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勇者は魔族に敗北する

  ※重い扉の音

  ※崩れる音

  さて……勇者。いや、もう勇者ではないな。

  人間。もう一度聞くぞ。

  誰を、殺すと?

  力を手に入れて自身でもついたか?

  確信のない自信は身を滅ぼす。今のお前のようにね。

  いいか?所詮は人間。我ら魔族に勝てるはずないだろ?

  ※ヒールの足音

  自惚れるな。

  人間如きが、魔族に喧嘩を売るとどうなるか本気でわからせた方がいいか?

  ……まぁ、それはおいおい考えるとしよう。

  さて、お前をどうしようか?仲間は死んだ。

  あぁそういえば一匹逃げたな。なんだ、あの聖職者は恋人だったか?

  たしか、聖職者は神の使いとかで子供を産むどころか結婚もできないはずだ。

  いや、それ以前に交尾を許されていないはずだ。それなのに付き合うなど、物好きだな。

  いや、むしろそういう行為をすることに興奮を覚える覚えるタイプか?

  安心しろ、軽蔑はしないさ。我ら魔族にもそういうことを好むものもいる。

  我はあまり好きではないが、種族の習性上司方がないことだ。

  だが安心しろ、ここから人間が生きて生き延びることはできない。

  ※重い扉が開く

  どうした。

  ……あぁそうか。逃げた人間を捕まえたか。して、どうした?

  あぁそうか。それは不運だ。あの魔族は人間の女が大好物だからな。

  特に、長い年月の中で聖職者という立場の女に目がない。

  私からの支持はないが、楽しんだ後はしっかり殺すように伝えろ。

  ※重い扉がしまる

  さて人間。ということだ。

  お前の恋人は運が悪いことに、もっとも捕まってはいけない魔族に捕まってしまった。

  可哀想なことに。

  だが安心しろ。きっとメスとしての喜びを感じながら、奴の信じる神の元にいくことができるだろう。

  ※殴る音

  勘違いするなよ人間。今のは避けれなかったのではなく、避けなかったのだ。

  それで、我を殴って気は晴れたか?

  まぁ、晴れるわけはないか。だが、戯れもここまでだ。

  ※手を叩く

  これを欲しがってた奴がいたな。

  最終的にしっかり殺すのであれば好きにしていいと伝えろ。

  ……構わないさ。男の尊厳も、人間として誇りも、勇者としてのプライドも一つ残らず壊してしまって構わない。我はもうそれに興味はない。

  ※ヒールの音

  ※椅子に座る

  さて。次の勇者は何百年後にくるだろうか。

  ※重い扉が閉まる

  【完】

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