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【R-18】虎獣人は飼い主を狙う【溺愛/自慰/交尾】
※衛生的に汚い描写が御座います。ご高覧は自己責任です。ご理解頂ける方のみお付き合いのほど宜しくお願い申し上げます。
王宮勤めの下女の凛に「神獣ラウルの世話をせよ」と勅命が下った。
この国では肉食獣の獣人を神獣として祀り、国の象徴としてそれ相応の振舞を求めた。その対価として王宮内の御殿を住処として提供し、食事や身の回りの世話などを請け負うのだが、神獣とは謂え所詮は獣人。気まぐれで横暴な個体が多く、ある日突然姿を眩ませることも少なくはない。その度に次の神獣を務めてくれる獣人を探すのだが、個体数の少ない獣人を見つけ出すこと自体簡単なことではない為に大変な苦労をする。
だが、呑気にもしていられない。神獣の不在が長引けば国民は国の守護者を失くしたことに動揺し、国王の手腕を疑い始める。この機に乗じて反乱の火種が燃え上る恐れもある為、なんとしてでも神獣を確保しなければならい。
しかし、建国して二百年余り。既に神獣は百五十代を突破し、ラウルは百五一代目を務めている。
歴代の神獣が王宮に留まった平均年数は僅か半年弱。現在、ラウルが神獣を務めて半年が経過した。
ラウルもまた他の獣人達と同じように気性が荒い。最近では常に機嫌が悪くまともに人を寄せ付けなくなっていた。
その結果、ラウルに仕えていた者達は爪牙に身を脅かされ、ラウルの身の周りの世話は勿論、御殿の管理もままならない。食事や最低限の備品は誰かしらが命からがら御殿に運び入れているようだが、荒れ果ててしまった御殿を修繕することは絶望的に無理である。
それでも国を挙げて祀っている神獣を蔑ろにするわけもいかない為、国王の命の許で臣下達も手は尽くすが、御殿に人を送り込む度にラウルの機嫌は降下する一方だ。
ラウルはそれだけ危険な神獣にも関わらず、何故下女に過ぎない凛にその役目を回って来たのかは不明だ。否、だめもとでも試みなのだろう。つまり使い捨てにされるのだ。
凛は自分の死を予期して来たるその日まで鬱々と本来の仕事をして過ごす他なかった。
それなりに仲の良かった同僚達は、凛が御殿に向かう話を耳にしてから凛を腫れ物扱いして距離を置いた。御殿での仕事なんて生贄にされたも同然と思っているらしく、掛ける言葉が見つからないのだろう。
そして、来たるその日。凛は当然丸腰で神獣御殿に足を踏み入れる。エントランスに飾られていた上等な陶磁器や骨董品、彫刻は無残にも割れて大理石の床に散乱しており、凛は顔を歪める。
「失礼します」
静かに扉を閉めた凛は、エントランスから上に伸びる大階段を上る。
最上級品であろう赤いカーペットが敷かれた廊下を進みラウルの寝所に向かう。
連続した大きな窓からは沢山の陽が廊下を照らすが、痛いほどの静寂と荒れ果てた景色のせいで凛の目にはとても不気味な場所に見えた。
ラウルの寝所の扉を前にして一度深呼吸をしてから扉を指の関節で叩く。
「ラウル様、本日よりお世話を仰せつかりました凛と申します。直接ご挨拶をさせて頂きたいのですが入室の許可を頂けますか?」
中からの返事はなく、留守である可能性も考える。
せめて部屋の中の状態だけでも確認しようと「失礼します」と一声掛けて扉を開けた。室内も酷い有様だ。天涯付きの寝台はカーテンもシーツも引き裂かれ、ラウルの姿絵と思われる大きな絵画は床に落ちて薄汚れている。
テーブルや椅子の脚はへし折られ、ソファーからは大量の綿が飛び出して骨組みが見えてしまっているし、バルコニーの腰壁は何故か破壊されている。
