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「じーっ」
にこちゃんは今日もみおちゃんの事を見守っています。(?)
しかしそんなにこちゃんには最近、ある悩みができてしまいました。
「みおちゃん、お待たせ!」
「ルミカちゃん! じゃ、パトロール行こっか」
(恋のライバル……)
みおちゃんといい感じに凄く仲良しなルミカちゃん。
「みおちゃんは僕のものなのに。僕が先に見つけ出したのに。あの頃の僕だけに夢中だったみおちゃんは何処へ行ってしまったの……ああ」
「ってここちゃん、勝手に人の心の声を読み上げないでよ……」
「てへへー!」
「ここちゃん、暇なの?」
「うん、暇なの!」
「暇なのかい……」
「にこちゃんにちょっかい出せば面白くなりそうかな、と思ってねー!」
「余計なお世話だよ……」
今日のここちゃんは、どうやら暇潰ししたい気分のようです。
「にこちゃん、みおちゃんともっと仲良くなりたいんだね?」
「うん、それは勿論」
「みおちゃーん! にこちゃんがみおちゃんと一緒にパトロール行きたそうにしてるよー!」
「ちょ、ちょっと、ここちゃん」
みおちゃんはここちゃんの声に気付きました。
「あ、ここちゃんとにこちゃん」
「わーわー! ここちゃんとにこちゃんじゃん! めっちゃ最高じゃん!」
ここちゃんとにこちゃんに会えて、ルミカちゃんはハイテンションです。
「にこちゃん、一緒にパトロール行きたいの?」
「えっと……僕が居ても、きっと色々邪魔でしょ」
「何言ってるの! にこちゃん、是非是非一緒にパトロールしようよ!」
にこちゃんに会えたのが嬉しいようで、ルミカちゃんはぐいぐいときます。
「にこちゃん、ルミカちゃんもこう言ってる事だし。一緒に行かない?」
「んー……みおちゃんがいいなら」
「じゃ、決まりだね。皆でご町内の平和を守ろう」
こうして今日は、3人で一緒にパトロールへ行く事になりました。
「いってらっしゃーい、楽しんできてねー!」
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3人は何か事件は起こってないか、ご町内を巡回します。
「せっかくならここちゃんも来れば良かったのにね?」
「えっと、ここちゃんはちょっと用事がある、って言ってたような」
「そうなんだ? やっぱり神だから忙しいのかな?」
「ルミカちゃん、その情報何処で知ったの……」
「にこちゃんの事も良く知ってるよ。猫少女界の気密機関所属で、みおちゃんの事が」
「ルミカちゃん、ちょっとこっちへ……」
2人が席を外し、みおちゃんはきょとんと不思議そうな顔をしています。
「ルミカちゃん、知ってるの?」
「うん、私、猫少女の事は詳しいよ。熱心なファンだから!」
「ファンって……あの、僕の事はみおちゃんには秘密ね」
「え、そうなの? 言っちゃえばいいのに」
「だっておかしいでしょ、女の子同士だし」
「それって……めっちゃ最高じゃん!」
「ともかく黙ってて……」
2人は話が終わると、みおちゃんの元へ戻りました。
「2人共どうしたの?」
「何でもないよ、みおちゃん」
「うん、何でもないよ。秘密は絶対に守るからね」
「秘密?」
「ほんっとに何でもないから……」
ルミカちゃんはにこちゃんが恥ずかしがっているのかな、と思ったようです。
これ以上はにこちゃんの気持ちについて、何も言いませんでした。
「むむっ、怪しい視線。そこに誰か居るの?」
にこちゃんが何者かの気配に気付きました。
「ママー!」
「みけちゃん。どうしたの?」
「あたしと遊んでー!」
視線の正体がみけちゃんだと分かり、にこちゃんは安堵します。
「みけちゃん、今みお達はパトロール中なんだ。悪いけど、遊ぶのはまた今度に」
「おー、本物のみけちゃんだー! わわっ、きちんと額に傷がある!」
「ルミカちゃん、テンション高……」
「そうだ、みけちゃんも私達と一緒にパトロールしようよ!」
「うん、行く!」
ルミカちゃんの提案で、みけちゃんもパトロールに加わります。
(にこちゃんとみおちゃんが両親で、みけちゃんが子供で……わー、妄想が捗るわー)
ルミカちゃんは何だかニヤニヤしていました。
(ルミカちゃん、みおちゃんの事を考えているのかな。ルミカちゃん、みおちゃんの事大好きみたいだものね……)
(そこにたまちゃんも加わって、平和な家族の完成ー。いやー、いいイラストにできそうだー)
ほんとは全然違う事を考えているのですが……。
にこちゃんにはみおちゃんの事を考えているんだ、と誤解されてしまいます。
「ルミカお姉ちゃん」
「お姉ちゃん? 私が!?」
「うん! 何だか楽しそうだね!」
「うんー、皆一緒で楽しいね」
「あれ、にこちゃんは何だか複雑そうな顔をしているね?」
ルミカちゃんの存在を意識すると、少し気持ちがもやもやなにこちゃん。
みおちゃんと一緒の状況も純粋に楽しめず、ついつい表情に気持ちが現れてしまいます。
「え、えっと……悪い奴は居ないか、って警戒しててね」
「なるほど、にこちゃんらしい。何だかカッコいいね」
(みおちゃんにカッコいい、って言われた……!)
