かつて魔王と呼ばれた竜

  ここはフォックの家、その中ではフォックが何かをしていた。

  「うん、なるほど…刻印の構造はオッケー、試作の刻印からここまで派生のができるとは結果的にいいみたいね」

  刻印ので色々やっていた。すると。

  「マスター、紅茶です」

  そこに一匹の竜が来た、彼はフォックの使い竜となったレイリュウという名前の竜だ。とある依頼でフォックが試験的に刻まれた刻印がフォックのモフモフによって刻印の性質が変わってしまいさらに名前があったがモフモフにより記憶が飛んでしまいフォックに名前と使い竜として契約をしたのだ。

  今まではフォック一人だったがレイリュウが仲間になったことで一人での仕事など早く片付いたりもできるようになった。

  「ありがとう、うん…アップルティーとはいいチョイスだ」

  「ありがたきお言葉…マスター、一つ伺ってもよろしいでしょうか?」

  「何?」

  紅茶をもう一口飲もうとした時レイリュウがフォックに返事をする。

  「私と契約した時に竜魔王とおっしゃっていましたがあれは一体?あ、すみません無理な質問でしたら」

  「あ~まあ聞いてしまった以上話しておくよ、ただし他の人には他言無用でな、あれは俺がこの世界に来る前の事だ」

  竜魔王と契約の時の詠唱で言っていたのを気になったレイリュウ、フォックは他言無用と他の人には言わないという事でこの世界に来る前の話をした。

  彼がこの世界に来る前にさかのぼる。

  [newpage]

  俺は竜と人のハーフとして生まれた、竜人というのは俺のいた世界では俺だけだった。

  それから色々と他の魔物達から忌み嫌われたりが多かったよ、特にサキュバス達相手にはね、それでも我慢しながらも次の魔王へと前の魔王が勇者によってやられてね。

  それから数か月後、前の魔王の残した魔力をたまたま俺が触れてしまったことから俺は新たな魔王となった、まあ反対される者達もいたが俺が魔力を手にしたことで強さを見せつけ忌み嫌ってた奴らを見返した。もちろんあのサキュバスなどもね、ついでにサキュバスからスキルをもらったけどそれが後に俺のモフモフに繋がったけどな。俺のモフモフはサキュバスのスキルによって生気吸われたりなど慣れない奴らには効果抜群でね。

  でも俺はどうも魔王になるのはあんまりしっくり来なかった、まあ次の勇者がここに来るとなると過酷な戦いにもなるけど俺はあんまり争いなんてしたくもなかったけどね。

  だからこそどうしたらいいのか俺が模索していた。あまり魔王やるぎりでもないし何より魔王の魔力を受け継いでしまったのだから、この時の俺はこう呼ばれていた…『竜魔王』と。だから竜魔王と契約の詠唱にあったんだ。正直来るとは思わなかったけどね。

  とりあえず俺は色々と世界の様子や勇者がどういうのかを調べた、部下達などに色々と調べて報告してくれた。歴代の勇者は皆正義感もあって民衆には優しく接していたりとしていたようだ。

  また魔王が再び出たことで人間達は不安に陥っていたと、正直俺は人間達に手を加えるつもりはなかった、俺の人としての血もあってかそこまで争いするのもなと。

  そして今の勇者を見ると、どうも悪手だったようで人の助けをしないでただ勇者としての指名を全うしたり、自身の剣などの手入れは他人任せ、パーティの者達は不満をもらさずにやっているが本心は不満持ってるのが目に見えている。さらに色々と相手のせいにして悪態をついたりとわがままでやりたい放題。

  俺はこいつにやられるのかと…勇者には相応しくもない奴に…俺は色々調べてそして。魔王を辞めるのとあの勇者でもない者をどうするのかを考えてようやくどうするのかを閃いた。

  [newpage]

