AdAd
  
狼鬼、英傑の地に降り立つ‐その身焦がすは黒き情欲‐

  ここは何処だ。

  少なくとも自分が見知っている森や山の中ではない。

  そもそもここが人智の及ぶ空間なのかも分からない。

  上に落ちている。前に下がっている。ぐるりと体が回って、閉じて。

  宙に押し付けられているのか、地面に浮いているのか。

  「ぅ"っ…グルルぅっ…!」

  耳をぴんと立てると牙を剥き出し。

  狼の頭。灰色の毛並みが揃う引き締まったヒトの肉体。額から生える二本の角。

  -狼鬼、ウルガレオンは喉を鳴らし、見えない何かに威嚇をした。

  筆舌し難い感覚に苛まれているとこの空間に来る直前の記憶が徐々に蘇っていく。

  千年の眠りから目覚め。少年と出会った。

  自分が目覚めるなど、本来であればあり得ない。これは世に何かが起きる前兆のはず。

  そう考えた彼は有事に備え、月明かりのみが照らす山の中で鍛錬を積み重ねていた。

  すると中空に突如、呪いの陣が現れた。

  その陣自体に見覚えは無いが-どういうものか直ぐに理解できる。

  陰陽術。そして矛先は自分である。

  周囲に自分以外の生物の気配は無く、術者は恐らく遠隔操作を行なっている。

  陣、五芒星はウルガレオンに向けて眩い光を放つと、急速に広がり、ウルガレオンの体を飲み込んだ。

  そこで一度意識が途切れ…

  「ゥ"ゥ"ゥ"ッ…!ォ"ォ"ッ!!」

  空間の中でウルガレオンは咆哮すると無意味だと分かっていながら拳を振るった。

  当然何かに当たる訳も無い。空気を裂き、鋭い音が虚しく響く。

  音は奪われていない。自分の咆哮も、鼓動も、聞こえる。

  -微かに聞こえる、自分以外の何者かの声。

  『英傑…』

  「何奴ッ…!何が目的だッ!」

  そのか細く、今にも消えてしまいそうな声を耳に捉え、ウルガレオンは全身の毛並みを逆立て、長く伸びた髪を振り払いながら吼えた。

  『紀愁-主の力が必要だ-歴史に名を残さぬ英傑-三千世界へ-君主を-助け-』

  「応えよッ!貴様は何者だッ!我をッ…!?」

  空間が光り輝く。その光は徐々に強さを増し、ウルガレオンの瞳を焼かんばかりの眩さ。

  瞼を貫くその光にウルガレオンは両腕で目を覆い隠し、全身を硬直させた。

  光が質量を持ち、ウルガレオンを包み込む。

  宙に落ちていた体が抱き込まれ-光が一方へ、動く。

  ウルガレオンの毛並みが体にペタリと張り付くと-ウルガレオンは再び意識を失った。

  怒号。剣戟。悲鳴。

  土の臭い。生温い風が皮膚を通り抜け。血の臭い。

  「う…ぅぅ…」

  ウルガレオンはそれらに不快さを-そしてそれ以上の高揚を-感じながら目を開けた。

  今度はしっかりと地面が存在している。

  見上げる曇天。ぽつ、ぽつ、と僅かに降る雨。

  いやに暖かい地面。それは時折激しく振動する。

  地鳴りが響いているが、地震ではない。ウルガレオンには覚えがある。

  これは、戦。馬が、兵士が駆け抜ける際に起きる振動。

  意識を取り戻し、目眩が治ると同時にウルガレオンはたんっ、と地面を蹴り、素早く立ち上がると身を翻し…

  直後、自分が数コンマ秒前まで居た場所に降り注ぐ弓矢と…

  「ぎゃぁ"ぁ"ぁ"ぅ"ぅ"ぁ"ぁ"っ!!!」

  矢の滝に射抜かれ、断末魔を上げながら倒れる兵士の姿を目にした。

  迸る鮮血。飛び散る臓腑。切り裂かれる肉にとろりと地面に滴る骨髄。

  どくん、と。心臓が高鳴る。

  困惑も恐怖も。高揚の前に消え去っていく。

  今すぐに目の前の死骸となった兵士に-肉にかぶりつきたいと。本能が叫んだ。

