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<前回までのあらすじ>
[[rb:十二士 > じゅうにし]][[rb:島 > じま]]に、[[rb:十三 > じゅうそう]][[rb:閏支郎 > じゅんしろう]]の隠し子である12人の子ども達が集まった。
彼らは1週間この島で生活することになったが、[[rb:走師郎 > そうしろう]]・ディッセムが柴犬、[[rb:玖古 > きゅうこ]][[rb:長江 > ながえ]]がイノシシに変身してしまう。イノシシになった長江は性欲を押さえることが出来ず、ソーシローの犬尻穴を攻めてしまう。[[rb:伍島 > ごしま]][[rb:皐井斗 > さいと]]はその様子をこっそりスケッチしていた……。
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[[rb:皐井斗 > さいと]]は物心ついた頃から絵を描くのが好きだった。
周りの大人から褒められる度に、絵を描く意欲が湧く。小学校に上がると、県の絵画コンクールの常連になり、小学4年生で全国小学生絵画コンクールの最優秀賞を受賞した。
小学5年生になると水彩画に挑戦し、大人顔負けの描写力で周囲を驚かせる。将来はゴッホだ、ルノアールだと期待される中、彼は少し物足りなさを感じていた。
街の建物や自然公園などのありきたりのモチーフに飽きてきて、そろそろ刺激的なモノをモチーフにして描きたいと思った。小学6年生になった彼は動物園に行って、珍しい動物を描こうと歩き回っていた。
そんな時、彼が見つけたのは、陰茎をギンギンに立たせたオスのシマウマだった。そのシマウマがメスのシマウマの背後を取って、交尾し始める。シマウマの交尾の動きが彼の股間と創作意欲を刺激し、知らず知らずの内にスケッチし始めたのだ。
一度それを知ってしまえば、もう後戻りは出来なかった。彼はことあるごとに動物園に行き、2種類のスケッチブックにラフ画を描いていく。光のスケッチブックには、動物が寝ている絵や動物がエサを食べている絵を描く。闇のスケッチブックには、動物の交尾や性器の絵を描く。
ケモナーと言うより、ズーフィリアの絵描きとして、彼はどんどん沼にハマっていった。
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この悪夢のような[[rb:十二士 > じゅうにし]][[rb:島 > じま]]の連続獣化は、彼にとってはご褒美だった。筋肉モリモリの柴犬獣人をスケッチできたし、今はイノシシと柴犬の激しい交尾をスケッチできている。静かな笑みを浮かべたまま、左手で勃起した男根を押さえ、右手で目にも止まらぬ速さで素描する。
「ここは美の宝庫だよぉ」
できれば、最後まで変身せずに、色んな動物を描きたいと思っていた。しかし――。
「あっ、あれ……?」
突如として、彼の手が小さくなり、筆を握れなくなった。手はどんどん縮み、赤子の大きさになった。彼は意地でもスケッチを完成させようと、口で筆をくわえようとするが……。
「あっ、シュー」
細長い舌が出てきて、筆をくわえ損ねる。そのストローのような舌の先端が二又に分かれだす。両手は胴体に吸収され、もう何も持てなくなった。さらに両足も短くなっていく。
「どうなってるんでシュー」
彼の体をオリーブ色の鱗が覆っていく。体が細長くなるとともに縮み、服の中に埋もれてしまった。服の中から出ようにも、足が無くなったせいで身動きが取れない。
「シューシュー!」
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彼は必死に泣き叫んだ。その声は、性交に夢中の猪犬コンビの耳に届かなかった……。
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[[rb:長江 > ながえ]]はやっと種が尽きて、ねじれチンポをソーシローのケツ穴から出した。犯されたソーシローは体を震わせながら、鼻水とよだれまみれの顔で荒い呼吸をし続けている。
「ハァハァ、アス(尻)痛いよぉ、ファッキン!」
「ごめんなさいね……。もう我慢できなくて……」
[[rb:長江 > ながえ]]は目をつむってイノシシ頭を下げる。
「バット、ワイルドボアのセックス、ジェットコースターよりエキサイティング! サムデイ(いつか)、リピートしたい……?」
「えっ、またヤってもいいの?」
