正義を穢して、握り潰して(後編) 〜新たなる下僕サンダーボア〜

  フロントシティ壊滅の翌日、ティア・ガーディアンズ本部からヒーロー5名およびサイドキック部隊20名が派遣された。

  現場の状況確認、生存者の救助、そして、あの日以来 連絡が取れなくなった駐在ヒーロー・エレキゴールドの捜索を目的とした派遣であったが、現着した彼らが最初に目にしたのは街を囲む瓦礫の山であった。

  「タイラントの奴ら、むごいことをしよる……」

  破壊された[[rb:街を守る正義の壁 > ガイアイージス]]の成れの果てを見て、ヒーロー部隊長のアクアマスターが呟く。

  二手に別れ、大半のサイドキック部隊が人海戦術で瓦礫の撤去を進め、ヒーロー達と残りのサイドキック隊員が街に入り生存者を捜索することになった。

  若手ヒーローのファイアレッドとウインドブルーは2人組で捜索活動に当たっていた。

  「なあ、ウインドブルー。さっきの瓦礫って……」

  ファイアレッドが問いかける。作戦前のブリーフィングを真剣に聞かずに現場の状況を把握しないで任務に当たるのは彼の悪癖であったが、声色から本当に訊きたいことはそういうことではないことはウインドブルーにも察せられた。

  「ああ、ランドイエローの建てたガイア・イージスが破壊された跡だろう」

  「……[[rb:武蔵の野郎 > ランドイエロー]]、自分が建てた壁があいつ等に壊されたなんて知ったら怒るだろうな」

  大地のヒーロー・ランドイエローこと熊江武蔵が消息を絶ってから、すでに2ヶ月が経過していた。こちらについても捜索は続けられていたが芳しい報告は上がってきていない。

  ファイアレッドは今回のフロントシティ崩壊の件である仮説を立てており、おそらくウインドブルーも同じ結論に至っていると推測している。しかし、その仮説の恐ろしさに口にするのが憚られ、双方ともに気まずい沈黙を貫いている中、それを打ち破るような野太い声が遠くから聞こえてくる。

  「おーーい! ここに地下シェルターの入口があるぞ」

  声の主はサイドキック部隊の轟 弁慶だった。別エリアを捜索していたアクアマスター、ウインドブルーとファイアレッドも駆け付けて地下シェルターのロックを開く。

  「ひ、ヒーローだ!?」

  「わぁ、最強ヒーローのアクアマスターだ!」

  シェルターの中にいたのは年端もいかない子ども達ばかりであった。貯蓄されていた非常食で食事を摂っていたところ突如ドアが開いたため、最初は警戒していた彼らだったがアクアマスターの姿を認めて安心した声を漏らす。

  「わはは! そうじゃ、わしがアクアマスターじゃ。わしが来たからにはもう安心じゃからのう」

  子ども達の警戒を解き安心させるためにも敢えてヒーロー然とした態度を取ったアクアマスターが豪快に笑うと子ども達の緊張も緩んでいく。

  「これからもっと安全なところに避難するから、このゴリラの兄さんに付いていくんじゃぞ」

  「さあ、俺に付いて来てくれ」

  水かきの付いた手で子ども達1人1人の頭を撫でた彼は外への誘導を促す。と、子ども達の中に見覚えがある猪獣人の少年がいることに気がついた。

  「おまえさんは……エレキゴールド、いや、猪爪さん所の柔一くんと剛次くんか? 大きくなったのう!」

  かつてエレキゴールドが本部に連れてきた幼子が成長した姿が嬉しかったのか、おもわず破顔するアクアマスター。ワシワシと頭を撫でていたが、当の柔一の表情は暗く上目遣い気味に彼の顔を睨んでいた。

  「……せいだ」

  「ん、なんじゃ?」

  「あんた達が助けに来なかったせいで父ちゃんは熊の怪人に連れてかれたんだ!」

  シェルター内に響く幼くも悲痛な叫びにアクアマスターの表情は凍りついた。

  ──────

  ────

  ──

  

