たぶんバッドエンド

  「お前、俺のこと好きなの?」

  「え?」

  「じゃあ、付き合ってやろうか?」

  まだ中学校に入学したばかりのころ、幼馴染で初恋相手の男にそう言われた。僕は怖くなった。幼馴染はニヤニヤ笑ってて、バカにしてることはすぐにわかった。その幼馴染はいつも僕をいじめてて、周りにはいつものいじめグループのメンバーがいて、

  「ホモじゃん!」「きも!」

  と大声で話していた。公園の外の人たちが僕をジトっと見る。気持ち悪いなんて言っている。いつもの殴る蹴るより酷いことが待っているとわかった。僕は感じたことのない恐怖に慌てて逃げ出そうと走り出した。公園の外はすぐに道路で、交通量はたくさんある。

  グシャッ

  頭に響く大きな音。僕は一瞬わけがわからなかった。目の前が真っ赤で、体が動かない。幼馴染が僕を見下ろして叫んでいた。「お前」じゃなくて、初めて、名前を呼んでくれた。

  「鈴!」

  起きたら真っ白な天井があった。