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獅子の王は悪魔の書に魅せられる

  絶えず人の血が滴る一冊の本。

  人の皮で装幀されたそれは常人であれば一目見ただけで発狂するであろう狂気を放っている。

  数多の戦場を駆け抜け、数多の魔物達の屍を築き上げた、獅子の頭の王―レオですらその本を目にして思わず後退りしていた。

  ぞわぞわと全身が粟立ち、自然と腕に力が籠る。

  邪悪な本。表紙に刻まれている文字はレオの知りえない言語。読めるはずもないのだが…

  「ネクロ…ノミ…コン…」

  レオは自分が発した言葉におぞましさと冷たさ。

  そして得も言われぬ昂揚を感じた。

  今すぐに離れるべきだ。この本は燃やすべきだ。この世に置いておくべきものではない。

  自分を作り上げる全ての細胞が警告を発している。

  魔物達を操る、名も無き邪悪の魔導士を追って単身で巣窟に乗り込んだ。

  風の通らない洞窟の中は湿っぽい臭いと血と膿と錆の臭いが充満し、レオの肺から脳内へと侵入していく。

  今しがた止めを刺した邪悪の魔導士は頭の砕けた体をびぐんっ、びぐんっ、と歪に痙攣させている。

  今すぐ立ち去れ。そう、魔導士は討った。後はここに火を放ち、巣窟の入り口を崩せばいい。

  どくん、どくん、と脈打つ心臓を抑え、レオはフゥゥゥ…と深く息を吐いた。

  鼓動が収まらない。

  いくら戦い慣れ、いくらその手に肉を裂き、骨を砕く感触を覚えても。

  人としての、獣としての悦びに慣れるものではない。

  全身を濡らす血が、汗と混ざり合い、レオの褌やブーツを汚して。

  不快で、それでいて心地よい。

  収まらない鼓動。荒くなる呼吸。ぽた、ぽた、と血の落ちる音。

  自分以外生きているものなどいないこの空間に。聞こえるはずの無い声。

  「誰だッ…!」

  ぴくりと耳を動かすとレオは目つきを鋭くすると剣と盾を構えた。

  レオの咆哮への返答はない。そう、レオ以外誰も居ないのだから当たり前だ。

  「…気のせい、か…?」

  呟くと。レオは剣と盾を構えたままネクロノミコンの方へと近付いていく。

  そこにレオは違和感を抱く。

  何故。

  「俺は…」

  ネクロノミコンに、自分から近付いているのだ?

  当たり前のように。呼吸をするように。全身に血液を巡らせるために心臓が脈動するように。

  自然に。レオはネクロノミコンの方へ近付いていた。

  聞こえるはずの無い声がレオの脳内に響き渡る。それは先程よりもはっきりと。

  レオの頭でも分かる言語を紡いだ。

  『欲せよ。我を欲せよ。力を欲せよ。全てひれ伏す力を欲せよ。』

  「…誰だッ!!出て来いッ!!」

  首に血管を浮かび上がらせ、レオは吼えると剣を水平に振り払った。

  誰も居ない空間を、鋭い剣先が切り裂いていく。

  人は、生き物は、その空間に、レオ以外存在していない。

  なら。

  生き物以外は?