  フロントシティ跡地からティア・ガーディアンズ本部まで避難民となった子ども達を連れて戻ったヒーロー達。聞き取り調査によるとタイラント帝国の襲撃で彼ら以外の住民は全員タイラント帝国に連れ去られてしまったそうだ。

  エレキゴールドの息子達の話によれば、彼もまた獣怪人に敗北して連れ去られたという。聞き取り調査は本部に戻り変身を解いたアクアマスターこと鮫島海造が担当した。少しでも面識のある者の方が子ども達も話しやすいだろうという配慮だった。

  「ひぐっ、父ちゃんは僕たちを守ろうとして……地面を操る熊の怪人と戦って……ぐずっ……」

  「負けた父ちゃんは……変なモノをお尻に挿れられて、そのまま……うっうぅぅ……」

  物陰から見ていた父の凄惨な光景を思い出した柔一とその弟の剛次が堪えきれず泣き出してしまうと制服を着た鮫島海造は2人を強く抱き締めた。

  [uploadedimage:18520887]

  (イラスト by omoさん)

  「安心せい。おまえさんらの父御をわしが必ず取り戻す。じゃから泣くんじゃない」

  その様子を部屋の外から見ていたファイアレッドこと鷹野翔真は深くため息を吐いた。

  「俺達の予想が当たっちまったってことだよな?」

  翔真に背を向けたブルーウインドこと虎淵疾風もまた顔を俯けながらポツリと呟いた。

  「……残念ながら、おそらくな」

  「ちょっと待ってください。どういうことですかい?」

  「おまえも本当はわかってんだろ弁慶。フロントシティを襲った怪人の正体は、おそらく──」

  ヒーロー2人の話している内容が理解できない弁慶が問いただす。ファイアレッドがそれに対して怒ったような、悲しんだような声で話した内容は弁慶にとって信じがたいものであった。

  [newpage]

  タイラント帝国要塞奥深くに位置する研究室。その執務室にて熊怪人ランドグリズリーは大きな体躯を小さく跪かせ、デスクに座る主君イビルフロッグに傅いていた。

  「[[rb:大将 > ボス]]のご命令に従い、フロントシティを囲う防壁を破壊し、街に住む獣人どもの拉致に成功しやしたゼ。雄どもは獣戦闘員とするため処置室へ、雌どもは研究材料とスルため実験室に運んでおりマス」

  任務完了の報告、本来であれば報告書などの形ですべきことであるが怪人化により脳が著しく萎縮した獣怪人達は文字を書くことができなくなる。そのため、このような口頭での報告が行われる。

  恭しく頭を垂れるランドグリズリーを見下ろすイビルフロッグの紅い瞳を弓なりに歪ませながら満足げに耳を傾けていた。

  「そして、街を守っていたヒーロー、エレキゴールドの捕獲にも成功しておりマス。拘束したヤツは今ラボで検査を受けているはずデスぜ」

  「ゲロゲロゲ〜ロ! よくやったゲコ、ランドグリズリー。貴様はやはり最強の怪人、ワシの最高傑作ゲコ」

  下卑た高笑いを上げながら立ち上がったイビルフロッグが水かきの付いた手で忠実な下僕の頭を撫でれば、ランドグリズリーは嬉しそうに目を細める。

  「検査の結果、エレキゴールドにも怪人適正があることがわかったゲコ。キサマと同様に『淫獄の7日間プログラム』で洗脳処置を施し新たな獣怪人19号に生まれ変わらせるゲコ」

  「ははあ! タイラント帝国の戦力を増やすことに貢献でき光栄デス……オイラの力がお役に立てて嬉しいデスぜ!」

  「ゲコゲコ、可愛いヤツめ♡ どれご褒美をやろうゲコ」

  白衣を脱いだイビルフロッグが紫色の乳首を、筋肉など付いたことないような脂肪だらけの大きな腹を、そして股間のスリッドから飛び出したグロテスクなペニスをランドグリズリーの目の前に突き出した。

