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あてんしょん!
・ハリポタのパロディ。オリジナルsideオリジナルキャラです。
・筆者の特大妄想詰め合わせです。
・そして、だいぶ捏造したところも。
以上のこと、おkな方のみお進みくださいませ。
何があっても文句はご遠慮くださいませ。
拙作ではございますがどうぞよろしくお願いします。
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「……うう……、どうしよう……、緊張してきたよ……」
綺麗な純白の背広を着込んだ長身の男-バジリスクが椅子に座ってうなだれている。
不安そうな顔で若干涙目なのは気のせいだろうか。
「おいおい。今更結婚式やめるとか言ったらさすがの俺も怒るぞ。と言うか、アルが涙目でお前を心配する気がするんだが。とりあえず……バジリスク、緊張するのは良いがその不景気な顔やめろよ」
傍にいるそっくりな顔の男(だが背は低い)-ディラードがバシバシと肩を叩く。
「で、でもさぁ……、ほら、招待したメンバーが……」
なおも不安そうな顔でもごもご言うバジリスク。
彼が心配するのもしょうがない。
今日の結婚式に呼ばれた人は少し前まで物理的に戦って来た人々が入り乱れているのだから。
新婦側は闇払い、不死鳥の騎士団のメンバーが多いし、新郎側は死喰い人だ。
「まぁ、それは……、大丈夫じゃねぇ?まさか結婚式で暴れるような馬鹿は……」
ディラードが安心させようと喋っていると言うのに、派手な爆音が上がった。
その直後、開きっぱなしのドアの向こうを純白のドレスを着た誰かが疾走して行った。
ドレスをたくしあげて。
「……いるのかよ……。つーか、あいつあんな走ってせっかくのドレスアップが崩れんじゃねぇの……」
頭を抱えたバジリスクを慰めつつディラードがぽつりとつぶやく。
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「頼むから!!せめて披露宴にしてくれよ!!!何で式前にそう言うことするかな君はっ!」
会場として建てられた大きなテントの裏手で怒鳴り声をあげているのは今日の主役の一人であるアルニラムだ。
相手は赤毛の男性だ。
「わ、わりぃわりぃ。そうするつもりだったんだけど……、ちょっと暴発しちまって……」
彼-ジョージは手を合わせてぺこぺこと謝る。
どうやら彼が余興にと用意してきた何かが爆発したらしい。
「死喰い人と、闇払い、騎士団のメンバーがずらっと集まって、ただでさえ物騒な雰囲気なんだから気を付けてくれよ……!まったく……心臓止まるかと思ったわ!!」
アルニラムは杖を取り出してジョージを縛り上げんばかりの血相だ。
実際、爆発音の後会場のテントでは死喰い人側と闇払い・騎士団側の人間が杖をつきつけ合って睨みあっていたのだ。
アルニラムが駆けつけるのが一歩遅かったらきっと乱闘になっていただろう。
ちなみにアルニラムが駆けつけた時、音の主である彼は、真っ青になって鞄を押さえつけていたのだった。
「ほら、新婦殿は早く戻ったほうが良いんじゃねぇの?後30分くらいで予定時刻だぜ」
ジョージはかっかとしているアルニラムをなだめつつ、追い払うように手を振る。
「……頼むからおとなしくしててくれよ……」
アルニラムはそれはそれは深くため息をついた後、控室へと戻る。
ジョージはもう一度悪かったよ!と声をかけてから席に戻る。
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「時間だ。蛇、行くぞ。新郎が後から、なんつーことになったら格好悪ぃぞ」
ディラードが深く沈みこんでるバジリスクを引っ張って立たせる。
身だしなみを整えさせてから彼を連れて歩き出す。
「……何も起こりませんように……」
目を瞑って祈るように呟くバジリスクを苦笑しながら見る。
「大丈夫だって。さっきのも大丈夫だったみたいだしよ?少なくとも披露宴まではなんとかなるんじゃねぇ?」