  ど、くん。

  「ッ…ハァッ、ハァッ、ハァ”ッ…!」

  息苦しい。呼吸が、心臓の鼓動がどんどん歪に、荒くなっていく。

  脂汗が滲み出す。背筋に冷たい稲妻が落ちる。

  レオはどすん、と膝を突くと剣と盾を離し、顔を上げた。

  …ふわり、とネクロノミコンが宙に浮く。

  人の皮で覆われた表紙。

  人の皮がぐちゃぐちゃと皺を作り…醜く、おぞましい老人の様な表情が浮かび上がった。

  『----------ッ!!!――――――!!!!』

  耳をつんざく、悲鳴のような音が洞窟内に響き渡る。

  それはネクロノミコンを中心にどんどん広がり、洞窟の壁を砕き、魔術書の類を燃やす力と変貌した。

  常人であれば狂い、自ら喉を掻き切るであろう力場。その中に居ながらレオは、意識を保っていた。

  保ってしまえた。

  『力をやろう。お主に力をやろう。その力があれば世界を平伏させる事など容易い。全てを奪え。全てを手にしろ。全ては主のためにある。全ての魂は主のためにある。』

  ネクロノミコンはにたにたと笑みを浮かべながらレオの方へとふわりと近付いた。

  その瞳に宿るのは狂気と狂喜。

  レオはその瞳に魅入られると…

  「ふっ…はっ…ハハッ…!」

  嗤った。

  紛れもない嗤い声。警告を鳴らしていた細胞が、今度は歓喜の声を上げる。

  悍ましさと恐怖に震えていた体が、期待と悦びに打ち震える。

  レオはすっくと立ちあがった。そして目の前に浮かぶ老人の顔へ。

  ネクロノミコンへと手を真っ直ぐに伸ばした。

  『----------ッ!!!――――――!!!!』

  体内に、先程まで洞窟の中で響き渡っていた悲鳴が響き渡る。

  だが、その悲鳴が、今は想像を絶する心地よさをレオに与え始めた。

  性的な快楽にとても良く似ている。上質な雌を抱き、雄を受け入れた時の様な快楽にとても良く似ている。

  レオの褌が持ち上がり、瞬く間に先走りで濡れ始める。

  それと同時に。

  「俺は…ハハッ、ハハハッ!!グハハッ、ガハハハハッ!!!」

  レオは嗤った。

  ネクロノミコンを開き、中身に刻まれている文字を読み上げる。

  …ぶぢんっ、と壮絶な音が響き渡る。

  背中が割れた。

  肩甲骨の存在する位置がバックリと割れ、引きずり出されるかのように鮮血と骨が飛び出す。

  メリメリと音を立てながら伸びていく肩甲骨。そこに凄まじい勢いで筋肉が絡みついていく。

  絡みついた筋肉は自ら崩壊し、かと思えば修復されていく。

  傷付いた筋肉が修復されれば、それは頑強さを増して。

  ある程度の大きさにまで膨らみ上がった肩甲骨は。蝙蝠を想起させる翼へと変貌した。

  全身を覆う血管が隆起し。どくん、どくんと血液が流れると同時にぶぢんっ、ぶぢんっ、とレオの全身から耳を塞ぎたくなるような悍ましい音が連続して鳴り響く。

  千切れた筋肉は千切れるよりも早く修復されて。膨らみ、頑強さを増して。レオの肉体を一回り大きくさせた。

  続けて鬣と額の両端。その境目が千切れる。目を、マズルを真っ赤に濡らす鮮血。それを舌で舐めとるとレオは壮絶な笑みを浮かべた。

  甘い。快楽を覚えるほどに甘い。

  獅子特有の瞳孔に紅の光。結膜が一挙に黒く染まっていく。

  千切れた皮膚が歪に再生を繰り返すとそれは硬質化していき、どんどんと伸びていく。

  形成されるのは二本の捩じくれた、山羊を想起させる角。

  数多の戦場を共に駆け抜けた革のブーツがレオの激しい脈動に合わせ悲鳴を上げ始めた。

  ぶぢっ、ぶぢっ、と。革の張り詰め裂ける音と。

  みぢっ、みぢっ、と。筋肉が千切れ変貌していく音が同時に響き。

  「ォ"ォ"ッ、グゥ"ォ"ォ"ォ"ッ…!!」

  レオは地獄の底から響くような唸り声をあげる。

  だがそこに苦痛や恐怖などは欠片も無い。あるのは歓喜。狂喜。

  …ばづんっ!