  [uploadedimage:18513410]

  (イラスト by omoさん)

  「はぁはぁ♡ イビルフロッグ様のチンポ♡ はぁはぁ……♡」

  怪人化により変質した脳は主君であるイビルフロッグの精液こそ最高の褒美だと認識させていた。ご馳走を目の前にしたランドグリズリーが興奮により息を荒くし熱い息を目の前のチンポに吐きかけていく。

  「まだだめゲコよ、ランドグリズリー。報告は終わっていないゲコ」

  「ガルル……」

  お預けを喰らったランドグリズリーが喉を低く鳴らす。怪人にとってイビルフロッグの言葉は絶対なのだ。その様子に口元を歪ませたイビルフロッグが語りかける。

  「[[rb:ヒーローだったオマエ > ランドイエロー]]が建てた壁を[[rb:怪人のオマエ > ランドグリズリー]]が壊したゲコが……どんな気持ちだったゲコか?」

  イビルフロッグの言葉にランドグリズリーの瞳が昏さを帯びる。自らのガイアの力でガイアイージスを建造した時に見た人々の嬉しそうな表情や笑い声、自らのガイアの力でガイアイージスを破壊した時に見た人々の絶望的な表情や叫び声、ランドグリズリーの脳裏に両方が交互に浮かび──

  「グヘ、グヘヘ♡ 最高でしたぜ♡ 弱ぇヤツらの絶望にまみれた顔を見るたび怪人チンポはビンビンに勃ちやがるし、ガキ共の悲鳴を聞くたびに我慢汁が溢れちまって……欲望に従うのがこんなに気持ちいいなんて知らなかったデスぜ♡」

  「ゲココ、それでこそワシの怪人ゲコ! さあ、ワシのペニスを存分に味わえゲコ」

  口から涎を垂らすランドグリズリーは、そう命じられれば待ってましたと口を大きく開きイビルフロッグのグロテスクなイボだらけのペニスにパクついていく。

  んちゅ♡ グチュ♡ クチュくちゅ♡ じゅるるるるる♡ くちゅ ちゅぱ♡ グルルルルルル♡

  怪人化により鋭くなった牙で主の大事なイチモツを傷つけないように口をすぼめながら、マズルの鼻先をイビルフロッグの出張った腹に押し付け喉奥までペニスを入れていく、

  「んほぉぉおお♡ ランドグリズリー、また一段とフェラチオがうまくなってではないゲコか?♡ まるでイソギンチャクのように吸い付くではないゲコか♡♡」

  ベロン♡ ちゅぱっ、じゅぽ♡ べろーん♡ ちゅるるるるるるるる♡ はぁはぁ♡ うがぁぁぁあああ♡

  主君の嬌声に応えるように咆哮を上げると太い舌を目一杯に広げてイビルフロッグのペニスに絡めながら、ざらつく表面で撫で上げていく。

  ビクンビクンと口の中で暴れるペニスの脈動を感じたランドグリズリーの怪人チンポもまた恐ろしいほどに勃起していた。昨日エレキゴールドの尻穴に怪人精液を吐き出したばかりだというのに怪人睾丸はパンパンに膨れていたのだ。

  「どれ、キサマの怪人チンボもワシが責めてやろうゲコ♡」

  イビルフロッグがその長い舌を下ろしていけばランドグリズリーの股間まで伸びていき、その舌先で我慢汁を垂れ流す鈴口を舐め上げ始めた。片や両足立ちでペニスを咥えられ、片や四つん這いでペニスを舐めながら股間の怪人チンポを舌で舐めあげられるという歪なシックスナインの音が執務室に響いていく。