[[rb:長江 > ながえ]]は鼻の穴をふくらませて、柴犬の尻を嗅ぎ出す。犬は歯茎が見えるぐらいうなって、彼を追い払う。
「シット! 早くゴーホームして、マッシュルーム見せるね!」
「そ、そうだね。帰りましょうか……」
「ホワット? インクのにおい……」
ソーシローの鼻に、絵の具の臭いが入ってきた。彼は地面を嗅いで、臭いの元をたどる。しげみを越えると、スケッチブックと絵の具まみれの服を発見した。
「あっ! [[rb:皐井斗 > さいと]]の服!?」
「ウェア―(どこ)? トランスフォームした?」
2匹が辺りを見回したが、彼の姿を見つけられない。ソーシローはふと、服がもぞもぞ動いているのに気付く。彼が服を裂いてみれば、アオダイショウに似た蛇が現れた。頭に人の髪の毛、目が笑顔のように閉じられている奇妙な蛇だ。
「サイトくん?」
「シュー。絵が描けないよぉ……」
蛇はとぐろを巻いて、舌を出し入れしながらなげき続けている。
「[[rb:皐井斗 > さいと]]君が蛇になるなんて、どんな禁忌を犯したのから、ん?」
風が吹いてスケッチブックがめくれると、イノシシと柴犬が交尾しているラフ画が出てきた。[[rb:長江 > ながえ]]はすぐにその絵に牙を刺して、二度と復元できないようバラバラにした。
「シャアアアアア! 芸術がああああああああ!!」
「こんな絵、誰かにみられたら終わりフンガァ!」
「ミ―がオスとSEXしたのは、フォーエバーシークレットね」
2匹は蛇を睨みつける。蛇は縮こまって頭を地面の上に乗せた。
「動物の性器やSEX描くのがダメだったなんてぇ……」
「とんでもないヘンタイね!」
「セックスしてきたナガエさんにブーメラン……」
動物の交尾や性器を描くのが好きだった[[rb:皐井斗 > さいと]]、子犬を犯した[[rb:長江 > ながえ]]、アナルファックが気に入ってしまったソーシロー。3匹はそれぞれの性癖を隠すことで合意した。[[rb:長江 > ながえ]]はキノコが入ったカゴ、ソーシローは蛇化した[[rb:皐井斗 > さいと]]を背中に乗せて、山を下り始めた。
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[[rb:皐井斗 > さいと]]が蛇になって帰ってくると、子ども達は動揺を隠せなかった。
「山の中のキノコを描くだけで動物になるとは……」
「もうダメよ。みんな動物に変えられちゃうんだわ!」
「[[rb:如華 > じょか]]ちゃん、落ち着いてヨ」
[[rb:皐井斗 > さいと]]は舌を口の中にしまって、[[rb:長江 > ながえ]]とソーシローを見て、小さくうなずく。変身した原因を猪犬の交尾から、山の中のキノコに代えてもらったことに感謝していた。
「この島の物を描くのが禁忌なら、写真で撮るのも駄目なんだろうな」
「あっぶねぇ。俺、スマホであの神社撮る所だったぜ」
「神社……、シユウウウウ!」
急に[[rb:皐井斗 > さいと]]ヘビがのたうち回る。ソーシローが前足で蛇の体を押さえ付けた。
「どうしたんだ?」
「うう……。絵を描いていないと……、頭おかしくなりそう!」
[[rb:皐井斗 > さいと]]は食事・睡眠・学校の宿題以外の時間、常に絵を描いてきた。蛇化してもわずか数時間でも、彼にとっては懲役30日ぐらいの拷問だった。
「じゃあ、あの神社に連れて行こうぜ。動物人間の体型になれば、絵を描けるようになるだろ」
「オー! また、マッチョメンやビッグノーズになれる!」
「ええ……、あの醜い姿に……」
[[rb:長江 > ながえ]]はデカマラの猪獣人おっさんになったことを思い出して顔をしかめる。今の四本足は屈辱的だが、あの姿になるよりマシだった。
「ミーみたいにセカンド行けば、ビッグノーズやビッグハンドになれるよ!」
「でも、私はそういうの興味ありませんから……」
「イフ、トゥギャザーしたら、アレやってあげる、トゥナイト」
ソーシローが声をひそめて彼に耳打ちすると、彼は鼻息荒くして「行く、行きます!」と叫んだ。[[rb:皐井斗 > さいと]]以外は、彼が何で態度を変えたのか分からず、首をひねっていた。
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気落ちしている[[rb:如華 > じょか]]と、彼女を慰めている[[rb:水麗 > すいれい]]以外の全員が神社を訪問した。ソーシローは一目散に犬の像の前へ行く。