  だがウルガレオンは自らの顔を叩き…

  視線を上げる。

  「鬼だッ!鬼がここにッ!」

  「射貫けッ!ここは我らで押しとどめるッ!」

  その視界に入るのは兵士達。そして一人の-臭いを嗅ぎ、耳を澄ますだけで手練れと判断のつく-武将。

  弓を構えると矢尻をウルガレオンへと向けた。

  戦う気は無い。だが、殺意を向けられれば応えねば死ぬのは自分。

  何が起きているのかも分からないまま、死ぬ訳には行かない。

  「シモン殿ッ…!我はッ!-ォォォォォンッ!!」

  ウルガレオンは両足で地面を踏み抜くと天高く咆哮する。

  忌むべき力。狼鬼の力を今こそ発揮する時。

  たんっ、と地面を蹴るとウルガレオンは降り注ぐ弓矢全てを避け…次の矢を構えかけていた兵士に掌底をぶち当てた。

  めきり、と骨の音を確かめ、兵士が吹き飛んでいくのを視界の端に捉え。

  体を翻し、次々と兵士たちを吹き飛ばしていく。

  銀色の弾丸。

  そして美しく、艶やかな演舞のように。

  鬼気迫る、という言葉。美しいという感情。

  恐ろしい鬼を前にしながら、兵士達はウルガレオンのその姿に一瞬見惚れてしまう。

  「お前たちッ、何をボケっとしているッ!射貫けッ!たかが鬼一匹…」

  兵士の壁をすり抜け、吹き飛ばし。ウルガレオンは武将―恐らくこの舞台の頭―へと肉薄した。

  鋭い眼光で睨みつけて。己の中で暴れまわり燃え上がる鬼としての本能を必死に抑えながら。

  「これ以上手加減は出来ぬッ!…退けッ!さもなくば、我が貴様らを喰い殺すッ!」

  もちろんウルガレオンー紀愁―にそのつもりはない。

  だが、彼の中に宿った鬼の血は。

  武将の頭はウルガレオンの言葉と瞳に顔を少し青くすると。

  「…退くぞ!無傷の兵士は傷付いた兵士の保護に回れ!」

  馬を嘶かせ。踵を返していく。その指令に兵士達も続き。

  ウルガレオンの吹き飛ばした兵士達―手加減はした、生きてはいるだろう―を回収しながら退いていく。

  その背中を見送り…ウルガレオンはふぅ、と息を吐いた。

  一体、何がどうなっているのか。あの空間は、あの声は。

  曇天の下。遠くで聞こえる戦の声。

  血の臭い。膿の臭い。生温い風。

  行く当てもないウルガレオンは角に触れると…はっ、とした表情を浮かべる。

  先程弓矢に射貫かれ絶命した兵士。そこから立ち昇る光に気が付いたのだ。

  ‐消えていく。

  死骸が、肉の塊が。光り輝き、そして消えていく。

  その命の輝きは宙に舞うと、一つの球の形を取って。

  天へと昇っていった。

  何がどうなっている?

  「何が目的だ…我をこの地に喚んだのは…一体…」

  木の上に昇り、改めて周囲を見渡し、ウルガレオンはこの戦場の異常さを感じていた。

  目視するには少々遠いが…巨大な城、そびえる城壁。その向こうは見えているはずなのに、何もない。有限の奥行。

  それが対面した戦場。目を凝らし、戦場を進む兵士達を観察すると…

  身に付けている鎧や武具が明らかまばらだ。

  ウルガレオンの見覚えのある具足を身に付ける兵士達もいれば、僅かに残されていた史料で見た事のある鎧を身に付ける者たち。

  かと思えば鉄で作られ、火薬の臭いをちらつかせる筒状の道具を手にした兵士達。

  ‐時代がかき混ぜられて歪に象られている。

  さて。

  「どうしたものか…」

  自分をこの場所へ飛ばしたものの正体は分からないが‐目的を推察する。

  三千世界。君主を助ける。

  この場所で自分の主たる存在を見つけ、戦え、という事か?

  しかし、英傑、とは?