  んちゅるるるる♡ じゅる♡ グルルル♡ くちゅくちゅ♡ ちゅぱっ! じゅぽっ! チューーーーー♡

  レロレロ♡ べろんっ♡ ゲココ♡ ちゅるーーん♡ ぐにゅにゅ、にゅるる♡ ちゅるくちゅ♡

  イビルフロッグが腰を動かし始めれば、さらに喉奥へと挿入されていくペニスだが少しも苦しそうな表情を見せずに行為に溺れていくランドグリズリー。

  一方でイビルフロッグの舌が怪人チンポに巻き付き締め付けを強くしていけば、ランドグリズリーの怪人チンポからは我慢汁がさらにドバドバと溢れ出してくる。

  いつまでも続くかと思われた歪なシックスナインだったが、イビルフロッグの腰の動きに余裕がなくなり、ランドグリズリーも何かに堪えるような表情を浮かべ始める。そして──

  「出すゲコよ! ランドグリズリー、ワシの精液を喰らうゲコ〜〜♡」

  ビュルルるるるるるるるるるるるるん♡

  生臭く冷たい精液がランドグリズリーの喉奥へと注がれる。ゴクンと音を立てて飲み干していけば胃で分解されていき、小腸で吸収されて怪人の活動エネルギーへと変換される。今のランドグリズリーにとって精液こそが主食であり燃料なのであった。

  「うがっ! うごっ♡ うぐるるるるるるる♡」

  「はぁ、はぁ、キサマも限界のようゲコね。しかし、まだ射精は許可しないゲコ♡」

  んちゅ♡ ねちょっ♡ くちゅる♡ ニュルニュル♡

  巻き付いた舌により強くしごかれていく怪人チンボがビク♡ ビク♡ ともたげる様を見て愉快そうな声を漏らすイビルフロッグはランドグリズリーの射精を許可しない。左胸と右肩の焼印と共にイビルフロッグへの忠誠心が脳髄に刻まれている怪人は主君の目の前では許しがない限り射精すら自由に行えないのだ。

  「うがっ♡ いび、イビルフロッグ……様♡♡ もう、オイラ限界……うがぁぁ♡」

  「わかってるゲコ。だけど……まだダメだゲロ♡ もっと、もっと耐えて……欲望を溢れさせるゲコ♡」

  んちゅ♡ ねちょっ♡ くちゅる♡ ニュルニュル♡

  繰り返される舌の扱きにこみ上げて来る射精感、ランドグリズリーの我慢は限界を迎えていき、口からは唾液を、怪人チンボからは我慢汁をダバダバと垂らしていき、ついに快感に耐えられず白目を剥いたところでイビルフロッグからの許可が降りた。

  「よーし、イけゲコ♡」

  「うがぁぁぁぁぁぁあああ!!♡♡」

  ドクッ! ドロロドロドロ……ビュルルルルルルルル!

  怪人チンボからマグマのような熱と粘り気を帯びた怪人精液が吐き出されていく。その絶頂と共に放たれた咆哮は彼が持つ大地のガイアの力を誤作動させ研究室を揺らす地震を起こしていく。棚から薬品が落ちて割れる音にイビルフロッグが顔をしかめる。

  「このバカモノがゲコ! 射精の度にガイアの力を発動させるでないゲコ!」

  「うがっ!? あがっ♡♡ す、すいやせん、[[rb:大将 > ボス]]……」

  イビルフロッグの叱責を受けたランドグリズリーは慌て、怪人精液を垂れ流しながら呼吸を整えガイアの力を制御する。地震が治まれば部屋には むわっとした精液の臭いとおびただしい熱気、そして互いが荒く吐く息の音だけが残された。

  「はぁはぁ♡ やっぱり[[rb:大将 > ボス]]の精液がうまくて力が漲っちまったゼェ。はぁ♡ はぁ♡」

  口まわりに付いた精液を舌でべろりと舐め取るランドグリズリーだったが、しかし物足りないのか まだ硬さを帯びているイビルフロッグのペニスに頬ずりをすると媚びるような上目遣いでイビルフロッグを見上げる。