  レオの肉体の膨張に限界を迎えたブーツの先端が弾け飛ぶ。

  そこから姿を見せるのは蹄。より強く、より硬く、より重たく変貌していくレオの肉体を支える、偶蹄類の脚。

  人の面影を残していた手。その先端の爪がぼろりと落ちるとすぐさま鋭く尖った爪が伸びた。

  「ォ"ォ"ォ"ッ…ァ"ァ"ッ…!!!」

  レオは頭を抱え、体を縮こまらせる。

  「ガァァァァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!!」

  抑えつけた力を解き放つように。両腕を開き背中を仰け反らせると高らかに悍ましい雄叫びを上げた。

  臀部。赤い褌を突き破るのは黒く、にょろりと伸びる、先端が尖った黒い尻尾。

  この世に産まれいづる悦びの遠吠え。快楽の声。

  赤い褌を押し上げる逸物がびぐんっ、びぐんっ、と褌の下で暴れる。

  …頑強で屈強な肉体。それに合わせるように凶悪に膨らんだそれは、納める先を求めている。

  変貌した肉体。翼をはためかせ、レオはフゥゥゥゥ、と大きく深く息を吐いた。

  直立し、自らの手を見つめる。ぐっ、ぐっ、と握り。

  自分の目に入る範囲で肉体を確認する。変貌しているはずなのに、それを感じない。自分の体が元々そうであったかのように自然だ。

  翼をはためかせ、全身に力を込める。

  重たい肉体をものともせず、レオの体がふわりと宙に浮いた。

  ばさっ、ばさっ、と翼の音が洞窟の中に反響する。

  「グハハッ…いい、良いぞ…!最高の気分だ…!」

  レオはそう呟くとくつくつと喉の奥を鳴らし。

  自然にネクロノミコンへと手を伸ばす。

  ネクロノミコンが、嗤う。そしてレオの手に収まると…紫色の光と成り。レオの体内へ飲み込まれていった。

  いや、ネクロノミコン自体がレオの中に侵入した、という方が正しいのかもしれない。

  全身に力が漲る。禍々しい紫色の光がレオを包み込む。

  満たせ、満たせ。満たせ、満たせ。

  声が聞こえる。それはネクロノミコンの声であり、レオ自身の声でもある。

  欲望の声。渇望の声。

  レオは翼をはためかせると洞窟から外へと飛び出した。

  [newpage]

