集いし自分達

  世界は広く、またその世界はいくつも存在する。いくつもの世界の中には同じ世界だけど違う平行世界も存在する。

  また世界には色んな人や獣、ドラゴンも存在する。そんないくつもの世界の中には同じ自分がいくつも存在しているということを。

  同じ名前・または同じ共通・境遇の自分も色んな世界にいる。そして彼らはまた…同じ名前・または別の名前だが同じ共通と境遇を持った者達は集う。

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  「えっとこれでよしっと」

  「ま…フォック、何してんだよ?」

  元勇者の青竜人、蒼剣がフォックに話しかけた。

  「これからお客さんが多く来るんだ、そのための準備」

  ふと見ると確かにテーブルは綺麗にされていて部屋も綺麗になっていた。

  「お客様ですか?多くというと」

  姿を現したフォックの使い竜で幽霊ドラゴンのレイリュウが首をかしげる。

  「まあ来た時にわかる、っとそろそろかな?」

  すると。

  ピンポーン!とチャイムが鳴る。

  「あ、はいはい今開けます」

  と、ドアを開けると。

  「やあ魔王の俺よ」

  入ってきたのは一人の青年、髪はツンツンと生えた橙色短髪で顔は若く見えるが少し老け、両眼は黒色をしている。服装は肩にオレンジの学ランを羽織っていて外見は赤く、黒い斑点などのあるTシャツ、赤いチェック柄のパンツと青いスニーカーを穿いていた。

  「やあ、ディセンダーの俺よ」

  と、互いに挨拶した。

  「マスター、彼は?」

  「あ、紹介しないとね、彼はルミナシアという世界の俺、フォック・リザハートだ」

  「フォック・リザハートだ、ルミナシアという世界のディセンダーを務めている」

  「ディセンダー?」

  ふと、聞かない単語が出てくる。

  「まあお前でいう勇者みたいなものだ、世界樹に生み出された化身で世界樹からの使命によって現れる存在だ、まあ今は使命を終えて他の世界などを旅したりしてるんだ」

  「そうだったんですか…まさか別の世界のマスターってことでいいでしょうか?」

  レイリュウと蒼剣は納得してレイリュウの方は別世界のフォックでことなのか伺った。

  「そう思っていいよ」

  「でも魔王とバレてんじゃ…ってやばっ…あれ?いつもなら呪い来るのになんで来ないんだ?」

  蒼剣が呪いで魔王と発言したが呪いがこなかった、いつもなら呪いで太ってしまっていたが何も起きなかった。

  「あ~俺の呪いは俺が魔王だとバレていてかつ世間にバラさなければ呪いはこないよ、まあ別世界の俺であるから躊躇する必要もないよ」

  「あ、じゃあそうしておくか、でも後で何か返ってきそうで怖いからそのままにしておく」

  太るのはごめんだと言い蒼剣はあまり言わないようにした。

  「うん、君達も中々のようだね」

  「え?」

  何故か別世界のフォックの目つきが変わる。

  「あ~別世界の俺だから共通してオスドラ好きなんだ、世界を救ってからね」

  「おいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!?性格だけお前と同じじゃねぇかよおおおおおおおおおおお!!!!!!!?」