  「なあ、[[rb:大将 > ボス]]♡ 今回は怪人になるヒーローも連れてきたんだ。尻からも精液を注いで……い、イビルフロッグ様?」

  かつての仲間を差し出した罪悪感はすでになく自らの欲望のままに媚態を晒すランドグリズリーだったが、自分を見下ろすイビルフロッグの紅い瞳が冷徹な色を帯びていることに気づき身を固くした。イビルフロッグが おもむろにチンポをスリッド内に引き戻すと詰問するような攻撃的な声をランドグリズリーに向ける。

  「さて、ご褒美はここまでゲロ。ランドグリズリーよ、今回の作戦中キサマは幼い個体を見逃したゲコね」

  「どうしてそれを……」

  エレキゴールド、猪爪剛大の息子の顔が頭に浮かぶ。あの2匹を見逃したことをなじられているのは明白であった。しかし、なぜ現場にいなかったイビルフロッグがそれを把握しているのか、戸惑うランドグリズリーの首筋にイビルフロッグの水かきが付いた手が当てられる。

  「怪人化改造時にキサマの体にはセンサーを埋め込んでいるゲコ。オマエら怪人どもの見る物、感じる物は全てお見通しゲコ。今回はヒーローを捕らえた功績で大目に見てやるゲコが……次はないと思えゲコ」

  「はっ! 獣怪人18号、イビルフロッグ様の意にそぐわない行いを猛省しマス!」

  逃げるように執務室を後にしたランドグリズリーは、作戦後の日課であるメンテナンスのための培養槽に浸りながら心の中に生まれた葛藤と向き合っていた。

  「オイラはどうしてあんなこと……」

  ランドグリズリー自身にも何故自分が目の前の子供達を見逃したのか皆目見当もつかなかった。

  ……ただ、心の奥底で自身がそれだけはしなかったことをどこかホッとしていることに気づいてしまった。

  ──────

  ────

  ──

  ランドグリズリーが執務室を去った数時間後、照明を暗くした部屋の中でイビルフロッグはモニターに顔を突き合わせていた。

  「ふむ、あのような振る舞いをするものだから怪人化が阻害されているのかと思ったが……ゲロロ、しっかり進んでるではないか」

  イビルフロッグが開発した怪人化薬MONSTERは獣人を怪人にすることができるが安定性に欠けるという欠点があった。怪人化を定着させるために、その後も様々なケアが必要であった。

  イビルフロッグは先ほどの行為でランドグリズリーが吐き出した怪人精液を舌ですくい取り分析にかけていた。精液に含まれる情報から彼の怪人化が定着しているのかを確認したかったのだ。

  遺伝子、DNA塩基配列、精液を構成するタンパク質……それら全ての情報を分析して得られた怪人化定着度がモニターには映されていた。

  88%

  100%に至れば怪人化は不可逆となり2度とヒーローには……いや、獣人に戻ることは叶わなくなる。ランドグリズリー本人も、ティア・ガーディアンズのかつての仲間達もそれを知る由もなかった。

  [newpage]

  フロントシティ崩壊から1週間後、別都市のガイアイージス破壊任務を終えて基地に帰投したランドグリズリーはイビルフロッグからの招集を受けて研究室を訪れた。そこには見たこともない ──しかし、どこか見覚えのある──猪型の獣怪人の姿があった。

  「アンタ、まさか」

  「グハハ! オレは『獣怪人19号・雷撃怪人サンダーボア』、元エレキゴールドだ」

  彼こそが元エレキゴールドにしてイビルフロッグの新たな下僕であった。雷のガイアを宿した証であった金色の瞳はすっかりくすんでおり、ふかふかした赤茶色の毛皮は針金のように硬くなっている。左胸にはイビルフロッグを模したカエル頭の、右肩にはタイラント帝国の紋章が焼印として黒々と刻まれている。