  「止まれッ!何者だ、貴様ッ…?!」

  門番は大きく声を張ると槍を構え…そしてびくり、と身を震わせた。

  蝙蝠の様な翼をはためかせ。その目に欲望の光を宿し。にょろりと伸びた尻尾に、脚には蹄。

  鬣が存在しており、身に付けているのは紅い褌とブーツの切れ端。

  門番の見覚えのあるシルエット。レオのものだと判別できる。

  だがその肉体は一回りは膨らみ上がり、頑強な肉体は更にその逞しさを増している。

  「王の凱旋だ。門を開けよ。」

  威圧的で、寒々しく、禍々しい言葉。

  それはレオの声だが、レオの声質とはまるで違う。

  恐怖が止まらない。本能が叫んでいる。

  それでも、門番は。それに逆らい槍を構え、穂先を突き付ける。

  「王…!?貴様の様な悪魔がレオ様のはずがない!正体を表せッ!ここは通さぬッ!」

  「…」

  レオはぎろり、とその門番を睨みつけると。

  人差し指を向けた。

  「跪け。」

  一言と共に。レオは人差し指をくん、と下に動かす。

  門番はただそれだけで。

  「カヒッ…ヒッ、ヒッ、ヒヒッ…」

  奇怪な声と共に目をぐるんっ、と上に向かせると槍をがしゃん、と落とした。

  そして跪き、ガクガクと全身を痙攣させる。

  だらだらと汗と唾液と鼻水が溢れ出し、地面へと滴り落ちていく。

  「良い仔だ。」

  レオはにやぁ、と頬を吊り上げると門番の方へと近付いた。

  翼を収め、尻尾を門番の方へと伸ばす。

  くるりと絡んだそれは見た目とは裏腹の膂力でもって門番の体をいともたやすく持ち上げる。

  二つに分かれた舌でレオは舌なめずりをして。

  「ヒッ、ひぃっ…」

  「良い肉体だ。良い精神だ。俺の姿を見て歯向かうとは気に入った。…まずはお前からにしよう。」

  レオはそう囁き。生臭い息を門番に吐きかけた。

  そして褌をずらす。

  ず…るぅ”…

  「ヒッ…ヒヒッ、ヒヒッヒヒヒヒィッヒヒヒィ…!!!」

  姿を表すのは凶悪な逸物。

  それを見ただけで兵士は狂ってしまったかのように―いや、狂ってしまった―嗤った。

  パンパンに張り詰めた亀頭。えらの張った雁首。ぐるぐると触手のように絡みついた太い血管。

  肉の棘がいくつも不規則に並んだ竿には段差が出来上がっている。

  ふてぶてしく、どくん、どくんと種を作り上げる陰嚢。

  …根元から実際にぐるりと生え、蠢く触手。

  サイズも門番の太腿が霞む太さと長さと硬さ。

  「悦べ。お前が最初にこれを受け入れるのだ。俺の眷属になるのだ。誇りに思え。」

  門番はレオの声だけで。

  全身を痙攣させ、口の端から泡を噴き出し、情けなく失禁してしまう。

  レオは門番の様子に構う事など無く。鋭く伸びた爪で器用に門番の身に付けていた鎧を引き裂く。

  生半可な剣や武器ですら弾く鎧も…今のレオの前には無力。

  バラバラと砕けていく鎧。微塵と化す下着。

  門番を覆う物は無くなり、産まれたままの姿をレオの前に晒し出す。