  魔王城にそいつらはやってきた。

  「あん?どうも敵の気配がねぇな…」

  「おかしいですね、敵の気配が先ほどあったのに一体?」

  勇者一行がやってきた。その様子を俺は水晶で見ていた。

  「おい!お前がちゃんとしないからだろ!これから魔王をぶっ倒すというのに!」

  「すみません…」

  「いないんなら楽じゃないですか?魔王と戦う魔力など温存できますし」

  「そうですよ勇者様!」

  「そうだな!なら行くぜお前ら!遅れんじゃねぇぞ!」

  意気揚々と勇者一行は魔王城に入っていった。どうやらかかったようだな、勇者…君にはちょいとばかしその腐った根性をね。

  段々と敵が完全にいないとスムーズに勇者一行は俺の元へと近づいてきてそして。

  バン!と扉が開き勇者一行が俺の元へとやってきた。

  「魔王!」

  「来たようだね勇者とそのご一行」

  俺は待ちわびたと玉座から立った。

  「お前が魔王…いや竜魔王だな!この勇者である俺がお前を倒す!」

  と、俺に剣を向ける、勇者だけが使えるという聖剣だ。

  「威勢だけは評価してあげる…でもね」

  すると扉が急に閉められた。

  「なっ!?」

  「今の君では俺には勝てないよ」

  「は?俺には勇者の加護やこの聖剣がある!負けるのはお前だ!」

  と、俺に向かっていく。

  「食らえ!」

  俺に聖剣を降り下ろしていく。

  「はあ~呆れるね」

  すると俺はバリアを張って聖剣の一振りを防ぐ。

  「何っ!?」

  「俺が何も対策してないと思ってるのか?それに君達は既に俺の罠にかかっているよ」

  「ぐあっ!?」

  「きゃっ!?」

  「うおっ!?」

  すると勇者の後ろにいたパーティメンバー達が何かに拘束されて動けなくなった。

  「なっ!?」

  「悪いけど君以外はちょいとばかしご退場させてもらうよ」

  するとパーティメンバーの3人はどこかへと消えていった。

  「おい!?何をする!?テメェ卑怯だぞ!というかあいつらをどこへやった!?」

  「卑怯でもないよ、勇者なら俺を倒すんだろ?一人で倒せる実力があるのなら彼らに頼らずに自分自身で戦え、後彼らは君が最初に出会った町へとワープしたよ」

  俺は炎の魔法を勇者に放つ。

  「チッ!役に立たねぇ奴らだ!だが俺は強い!お前なんかに負けねぇ!!」

  俺の魔法を避けて俺に攻撃をしかけてくる。

  「調子に乗るな」

  「ぐっ!?」

  しかし俺は勇者の動きを封じた。

  「なっ!?動け!動け!」

  動きを封じられ勇者は足掻いていくけど動きは封じられているためただ足掻くだけ。

  「この程度か…勇者という割に結局君は勇者でもなんでもなかったね」

  「チクショー!魔王!!」

  俺に叫ぶが無駄だよ。

  「叫んでもね~…君の行動を見ていたよここまで来るまで、だが俺は君のような勇者にやられるのは嫌だね、傲慢なのが勇者なのかい?」

  「テメェ!」

  俺を睨む勇者、そろそろ終わらせるか。

  「悪いけど終わりにさせるよ」

  すると俺は指で空を描く、すると勇者の右手甲に刻印が刻まれた、同時に勇者の握っていた剣がビリビリと勇者にダメージを与える。

  「ぐああああああああああああああああああ!!!!!?」

  「勇者よ、君は勇者に相応しくない。この刻印で君から勇者の権利をはく奪させてもらったよ」

  俺が刻んだ刻印は加護を無効化するもの、これにより勇者だろうと加護がなければただの人だ、もちろん聖剣も選ばれし勇者とその一行にしか触れられない代物でもあるから当然聖剣を握ることはできない。