  多少の推察から得られる結論とも言えない霞の様な答え。そしてそれ以上に次々と浮かび上がる疑問。

  考えていると‐ウルガレオンの立つ木の下から、みしりと嫌な音が聞こえる。

  「…くッ!?」

  ぐらり、と木が揺れた。

  いや、持ち上げられている。ウルガレオンの数倍はあろうかという背丈の木が、あっさりと。

  ウルガレオンは横を向く木から素早く跳躍すると地面へ両手両足で着地する。

  立っていた木は完全に横になるとウルガレオンへと明確な意志を持って襲い掛かった。

  「ぐぅっ…何者だッ!」

  振り払われる木をすんでのところで避け、ウルガレオンは木の根元-木を振るっている何者かへと飛びかかる。

  木の根元。それを持っているのは

  白い毛並み。虎の頭。ヒトの雄の肉体。

  隆起した腕。盛り上がった胸。鋭い眼光。

  頭上に生える一本の、勇ましく悍ましい角。

  「鬼ッ…!?」

  「ふむ、嗅ぎ慣れぬ臭いがすると思うたが…見知らぬ顔だ。」

  虎の鬼はウルガレオンを一瞥すると不思議そうに呟く。

  飛びかかった勢いを使い、ウルガレオンは虎の鬼へと拳を振り上げた。

  ウルガレオンのその様子に、虎の鬼は木の幹から手を離すと同じように拳を上げると振り下ろす。

  骨と肉が激しく衝突し、周囲の木々を震わせる轟音が鳴り響いて。

  ウルガレオンは後方へと飛び退き、虎の鬼はごぎゃん、と首を鳴らし鋭い瞳でウルガレオンを射抜く。

  「何者だ、と問いたいのはこちらだ。我が主も知らぬと宣う始末。」

  「鬼に名乗る名など無い。」

  「何をほざく。貴様も…あぁ、いや、違うな。」

  鋭い瞳で睨み返し、全身の毛並みを逆立てるウルガレオンに対し鼻をすん、と動かし虎の鬼-虎熊童子は合点がいったと言わんばかりに頷いた。

  「貴様、人間か。いや?力を欲した愚かな人間が我ら鬼の眷属に魂を売り渡し力を得…溺れ、己を失った、と言ったところか。」

  そしてにぃ、と頰を釣り上げる。愉しそうに。とても、愉しそうに。

  虎熊童子の言葉にウルガレオンはちりちりと毛並みが燃え上がりそうな熱を全身に感じながら牙を剥き出し唸る。

  「黙れ…!」

  「図星か。あぁ、本当に愚かだ。人間風情が我らが鬼の力を使いこなす事など出来る訳があるまい。少しも考える事が出来ぬとは…そこまで行くと哀れだな。」

  事情も知らぬ-知ったとして恐らく同じ反応を示すだろうが-虎熊童子の言葉に、ウルガレオンは怒りのあまり体を震わせ。

  「黙れッ!貴様らがッ!貴様らのせいでッ…!!」

  姿を消す。

  消えたように見える程の速度でウルガレオンは虎熊童子の背後へと回り込んで。

  無防備な背中に拳を叩きつける。

  肉で出来た鎧を穿つと、虎熊童子はがふっ、と少し口から血を吐き出し。ぐるりと首を向けた。

  「成程、力はそこそこにあるようだな。…ぬぅんっ!」

  攻撃の気配を感じたウルガレオンは虎熊童子の腰へ足を伸ばし、中空で転回する。

  直後、虎熊童子は両腕を肩まで持ち上げ、地面と水平にすると体を回転させた。

  「ぐッ!?」

  チっ、とウルガレオンの毛並みに虎熊童子の拳が僅かに触れる。

  空気を切り裂き、空間を薙ぐその腕は、ウルガレオンの想像を超える膂力。

  「グォ"ォ"ォ"ォ"ッ!!!」

  続けて虎熊童子は咆哮する。

  ただ咆哮しただけだというのに、ウルガレオンの体が後方へと吹き飛ばされていった。

  そして木へと叩きつけられる。痛みこそあまり無いものの次への行動が一歩遅れてしまう。

  「ガァ"ァ"ッ!」

  その隙を逃すまいと虎熊童子はお返しとばかりにウルガレオンへと飛びかかった。

  [newpage]