「カモーン、ワオーン!」
ソーシローは筋肉隆々の柴犬獣人に変わり、マズルや手足を巨大化させて楽しみ始める。
「体が……、ブフゥ!」
[[rb:長江 > ながえ]]は目を白黒させながら、相撲力士体型の猪獣人に変わる。彼はゆっくり立ち上がり、ソーシローのように手足が巨大化するかと凝視した。ところが、手がアイスのように溶け始めたのだ。
「あれ? 私の体どうなってんだぁ!」
彼の下半身がドロドロに溶けて、茶色い沼のようになった。全身が泥状になって、ヘドロ系スライムの見た目になる。
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「うわっ、臭い! 70年代のドブ川より臭いです!」
[[rb:神助 > しんすけ]]がハンカチで鼻を押さえる。昭和レトロ少年の発言に、[[rb:睦樹 > むつき]]はあきれた表情を見せる。
「お前、その頃生きてないだろ……」
「どうやら、1回目の訪問で動物人間化、2回目の訪問で部位の巨大化や泥化などの特殊能力が得られるようね。興味深いわ」
[[rb:優卯美 > ゆうみ]]は科学者らしくサンプル容器に[[rb:長江 > ながえ]]の泥を入れて、フタを閉じた。元に戻る薬品の開発に使うようだ。
「ううう……。溶けていくのが気持ちイイ……!」
[[rb:長江 > ながえ]]の顔と尻尾以外はすっかり溶けて、スライム状になっていた。彼はソーシローの元へ行き、柴犬の脚を泥まみれにする。
「ホワット? マッド(泥)がウェー!」
「ウフフ。一緒に泥まみれになりましょう?」
柴犬獣人に泥スライムの猪がまとわりつく光景を見て、もう[[rb:皐井斗 > さいと]]は我慢できなかった。彼は蛇の石像まで這い、獣人体型へ変わり出す。
「あっ、しまった。大丈夫かな?」
「皆さん、気をつけてデス」
理性を無くした蛇獣人が何をしでかすか分からないため、[[rb:睦樹 > むつき]]と[[rb:生弥 > せいや]]と[[rb:霜奈 > そうな]]が他の人間を蛇から引き離そうとする。
蛇の尾が伸びて太くなり、鎌首からは人間のように細い両手が出てきた。その腕はオリーブ色の蛇の鱗が生えていたが、手の方は鱗がなくて人間と同じ形状になった。これなら、筆が握りやすそうだ。上半身は鱗と蛇腹の獣人、下半身は蛇のラミア体型になっていたが……。
「ええっ!? おっぱしいい?」
何と、[[rb:皐井斗 > さいと]]の胸がぷっくり膨らんで、すす竹色の蛇腹模様おっぱいになっていたのだ。彼女の胸は[[rb:如華 > じょか]]より大きく、バレーボールぐらいのサイズだった。
「[[rb:皐井斗 > さいと]]は雌の蛇になっていたのか……」
「シャアアアア! そう言えば、声が高くなっていたですぅ」
彼女は胸をもみながら、舌を出して恍惚の表情を浮かべる。彼女は初めて獣人になったが、ソーシローや[[rb:長江 > ながえ]]と違い、理性を保ったままだ。
「ハッ!? こうしちゃいられない! 早くあの2人を描かなくっちゃあ!」
彼女は筆を握り、スケッチブックを拾って、泥遊びする猪犬コンビのラフがを描き始める。
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「ああん! おっぱいがジャマするぅ!」
いつものように、へその位置にスケッチブックを持つと、巨乳が視界に入って描き辛い。
「胸の上に乗せたらいいんじゃない?」
「そうするぅ!」
彼女はスケッチブックをおっぱいの上に乗せて描き続ける。胸が揺れるし、スケッチブックが近すぎて描きにくいが、文句を言っていられない。何しろ、獣人体型でいられる時間は短いのだ。
彼女の筆の運びは鬼気迫るものがあった。人間の皆は、彼女がどこまで描けるかに関心を集める。
「あっ! ヤバイっシュー!」
彼女の手が短くなり、身体が縮み始める。彼女はすぐさま筆を口にくわえて、残りを描き始める。これほどまでの画家の執念を見せつけらっると、息を呑むしかない。
「ウッシャアアアアア! できたぁ!」
小さくなった蛇がウネウネと小躍りする。彼女の下のスケッチブックに、泥だらけの猪がヴェノムのように柴犬獣人を覆いつくそうとする線画が完成していた。その完成度の高さに、拍手したり、魅了されたりする者がいた。
「ワーオ! マッドボーアがエイリアンです!」
「私って、こんな気色悪いの……?」
絵のモデルになった泥まみれの動物たちも尻尾を振って喜ぶ。これに色が付けば、[[rb:伍島 > ごしま]]画伯の代表作になるだろう。