  「ぐっ!テメェ!俺に何をした!」

  「加護無効化の刻印だ、もう君は勇者でもない、勇者に相応しくもない行いをした罰だよ、その姿で反省するがいい」

  言い終えると同時に勇者…いや元勇者の身体が熱くなっていく。

  「ぐあっ!?熱い!あ、があああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!?」

  すると元勇者の姿が変化する。水色の体色となり、同時にマズルも出て日本の角が生える。この刻印はもう一つ、竜に変化するというものだ。元勇者は俺と同じ竜人となった。

  「ぐっ!?俺は一体?なっ!?俺の手が!?えっ!?どうなってんだ!?」

  「牢屋で反省していろ。食事はちゃんと出してやる、その姿で自分の行いを悔い改めろ」

  そう俺が言うと元勇者は消えていった。まあ魔王城の牢屋にワープしたのだから。

  こうして俺は勝利して色んな場所で俺の勝利と勇者の敗北が伝わった、ただ勇者は死んだ扱いにはしている。

  そして俺は魔王城の皆を集めて宣言した。もちろん皆は避難して戻ってこさせたけどね。

  「俺はこれより魔王を辞退する。新たな魔王は選ばず人間達と和平を結んで互いに協力し合い暮らしなさい。そして俺は同時にこの世界から出よう」

  「なっ!?」

  「魔王を辞退!?」

  「そんなのが許せると思っているんですか魔王様!?」

  俺の発言に反対されたりはあった、でも魔王だからこそ俺は争いを好まない、それに魔物達にも家族と呼べる者達がいる。その者達に迷惑をかけるなと一喝して皆は納得してもらえた。不満はあるが俺はどうするのか方法を魔物達に伝え、さらに他の国々にも色んな条件など提示した。

  そして和平を結び、それぞれの国の了承を得て…俺は魔物達に魔王城など色々と任せて俺のいた世界から別の世界へと旅立った。

  「定期的に連絡する条件となったが皆がちゃんとしていれば大丈夫だろう」

  俺が飛びながらそう言うと。

  「ん?」

  俺に向かって光が飛んできて俺に当たる。

  「うわっ!?」

  すると俺の姿が変わっていった。尻尾の先端には水晶が付き、さらに両翼膜には星型のマークがついていた。さらに。

  「姿が…それにこれは勇者が使っていた聖剣!?まさか俺が…」

  聖剣は俺の手元にあった。

  「勇者になったつもりはないけど使わせてもらうよ…」

  俺は聖剣を鞘にしまって世界を旅立った。

  [newpage]

  「そんで色んな世界をまわって信仰など色々学んで最終的にこの世界にやってきて住み始めたってわけ、まあ今でも魔王の力はあるけど魔王と言うと騒ぐ奴らもいるからそうならんように話さないようにしてんだよ」

  「なるほど、マスターは」

  レイリュウは納得したようだ。

  「それに色んな世界を見て魔王になった者は少ながらずいたけど悪いことはしないで世界を平和にしていったり、人間でも魔王になる者までも存在してるみたいで色々と魔王でも悪いことしないのはいないと実感したよ」

  「マスターも色々と世界を見てきたんですね」

  色々語り合った二人、フォックは色々と世界を見てきたためかワクワク感を出しながら楽しく語った。

  「っと、そろそろ定期で連絡来るな」

  「連絡って確か元の世界のですか?」

  レイリュウの答えにフォックは頷いた。フォックは魔法陣を展開した。すると魔法陣の上から映像が映し出した。

  「魔王様お元気でしょうか?」

  映ったのは魔物の一匹で悪魔だった。

  「あぁ、ってか俺はもう魔王でもないし竜魔王でもないぞ?」

  「何言っているのですか?あなたが色々我々などを考慮などお考えくださったおかげでこうして我々は人間共と仲良くなったりなどしていただいたではないですか~それでも魔王様は魔王様ですよ」