  体型は元々手足が短かったが怪人化薬による影響か腹はさらにでっぷりと突き出ており、まるで手足の生えた達磨のような見た目に変わっていた。

  顔つきは猪獣人の特徴である上向きの牙は2本に増え、頭頂部にはトサカのような紫色の剛毛を生やしていた。耳にはイビルフロッグの趣味か金色のピアスを、マズルの先の豚鼻にも同様の鼻輪が付けられていた。

  質実剛健を絵に描いたような[[rb:猪爪剛大 > エレキゴールド]]の面影はそこになく、[[rb:輩 > やから]]のような見た目の猪型の獣怪人に堕ちた姿だけがあった。

  「ランドグリズリー、オマエのおかげでオレは本当に仕えるべきはイビルフロッグ様であると気づくことができたゾ」

  「そうか、猪爪のおやっさんも怪人になれたんダナ」

  「おうよ、この力をイビルフロッグ様のために振るうのが楽しみ楽しみで仕方がナイ♡」

  ランドグリズリーも怪人化前に受けたヒーロー洗脳プログラム「淫獄の七日間」は戦闘員達による強姦、洗脳装置を使った思考矯正、そして最後は戦闘員達を犯す……この一連の流れでヒーローとしての尊厳はズタボロに壊され、タイラント帝国およびイビルフロッグへの絶対的な忠誠心を植え付けられ、肉体は雄交尾狂いへと変えられてしまう。サンダーボアもこの1週間で同様のプログラムを受けたのだろう。息子達に愛情を注ぎ、フロントシティを守るために正義を語った かつての姿はそこにはなかった。

  「それでだな、ランドグリズリーよ。イビルフロッグ様からはオマエに怪人交尾の手ほどきを受けろと仰せつかったのだが、はて、いったいコレは?」

  「お、ソノ役目をオイラに任せてくれるってんだな、よーしいっちょヤルか♡」

  どこか嬉しげなランドグリズリーはそう言うとサンダーボアの体を床へ倒すように引き込んだ。ランドグリズリーは組み敷いたサンダーボアの体をまじまじと見てゴクリと生唾を飲む。

  「い、いきなり何をする!?」

  「グヘヘ、猪爪のおやっさんの体もうまかったが怪人化したオヤッサンの体も脂が乗ってうまそうだ……どーれ、いただくか♡」

  ずんぐりと小柄なサンダーボアの体にランドグリズリーの巨体がのしかかる様はさながら捕食シーンのようであったが、サンダーボアの左胸の焼印の下、赤茶色の毛皮に覆われた乳首をランドグリズリーのマズルがつつけばサンダーボアの体にゾワリと電流が走る。

  「ブゴォー♡ なんだコレは?♡」

  「怪人化薬の副作用みたいなもんらしい。オイラ達は神経が異常に敏感になってて今まで感じなかったところが性感帯になってるソウだ」

  奉仕の交尾後、たいそう機嫌が良かったイビルフロッグが寝物語でランドグリズリーに語った話をそのままサンダーボアに伝えるが、当の本人は初めての快感に全く耳に入っていない様子だった。

  ピチャ♡ チュル♡ クチュゥウ♡ チュパッ♡ チュパッ♡

  「オラオラ、初めての怪人交尾……もっと楽しもうぜぇ、オヤッサン♡」

  「ブゴォ、ぶぎぃ♡ ブォォォォ、これは堪らんゾォォ♡」

  ランドグリズリーが唾液をたっぷり絡めた舌でサンダーボアの乳首を責め上げていく。サンダーボアの体がビクビクと震え、豚鼻から荒い鼻息を漏らしていく。そんな行為を続けていれば両者の怪人チンポが顔をもたげ始める。