「フゥー。あの尻尾で巻きつけられたら、骨折れてたな。[[rb:皐井斗 > さいと]]が芸術馬鹿で助かったぜぇ」
「人によっては、初めて動物人間の体型になっても理性を失わないみたいだな」
[[rb:生弥 > せいや]]と[[rb:睦樹 > むつき]]のヒソヒソ話を、[[rb:葉太 > ようた]]はこっそり聞いていた。もし、自分が変身した上に野蛮な姿を見せてしまえば……。想像するだけで寒気がしてきた。
「ここにいるのは得策じゃないッスね……」
彼はそうつぶやいて屋敷へ帰っていく。
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[[rb:葉太 > ようた]]は浜辺に立って波の動きを見ていた。
「今は引き潮ッスね」
手元の風速計は秒速5mを計測し、陸から沖に向かって風が吹いている。これは[[rb:十二士 > じゅうにし]]島脱出を図る[[rb:葉太 > ようた]]にとって好都合だった。
「近くの有人島では約10km。この潮の流れとポテンシャルを加味すると……」
彼の頭脳がスーパーコンピューターばりに計算を素早く行う。
「約2時間で到達可能!」
彼は小舟を波打ち際に押して、飛び乗った。ボートの中にはルアーや疑似餌が入っている。彼の頭の中では、釣りに夢中になっている内に沖に流されて、[[rb:十二士 > じゅうにし]]島に戻れなくなるシナリオが描かれていた。この島で生活していくには漁業が必要だから、釣りをするのは禁忌にふれないはずだ。
小舟は順調に沖に流されていく。もう100mぐらい離れただろうか。柴犬はしきりにシャツをめくって自らの姿を確かめるが、変化の兆候は起こっていない。
「フフフ。楽勝ッスね」
しかし、物事は計算通りにいかないものである。
「オー! ヨータ君がファーアウェイ!」
「助けてあげないと!」
浜辺を散歩していた犬猪コンビが、[[rb:葉太 > ようた]]が沖へ流されている勘違いして、海へ飛び込んでいく。
「ワッ! 大丈夫ッスから!」
彼がそう言っても、2匹は泳ぎ続ける。このままでは、この島からの脱出が失敗してしまう。
「そうだ! こうなったら……」
彼は声を張り上げて2匹に警告する。
「ここはサメが出て危ないッスよー! 引き返した方がいいッス!」
「ホワット? シャーク!」
「[[rb:陰神 > いんしん]]様の守護があれば、サメごとき、ゴフッ!?」
[[rb:長江 > ながえ]]イノシシが鼻から海水を飲んでしまい、沈み始める。彼は必死に鼻を海面に出そうとしたが、パニックになっておぼれ始める。
「オーノー! ヘルプアス!」
「クソッ! 世話が焼けるッスね……」
助けに行けば、脱出の可能性が0%に等しくなる。かと言って、彼らを助けなければ、一生兄弟を見捨てた罪悪感が残ってしまう。
「ううう、自分を助けるか、2匹を助けるか……」
彼が釣り竿を握って迷っていると、舟の横に銀色の背びれが動いているのが見えた。あれはサメのヒレ? 嘘から出た真になったのか?
彼は考えるより先に服を脱いで、海に飛び込んだ。彼はスイミングスクールに今も通っていて、泳ぎにはまぁまぁ自信がある。彼の頭の中で、2匹を助けられる確率は80%ぐらいあった。
「いま助けに行くッスよー!」
彼の緋色の髪がより赤く紅色に染まって、後ろへ伸び始めていた……。
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<登場人物紹介>
参東生弥(さんとう・せいや)
高校1年生
3月10日
180㎝75㎏
B型
小学3年生から野球を始め、中学3年時に全国大会ベスト8進出。滋賀県の明智第三高校に野球留学すると、1年生ながらエースに抜擢され、夏の全国大会の優勝投手になった。MAX154キロのストレートと落差のあるフォークはプロ級で、メジャー・リーグのチームからも注目されている。
野球漬けの日々を送っているため、最近の流行に疎い。学業は赤点スレスレで、試験前のヤマ張りと天性の勘の鋭さで補習を免れている。
持ち前の明るい性格で友達が多く、休日にボーリングやカラオケに行くことが多い。敵チームの選手も友達になってしまうほど、彼の人たらし力は凄い。
遺産の使いみちは、明智第三高校の練習機材の強化に充てられることが決まっている。
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