  蒼剣のツッコミが木霊した。

  「あ~モフモフしたいな」

  「おっとディセンダーの俺よ、モフモフは後にしてくれるかしら?他の俺達が来るから」

  と、フォックは別世界の自分を制止する。

  「え?マスター?俺達ということは?」

  「まあ別世界の俺が他に来るってこと」

  ピンポーン!とまたタイミングよくチャイムが鳴る。

  「どうぞ」

  「こんにちは」

  現れたのは白いフードを被った青年だ。

  「やあ、召喚士の俺」

  「やあ、魔王の俺とディセンダーの俺」

  と、フードを外すと顔は若く少年っぽい、髪は短髪の黒茶色していて金の装飾のアクセサリーをつけていた。

  「こいつもフォックなのか?」

  「まあ俺だけど名前が違うよ」

  「名前がですか?」

  どうやらフードの青年は名前が同じではないようだ。

  「俺はリザモフ、アスク王国で召喚士をしているんだ、よろしくね」

  と、召喚士のフォック…リザモフが挨拶する。

  「召喚士?魔物とかを使役してるのか?」

  「まあ彼が使役してるのは英雄、異なる世界…あっちでは異界と呼ばれている。その異界の英雄達を使役して国の危機に立ち向かっているんだ」

  フォックがリザモフの召喚士での誰かの使役などを説明する。

  「つまり私と同じ感じなのでしょうか?」

  「まあ近い感じだな」

  レイリュウと蒼剣の使い竜と近い感じだとフォックは説明した。

  「まあディセンダーの俺の方で大乱闘に参戦してる英雄達も行ったり来たりだけどね」

  と、リザモフがさらに付け足した。

  「こっちは大乱闘というお祭りがあってこっちから英雄達の応援で来たりなどしてはいるんでね」

  さらにディセンダーのフォックも付け足しで説明した。どうやら彼がいるルミナシアとアスク王国を行き来して他の英雄達が大乱闘に参戦のために来たり、その参戦する英雄達の応援で来たりとしてはいるようだ。

  「なんとそのような祭りを」

  「大乱闘か~戦う祭りってものがあるんだな」

  二人も納得して頷いた。

  「そろそろ他の俺も来るかな」

  ピンポーン!

  そう言うとまたタイミングよくチャイムがなった。

  「どうぞ!」

  「やあ、魔王の俺」

  入ってきたのは青い短髪の青年だ、服は軽装な青色の鎧で右肩には金剛石がはまっている。

  「やあ、時空監視者の俺」

  「彼もマスターなのですね?」

  と、レイリュウがフォックに話していく。

  「うん、彼もディセンダーの俺と俺と同じ同名のだよ」

  「俺はフォック、時空を監視する者、そして時間ポケモンディアルガの力を司る者だよ」

  「時空を監視!?」

  蒼剣が驚く。

  「まあ彼もまた色んな世界を旅して時空や世界を監視しているんだ」

  「ディセンダーの俺の旅も何かあった時に対応してはいる。色々とトラブルにあってはこっちも対応しないとな、っとディセンダーの俺、これを」

  監視者のフォックがディセンダーのフォックに資料を渡す。

  「ありがとう、灯火の星事件のもあったから助かるよ」

  「まあ元凶の奴らはディセンダーの俺が責任もって管理するのならこっちも仕事がはかどるものだ、光の化身と闇の化身…奴らが色々とやってくれて色んな世界が混乱していたが対応の方はそっちに任せた」

  と、資料を観ながら色々と話していく。

  「なんか大変なんだな」

  「まああの事件があって彼らも色々対応しているんだ、もちろん俺もここで対応策など模索したりはしてるし」

  蒼剣は色々大変なんだなと実感した。同一人物でも彼らの世界の事情が大きいようだ。

  「もちろん、まああいつらのせいで俺が魔王と言われたりだったが色々対応したから魔王呼ばれようと皆が受け入れてくれたから助かったよ」

  「えっ!?お前も魔王なのか!?」

  魔王という言葉に蒼剣が反応する。

  「あいつらのせいでね…俺に恐怖したのかそう呼ばれたりしたんだよな、ディセンダーなのに」

  「その点はまあ他の世界にも魔王いるけど悪いことしない魔王も存在してるからね、例えば魔物の国を治めるスライムの魔王や建築士をして世界を周ってる魔王などもいるし」

  「魔王と言っても悪いイメージあると思ったら実際は違うんだな」

  ムッとしたディセンダーのフォックだがこの世界のフォックがフォローして宥めた、蒼剣は魔王のイメージが違うことに納得した。

  「まあお前も元勇者だけどあくどいことしてる時点で勇者のイメージも違ったりしてるからな」

  「うっ…あの時の俺、やっちまったのはあるが今は反省してるからな!」

  元勇者である蒼剣はあの時の自分を悔やみながらも反省してはいた。フォックや他の者達のもいたからこそ彼らは悪気があって魔王になったわけではない事や、魔王でも色んな事情で魔王になった者までも知ってしまったのだから。