  と、茶化す悪魔、どうやらフォックが去った後平和になっていったようだ。

  「その様子ではやっていけてるようね、そうでないと俺が魔王辞めた意味がないしな、正直まだ俺に魔王呼ぶのもね…」

  「だからこそじゃないですか、あ、それと元勇者の方ですが」

  それでも信頼しているからこそこうしてやり取りしているのだった、悪魔はそのまま元勇者の話題に入った

  「こちらをごらんください」

  と、別の場面が映ると。

  「ガフモシャ…うめぇ…うめぇ~」

  と、映ったのは一匹の水色の竜人…元勇者だ。その姿は前より変わっていった。それは見るからに目立つ太鼓腹、両腕両足も太く脂肪がついていた。

  「ほう、完全に堕ちちゃって、まあ刻印効果もそろそろきれるし悪いが元勇者を俺のいる世界に転送してくれるか?」

  「この元勇者をですか?わかりました。ではこちらに転送用魔法陣を展開します」

  すると元勇者の足元に魔法陣が展開される。

  「んじゃこっちも」

  と、フォックとレイリュウの前に魔法陣が展開される。

  「マスター、これって」

  「転送のための魔法陣、ちょいとこの元勇者には色々とこっちでもやってもらいたいことなどしてもらうから」

  そう説明して映っている元勇者の方は瞬時に消え、そしてフォックとレイリュウの前に元勇者が転送された。

  「ありがとね、こっちで面倒見るわ、今は使い竜がいるから」

  「なんと!?そういえば映っていましたね、魔王様をよろしく頼むぞそこの使い竜よ」

  「あ、あぁ…」

  元勇者の面倒をフォック達が任せ、悪魔がレイリュウによろしく頼むと伝えた。

  「では魔王様、私はこれで」

  「平和になっても油断せずにね、ホウレンソウを忘れずにな」

  そう言うと映像が消えて魔法陣も消えた、残ったのは満腹になって腹をさする元勇者とフォックとレイリュウだけになった。

  「マスター、とりあえずこいつどうします?」

  「まあそろそろ刻印が消えるから」

  すると元勇者の右手甲の刻印が消えた。

  「んあ?ってここはどこだ!?それに…ん?この腹俺なのか?」

  「目覚めの気分はどうだい元勇者君」

  正気に戻った元勇者は自分の今の状況など見ている。そしてそこにフォックが声をかけた。

  「お、お前は!魔王!テメェ俺をこんな姿にさせた挙句太らせやが…んぐっ!?」

  言い終える途中で元勇者の腹が少し太っていく。

  「なっ!?魔王テメェ俺に…んぐっ!?は、腹が!?」

  さらに太っていく元勇者。フォックはクククと不敵な笑みを浮かべ。

  「刻印で正気戻って何も変わらないと思ってちょいと君に呪いをかけたから」

  「なっ!?」

  「えっ!?呪い!?マスターまさかさらに対策を!?」

  なんと元勇者の性格が直っていないのを見越して呪いをかけていたのだった。

  「死ぬとかの呪いではないけど俺の前で『魔王・竜魔王』言えば言うほどお前は太っていく。何回も言うと動けなくなるほど太るから、ついでにこの呪い、解除できないからというかどんなことでも解くことはできない」

  「ひ、卑怯だぞ!」

  その呪いはフォックの前で魔王もしくは竜魔王言うと太っていく呪いだった、なお死ぬなどの恐ろしい呪いではないため解除はなく、どんなことでも解除できなくさせてしまっていた。

  「マスターの使い竜になってよかった…」

  レイリュウはそう呟く。

  「卑怯でもないけどな、人前でそう言われるのはいやだから魔王とか竜魔王は禁句ね」

  「ぐっ…ってかそれ俺の聖剣!?なんでお前が!?」

  動けない元勇者は反応できずだがふとフォックが持ってる剣に反応する。

  「この聖剣が認めたの、まあ別に勇者になったつもりでもないからというか俺の所有物になっちゃったから返せないから文句ならその聖剣の宿っている妖精達に文句言って、聖剣なのに酷い扱いしたのだから無理みたいだし」

  「うぅ…くそぉ…」

  諦めたのか元勇者は項垂れてしまった。

  「さてお前には俺のもう一人の使いとして働いてもらうけどその前に」

  と、フォックの目が光る。

  「ふぃっ!?」

  「その脂肪を俺がモフモフで燃やしてあ・げ・る♪」

  そう言い元勇者に近づく。

  「ま、待て!やめ」

  「モフモフタイムじゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!?」

  「あんぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!?」

  元勇者はモフモフの餌食となった。

  「後でマスターにモフモフしてもらわないと////」

  [newpage]

  「……」

  体色が一瞬で白くなり元勇者は痩せて倒れた。

  「これは色々いじっておけばやれるな♪さて契約っと」

  そう言うと魔法陣を展開する。

  「いいんですかマスター、この元勇者、マスターに危害を」

  「大丈夫、そうしない対策はしてあるし、それに魔王とか禁句を言えば太るのとモフモフできるから一石二鳥だよ、ちゃんとレイリュウにも後でモフモフしてやるから」

  元勇者の方にも魔法陣が展開され、フォックはそのまま詠唱へと入る。

  「我、新たな契りを交わす、元勇者の竜人を我が使いへと迎え入れる、我が名はフォック、竜魔王の名の元に名を刻む…契約せし名は蒼剣(そうけん)…」

  元勇者…蒼剣から金色のオーラが流れそのままオーラに包まれた、そして数秒後オーラは消えた。

  「これでオッケー」

  「契約したところでマスター////」

  「はいはい、んじゃやろうかね」

  この後目覚めた蒼剣は契約されたことに怒りフォックを襲うが契約しているため動きを制限されフォックの使いとして第2の人生もとい竜人生を歩むことになった。