  迫り来る強烈な膂力の肉の弾丸。まともに食らえば命は無い。

  しかし、受け止め切れるとも、避けられるとも到底思えない。

  ウルガレオンは自らの死を覚悟しながら…

  「ォ"ォ"ォ"ォ"ンッ!!」

  自らを奮い立たせるように吼えると利き腕に全力を込め-下から突き上げる。

  ほんの僅かでもズレていればウルガレオンの命は確かに無かっただろう。だが。

  「ガッ…ァ"ァ"ッ!?」

  ウルガレオンの拳は虎熊童子の顎を的確に打ち抜いた。

  虎熊童子の肉体が宙を舞う。ウルガレオンは牙を剥き出し、全力を込めて。

  「ォ”ォ”ォ”ォ”ッ!!!」

  続けて逆側の手を引き。虎熊童子の腹部を打ち抜く。

  命の危機に瀕していたウルガレオンは自分でも驚くほどの力を発揮していた。

  虎熊童子の肉体が歪み、後方へ吹き飛ばされていく。

  何本もの木をへし折ってもなお勢いが収まらず…

  ぐしゃあ、と遠く。壮絶な音が聞こえると同時に肉体が地面に落ちる。

  「ハァッ、ハァッ、ハァァッ…」

  手の甲に走り抜ける痺れ。

  肉を穿つ感覚は、眠りから目覚めて以来久しぶりに味わう。

  甘い。

  違う、違う。

  ウルガレオンは首を振りながらしかし、拳を握る。

  ゾクゾクと背筋に快楽が駆け抜けていくのを感じている。

  肉を裂き、骨を砕き、雄を屈服させる悦びが稲妻のようだった。

  それは鬼としての本能か、それとも。

  引き寄せられるように。目的地も何もないウルガレオンは虎熊童子の吹き飛ばされていった方向へと足を進める。

  「ゲホッ、げふっ、がはぁっ…人間ッ…ごときにッ…!我がッ…げぶぅ”っ…!」

  地面の上で。口から多量の鮮血を吐き出しながら悶える虎熊童子を見下ろす。

  …どくん、と鼓動が大きくなる。

  久方振りに感じたこれは間違いなく。

  熱が下腹部に集まる。どくんどくんと大きくなった鼓動が早くなる。

  身に付けている袴と褌が、酷く窮屈に感じる。

  馳走を前にした獣のようだ。意識して飲み込まなければ唾液が滴り落ちてしまう。

  ぐちゅぐちゅと褌の下で粘液が染み出してくる。

  「…我は確かに己を失った。愚かな人間であり、そして今は鬼でもある。あぁ、認めよう。」

  それは、自嘲。

  力を求めた愚かな男の結末。

  …元の世界に戻り、前を向くためにも。ここで全て、そそぎ落とそう。

  「であれば。…貴様ら鬼の流儀に、ここは従っておこうか…!」

  ウルガレオンは腹の奥から声を上げると袴を脱ぎ捨てた。

  ずるろぉっ♥

  「貴様ッ…ガァ”ッ!?」

  「ォ”ォ”ォ”ンッ!!」

  外気に晒し出された逸物は、すらりと長く、それでいて太く。

  ヒトのモノとは明確に異なる形の竿に、根元には大振りな亀頭球。

  鬼の力を手に入れ、その間使われることの無かったそれは。

  千年の眠りを経て、火に油を注ぐが如く。炎上する。

  たんっ、と地面を蹴り、ウルガレオンは少しでも逃れようともがいていた虎熊童子へと飛び掛かった。

  「ぐぅ”ぅ”ッ!人間ッ…ごときがッ…!」

  「その人間に敗れた鬼が何をほざくッ!貴様は今から我に蹂躙されるッ!鬼の出来損ないにッ!」

  ガンッ、と虎熊童子の角を殴り。

  ウルガレオンは自分でも悍ましいと思う声を上げながら四つん這いになっている虎熊童子の体に覆いかぶさった。

  そして素早く袴を切り裂いた。

  頑丈な袴もウルガレオンの爪の前では絹のように裂けて。

  むわぁ♥

  戦いの悦びに脳内麻薬が分泌され、獣欲も高まっていたのだろう。

  虎熊童子の引き締まった尻が外気に晒されると同時に強い雄のフェロモンが沸き立った。

  豊満な胸を虎熊童子の背中に押し当てると焼けてしまいそうな熱を感じる。