  レオ程ではないにせよ…門番を担うに相応しい肉体だ。盛り上がった胸に引き締まり、割れた腹。

  太腿もパンパンに張り詰め、股の間にぶら下がる逸物も太く、逞しい。

  萎え切っていたそれを軽く扱き、レオは兵士の体を自分の目の前に浮かせる。

  棘状の突起がいくつもつき、先端が二つに分かれた舌。それを兵士の腹に這わせて。

  味わう。これから雌となり、眷属となり、下僕となる雄の味を愉しむ。

  「んはぁ”っ、ぁ”ひっ、ひッ、ィ”ッ、ィ”ッ…♥」

  びくんっ、びくんっ、とレオの舌の動きに合わせ門番は確実に艶やかな色を混ぜた声を漏らした。

  べっとりと絡みつく唾液が、腹の下に浸透する。

  それはじゅくじゅくと門番の腹の皮膚を融かして…桃色を帯びた、紫色の紋様を作り上げた。

  門番の逸物が跳ね、先走りが溢れ出す。浮かび上がった血管が更に太さを増すと、門番の逸物が徐々に膨らみ上がっていく。

  …勃起と言うには、余りにも膨らみ過ぎている。一回りも、二回りも。レオの逸物に近付くよう、膨張していく。

  たっぷりと唾液を塗り付けるとレオは鋭い爪を門番の会陰部に押し当てた。

  「…産まれろ。」

  囁き、念じる。

  紫色の光が爪に灯るとレオは門番の会陰部を切り裂く。

  「ぃ”ぃ”ぃ”ぎぃ”ぃ”ぃ”ぎぎぐがぎぃ”ぃ”ぃ”っ♥♥」

  ぶしゅぅぅっ♥ぶしゅっ、ぶしゅぅっ♥

  激しく迸る鮮血がレオの逸物を濡らしていく。

  凄まじい激痛であるはずなのに門番は目をぐるりと上に向かせると奇怪な嬌声を上げた。

  鮮血はやがて薄くなり…代わりに透明な液体が。

  鼻を突く、どこか甘いような香りが立ち込める。

  門番の会陰部から爪を引き抜くとレオはぺろり、と爪に付着した液体を舐めとった。

  …ぐ、ぱぁ♥

  「ぉ”っ、ぉ”っ♥ひっ、ぉ”っ、ぃ”っ…♥」

  門番の会陰部。そこに新たに作り上げられたのは紛れもない女性器。

  うごめき、ひくつき、馳走を前にした餓鬼の如く唾液を垂らす。

  そうでありながら膨らんだ逸物はびゅる、びゅる、とはしたなくとめどなく精液を溢れさせて。

  「さて、仕上げだ。…これをもってお前は俺の眷属になる。誇れ。グリーディア王国の…いや…ククッ、グハハハッ…グリーディア帝国の、最初の俺の下僕になれるのだ…!」

  「はっ、はぁ”っ、ぁ”っ、ひッ♥陛下…陛下、陛下、陛下ぁ”♥」

  門番の脇腹に太い両腕を差し込む。

  尻尾を離し、新たに形成されたばかりの陰唇に逸物を押し当てる。

  限界まで膨らみ上がった逸物。その先端がぐちゅりと押し当てられると門番は舌をはみ出させ、唾液を垂らし、涙を溢れさせた。

  恐怖が涙に溶けていく。代わりに宿るのは歓喜。

  …ずぶ…ッ♥

  「ぉ”…ッ♥」

  ズンッ♥

  「~~~~ッ♥ッ、ッ…ッ♥♥」

  腹を持ち上げる。新たに形成された子宮を逸物によって押し上げられる快楽は筆舌しがたく、門番は背筋を弓なりに仰け反らせると全身の痙攣を更に激しく、不規則なものへと変えた。

