とげとげきつね

  ある所にとげとげきつねがいた。

  いつも何かにイラついて、缶を蹴飛ばしたり、歯ぎしり立てて足を揺する。

  そしていつも酷い言葉を次々虚空に投げかけては周りのものにどんどん嫌われてゆくと思い、そして実際そうなっていった。

  どんな獣もいばらの中には獣道を作らない。きつねは自身の作り出したいばらの中でひとりになり、自身もそのいばらでずたずたになりながら1人そこに閉じ込められ続けた。

  _おれに近づくな、もっと傷つくぞ_

  癒えることのない深い傷はだくだくと膿にも似た血を流しどんどん肉を腐らせる。心だってそうだ。

  ずたずたになった心はもう元の形にはもどらない、いびつに傷に歪んだ心は触れられるだけで痛みをともなう。

  嫌われものの過去は誰にも知られない、そんな過去を胸に秘めたとげとげきつね。どこにもありふれたきつね。

  そんな狐はある日こっそり嗅がされた薬で眠り、バンで運ばれ、防音防振のついたスタジオに連れられると眠ったままシャツを脱がされ、ズボンを脱がされ、パンツを脱がされ、手足を椅子に縛られたまま、大きく股を開かされる。

  そしてチン毛のもさもさと生えたきつねのそれに手が触れ、後ろからきつねの穴がいじられ、また後ろから乳首をいじられ、ようやっと目を覚ました不健康そうな肥満体型をした狐獣人は、自分の股の間でチンコをおったててる中年の狸獣人に恐怖を感じつつ、抗うことも無く、しこしことその大きな手でしごかれる感触に浸っていた。

  周りも同じようなデブばかりで、スタジオは雄特有の臭いと汗とチンポの匂いで充満しきっていた。そして縛られたまま狐が3人の仮面を被ったデブ獣人に愛撫され始めるのを、その正面にたたずむ同じく仮面を被り、カメラを手にした獣人がみていた。

  狐を愛撫する3人はその道のプロなのか的確に性感帯を刺激し狐もそれに合わせて眉をひそめ、声を出して良がっていた。

  「気持ちいいかい」と言ったありがちだがベターな責め言葉もまた「犯されている」という環境を認知させるのか狐は息を荒げながらその質問に答えていた。ぴん、と切なげにチンポをおっ勃てている狐獣人は腋も股も毛だらけだ。特有の悪臭、あるいはスメルが飛び交い場にはオスの脇臭と蒸れたチンポと蒸されたデブ玉袋の油臭さが漂う。

  「気持ちいいです、もっとしてぇ……あ、ああ……」

  後ろからスケベ椅子状になっている椅子の後ろから肛門にローションが塗られ、ぬちゃ、くちゃとやはり尻毛がちらほら映る狐の白ケツに無花果のようなアヌスがカメラにアップされる。

  未開発か、あるいは本体験は無いのかまだ拡がっていないまん丸でしわも放射状に広がったムッチリデブアヌス。

  せっかく綺麗な白い毛皮なのに脇や股間のもじゃもじゃとした黒いちぢれた陰毛が汚らしく、おまけにヘソの周りにも黒い臍毛がちらほら生えている。不精極まりないデブだが乳首を、チンポを、アヌスを同時に責められるのにはやはり可愛く使いようのある声を出し、いいリアクションをしてみせる。

  「あ、ああ!い、いいですっ!」

  後ろを指で広げるようにケツ穴のしわをくに、くにと愛撫されると狐は体を強張らせる。

  「あ、ああ……そこは……ん」

  まるで少女のように顔を赤らめて喘ぐ狐。

  だがその穴をいじっている狸の指使いには容赦がない。いきなり2本3本と挿入され、広げられた穴の中を指でこすられ、くすぐるようにマッサージされる。

  「うあっ!ぎ、ぉっ、あぁ!」

  しかし痛みは無くただ異物感とかすかな快楽があるだけだ。そしてまた執拗に愛撫され、前もいわずもがな、チンカスの目立つ包茎を剥いて尿道をチロチロとなじるように舌で責め立て、乳首を指でつまんでいたぶると、狐は一際甘い声を響かせる。

  「ひぃ!ああっ!ああ!!」

  狸の指の動きはとまらない、それどころかさらに激しくなる一方だ。前も後ろもいじられ、たまらず狐は足を閉じたがりつつ喘いだ。むしろギャンギャンみっともなく泣き叫んで、脚をぴんと伸ばして刺激を和らげようとするが、そのデブの脚はがっしりと掴まれていて開かされたまま閉じることが出来ずにいた。

  「ひぃ!あっあ!」

  まるで女のような声を上げる狐に、その下では狸が仮面の下でにやりと笑い、そしてようやくケツ穴から指を引き抜いた。

  「あ、ひっ!」

  ひくひくと物欲しげに動く狐の処女アナルを前に竿師にチェンジ、同じく画面を被った竿師はチンポを立たせて狐のアナルにずぷりとマラを挿入した。

  「あ、あぁ!」

  狐が絶叫し、そして体をそらして快楽に悶える。ぱん、ぱん、と後ろから犬の竿師に犯されながら、チンポを相変わらず中年の狸獣人に執拗にぺろぺろ、ぺろぺろと愛撫され続けるともうあえぐ所の話ではなく、息も絶え絶えで最早叫ぶしまつだ、声にならない声を出しつつごつ、ごつと初めてのアナルを突かれ、内側から気持ちいいところを全速力で擦られ、そしてついに狐は「イク」と口にした。

  「あぁ!い、イク!」

  しかし狸の愛撫の手は止まらないどころか激しさを増すばかりで、とうとうそれをぱくりと咥えて顔を上下に激しく、ボゴゴゴ、ズボポ、とバキュームのごとく喉肉で亀頭を絞り上げ、狐のペニスからザーメンがどぷどぷと吐き出された。

  「うぉっ!おっ!」

  その勢いで竿師も絶頂を迎えたようで、腰を浮かせてびくっびくっと震えながら狐の中にたっぷりと種付けするとずるりと狐の尻穴から竿を抜いた。

  狸の口の中にごぷ、ごぷ、と溜まっていた黄ばんだ精液が発射されると美味そうに中年はそれを飲み干し、足早にカメラから抜けてゆく。

  竿師も狐の口でさっきまで自身の身体の中にあった、腸液まみれのペニスをしゃぶらせると、そのままカメラから消え去った。

  「あぁ……ああ……」

  犯されたアナルはぽっかり穴を開けたままだらしなく拡がり、そこからどろどろと自身の精液を垂れ流しながらぐったりとするデブ狐はうつろな目をして天井を見上げていた。

  その姿に鬱憤はなかった。

  _理性を捨てねば醒めない痛みもある

  のちに、このビデオは本人にわたり、本人の許可を得てビデオ化。市場に並んでいる…