窓は常に開けっぱなしなのだろう。窓付近の床は茶色に汚れ、部屋の隅には蜘蛛の巣や燕の巣の残骸がある。
此処が王宮内だとはとても信じられない有様に凛は茫然とした様子で部屋の中央当たりまで進む。その時、扉が大きな音を立てて閉まり凛は弾かれるように振り返る。扉は少しの隙間もなく閉じられてしまっているが誰もいない。風で閉まったのだろうと思い再び振り返ると目の前に半裸の男の胸板が広がった。
男の臭いに凛は呼吸を止める。
「俺の寝床になんの用だ」
男は筋骨隆々の逞しい身体を凛に押し付け威圧する。
錆色の髪と髭を無造作に伸ばし、その顔はよく見えない。頭上に黒と白の配色をした丸い耳を付け、背後では黒と錆色の縞模様をした太い尾を揺らす。
この男が神獣ラウルで間違いない。凛は不敬にもラウルを睨み付ける。
「威勢のいい女だな。食われたいのか?」
「……っ、くっさぁ!!」
「え?」
叫んだ凛は乾いた咳を暫く続けた後、神獣に向かって「そこまで待っていてください」と言いい部屋を出て行った。
ラウルは突然の罵倒と放置されると謂う状況に啞然としてしまい本当にその場から一歩も動かず黙って凛を待った。
それから十分後、戻って来た凛は冷たい眼差しでラウルを睨みながら「こちらへ」と部屋の外に誘導する。
ラウルは若干おどおどしながらも凛の背中について行く。行き先は大浴場だ。
「脱いでください」
「……馬鹿言え」
脱衣場にて。ドウティと呼ばれる一枚布のズボンを脱ぐように指示をされるラウルは膨らんだ胸筋の前で腕を組んで威厳を見せようとするが、凛は冷めた眼差しのままドウティを引っ掴み引っぺがした。
奇跡的に綺麗に剝き出しになってしまった下腹部をラウルは急いで両手で隠す。
「隠さずともご立派です。どうぞこちらに」
凛は薄汚れたドウティを壁際に放り投げてから靴を脱いで浴室に入る。その後ろでこっそりとそれを拾い上げようとするラウルの気配を察知した凛は「早く」と語気を詰めて呼び付けラウルはいそいそと小さな背中を追う。
風呂用のスツールにラウルを座らせ温かいお湯が出るシャワーを頭から容赦なく浴びせた。
「何しやがる……」
「洗うのですよ。不潔なので」
「ふけ……」
それから凛は髪専用の石鹸でラウルの頭を洗うのだが、一度洗っただけでは汚れが落ち切らなかった為に計三回頭を洗った。その間、ラウルは居心地が悪そうにしていたが、抵抗することはなくされるがまま。
そろそろ終わるかと思った時、凛は違う石鹸を手に取り身体を洗うスポンジを泡立てる。
広い背中を洗い、首を洗い、肩、腕、手と手際よく洗っていく。
「ま……待て」
平然と前を洗おうとする凛にぎょっとしたラウルは細い手首を掴み上げる。
「何か?」
「いや、それは、お前……」
口籠るラウルの頭が僅かに下向きになり凛も合わせて視線を下げる。そこには、男の象徴が無様に天井に向かって伸びており、凛はラウルをじとりと睨む。
肉食獣の獣人ともあろう男が、脆弱な人間の女を相手にタジタジになって顔を逸らす。
これまで尊大に立ち振る舞えば皆揃って平伏したと謂うのに凛だけは厳しい眼差しで見つめ返してくるから落ち着かない。
「生理現象ですからお気になさらず」
「そう謂う問題じゃない……。おいっ、や、やめ」
掴まれている手を奪い返した凛は、自分のものよりもたわわな胸筋と割れて影を落とす腹を丁寧に洗う。
そして、ついにそこにも手を伸ばす。芯を持った雄々しいそれをスポンジで優しく掴み上げ、睾丸から根元、根本から竿を手際よく擦り洗う。
竿の中腹から亀頭に駆けてはより一層優しく磨いて恥垢を洗い落とす。