  膣壁をズタズタに掻きまわし、子宮口にごつごつと亀頭部分がぶち当たる。

  結合部から桃色の液体が溢れ出し、レオの逸物を伝い太腿へと落ちて。

  少々強過ぎる締め付け。逸物を熱く包み込み、熱い粘液がレオの逸物をコーティングする。

  細かい襞が逸物に絡みつき、ぞりぞりと強く刺激して。

  レオの逸物に快楽を与えた。

  「フゥ”ゥ”ッ…!良いぞ…素晴らしい…!」

  レオもまた、ぞくっ、ぞくっ、と腰を震わせ、眉をしかめた。

  目の前に居る門番の表情がまた、レオの嗜虐心を煽り、満たす。

  「さぁ、産まれろ、変われ…ッ!」

  翼を広げ、はためかせる。

  そしてレオは目の前の門番の肩に噛みついた。

  同時に逸物の根元に多数存在していた触手が門番の雄穴に、口に、胸に、逸物に。押し寄せる。

  「おぼっ、ぉ”っ…ォ”ォ”ッ…」

  触手の群れに満たされると門番は完全に白目を剥いた。

  直後、門番の骨から轟音が鳴り響き始める。

  ごぎゃんっ、ごぎゃんっ、と。鈍器で骨を殴りつけたような鈍い音。

  …それはレオがネクロノミコンを受け入れた時とよく似ていた。

  白目を剥いた門番。その白目が瞬く間に黒く染まっていく。

  全身の骨格がぐにゃりと歪み。頭蓋からは骨が飛び出す。

  門番の全身を覆っていた筋肉は逸物と同じように膨張し…全身の皮膚が破れ、地面へと落ちた。

  露出した筋肉を新たに覆うのは、紫色ののっぺりとした皮膚。

  「ォ”ッ、ォ”ォ”ッ…♥ォ”ッ、ォ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ッ♥♥」

  門番は、死んだ。

  レオの腕に抱かれ、死んだ。

  そして、産まれる。この世に産まれいづる。新たな生命を。

  レオの眷属。

  紛れもない、悪魔として。

  「気分はどうだ?」

  「へい…か…すばらしい、です。きもちい、い…からだ、に、ちか、ら、が…」

  「…ククッ、そうだろう…さぁ、俺を分けてやろう。受け止めろ。」

  レオの言葉に門番だった悪魔は。まだ筋肉が覆いきれていない尻尾をぶん、と大きく振った。

  「は、い、へいか、おれの、なかに、へいか、を…ひっ、ヒヒッ♥」

  野太く、低い声を上げて。

  悪魔はレオの首に両腕を回した。

  それが始まり。

  レオは悪魔の体をしっかりと支えると、大きくゆっくりと腰を引いた。

  ずろろろぉ、と粘膜の引きずり出される音が二人の体内に響き渡る。

  粘液を纏い、てらてらと妖しく艶めくレオの逸物。

  それを自分とレオの胸板の間から見下ろし。悪魔は甘く、太く低い声を上げた。

  「ぁ"っ、ぁ"っ、ぁ"ぉ"ぅ"ぅ"っ…」

  ずんっ♥

  「ォ"ォ"ォ"ォ"ッ♥♥」

  その一突きで悪魔は長く伸びた舌をはみ出させるとびぐんっ、と全身を震わせると背筋を仰け反らせた。

  レオの逸物の形がはっきりと浮かび上がる腹。刻まれた紋様が妖しく明滅を繰り返し、膨らみ切った逸物と結合部からぶしゅるぅっ、と透明な液体が迸る。

  「グゥゥゥォォォォッ!!」

  レオは心地よさそうに咆哮を上げると一気に腰を動かし始めた。

  それはおおよそ相手の事など考えていない乱雑で大きく、激しい動き。

  己が快楽を貪り、相手を屈服させ、蹂躙する為だけの動き。

  ずんっ、ずんっ、ずぼっ、じゅぼっ、じゅぶんっ、どぢゅぅっ♥

  「ぉ"っ、ォ"ッ♥ひっ、ぃ"っ♥いぐっ、イぐっ、イぐイぐイぐぅ"ぅ"ぅ"っ♥♥」

  レオの腰の動きに合わせ悪魔は喘ぎ声を上げながら全身を何度も何度も痙攣させる。

  レオによって押さえつけられている全身から悲鳴のように骨の軋む音や肉の千切れる音が響き渡っても。

  それすら快楽と捉えているのか、悪魔はどこまでも恍惚に満ちた甘い表情を浮かべ。

  レオのマズルに向けて舌を伸ばす。

  それに応えるよう。レオもまた舌を伸ばし、割れた先端で舌を絡み付かせた。

  ぴちゃぴちゃと小さく、淫猥な水音。

  それはやがて深く、互いを貪り合う様に。

  悪魔に新しく出来た女性器はレオの逸物を旨そうに咥え込み、強烈な強さで締め付け、圧迫し、扱き上げる。

  一つ一つの襞がしっかりと絡みつき、うねり。時折吸い上げ。

  逸物を引きずり出す際には適度な抵抗感を与え、離すまいと更に複雑に絡みつく。

  ずんっ♥ずんっ♥ずぶごぉっ♥

  「ぉ"っ、ォ"ォ"ッ♥へいか、へいかっ、へいかッ♥」

  繰り返し繰り返し。逸物の抽送を繰り返すと快楽はどんどんと大きさを増し、レオの逸物は限界を超えて膨らみ。

  大量の先走りを膣内に注ぎ込む。

