不思議なアロマ

  かすみ「しず子、そのアロマ良い匂いじゃん!」

  かすみはしずくの持っているお香に興味を示している。

  しずく「でしょ?かすみさん。この間通販で買って、同好会にも置いてみようかなって思ったの。」

  かすみ「う〜ん…なんか眠くなるね〜…ふぁ…」

  しずく「確かに、気分が落ち着くね。私も眠くなってきちゃったよ。」

  かすみとしずくは2人で部室でアロマの香りでのんびりとリラックスしていた。柔らかな花の香りが部室一面に広がり、しずくとかすみの眠気が誘われてきた。

  かすみ「しず子〜…かすみん眠たくなってきちゃった〜…後で…起こして〜…」

  しずく「ん…分かった…じゃあ後でね…」

  2人はリラックスしてきたのか、机の上で腕を組んでそのまま眠りこけてしまった。

  2人が寝ている間、アロマから謎の煙が立ち込める。そしてその煙は段々と広がり、あっという間にかすみとしずくの体を覆いかぶさった。

  かすみ「ん…んんっ、げほっ!げほっ!煙炊きすぎだよ〜…」

  煙臭さに耐えきれなくなったのか、かすみは咳き込んで起きてしまう。

  しずく「けほっけほっ…え?でもアロマでこんなに煙って出るの…?ごほっ、ごほっ…」

  しずくも鼻に煙臭を感じたのか、咳き込んだ後顔を顰めてのっそり起きる。

  煙は段々と立ち込めて、かすみとしずくの肌をザワザワ刺激する。すると、かすみとしずくの体に異変が起きた!

  かすみ「な…何!?このモコモコ…?」

  かすみの体にモコモコした綿が張り付く。そして皮膚と綿がひとつに一体化してゆく。

  しずく「わ、私の手が!?これ…葉っぱ!?」

  しずくの手も葉っぱに変形し、髪の毛も黄緑色の若葉に変わってゆく。

  更にはしずくの頭には立派な花が咲き、かすみの頭と体には綿の群れが広がっていく。

  しずく「な…何これ…?」

  かすみ「かすみん達どうなっちゃってるの〜??」

  植物に変化していない皮膚も変色してきており、かすみは木を思わせる柔らかなタッチの茶色に、しずくは熟す前の植物を思わせるくっきりした白色に変化していった。

  2人の姿はお互いには見えないが、2人が戸惑っている間も体の変化は止むことはなかった。煙が収まり、段々と煙が晴れていくと、やがてしずくとかすみは互いの姿がはっきり見えるようになった。

  しずく「…ド、ドレ〜?」

  かすみ「エル〜!?エ、エル〜!!」

  2人の姿はポケモンに変わっていた。しずくは大きな花の冠を載せたポケモン、ドレディアに。かすみは綿と同化したポケモン、エルフーンに。さらに声も人間の言葉からポケモンの鳴き声のそれに変化してしまっていた。

  エマ「こんにちは〜…って、あ、あれ!?ポケモン!!?」

  璃奈「…何でこんな所に?」

  せつ菜「先に部室に来たのは確か…ということはこのポケモン、かすみさんにしずくさん!?」

  他の同好会メンバーが来た時、かすみとしずくの身に起きた異変に驚いた。

  2人が元に戻る方法を、この後同好会が総出で考えなければならなくなってしまった。