披露宴では何か起こるのかと更に不安そうになるバジリスクを笑いつつディラードは進む。
とりあえず、バジリスクがアルニラムを待つ段階までは順調に行った。
死喰い人側はもちろん静かにしていたし、闇払い側も少々バジリスクを睨みつけたりはしたものの黙ってジッとしていた。
バジリスクはと言えば、何もありませんようにと何回も頭の中で祈りつつアルニラムを待つ。
後ろの戸が開けられた時、ざわりとどよめきが起こりバジリスクはぐっと息をつめた。
まさか、何かあったのか、そう思うがざわめきは小さなものを保ったままだった。
彼が恐る恐るドアの方を見ると、白い長そでのドレスに身を包んだアルニラムがゆっくりと局長の先導で進んできていた。
後ろに居るのはカレント・ジップグリフに仕えている魔人のルークだ。
アルニラムはゆっくりとバジリスクの前まで来ると伏せていた顔をすっと上げる。
ベールに少し隠された顔は、しかしほころんでいるのがはっきりと分かる。
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その後、式はつつがなく進んだ。
指輪の交換、そしてキス。
キスをした直後、アルニラムが泣きそうな顔になるがすぐに笑顔に戻る。
そんなアルニラムをバジリスクは包み込むように抱きしめる。
「絶対に、幸せにするよ」
バジリスクはアルニラムの耳元で小さく囁いた。
「……私も、君を幸せにして見せる……」
アルニラムは小さく微笑んで、そうかえす。
それを合図にしたかのように指笛と歓声が二人を包み込んだ。
そして一度二人のお色直しの後披露宴が始まった。
厳粛な雰囲気もあった式とは違い、今度は飲めや踊れやの大騒ぎである。
初めは不穏な雰囲気もあった闇陣営と、魔法省陣営だったが今は双方酔っぱらって楽しそうに騒いでいる。
黒い背広に着替えたバジリスクと、渋い薄緑のドレスに着替えたアルニラムは楽しそうにそれを見ている。
「よかったね、何事もなくて」
バジリスクは心底安心したようにため息をつく。
「そうだね……。始まる前に中止になるかと思ったけど……大丈夫だった」
苦笑をするアルニラムの視線の先にはジョージが居た。
どうやら死喰い人にイタズラをしかけて爆笑しているようだ。
「あ、そう言えばさ、傷、隠したんだね」
バジリスクは嬉しそうにアルニラムを見てから、そう言えば、と言うように口を開いた。
アルニラムの顔を縦断する大きな傷と、露わになっている胸元や背中、腕の傷が今はきれいさっぱり消え、肌は滑らかだ。
「あー……、まぁね。さすがにドレスに傷は……ちょっと合わなさすぎるからさ。」
バジリスクは常に魔法を保っていなきゃいけないからすごく面倒なんだけどね、と笑うアルニラムをそっと引き寄せ、キスをする。
「すごく、綺麗だよアルちゃん。……あ、もちろんいつもが綺麗じゃないってわけじゃないけど。そうやってるとお姫様みたいだ」
ぼんっと音を立てそうなほど急激に赤面したアルニラムは顔を伏せる。
「お、お姫様って……。何言ってんの。私もう20台も半ばだよ?恥ずかしいって。っていうか、そしたらバジは王子様だよ?」
そんなアルニラムをおかしそうに見ていたバジリスクはじゃあ、王子様になるよと言って杖を振る。小さな王冠がバジリスクの頭に乗る。
アルちゃんはお姫様ね。といって悪戯っぽい顔で再び杖を振るとアルニラムの頭には華奢なティアラが乗る。
「ちょ……は、恥ずかしいって」
ぱたぱたと手を振るアルニラムを立たせると、騒がしいところのど真ん中へ引っ張っていく。
バジリスクは真ん中で跪くとアルニラムの手を取ってキスする。
「姫!今宵から二人、手を取ってくらしましょうぞ!」
劇のような台詞を言うバジリスクにアルニラムは更に赤くなる。
「貴方を必ずや幸せにして見せまする!」
更に言うバジリスクにひゅーひゅーとヤジが飛ぶ。
「あ、……ありがとう?」
アルニラムはすこし膝を折ると、バジリスクの額にキスをする。
その途端どっと歓声がわきあがり二人はお客たちにもみくちゃにされる。