  絶頂が近い事を悟ったのだろう、悪魔は媚びた声を上げ、レオの腹に尻尾を絡めた。

  レオはぎっ、と牙を食い縛る。

  我慢する必要などない。好きなように、好きなだけ。快楽を貪れ。

  「グゥ"ォ"ォ"ォ"ォ"ッ!!!!」

  レオは腰の奥に溜まり、爆発の瞬間を待ち侘びる欲望を。

  解き放つ。

  ずんっ、ずんっ…ずぶぐぅ"ぅ"っ♥

  「ガァァ"ァ"ァ"ァ"ッ!!!」

  ぶりゅっ…

  「〜〜〜〜ッ♥♥ッ♥♥」

  ぼびゅるぅっ♥どっぶっ、どぶっ、ごぼっ、ごぶぶびゅるぅっ♥ぶびゅびゅぶびゅるぅっ♥

  子宮口に逸物の先端を押し当て、子宮内部に注ぎ込むように。レオは絶頂に達し、欲望を、種を注ぎ込んでいく。

  一瞬で子宮を、卵管すら満たしていく、暴力的な快楽に悪魔は白目を剥き、唾液を垂らした。

  勢いに押し出された精液が結合部から落ちる。

  ぼど、ぼど、と落ちたそれはしばらくすると。

  ずるぅ、ずるぅ、ずるぅっ…

  触れられてもおらず、風が吹いている訳でもないのに。這いずり回る。

  たとえ少量であろうとも間違いなく孕ませるための。悍ましい欲望の塊。

  それを一心に注ぎ込まれながら。悪魔の下腹部がどんどんと膨らみ上がる。

  「ォ"ォ"ッ…ぁ"っ、ァ"ァ"ッ…へい、か…おれ、はら…ひっ、ひひっ、ヒヒヒッ♥」

  「…グハハハッ…!ハハッ、グハハハッ!!」

  数分にも及んだ射精を受け止め、甘く喉を鳴らしていた悪魔を抱きしめ。頭を撫でるとレオは笑った。

  …激しい肉の音と遠吠えを聞きつけたのだろう。

  「ここで何をしている!お前は誰だッ!!」

  武器を構えた兵士たちが数人。レオと悪魔の方へと走り寄ってきた。

  レオは鼻の頭に皺を寄せると悪魔から逸物を抜き取る。

  づるぅっ…

  ぐぱぁ♥

  拡がり切った陰唇。そこから抜き取られた逸物は怒張したまま天を突く。とても大量の射精を終えた後とは思えない存在感。

  「不敬である。…頭を垂れよ。跪け。」

  快楽の余韻を邪魔されたレオは牙をかちりと数度ならすと腕を伸ばし、僅かに荒げた声を上げた。

  レオ自身、その力を把握していなかったのだろう。

  レオの声と仕草に。

  「ひぃ"っ、ひっ、ひっ、がひっ、ぃ"っ、ひっ、ひぃ"っ、ひっ、ひっ、ひっ!?!?」

  兵士の一人は短刀を懐から取り出すと自らの目を抉り取った。

  鮮血とゼリー状の液体が大量に飛び散り、ごとん、と大きな音を立てて眼球が落ちる。

  嗤い、嗤い、嗤い。

  レオの邪気に充てられた兵士達は一瞬で恐慌状態に陥った。

  兵士の一人は白眼を剥くと自らの首を両手で掻き始める。そこまで鋭いと言えない爪が皮膚を切り裂き、肉をむしり、やがて血管を切り裂き。それでも兵士は自分の首を掻きむしり続ける。

  互いに腕を落としあい、肘を折る。

  砕けた膝から骨を引き摺り出し、尖った部分で腑を抉り出す。

  それを見ていた悪魔は。

  「い、い、い…いただきまぁすっ♥」

  兵士達に飛びつくと飛び出した腑を口に運び、旨そうに咀嚼する。

  肉と鮮血の凄惨な宴。

  それを見ながらレオは不機嫌そうな表情を緩めた。

  「なるほど、普段は抑えねばなるまいな。…人民あっての帝国。狂われては困る。…だが、たまにはいい。…グハハッ…」

  レオは目の前にふらふらと近付いてきた。眼球の無い兵士の頭を掴むと。

  葡萄をもぎ取るように。

  新鮮な肉を口に運んだ。

  [newpage]

  「れ、レオ陛下。制圧が…か、完了致しました…」

  「そうか。ご苦労だった。」

  怯え、竦み。頭を下げ、脂汗を垂らす兵士の報告にレオは満足そうに頷いた。

  玉座に腰掛け。膝を組む。

  「陛下ぁ♥」

  太腿の上にはお気に入りの悪魔。すっかりその体にも慣れたのだろう、流暢に喋り、レオの胸板に手を這わせ、レオの乳首を程よい強さで弄り回す。

  「はむっ、あむっ、んむぅっ♥へいか、へいか♥」

  立てている太腿に口づけを落とし、足先を舐め。恍惚の表情を浮かべるのは紅色の毛並みを纏った狼獣人。

  …玉座の間に響くのは甘い声と、苦悶の声。鉄の臭いに腐臭。窓も無く、換気も十分とは言えないその空間は目に見えそうな密度の臭いが立ち込めていた。

  「これで半分程度か。…ククッ、グハハッ…!グリーディア帝国の世界統一…俺が全部手に入れ、支配してやろう…!グハッ、グハハハハッ!!!」

  グリーディア帝国。

  暗黒の安寧が幕を開ける。

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