  それに対し体は素直に反応する。どくんどくんと鼓動が早まり、逸物が跳ねて。

  「今すぐッ、止めろッ…!我を解放しろッ!」

  「誰が解放するものか…ッ!我を愚弄した、愚かな鬼よッ!」

  肩にマズルを近付け、口を開き牙を食い込ませる。

  ぶしゅぅっ、と迸る鮮血は甘く。悍ましい。

  ウルガレオンの限界まで膨らんだ逸物が虎熊童子の雄穴に触れる。

  ぐぱっ、ぐぱぁ♥

  「ヒッ…」

  蠢く雄穴は虎熊童子の言葉とは裏腹にひくつき、汁を垂らし、既に雄を迎え入れる準備が整っているようだ。

  「喰らえ…ッ!ォ”ォ”ッ…ォ”ォ”ォ”ォ”ンッ!!!」

  心の底から溢れ出す感情を遠吠えに宿し。ウルガレオンは腰を引くと。

  ずぐぶごぉっ♥

  「ギィ”ィ”ィ”ッ!?ガァ”ァ”ァ”ッ!!!」

  逸物を一気に虎熊童子の雄穴へと捻じ込んだ。

  雄穴は驚くほどスムーズにウルガレオンの逸物を受け入れて。

  ウルガレオンの逸物を受け入れた雄膣は活発に蠢く。

  ぎゅるぎゅると吸いつき、襞の一つ一つが竿を扱き、この上ない快楽をウルガレオンに与える。

  次々と分泌される腸液は熱く、逸物に絡むと動かずとも心地よい。

  「ォ”ッ、ォ”ォ”ッ、ォ”ッ…」

  「…鬼よ。愚かな鬼よ。貴様は我の様な、愚かな人間。愚かな鬼の出来損ないに抱かれ悦ぶのか?そんなに我の…ま…魔羅は心地よいか?」

  慣れぬ口調で虎熊童子を罵り。

  「ちが…ここちよっ…ォ”ッ、うごっ…くっ…」

  罵られた虎熊童子は必死に否定しながらしかし、声を徐々に上ずらせて。

  ずろろろろぉっ♥

  「なぁ”っ…ぁ”っ…」

  ずんっ♥

  「ァ”ァ”ァ”ゥ”ゥ”ッ♥ォ”ッ、ォ”ォ”ォ”ォ”ッ♥っほぉ”ぉ”ぉ”っ♥」

  一度抜き差しをしただけで。虎熊童子は目を上に向かせると舌を突き出し、破顔する。

  それは到底、雄が雄に見せる表情ではない。

  ウルガレオンが今までに見たことが無い。はしたない、絶頂を迎えた雌の顔。

  満たされていく。そして同時に膨らみ上がっていく。無限の獣欲。

  「ォ"ォ"ッ、ォ"ォ"ォ"ンッ!!」

  ウルガレオンは猛々しく吼えると上半身の体重を虎熊童子に乗せながら腰だけを振り始める。

  どぢゅんっ、ぬぶっ、ぬぼっ、ぐぶんっ、ごづっ、どづんっ♥

  「ぉ"っ、ぉ"ぁ"っ♥ぁ"っ、ぁ"んっ♥ぁ"っ、ぬぅ"ぅ"♥」

  ウルガレオンの腰使いはお世辞にも丁寧とは言えない。

  とにかく荒々しく、己が獣欲を満たすのみの動き。

  だがそんな動きにすら虎熊童子は全身をビクビクと震わせながら嬌声をあげ、雄穴から受ける刺激で膨らみ上がった逸物を跳ねさせる。

  飛び散る先走り。結合部から迸る腸液と先走りの混ざった液体。

  獣臭はより深く、強く。ウルガレオンの敏感な鼻を通り抜けて。

  逸物を包み込む雄膣は適度な抵抗感を持ち、逸物を熱く扱き上げる。

  腹にぶつかる虎熊童子に臀部は小気味のいい音を立て、肉が波打つ。

  ウルガレオンの腰の動きに合わせ上がる声もまた心地良い。

  先端が時折肉の塊と思しき場所を抉り上げると虎熊童子はウルガレオンの肉体の下で背筋をのけぞらせる。

  雄穴が締まり、雄膣が蠢き、より深くまでウルガレオンの逸物を招き入れて。

  「ォ"ォ"ンッ!ぉ"ぉ"っ、ォ"ォ"ォ"ッ!」

  唾液を飲み込むことも忘れ。虎熊童子に滴り落ちていく。

  「ひぎっ、ぎぃ"ぃ"っ♥ぉ"っ、ォ"ォ"ッ♥はてっ、果てぅ"ぅ"っ♥ぉ"っ、ぉ"ぉ"っ♥まらっ、魔羅おぐにぃ"ぃ"ぃ"っ♥♥」

  先程までの尊大な態度を全て投げ打ち、虎熊童子は淫らに喘ぎ、腰をガクガクと揺らした。

  立派な逸物が情けなくぶるんっ、ぶるんっ、と揺れ。

