テオの告白

  最初は嫌な奴だと思った。目が合うたびに睨んでくるし、口を開けばいつも田舎者だの身分の違いだのと悪口を言ってくる。初めて田舎から出てきた俺は、見るもの聞くもの全てが新鮮で、それが楽しみでもあり不安でもあった。だが、ここまで俺に敵意を向けてくる相手がいるとは思わなかった。何か言われる度に、友人のグランとオスカーが励ましてくれるが、内心俺はかなり凹んでいた。でもせっかく騎士学院に来れたんだから、諍いなど無くして皆と仲良くなりたい。そんな淡い願いを一心に、何度も諦めずに話しかけ続けた。

  「・・・なぜ貴様はそこまで俺に話しかける?」

  「だってお前と友達になりたいから・・・」

  「下らん。俺に友人など必要ないし、貴様と友人になどなる気もない。もう二度と俺に話しかけるな」

  以前はそのような事を宣っていた生意気黒豹王子のテオだが、テオの能力で共に無人島に飛ばされ、共に生き抜きここに戻ってきた以降、こいつは驚く程の豹変ぶりを見せた。

  「おいアルゴ、風呂に行くぞ」

  「うん、いいよ、行こうか」

  「おいアルゴ、音楽堂に来い、ピアノを聞かせてやる」

  「マジで!?行くいく!」

  「おいアルゴ、お前にトレーニングメニューを作ってやった。早速取り掛かるぞ」

  「・・・あ、ありがとう」

  「おいアルゴ、図書室に・・・おい、アルゴ?」

  「・・・なぁテオ、最近どうしたんだ?なんか俺にベッタリな気がするんだけど・・・」

  「何?そんな事はない。俺は普段と変わらん」

  「いやだって前は、『俺に・・・関わるな』とか言ってたのに、今じゃ俺がどこに居てもお前がいるじゃないか」

  「なんだと?」

  「それだけじゃないぞ。俺が他のやつとご飯食べてる時も毎回近づいてくるし、この前なんてトイレにまで着いてきたじゃないか・・・」

  「・・・俺はそんなにお前に付きまとっているか・・・?」

  「・・・・・・え、マジ?無意識だったの?」

  ・・・これは驚いた。この不気味なストーカーまがいなこと全ては、意識してやっている事だと思っていたが、なんと本人に自覚は無かったようだ。・・・だけど何でだろう・・・全くと言っていいほど、付きまとわれる心当たりがない。前まで俺がやっていたことをそのまま返されるのは、嬉しくもありやはり不気味でもあった。

  「テオ・・・、俺に何か言いたいことがあるのか?」

  「いや、別にそんな事は・・・」

  「テオ!!」

  「・・・!」

  テオは突然叫んだ俺の声にビクッとなり、耳が項垂れていた。尻尾はピンと上を向き、全身の毛がぶわっと逆立っている。おぉ・・・流石黒豹、分かりやすいな。

  「わ、悪かった、急にでかい声出して・・・でも本当にお前がしたい事が分からないんだよ・・・」

  「・・・俺だって、なぜこんな事をしているのか分からん」

  「分かんないって言ったって・・・」

  「・・・本当に分からんのだ・・・」

  「・・・」

  気まずい沈黙が走る。何なんだこの空気は。まるで女に別れ話を持ちかけられたカップルじゃないか。俺、彼女いた事ないから、そんなの分かんないけど。

  「・・・・・・・・・何故、最近話しかけてくれないんだ」

  「は?」

  「だから・・・何故、貴様から話しかけてこない」

  少し顔を赤らめながら、しかし確かに伝えようとする声で俺に言った。いきなりの衝撃発言に戸惑っていっていると・・・

  「無人島から帰ってきたあの日、貴様は俺に友達になろうと言った。友達の証という口実まで使い、貴様は俺を犯した。最後には、俺から・・・き、キスまでさせた。」

  「テオ・・・?」

  「なのに貴様はあの日から、俺に一度も声を掛けてこない。俺から話しかけなければ、貴様は俺に見向きもしない。」

  「いや、ちょっと待って・・・」

  「俺は、無人島の件を共に乗り越え、深い中になれたつもりでいた。だが貴様はいつも他の奴の隣にいる」

  「・・・・・・テオ、お前、もしかして嫉妬してるのか?」

  「分からん、こんな感情は初めてだ。俺は今思う事を言っているまでだ」

  「テオ・・・」

  テオ・・・そんなに俺の事を好きになってくれたのか・・・?俺はせっかく友達になれたんだから、テオの嫌な事はせず、いい距離感で付き合って行こうと思っていたんだけど・・・

