ギャルが来る!

  『そんな態度じゃ、大人になってから苦労するぞ!』

  担任から口酸っぱく言われた言葉を、大人になった私は痛感している。

  「キミ、何でこんな事も出来ないの?学校で何を勉強していたの?」

  今日もネチネチと嫌味を言ってくる部長。

  これでは毎日会社に仕事に来ているのか、怒られに来ているのか分からなくなってくる。

  その苦痛に心が耐えきれず、ひび割れる音がする。

  ひび割れた私の心から、かつてギャルだった私が飛び出した。

  『あーしが変わったげようか?』

  心のギャルが前に出てこようとする。彼女に任せたら、学生時代みたく説教を聞き流すだろう。

  その上、部長にガツンと言ってくれるかもしれない。

  …遠慮しておく。今日のミスは私が悪いから。

  「そ…でも思い詰めないで。結局はどうにかなるっしょ」

  底抜けの明るさに心が軽くなる。今の自分を助けるのは過去の自分とはよく言ったものだ。

  今のダメになりそうな私を、過去の私がいつだって応援してくれる。