その刺激で余計に膨張を見せる男根に凛は少し気まずそうにするが、臭いはきつく恥垢がいつまで無くならない為にやめる事はできない。
「っ、っ、も、やめっ――、やめろっ、やめてくれ…‥‥っ。俺に無駄撃ちをさせる気か!」
ラウルは奥歯を噛み締めて獣らしくフーフーと息を荒げている。
凛の認識ではただ湯浴みの手伝いをしているだけに過ぎない為に興奮されても困るのだが、酷く苦しそうにする姿には少しだけ同情してしまう。だから、身体の位置を少し横に移動させていつ射精しても良いよう構える。
「それもまた生理現象です。お気になさらず」
「だからそう謂うっ――」
雁首をスポンジで磨いていると多量の白濁が凄まじい勢いで吹き出し、浴室の床にばら撒かれた。それも数回に分けて吐き出されて簡単には止まらず、あまりの精力に凛は唖然とした。
「っ……おまえ」
ラウルは荒い息遣いで牙を見せながら唸るが、凛は気にせず仕事を続行する。
凛は決して怖いもの知らずなどではないが、仕事に対しては常に直向きの為、命令とあれば今の所はなんでも遣って退けてきた。
神獣の世話を命じられた時は流石に逃げ出すかもしれないと思ったが、ラウルの余りの汚さに驚愕してしまい世話を焼かずにはいられなかった。
ラウルを隅々まで磨いた後は、適当にガウンを着せて凛の手で無造作に伸び切った髪を整えた。王宮専属の美容師ほどの技術はないにしても実家では兄弟達の髪を切っていたからある程度であれば切り揃えられる。
髭も全て剃り落せば恐ろしく眉目秀麗な男が出来上がった。
用意した下着とスラックスを履かせ襟付きの白シャツを着せれば、何処を歩いても恥ずかしくない美丈夫となり凛は達成感を覚える。
しかし、凛の苦悩は此処からだった。
ラウルの見た目が変わっても中身はそう変わらない。御殿の中身を一掃しようと男手を集めればラウルはそれを追い払おうとする。それだけではない。ボロボロで悪臭を放つ寝台を入れ替えようとすれば、気に入っているから捨てるなと喚く。
日常生活では、靴は履きたくないと言って窓の外に投げたり、野菜は嫌いだと言って残すし何かと手が掛かる。
だが、その度に凛はラウルに対してこう言い放つ。
「どうやら今回の神獣様は猫の獣人なのですね」
この一言さえあればラウルの癇癪は大体落ち着く。ラウルは虎の獣人の為に猫と呼ばれると面白くないらしい。
虎と猫では大きさも筋力も違うし、ましてや自分は猫のように人間に飼い慣らされたりはしないと自負している。故に猫呼ばわりされる度に自分は行儀が良くて上品で賢い種族であることを知らしめようと癇癪をやめるのだ。
だが、それは一周回って凛に飼い慣らされていると謂うことに気がついていないのだから少し哀れではある。
そんな騒がしい日常が続く中、凛は根拠強くラウルに「物を壊さない」「人を脅かさい」「座って食べる」「風呂には毎日入る」と謂うことを教え続けた。そうしていると次第にラウルは凛の言うことはそれなりに聞くようになり、凛の監視下にいる間は御殿の修繕に来た者達に危害を加えるようなことはしなくなった。
それでも悪戯好きはならないようで、凛の視線が自分から削がれると搬入したばかりの巨大彫刻の登り心地を確かめたり、猫のようにカーペットに爪を立てたりする。
その度に凛は相手が神獣であることも忘れて「こら!」と𠮟りつけ、ラウルは窓から外へと逃走する。
偶然その様子を見かけた城の者達は、ラウルが日に日に飼い猫らしくなっていく感覚を覚えるが、誰も自ら進んでラウルに近づこうとする者はいなかった。
凛がラウルの世話係になって初めての冬。凛に新たな勅命が下る。
「春に行われる建国記念日の式典でラウルを登壇させたい」