  「なぁテオ、こっちに来てくれるか?」

  「・・・?あぁ」

  素直に従ってくれる。幼い頃から鍛え上げられた肉体を屈め、座っている俺に視線を合わせる。寂しかったんだな、テオ・・・。そんなテオを愛おしく思い、俺はあの日と同じように、力いっぱいテオを抱きしめた。

  「・・・!?」

  「テオ、ごめんな・・・俺、お前があんま話しかけられるの好きじゃないと思ってたから、距離感を考えてたんだ」

  「・・・なら、俺を避けている訳では無いのか?」

  「当たり前だろ!俺はお前の「貴重」な友人、アルゴだぞ!」

  俺の言葉は伝わっただろうか。そんな事を思っていると、テオの方からも、俺の事を強く抱きしめてくれた。あの日と全く同じだ。

  「・・・なら、いい。いいか、命令だ。明日からは、貴様も前と同じように俺に話しかけてこい。俺からだけじゃなくてな・・・わかったな。では、失礼する。」

  手を解いたテオは、俺から離れ、早口に言う。こいつがここまで自分の気持ちに正直に話してくれたのだ。俺も本当の思いを口に出したい。

  「テオ、ちょっと待って」

  「なんだ、もう用は済んだ。」

  「わかってる・・・俺の話を聞いてくれるか?」

  耳だけこちらに傾け、俺の話を聞こうとする。顔は紅潮しており、一刻も早くここから離れたいという表情だ。先程自分が言った事を、今更思い出し、恥ずかしくなっているんだろう。あぁ、こいつは本当に素直じゃないな・・・

  「なぁテオ、キスしようぜ・・・」

  「はぁ?」

  「だから、あの日と同じように、キスしようぜって言ってんの」

  「な、何故だ、する必要が無いだろう・・・」

  「そんなことないよ。俺はテオとキスしたいし、お前だって俺の事大好きじゃんか」

  「だ、・・・大好きだと!?そんな訳あるか!」

  「そんな訳あるんだよ」

  あまりの愛しさに、俺は狼狽えるテオに近づき、強引にキスをした。テオは驚いたのか目を見開き、俺の肩を押して離れようとする。しかし、テオの目に僅かに欲望が点ったのを見逃しはしなかった。すぐさま背中に手を回し、離れられないようにする。焦って口が空いた隙をついて、舌をねじ込む。

  「うぅ・・・あっ・・・」

  「・・・」

  そろそろかな・・・俺はテオの口内を蹂躙しながら、既に隆起している股間を撫でる。触れた瞬間にテオの体は跳ね、ズボンに染み始めている我慢汁が俺の手を汚す。最早テオに抵抗する意思はなく、寧ろ股間を俺の手に押し付けてくる。一国の王子であるテオが興奮している姿を見ると、俺自身のちんぽも元気になってきて、お互いに股間をぐりぐりと擦り合い、快感に酔いしれていた

  「ぶはっ・・・はァっはぁっ・・・ア、アルゴ・・・」

  「気持ちいい?テオ」

  「あぁ、気持ちいい・・・」

  「また俺とヤりたい?」

  「ヤりたい・・・」

  「わかった」

  俺は素直なテオの足元にしゃがみこみ、硬く結ばれたベルトを外す。晒されたちんぽはビクンビクンと震えており、雄汁が溢れんばかり漏れている。鼻を近づけると、濃い臭いが脳髄まで染み渡り、俺の股間も硬くなっていく。