  「逆に勇者もあくどいことやってる奴もいるし悪い奴なのかの見極めとかも全然だからちゃんと勇者としての自覚は持ってほしいな」

  「あ~確かに、まあ大乱闘に参戦してる勇者達はちゃんと自覚持ってやっているからこういう者達をお手本に見てほしいものね勇者共は」

  「う…」

  「結構棘ある事いってますねフォックさん達」

  勇者議論で蒼剣は少し言葉が胸に刺さって落ち込んでしまい、レイリュウは蒼剣を宥めながらも呆れる。

  「結構話が進んでいるな」

  ふとそこに黒い服装をした薄い緑色の髪をした青年が入ってきていた。

  「やあ、教師の俺よ」

  「やあ、魔王の俺」

  と、気づいたフォックはその青年に挨拶する。

  「やあ、別世界のベレトでもある俺」

  「やあ、召喚士の俺」

  「いつの間に!?」

  逆に存在自体に驚く蒼剣。

  「彼はフォック・アイズナー、ここに集まってる俺であり大乱闘に参戦してるファイターに選ばれた英雄の別世界の者だ」

  と、フォックは彼…教師の俺と言っていたフォックを紹介した。

  「これでも士官学校の教師をしているんでね」

  「教師ですか…一体どれだけ別世界のフォックさんはいるんですか」

  レイリュウは唖然とする。一体どれだけの人数いるのだろうか驚きである。

  「こんにちは」

  すると扉から声が聞こえる。

  「どうぞ」

  「お邪魔します」

  来たのは一人の青年、色どりの和をモチーフにした服装をして背中には太刀が鞘に収められていた。

  「やあ、ハンターの俺よ」

  「どうも魔王の私」

  と、フォックに挨拶した。

  「こちらも別世界のフォックなのか?」

  「まあね、ただ性格が違う感じだよ、彼はウリュウ、カムラの里のハンターをしている」

  「ウリュウと申します、以後お見知りおきを」

  ウリュウはレイリュウと蒼剣に挨拶する。

  「これはご丁寧に」

  「お、おう…」

  本当に別世界のフォックなのか?と性格が違うウリュウに焦ってしまう。

  「とりあえずこんなところね」

  「いやどんだけ同一人物多いんだよ?しかも名前違うのだったり性格違ったりもあるし」

  蒼剣はどんだけのフォック達がいるのに対して色々ツッコミを入れる。

  「とりあえず魔王の俺よ、色々報告などをするために俺達を集めたのだろ?」

  「うん、時空監視者の俺、色々とみんなの様子やここで食事会もやるから」

  「丁度こっちは野菜など持ってきた」

  「私の方は生きのいい魚など持ってきましたよ」

  「こっちも旅で手に入れた食べ物など持ってきた」

  「うちの方でも英雄達に食べ物育ててもらって収穫したての持ってきたよ」

  と、皆それぞれ食料を持ってきたようだ。

  「それじゃあ皆で報告しながら料理などしよう」

  『賛成!』

  と、一斉に料理など色々と準備しだした。

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  『いただきます!!』

  作った料理で異世界のフォック達プラスαでの食事となった。

  「これがこうなんだが?」

  「なるほど、そこはこうしていこう、ヴィランなどの奴らや一癖二癖の奴らばかりで大変だけど奴らもあくまで…」

  「英雄と思えない英雄達いるけど問題なんだよな」

  「そこは色々規律など何かあった時に対応した方がいい、色々暴れられても困るしそっちはそっちでニザヴェリルの事もあるだろ?英雄達にもちゃんとその分疲れをとったり英雄じゃない英雄でも賛同する奴らは指揮を考えていった方がいい」

  「なんか色々とフォックが相談に乗ってるな」

  「確かにマスター、適格に他のマスター…フォックさん達に色々アドバイスしてますね」

  「彼は平和主義もあるから争いごとにならない取り組みを考えているからな」

  「まあこうするからこそ私達も取り組めるんですよ、色々と対処していっていますから」

  食事しながらもフォック達はそれぞれ相談や今後、そして色んな問題などの対応を食べながらも話し合う、話に入る時は一旦食事をやめてその話に入っていく。それぞれの自分達だからこそ皆共通して平和でゆっくりしたいものなのだと。

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  「あ、そろそろこんな時間か、そろそろお暇する」

  「こっちもお暇しよう」

  「俺もあっちに戻らないと、アドバイスありがとう」

  「もうこんな時間か…頑張ってね」

  ディセンダーのフォック、時空監視者のフォック、リザモフがそれぞれの帰る場所へと帰っていく。

  「では俺も」

  「私もこれにて」

  「今日はありがとね、何かあったらまた相談に乗るわ」

  教師のフォックとウリュウも自分達の異世界へと帰っていった。

  「かなりのものでしたね」

  「異世界というのはかなりのものだな、世界が広いっていうのを改めて実感したな」

  レイリュウと蒼剣は異世界が広いなど納得した。

  「まあね、まあ彼らなら大丈夫よ…彼らは強いしもし何かあった場合はこっちも対処できるようにしてるから、さて、二人共、後片づけするから手伝って」

  「わかりました」

  「へいへい」

  と、3人は後片づけを開始した。

  世界は広い……そして同じ人物もまた世界の一部なのだから。