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虎と熊と私 〜熊視点〜

  僕は熊谷陵。高校三年生で野球部のピッチャーだったんだ。だけど夏の大会の予選に敗退してしまったため野球部としての活動は終わっている。今は虎獣人の虎谷君と人族の如月蓮君とシェアハウスで暮らしているんだ。虎谷君も僕と同じピッチャーで一年生からの付き合いだ。蓮君はマネージャーで僕と虎谷君のお世話をしてくれたんだ。それで彼を好きになってしまった。虎谷君も蓮君を好きになったらしく今では恋のライバルみたいになっちゃったんだ…。

  「おい、蓮…手が止まっているぞ。」

  「どうしたの?考えごと?」

  「あ…いえ…今日は何をするんですか?」

  「おいおい…海に行くって言っただろ?準備できてないのは蓮、おまえだけだぞ。」

  「はいはい、虎谷君怒らないで〜。僕も手伝うから虎谷君は待っててね〜。」

  虎谷君は蓮君に対してとても厳しい。蓮君はそんなに強くないのに…僕はとても見ていられない。僕は蓮君を部屋まで連れて行った。彼の部屋には僕が好きな恋愛小説と虎谷君が好きなスポーツの漫画がある。僕は毎日ここに来て蓮君と一緒に過ごしてるんだ。

  「蓮君の部屋は本当に綺麗だね〜。僕の部屋も掃除してくれないかな〜。」

  「では帰ってからやりましょうか?」

  「いいの?ありがとう〜。」

  蓮君は潔癖症で整頓もキッチリするし僕達よりもやることが早い。部活の時も朝早く来てやってたから関心するよ。僕はそんな蓮君を褒める時は決まってハグすることにしていた。

  「早くしないと虎谷先輩に怒られます。」

  「照れてる〜かわいいね〜。蓮君と一緒で本当によかったよ~。これからもよろしくね〜。」

  「お前らいつまで待たせるんだ!…って熊谷!いつまで抱きついてるんだ!早く離れろ!」

  虎谷君は恋に疎い。けど…それでも蓮君のことが好きなんだもんね。僕は嫉妬している虎谷君に負けないよう対策を立てることにした。[newpage]

  3人で海にやってきた。シェアハウスから数分歩くだけで着く距離だからいつでもいける。更にここは僕達しか知らない所なのでデートスポットとして行ってもいいくらいだ。虎谷君に内緒で蓮君とこようかな…。

  「よし、まずはビーチバレーでもするか。」

  「え〜、僕はバーベキューしたいな〜。お腹空いちゃったよ〜。蓮君もそうだよね~。」

  こういう口論になった時は大体蓮君に決めてもらっているけどほとんど虎谷君の方を優先するんだよね…。

  「蓮、どちらにするか決めてくれ。」

  「そうですね…私は遊びたいのでビーチバレーがやりたいです。」

  「む〜、それなら虎谷君は一人ね〜。」

  「それはないだろ…仕方ない。熊谷!一対一で勝負だ!それで勝った方が蓮から褒美を貰う!これでどうだ!」

  結局そうなるんだ…。僕はやる気がないので虎谷君に勝たせてあげた。ビーチバレーが終わるとちょうどいい時間になったのでバーベキューをすることになった。蓮君は掃除だけでなく家事全般をしてくれている。というのも部活の時朝早くから来て僕達に弁当を持ってきてくれたんだ。それはこだわりがあって僕達が好きな物を入れてくれてたんだ…これは今でも忘れていない。

  「よし、焼けたぞ。熱いから気をつけてくれ。」

  「蓮君、あ〜んして〜。」

  「こら!熊谷!自分で食べろ!」

  ここに虎谷君がいなかったらよかったのに…。[newpage]

  そして夜になり3人でお風呂に入る。ここは獣人に合わせて作られているのでとても広い。

  「蓮君、背中洗ってあげるね〜。」

  「熊谷!ずるいぞ!…じゃあ俺は前を洗う。」

  「今日は楽しかったですね。ふたりと一緒で本当によかったです。」

  「そ、そうか。それは…よかった。」

  「虎谷君!蓮君は僕のだよ!横取りしないでよ!」

  「何!?それは聞き捨てならないな!」

  勝ったからって調子に乗らないでほしいな…。でも本当のことだから仕方なく従った。そして寝る時間になり僕達は各部屋に入る。本当は蓮君に逢いたいけど我慢していた。と―

  「蓮、ちょっといいか?」

  「虎谷先輩?どうされたのですか?」

  「これは熊谷には言えないことなんだが…恋についてだ。熊谷に勝つ方法を教えてほしい。」

  「そうですね…まずは自分にできることをしてみてはどうでしょうか。少しずつですが相手が喜んでくれたらいいなと思うことをしてみてください。それから何をしたいか目的を作ることですね。」

  「蓮、お前で試していいか?」

  なんだか嫌な予感しかしない。こっそり部屋を覗くと虎谷君が蓮君にキスしているところだった。僕の蓮君に何をしてくれたんだ!更に僕の不安は続く。

  「服を脱がしてもいいか?」

  「え…本当にやるんですか?」

  「俺とやるのは嫌か?」

  「いえ…そうではなくて先輩がそういうことを言うのが初めてだったので驚いただけです。それなら私もやりたいことをします。」

  蓮君は虎谷君の服を脱がすと乳首を舐めていた。僕にはやってくれなかったのにどうして…。

  「お、おい…やめ…。」

  「先輩は乳首感じるんですね。その証拠に下が我慢出来なくなってますよ?」

  「ま、負けてたまるか!」

  虎谷君が蓮君をベッドに押し倒した!?そして上はもちろん身ぐるみ剥がして全裸にしてしまった。

  「先輩…。」

  「!?済まない!今服を着せるからな。」

  「少しずつですがやりたいことをして下さいね。」

  「ありがとな。明日デートでもするか。」

  虎谷君にもやりたいことができたようだ。僕も負けないようにしないとね。僕達の恋はまだ始まったばかりなのだから…。

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