  「あぁ・・・くせぇな・・・」

  「しょ・・・しょうがないだろ・・・まだ風呂に入ってないんだ」

  「分かってる・・・俺、この臭い好きだよ」

  「・・・変態め・・・」

  そう言いつつ、テオは自身のちんぽを俺の頬に押し付ける。態度では冷静を装っていても、雄の本能は、早く種を出したいと腰を揺らしている。

  「はぁっはぁっ・・・アルゴ・・・早く奉仕しろ・・・」

  俺は大きく口を開けて、テオのちんぽを咥える。でかすぎて全ては全く咥えられないが、その分亀頭を舐めまわし、カリに舌を添え舐め回す。

  「うっ・・・うぉ・・・いいぞ、もっと舌を使え」

  「わあっあ・・・んっ・・・」

  「・・・!あぁ・・・!はぁっ・・・うっうぅ・・・!」

  鼻で必死に息を吸い込み、命令通りさらに刺激を与える。なんだか征服されているような感覚に陥り、雌にされたような興奮を覚える。気付いたら俺は自分のちんぽを取り出し、強く握り上下に扱いていた。

  「・・・アルゴ、そろそろイきそうだ、口に出していいか?」

  「・・・んっ」

  俺は了承の意味を込めて首を縦に振った。テオはピストンのスピードを早め、喉奥に容赦無くちんぽを押し込む。我慢汁が大量に溢れ出し、その味は少し精液の味も含まれていた。

  「アルゴ・・・!出すぞ・・・出すぞ!零したら許さん、全部飲み込め!」

  「・・・んっんっ・・・!!」

  俺の口内に、テオの雄臭い精液が大量に注ぎ込まれる。あまりの勢いに噎せそうになるが、テオの命令を遂行する為、一生懸命飲み込んでいく。テオの射精は一分から二分の間続き、ようやく収まって来た頃には、俺も射精してしまっていた。

  「はぁっ・・・はぁっ・・・・・・アルゴ・・・大丈夫か?」

  俺は、口の中に残った精液をなんとか飲み干した後、ガラガラ声でテオに答える。

  「・・・ゲホっゲホっ・・・お前出しすぎ・・・」

  「す、すまん。柄でもなく興奮してしまってな」

  「・・・まぁ、気持ちよかったならいいけどさ」

  「あぁ、気持ちよかった。頑張ったな、アルゴ」

  「うん・・・」

  俺は、急いで洗面所に口を濯ぎにいき、部屋に飛び散った行為の痕跡を消した。時間は既に24時を回っており、いい加減寝ないと明日の授業に響くことは確実だ。

  「おいアルゴ、部屋に泊めろ、隣で寝ることを許可してやる」

  「え?・・・でもグランが帰ってくるし・・・」

  「やつはオスカーの部屋で寝かせればいいだろう。・・・それとも、俺の誘いを断るのか?」

  「・・・ううん、いいよ。甘えたのテオの為に今日は一緒に寝てやるよ」

  「調子に乗るな」

  テンポの良い会話を弾ませながら、俺たちはベッドに横になる。電気を消して、テオに抱きつくと、テオは今度は優しく抱き返してくれた。そして、顔を近づけ、今までで一番優しいキスをしてくれた。

  「貴様、歯は磨いたのか?精液の味がするぞ・・・」

  「ちゃんと磨いたよ!テオの精液が濃すぎるから臭いと味が残っちゃうんだよ」

  「・・・悪かったな」

  テオの体温を感じながら目を閉じると、驚くほどリラックス出来た。これならすぐに眠りにつけそうだ。

  「アルゴ、お前は俺を裏切るなよ」

  「・・・大丈夫、俺もテオを守るから」

  「・・・!ふんっ・・・強くなってから言え」

  重い瞼を少し開けると、薄らと笑みを浮かべたテオの顔が映る。その顔は嬉しそうに、しかし悲しそうにも見えた。金も地位も持ってない俺に何をしてやれるだろう・・・頭の片隅でそんな事を考えながら、意識は遠のいていった。

  「・・・・・・・・・いるぞ、アルゴ」

  夢の世界に入る直前、テオが何かを囁いた気がしたが、それがなんなのかは分からなかった。