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植物屋敷の魔女様

  ※ゆっくりと木の扉が開く

  おや、こんなところに人が来るとは珍しい。しかも、人の子とは。

  ……あい、こんにちは。どうした?道にでも迷ったか?

  ……ほぉ、妾の屋敷は、世間ではそう呼ばれておるのか。

  して、ぬしはそれを聞いて、興味本位でここへきたのか?住んでいるのが、魔女だと知っておきながら。

  ……ふむ、植物に興味があるのか。それで……

  まぁ、来てしまったのは仕方ない。茶ぐらいは出してやろう。

  あぁ、毒を入れたりはせんから安心おし。魔女だからと、むやみに人を殺し、実験の材料にするなどはせぬ。

  ※カップを置く。

  良い茶葉を知り合いにもろうてな。菓子もやろう。甘いのは好きか?

  ……ふふっ、そんなに緊張せんでも良い。取って食ったりせぬ。

  ……ん?そんなに妾を見つめてどうした?

  楽しそう?そうだな、人の子が尋ねて来たのは随分と久しいから、つい口元が緩んでしまう。

  最近は、同族や精霊……そういった類の者しか交流がなかったからな。

  ……そうだな、ここには妾一人で住んでおる。使い魔?そういったものはおらが、たまにコボルトが手伝いに来るぐらいだな。

  魔法を使って片付けをしておるから、人手がいらないんだ。

  ……ん?いや、屋敷の植物は育てているというよりは、実験に失敗してああーなったというところだ。

  配合を間違えたり、入れるものを間違えたりして、植物が大きくなったり、別の形や色になったり。それはそれで興味深いから、失敗結果もしっかり記録しておる。

  ……興味があるなら、時間が許す限り教えてやらんこともないぞ。

  今は随分気分がいい。誰かに何かを教えるというのは数百年ぶりだからね。

  食事を済ませたら庭を案内しよう。何か質問があれば、なんでも答えてあげるよ。

  【完】

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