  サンダーボアの怪人チンポはランドグリズリーのソレと比べると長さこそ短かったがニ周りほど太く、その体型にふさわしいシンボルを示していた。ランドグリズリーはソレを認めて淫猥な笑みを浮かべ、サンダーボアの体から離れて床に背をつける形で仰向けにひっくり返った。そして、自らの手で[[rb:土留色 > どどめいろ]]に変色した肛門を見せつけるように開いた。

  「さぁて、オヤッサン。まずはソレでオイラのケツ穴を貫いて、アンタの怪人精液を注いでくれや♡」

  「ふごっ♡ ブモォォ♡ オレの怪人チンポをオマエに……?」

  「嫁さんにくらいしか挿れたことねぇだろうけど、雄の尻穴っつうのは気持ちいいゼェ♡」

  「いいのか、ランドグリズリー♡ オレの極太怪人チンポを挿れるゾ♡」

  サンダーボアは自らの極太怪人チンポを手に持ち、ランドグリズリーの肛門へと宛てがっていく。

  ズリュッ♡

  「ブゴォォォォォォ!!♡♡」

  「グルルル……♡」

  ランドグリズリーの肛門に怪人チンポの亀頭が入る。その圧迫感に耐えるように低く唸りを上げる。サンダーボアは両手をランドグリズリーの腰に添えて、ゆっくり、ゆっくりと腰を前へ前へと進めていく。肛門の襞の感触と熱を味わいながら、極太のイチモツを奥へ奥へとねじ込んでいく。

  …………ニュルン♡

  サンダーボアの怪人チンポが根元まで入り込む。短い故にランドグリズリーの直腸には届かないが肛門の肉壁を抉るような圧迫感はランドグリズリーにも味わったことのない感覚を覚え込ませていた。

  「ウガッ……♡ オヤッサン、こりゃ最高じゃねぇか……はぁ、はぁ♡ 雌とやったことあるんだから、あとはわかるダロ?」

  「ブゴォー! 最高だぞ、ランドグリズリー……これがオマエの中の感触か! 雌マンコより全然気持ちいいではナイか♡♡ ブギィィィ!」

  グチョン! パンパン! グチュクチュ!

  かつて妻帯者でもあった彼の記憶にある雌の番との愛を確かめ合う交尾が、怪人同士の欲望にまみれた雄交尾の記憶に塗り替えられていく。サンダーボアが腰を振る度に膨張した腹が揺れ、ランドグリズリーの同じく膨れた腹にぶつかる音と粘液と粘液がこすれる淫らな水音だけが部屋に響く中、サンダーボアが嬌声とともにランドグリズリーに問いかけた。

  「ブゴッ! フゴッ♡ ……そうだ、ランドグリズリーよ、オレのガイアの力を覚えてるか?♡」

  「はぁはぁ……んァー?♡ [[rb:猪爪のおやっさん > エレキゴールド]]のガイアって言ったら雷だろ?」

  興が乗ったところでの唐突な問いかけに首をかしげるランドグリズリー。サンダーボアは彼の回答に満足したようにニヤリと口元を歪めた。

  「そうダ、電気の力だ! さっき思いついたのタガ、このような使い方もできるカモしれん。ブゴォーーー!」

  「ん、んぁ!? グガァァァ♡♡♡」

  サンダーボアが豚鼻から鼻息を漏らし、間抜けな雄叫びを上げた瞬間、ランドグリズリーの尻穴にビリビリと電撃が走り肛門がキュッと締まる。

  「ブホォォ、オマエの肛門が締まったゾイ♡ ワシの怪人チンポから電流が伝わったダろ?♡」

  「ンガァァ♡ ガォォ♡ グ、グヘヘ、これは堪んねぇな♡」

  グチュ! ビチュ! ごつんごつん♡ ビリリ♡ ビリリリリ♡ ガン! ガン!

