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ヤンデレメイドの求める主人

  ※扉をノックする音

  失礼いたします、ご主人様

  ※扉を開ける

  お疲れ様です。

  随分と仕事づめですね。

  ……まぁ、それは随分急ですね。しかし、今日はろくに休めていないのではないですが、少し息抜きをされた方が仕事も捗ると思います。

  ※カップを置く

  ご主人様のお好きな紅茶とケーキをお持ちしました。

  召し上がってください。

  ※かちゃかちゃ音

  ……いかがですか?

  ……ふふっ、ありがとうございます。

  ところでご主人様。最近入ったメイドをご存知ですか?

  ……えぇ、かなりドジをする子で、花瓶を割ったりバケツをひっくり返したりします。

  教育係の子も随分手を焼いてるんですよ。

  ……えぇ、分かっております。しっかりと教育はいたします。しかしご主人様……最近その子に随分ご執心おようですね。

  あら、声が上ずっていますがどうされましたか?

  ……ねぇご主人んさま。あの子がここにきて何度言葉を交わしましたか?

  ふふっ、意地の悪い方ですね。お忘れなら答えて差し上げます。

  29回です。ちょっとした会話も含めれば42回ですかね。

  随分と言葉を交わしているようですが……(耳元

  ご主人様、私言いましたよね。

  他のメイドと会話をしないでくださいと。なのにどうして、言葉を交わしてしまったのですか?私か悲しいです。

  ※カップが割れる

  あら、コップが割れてしまいましたね。ご主人様のお気に入りのカップなのに。

  ……ふふっ、いかがなさいましたかご主人様。

  あら、私が持ってきたものをなんの警戒もなく口にされたのはご主人様ですよ?そんな怖い顔を向けられる筋合いはありません。

  ……ねぇご主人様。

  まだ、躾がなっていないようですね。

  前の躾でわかってくださったと思っていましたのに、残念です。

  私以外のメイドとは会話をしない。

  たったそれだけを守ってくだされば私はこんなことをしませんでした。

  ご主人様があの時の躾でしっかりと理解してくださればよかったのに……はぁ、また一からやり直しですね。

  ※布の擦れる音

  ご主人様。あなたは私の理想のご主人様になっていただかなければいけません。

  私だけと会話をする。それはすなわち私だけしか見えていないということ。

  主人とメイドという立場でありながら、首をつけられているのはあなたで、リードを握っているのは私。それがたまらなくいいんです。

  さぁご主人様。躾を始めましょうか。

  安心してください。あの新人メイド以外はしっかりと理解をしてくれています。

  それに、あの子も今頃しっかりと理解するように他のメイドたちから指導を受けているはずです。

  身の程をわきまえず、私のご主人様と言葉を交わしたのですから。しっかりと教えて差し上げないといけないでしょ?

  それではご主人さま。

  あなただけを愛している従順な私目が、あなた様をしっかりとしつけて差し上げます。

  【完】

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