  屈強な雄の痴態に。ウルガレオンの下腹部にマグマが溢れ出す。

  それは外に飛び出す時を今か今かと待ち侘びている。

  「ォ"ォ"ォ"ッ!!ォォォォオォォンッ!!」

  解放の瞬間に向けて。ウルガレオンはさらに膨らみ上がった逸物を抜き。

  どづどづどづどづっぐぼっ♥

  一気にスパートをかけた。腰を大きく、それでいて小刻みに動かして。

  ぎゅるぎゅると雄膣が蠢き、絡みつき、吸い上げ、扱き。

  雄穴が一瞬緩み、しかし逸物を逃すまいと締め付けを強くして。

  極上の奉仕に。

  「ォォォォォォンッ!!!」

  びゅるっ…

  「ひっ…」

  ぶびゅぶびゅびゅるぅぅっ♥びゅぅぅっ♥びゅるっ、びゅびゅびゅるぅぅっ♥

  「ぁ"ぁ"はぁ"ぁ"ぁ"ぁ"んっ♥ぁ"っぁ"ぁ"ぁ"っ♥♥」

  ぶしゅぅっ♥ぶしゅぶしゅうぅぅっ♥

  ウルガレオンは大量の精液を虎熊童子の中へと注ぎ込み。

  その衝撃と快楽に虎熊童子は透明な潮を逸物から迸らせると絶叫した。

  射精の量も勢いも。虎熊童子を一瞬で絶頂へと誘う強さ。虎熊童子の下腹部が一瞬で歪に膨らみ。

  しかし、それは始まりでしかない。

  「ぉぉっ、ぉ"っ…?ぉ"ぉ"っ、ぉ"ぉ"ぉ"んっ♡」

  ウルガレオンは自分の肉体に起きる変化に一瞬驚き、そしてすぐに頰を吊り上げる。

  根本の亀頭球が。競り上がり。

  「ま"っ、ま"ぁ"ぁ"っ♥むっ、ぃ"ぃ"ぃ"っ♥」

  虎熊童子の雄穴を。

  ご りゅ、 ぐ りゅぅ♥

  「〜〜〜〜ッ♥♥ッ、っ♥」

  無理矢理、限界を超え拡げさせて。

  中に収まるとぷくぅ、と大きさを増し。雄穴に蓋をする。

  結合部から逆流していた精液がぴたりと止まり。

  びゅるっ…

  どぶっ、ごぶぶびゅるぅぅっ♥ぶびゅるっ、ぶびゅびゅぶびゅるぅっ♥

  「…ッ♥…ッ♥じっ…ぬっ…ぅ"っ…♥」

  注ぎ込まれる精液の量も勢いもそのまま。濃度が異常といえるほどまで上がる。

  煮凝りをそのまま注ぎ込まれているような。体内にへばりつき、多少の蠕動にはびくともしないその感触は、虎熊童子に泡を吹かせ、極上を超えた快楽を与え続ける。

  どんどんと腹が膨らみ。やがて妊婦のように膨らんだそれは…

  「おごっ…ぼっ、おぶぅっ♥げぼっ、ぉ"ぇ"げぇ"っ♥」

  虎熊童子の口や鼻から。唾液と入り混ざり逆流する。

  種を注ぎ込む悦び。雄が堕ちる瞬間。ウルガレオンは今まで感じたことのない快楽を覚えながら。

  「ォ"ォ"ォ"ォ"ンッ!!」

  虎熊童子の頭を掴み、吼えた。

  数分、十数分、数十分。

  どれだけの間射精していたのかウルガレオンにはわからない。

  やがて射精の波が収まり…亀頭球が自然と虎熊童子の雄穴からぐぽんと音を立てて抜け落ちる。

  無惨に拡がった雄穴の奥に見える赤黒い腸壁。その奥に鎮座するは特濃の精液。

  虎熊童子はぐへぐへと壊れたように笑いながら尻を持ち上げ、びくんびくんと全身を跳ねさせる。

  「愚かな、人間の雑魚魔羅にッ♥はらまっ、はらっ、ふひっ、ひひっ♥」

  精液で汚れた口周りを舌で舐め上げ、うっとりとした表情で空に呟き、意識を断絶させると地面に沈む。

  凄まじい快楽だった。人間だった時には感じたことのない愉悦と恍惚だった。

  -だからこそ、この快楽に流される事なく。

  人間として。ウルガレオンはこの身と向き合わねばならない。

  ウルガレオンは褌を履き直し、袴を持ち上げて。

  「我は…ウルガレオン。」

  改めて。自分の今の名を呟く。

  この世界に降り立った意味を探り。成すべき事を成し。

  元の世界に。あの少年の元へ戻るために。

  ウルガレオンは歩き始めた。

AdAd