stray wulf

  嵐の夜、群れの仲間と眠る。

  翌朝目が覚めたら、巣穴の外は気持ち良く晴れてゐた。

  

  さあ。縄張りの見回りだ。

  いつもの樣に、地面にテチテチと爪で音を立てながら、匂ひと音と目を使つて、慎重に当たりを探る。

  猪を見つけた!

  追はむとしたら、急に地面が消えた。

  草つ原のど真ん中に、大穴が開いていたのだつた。

  最後の景色は、心配さうにこちらを見つめる仲間の目だつた。

  私は奈落の底へ引きずりこまれ、やがて地面に叩きつけられた。

  仲間の叫び声が聞こえた気がした。

  そこには生きた物の匂ひはしなかつた。

  蟲の樣にカチャカチャと動き回るやつら。

  そしてベタベタする臭い液体。

  そしてこちらの肌を容赦なく齧つて来る、謎の生き物。あまり美味しくない。

  動くやつの足首を齧つて、虐めて回る。

  するとけたたましい音と、目がチカチカする攻撃をしてくるやつに出会つた。

  彼奴等に追ひ回されて、遂に網にかけられて、身動きが取れなくなつた。

  さうして狭いところに閉じ込められ、私は死んだ。

  死ぬ前に、敵の腕を噛み砕き、三匹ほど再起不能にしてやつた。

  気づくと私はメカウルフになつてゐた!

  ワオーン!