そんな2人の様子を見て、またしてもニヤニヤとするルミカちゃん。
(やっぱり2人はこうでないとねー、仲良き事は美しきかな)
(またルミカちゃん、みおちゃんの事を考えてるんだ……あんなにニヤニヤして)
ルミカちゃんは猫少女の事を考えてます。
一方、にこちゃんは勝手にルミカちゃんをライバル視しています。
どうも気持ちがすれ違ってばかりの2人。
「ママー! ミャアミャアマート!」
「みけちゃん、何か欲しい物でもあるの?」
「しゅーるすとれみんぐ? って物が気になってー」
「みけちゃん、悪い事は言わないからあれは止めておいた方がいいよ……」
にこちゃんはスーパーに入りたがるみけちゃんを、優しく静止します。
「あれ、何かポスターが貼ってあるね」
「ストーカーに気を付けて、だってさ!」
「やだ、怖いね」
「みおちゃんの事は私が守るよ! だから安心して」
「ありがとう、ルミカちゃん」
『ズッキューン!』
「何か今、凄い音がしたね」
ルミカちゃんはみおちゃんの笑顔に、またやられてしまったようです。
「ママー、あっちからパトカーの音が聞こえる!」
「きっとお巡りさんもパトロールしてるのかな」
「みおちゃん、僕も……何かあったら、みおちゃんを守るから」
「うん、にこちゃんもありがとう」
(みおちゃんにありがとうって言われた……!)
にこちゃんは思わず嬉しくなってしまいました。
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「今日はこんなものかな。特に変わった事も無く平和だったね」
「みやちゃんすら現れなかったのは珍しい……」
「皆ー、お疲れ様ー! 飲み物の差し入れだよ!」
「ここちゃん! ありがとう」
ここちゃんは気を利かせて、皆に飲み物を届けにきてくれたみたい。
「ママー、疲れたー!」
「みけちゃん、みおに保たれ掛かっていいよ」
(みけちゃん、可愛い……!)
(ルミカちゃん、またみおちゃんの事を考えてるのかな……みおちゃんの方を見てニヤニヤして)
(わー、2人共アホ毛だー、可愛さ倍増だねー!)
(みおちゃんを渡してたまるものか……みおちゃんは僕のものなんだ)
(にこちゃん、一生懸命何か考えてる……きっとみおちゃんの事かな? 微笑ましいー)
(ルミカちゃんに睨まれたような……まさか、恋のライバル宣言?)
今日はこれで解散と言う事で、にこちゃん達はみおちゃん達と別れました。
「ぷぷっ」
「どうしたの? ここちゃん。笑いそうになって」
「にこちゃん、勘違いばかりしてて笑いを堪えるのが大変だったよ!」
「勘違い?」
「ルミカちゃん、一生懸命猫少女の事を考えていたよ。みけちゃんが可愛いとか、アホ毛の事とか、にこちゃんの事とか!」
「え、そうなの? ルミカちゃん、ずっとみおちゃんの事を考えてたんじゃないの?」
「そんな事無いよ? いい子じゃん! 猫少女の事を色々と考えてくれてて」
「え、じゃあパトロール中のニヤニヤは何だったのだろう……もしかして、それも僕の勘違い?」
「じゃないのかな? きっと、猫少女の事を考えてたんだろうと思うねー。ルミカちゃん、そういう子なんだなーって思ったもの!」
「勝手に僕がライバル視してるだけだったんだ……」
にこちゃんはここちゃんが読んだ心の声を聞いて、勝手に勘違いしていただけだと知りました。
「ところでここちゃん、その手に持ってる筒状の物は何だい?」
「これ? 警察の前を通ったらお願いされてね。最近物騒だからストーカーに気を付けて、って言う注意喚起のポスターを貼るお手伝いをしてたんだ!」
「へー、ストーカーか、怖いね。僕も貼るの手伝うよ。電柱に貼ればいいの?」
「うん、じゃあ半分お願い!」
あれれ、にこちゃん……もしかして、自分の事は無自覚なご様子?
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