その後は更に盛り上がった。
アルニラムは局長やフェンリル、ディラードと言った男性陣と、バジリスクはエレナやサーナと言った女性陣とにぎやかな音楽に乗って踊ったり、主役二人と、そのほかやりたいメンバーで酒の飲み比べをしたり。
ちなみに飲み比べでは、ディラードが一番最初に沈み他の死喰い人たちに後々からかわれることになる。最後まで起きていたのはやっぱりアルニラムだった。
全員が気持ち悪いと呻いていたり、酔っぱらってふらふらになっていたりしている中で平然と飲み続けたのだ。
その後、男性陣は朝まで飲みあかし、女性陣は女性陣でいろんな話しに花を咲かせた。
結局、ちゃんとあてがわれた部屋やテントに戻ったのは片手にも満たない人数で、ほとんどが大きなテントあちらこちらで寝そべっていたり、ソファや椅子に座ったまま眠りこけていたりした。
[newpage]
アルニラムはほぼ最後に寝たと言っても過言ではないのに、いつも通り夜明け直前に目を覚ました。
隣ではバジリスクがぐっすりと眠っており、周りの床には男性陣がごろごろ転がっておりあちこちの椅子では女性陣が寝ていた。
アルニラムは彼らを起こさぬように気を付けながらテントの外に出る。
朝の冷たい空気を思いっきり吸うと、森の向こう側から登ってくる太陽をじっと見つめる。
「新しい人生への分かれ道、今回はちゃんと正しい方を選べたのかな。」
ぽつり、と呟いた声は朝の空気に静かに吸い込まれていった。
アルニラムはふと顔に触れる。
「……まぁ、いっか。これが私の歩んできた道の証明でもあるわけだし」
右目の上から首筋まで続く大きな傷をなぞりながらつぶやく。
それから、常に消してるのも面倒だし、と続くあたりが彼女らしい。
不意に彼女は歩き出す。
会場を提供してくれたディラードの家の敷地を出て、小さな林を抜け、丘を登る。
それから東を向いて目を瞑る。
そんな彼女はいきなり抱きすくめられた。
「アルちゃん……、どこ行っちゃうのかと思ったよ。」
少しだけ笑いを含んだ声にアルニラムは目を開ける。
「どこも、行かないよ。ただ、報告したかったんだ」
誰に、とはバジリスクも問わない。
東の果てにあるアルニラムの故郷、そこに眠る家族にだろう。
近いうちに報告しに行くだろうが、きっと早く報告したかったのだろう。
「そっか。」
そっと抱きしめたまま、バジリスクはアルニラムに深いキスをする。
幸せに、するから。
そうつぶやいた声はアルニラムの鼓膜を確かに揺らす。
「……ありがと。」
幸せそうに微笑むアルニラムは何を思ったかぱっとバジリスクから離れ走り出す。
「あ、アル!?」
バジリスクも慌てて追いかけるが、途中で狼に変化したアルニラムには追いつけない。
走って走って、やっとテントの前で立っているアルニラムを見つける。
「幸せだよ!!私は今、すごく幸せ!!!」
大きな声で叫ぶアルニラムを見て、バジリスクも笑みをこぼす。
「僕も!!!」
[newpage]
おまけ1
この後、二人はアルニラムの大声で目覚めた全員に改めて手荒い祝福(若干嫉妬を含む)を受けた。
ビールを頭からぶっかけられるわ、無理やり胴上げされるわ、飲み会の二次会のような盛り上がり方だった。
二人が解放されるのは、その日の夕方になったのはまた別のお話。
おまけ2
「そう言えばさ、陰陽師の人たちは呼ばなかったの?」
「あー、呼んだんだけど……」
「だけど?」
「…………うん、日本に行ったら分かると思う」
アルニラムの実家に帰った二人を待ち受けていたのは、村総出のお祝いだったとさ。
[newpage]
今回はアルニラムの結婚式の話。
お相手は、なりちゃでお世話になっている方。
バジリスクさんは、元大蛇の人間です。
原作のあのバジリスクの弟、という設定で年齢は不詳。ただしアルよりはかなり長く生きている方です。
それから、フレジョとアルは同学年、という感じで。
そんなこんなで今回はこの辺で。
楽しんでいただけていたら幸いです。
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