心なしか金玉も少し膨らんだように見えた。

  「ああっ、やばい、母さんが、麻希(まき)が帰ってくるまでに、しずめなきゃっ……!」

  礼太はまずいと思った。もし様子を見にきた母が、外から帰ってきた妹がこの部屋に入ってきたら。自分の痴態を見たらきっと気まずくなるだろう。だから鎮めなければ。礼太はそう思った瞬間、パンツ越しに逸物を握っていた。

  「あああッ、うぐうううッ」

  必死に逸物を上下に擦る礼太だったが一向に快感は治らない。膝がガクガクと震え、先走りでカーペットを汚す礼太。

  「あっ、ううっ、やばいっ、イクッ!」

  そんな礼太だったが絶頂が限界に達したのかとうとう逸物から精を放つ。しかしそれは彼が人間でいられるための枷を外す行為だとは知る由もなかった。

  ビュルルルーーッ!

  新鮮な精液がパンツ越しに飛び出る。部屋中に精の匂いが充満し、その匂いを嗅いでいると、何故か礼太は心が落ち着くような気がした。

  「はぁ……はぁ……いっぱい出た……やっぱりこれ慣れな……うっ!?」

  肩で息をする礼太だったが、さらなる変化が彼を襲う。心臓が太鼓のように重く高鳴り、それを皮切りに礼太の肉体が変貌を遂げる!

  「な、なにが……ウアアアアオオオオッ!」

  ゴキゴキと骨が組み変わる音と共に礼太の身体が膨張を始める。ぐんぐんと身長が伸びていくと、全身にゴリゴリの筋肉が瞬く間に着いていく。僧帽筋、胸筋、上腕筋、腹筋、大臀筋、大腿四頭筋、あらゆる筋肉が発達していき、その度にそれが快感として礼太の脳に信号を送る。

  それが、射精したばかりで萎えたはずの礼太の逸物を再び勃起に導いた。しかも肉体の発達と共に逸物もそれに合わせて巨大かつ敏感になっていた。

  『さあ、人間を捨てろ、捨てるんだ!』

  「誰だお前っ、ああっ、やめっ、ひうぅ……」

  パンツがはち切れそうなほど勃起する逸物からは先走りがドクドクと溢れて止まらない。逸物の暴走を抑えようと股間を押さえるも、それはいつしかオナニーへと切り替わり快楽を貪る。そして……

  「ダメだっ、出ちゃ……イクゥゥ!」

  礼太は再び射精する。しかもその量はさっきよりもずっと多く、とても中学生にはありえないほどの濃さと匂いだった。

  射精と同じタイミングで頭髪が全て抜け落ちる。その代わりと言わんばかりに体中に茶色の毛が噴き出して礼太の全身は獣のように毛むくじゃらになっていく。

  『くく、なかなかワシに近くなってきたな』

  礼太はぶつぶつと低い声でうわ言のように呟く。二度も出したにも関わらず、その太く巨大なマラは、パンツを突き破りそうなほど元気に勃ち上がっていた。

  『さあ出せ! 人間なんて早くやめちまえ!』

  「やだ、嫌だ、でもっ、我慢が、止まらねえぇぇ!」

  叫び声と共に再び大量に射精する礼太。その反動でガクガクと腰を振り出す。全身の体毛はさらに面積を広げていき、顔は前に突き出し始める。鼻も大きくなり、耳は逆に小さくなり頭へと移動する。礼太は既に人間ではなくなっていた。

  それでも逸物はガチガチに勃起し衰える事はない。まるで丸太にも見えるそれは最大限に膨れ上がり、頑丈なパンツを突き破りそうなほどに大きく長く突き出していた。

  「あぁ、なんか出る、出る、出ちゃうぅ!」

  ズルルルルッ!

  そんな音がして礼太の尻から勢いよく細長い尻尾が飛び出した。

  それと同時に頭からは二本の黒光りする角が生える。

  礼太はその感覚が快感に変わると、あっという間に射精した。ブチリと大きな音がしてせっかく買ったパンツが千切れ飛んでしまう。

  「はぁ……はぁ……うっ……」

  ようやく快感の牢獄から抜け出した礼太は力なく膝をつく。朦朧とした意識で鏡を覗くと、そこ自分であって自分でないモノが映っていた。

  自分の同じように膝をつく巨漢の牛男がそこにはいた。

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