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狼ケモヒーローが堕ちてく話。 その6-Bルート(終)
「どうです?貴方達のヒーローは。今じゃただの肉便器。奴隷。もう貴方達に救うものはないですよね。」
つかつかと狐は二人に近づく。その瞳の奥にあるのは狂気。
しかし今の自分達に出来る事が、何も無いのも事実。
助けに来た狼は、敵に喜んで尻尾を振り売春婦のように快楽を貪っている。
「さて。…せっかく二人のヒーローを迎え入れたのですから。」
狐はそう言うと懐から紅い宝石を取り出した。
それにより、何が起きるのか分からないが…
何をしようとしているのかだけは、二人にも理解できた。
「貴方達にも、同じ道を歩んでもらいましょうか。」
狐が天高く紅い宝石を掲げる。そして。
「待ってたぜ。」
「「「え…?」」」
まるで弾丸のように。
突然吹いたかまいたちのように。
狐の手の上を風が吹いた。
天高く掲げていた紅い宝石は姿を失くしており。
狐は驚愕の表情を浮かべる。そして忌々しそうに歯を食い縛った。
「何故…!何故お前が!」
狐の視線の先に。二人は目を向ける。
そこにいたのは精液に塗れ、肛門からも肉棒からも精液を垂れ流しながらも…
いつもと変わらない、ヒーローである狼がそこにいた。
狼はにやっ、と笑った。
「だから言ったろ?俺はてめぇになんて屈しねぇってよ。」
「「ハウルさん!!」」
二人の声がハモり、希望の表情が浮かんだ。
狼は苦笑いをしながら紅い宝石を空中に投げ…そして掴んだ。
「いやぁ、出来ればあんな姿見せたくなかったんだがな。敵を騙すにはまず味方からってことで。さっきも悪かったな、思いっきり殴っちまって。」
紅い宝石を片手に狼は大股に歩く。
狐は焦ったように後退りをした。
「逃がさねぇよ?」
「くっ!やれ!お前達!」
戦闘員達が焦ったように統制の取れない動きでワラワラと狼に襲い掛かる。
しかし、戒めの無くなった狼にとって、そんなものは敵でもなんでもない。
片手で全員を壁にたたきつける。そして。
両脚に力を込めて狐に飛び掛った。
逃げようとする狐だったが…狼の脚力からは逃げられない。
首根っこを捕まれ、ぐっ、と力を込められる。
「さぁて、狐さん。今から俺の質問にイエスかノーかで答えてもらおうか?」
ぎりぎりと首の締まる音がして、狐は口の端から唾液を零した。
狼は鋭い眼光で狐を睨みつけたまま言葉を続けた。
「俺にこの宝石の使い方を教えてもらおうか。…嫌ならノーでいいぜ?このままてめぇの首をへし折るだけだからな。」
狼の言葉が脅しでもなんでもないこと。本気である事。
狐はそれを理解しわめく。
「教える!教えます!だから!」
「じゃあ今すぐ教えろ。そしたら離してやる。」
「翳して念じればそれだけでいいです!し、死ぬ…!」
「そうか。」
そういうと狼は狐の首を離した。げほごほと咳をする狐。
その頭をがっしりと掴むと狼は狐を自分側に向かせた。
そして。
「…俺の言う事、全部聞いてもらおうか!そして、体は動かないように!」
狼が宝石を翳すと…暗く、紅い光が狐の脳内にたたきつけられた。
すると、狐の怯えるような表情がすっと無表情に変わる。
「アイツらの枷を外せ。」
狼の威圧的な言葉に狐は何も反論せず猫と龍の枷を外した。
自由になった二人は狼に近づいた。
「ハウルさん!すいません、俺達が遅かったばっかりに…」
「こんな姿にさせて…」
「いや、いいんだよ。ってかお前らが来てくれなかったら流石に俺もやばかったな。ありがとな、助けに来てくれて。」
狼の笑顔に二人は顔を赤らめた。
「さて。じゃあ狐さん?お前の知る限りの事、全部話して貰おうか。」
「はい。」
狐はただ静かに、狼の質問に答え続ける。
組織の本来のアジトがとこにあるのか。
ほかの支部はどこにあるのか。
規模はどれくらいのものなのか。
今まで行ってきた悪行の数々。
何を企んでいたのか。
全ての質問を終えると…狼は紅い宝石を翳した。
直後、無表情だった狐が屈辱に塗れたような表情になる。
「貴様ぁ…!」
「俺の気持ち、少しは分かったか?さて。もう一つ俺はお前にやらなきゃいけねぇことがあんだよ。」
そう言うと狼は狐の胸倉を掴みあげた。
「な、何を…!」
「言ったろ?ぜってぇぶっとばすってよ。」
「ま、やめ…」
「オラァァァァァァ!!!」
ゴガン!と凄まじい音が鳴って。
狐が数mは吹き飛んだ。
顔面から血が噴出して…そしてごしゃあ、と無様に着地し狐は数度痙攣し、そして意識を失った。
「さて、準備はいいか!お前達!」
勇壮な声を上げるのは狼。あの時と違いいつもの体を守るスーツを身につけ。
マントを翻し、マスクをしっかりと固定する。
目の前には敵の本拠地。
これからきっと、激しい戦いが始まるだろう。
しかし、彼らは決して挫けず、諦めない。
彼らが、弱きを守り、強きを挫く。
正義のヒーローである限り。
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