  肉と肉がぶつかり合う音と電流が流れる度にランドグリズリーの体が跳ね、エレキボアは嬌声を漏らしながら腰の動きを速めていく。そして──

  「そりゃ出すぞ……!♡ オレの怪人としての初射精ダ……イクぞ……♡ イクぞ!!

  ぶ、ブゴォォォォオオオオ♡♡」

  ドピュッ!ドビュルルルルルルルルルルルルルルルル♡

  獣人時代、最愛の番を見つけて2人の息子を為した彼は、怪人と化して子種など含まれていない怪人精液を同じ怪人の尻穴にぶち撒けたことに達成感を覚えていた。

  「ぶふっ……♡ ふごっ……♡」

  「はぁはぁ、気持ちよかったダロ、猪爪……いや、サンダーボアのおやっさん♡ これが怪人交尾ってヤツだ」

  エレキボアーは体力の限界を迎えて怪人チンポと尻穴が繋がったままランドグリズリーの茶色い毛皮に倒れ込んだ。その体をランドグリズリーが力強く抱きしめながら赤茶けたエレキボアーの毛皮にマズルの先を埋める。汗臭と加齢臭が混じり合った臭いが濃厚に感じられ、ランドグリズリーの怪人チンポもまた硬さを帯び始める。

  「エネルギー切れダロ? グヘヘ、今度はオイラがエネルギー注いで、ぶち込まれる快感を教えてやっから……尻穴貸してくれや」

  サンダーボアの怪人精液が体内でエネルギー変換され体力が漲ったランドグリズリーが尻穴からサンダーボアの怪人チンポを抜いて互いの体の位置をひっくり返す。洗脳プログラムの一環で戦闘員達に散々犯されて紫色に変色したサンダーボアの尻穴をぱっくりと開かせたランドグリズリーは舌なめずりをしながら自らの怪人チンポを突き刺した。

  「ブゴッ!? ブゴォーーー♡ なんだ、コレは♡♡ 戦闘員どもの大きさとはまるで違うではナイか♡♡」

  「そうだろ? コレが怪人チンポだ♡♡ なぁ、オヤッサン。さっきのビリビリってヤツ、オイラがイク時にもやってくれや♡♡」

  「もちろんダ、我が同志ランドグリズリーよ♡♡」

  結局、2体の怪人による狂った交尾は互いに3発ずつ射精をするまで終わらなかった。

  ──────

  ────

  ──

  研究室で行われる怪人交尾を別室でモニタリングしていたイビルフロッグはその光景を愉快そうに眺めていた。

  「正義のため等という大義名分で振るっていたこの星の力……ガイアの力を浅ましい雄交尾に使うとは……ゲロゲ〜ロ♡ 堕ちるところまで堕ちたゲコね」

  嬌声を上げながら雷のガイアを肛門への電気ショックのために発動させるエレキゴールドの姿も、それを受けて体を跳ねさせるランドグリズリーの姿もイビルフロッグからすれば滑稽そのものであった。

  「これで怪人化定着度が進行するはずゲコ。交尾が終わった後、培養槽に入れてボディチェックにかけておくゲコ」

  「「「イィィィ!」」」

  彼の部下である白衣を着たトカゲ戦闘員達が奇声を上げて返事をする。イビルフロッグは書類に目を通していた。

  獣怪人18号・地震怪人ランドグリズリー

  獣怪人19号・雷撃怪人サンダーボア

  2体のヒーローを怪人に堕とすことができた僥倖にイビルフロッグはほくそ笑んでいた。怪人化薬MONSTERの有用性も示された。

  「ゲロロ♡ 次は本丸を堕としにかかるゲコよ」

  イビルフロッグはデスク上に並べたヒーロー達の写真から1枚を手に取るとベロリと舐め上げ、たっぷりとネバネバした唾液を塗りたぐった。

  「次はおまえの番ゲコ♡ 8年前、ワシを手に掛けようとした忌々しいヒーロー……キサマを必ず我が物としてやるゲコ♡」

  (つづく)