国王は続けて言った。ラウルは凛のお蔭で随分と身綺麗になって人を襲うこともなくなったから国民に神獣の姿を披露したい。神獣の姿を一目見るだけで民の心に平穏が訪れ忠義心も確固たるものになる。特別なことは何も要求はしない。ただ姿を見せれば良い。
玉座の間で国王からそう告げられた凛は十分な間を置いてから承知した。だが、正直なところ難しいのではないかと考えていた。
これまでは凛以外の人間との接触を最小限にしていたから情緒が安定していたに過ぎないと謂うのに何万人も人間が押し寄せる式典にラウルが大人しくしていられるだろうか。
とは謂え国王の命令は絶対だ。凛はどうやってラウルをその気にさせるか考えながら御殿に戻った。
「何処に行っていた?」
近道をするのに宮殿の中庭を歩いていると上からラウルが降って来た。
目の前に着地したラウルは、シャツの胸元を盛大にはだけさせたうえに裸足と言った粗悪な姿で凛はお得意のジト目でラウルを睨んだ。
それに対し少し気まずいラウルは、丸い耳をイカ型にした。
「国王陛下からのお呼び出しあったので謁見して参りました。今から御殿に戻りますが、ラウル様はお出掛けですか?まさかそのような格好で?」
「違う。お前を迎えに来ただけだ」
「……私をですか?何故です?」
珍しい行動に凛は小首を傾げるが、ラウルは「別にいいだろう」と曖昧なことを言って凛を肩に担いで足早に移動する。
最近、ラウルは凛の後ろを付いて回るようになっていることに凛も気づいてはいたが、これはどういうつもりなのだろうか。
取り合えず暴れて落とされても怖いから黙って運ばれる。御殿に到着して早々にラウルはまだ新しい寝台に凛をぽいと投げ入れてから細い腰に腕を巻き付ける。
「ラ、ラウル様???」
ラウルは答えない。代わりに喉を豪快に鳴らして凛に甘えている旨を分かりやすく伝える。それを察した凛は今が好機とばかりに国王からの命を告げる。
簡潔に「式典に出席して欲しい」と言えば、ラウルは顔を持ち上げ凛を見つめながら答える。
「褒美があるなら構わない」
その回答に凛は目を輝かせる。
ラウルの欲しいものを与えさえすれば式典に出ると言うのだ。これはその気が削がれないように暫くの間は煽ててやらなければならない。
「では、何が欲しいのかゆっくり考えてください。国王陛下はきっとなんだってくださると思います」
凛は無意識にラウルの頭を優しく撫でるとラウルは耳を触れとばかりに頭の角度を調節する。
ラウルが何を欲していて自分をどういう目でいるのかなんて少しも想像していない凛は、呑気に自分の首が飛ばずに済んだことだけに安堵する。
その夜。ラウルは自身の熱を持った男根を夢中で慰めた。
「ハッ…‥、アッ……凛、凛っ」
凛のにおいが付いた寝台のシーツに顔を押し付けながらいきり勃った男根を自身の手で扱いて射精に向かおうとする。
凛の残り香が嗅ぎ、いつもの凛の様子や浴室で扱かれた時のことを思い出しながら射精に向かう。
くそ、くそくそくそっ……。俺に無駄撃ちなんかさせやがってっ……許せない。
「凛ッ……」
愛しい女の名を呼びながらラウルは身を丸めてビクビクと痙攣しながらシーツに白濁を惜しみなく吐き出す。
本来、獣人は自慰を好まない。人間は性交渉と自慰を娯楽として捉えているのに対し、獣人は性交渉を子孫を残す為の交尾であり、自慰での射精は無駄撃ちで恥ずべき行為として捉えている。故に自慰を嫌う個体は多くラウルも例に洩れない。
しかし、凛が現れてからと謂うものラウルは常に発情状態で堪ったものではない。
凛を想うだけで芯を持っては先走りの汁を無様に垂らしてどうにもならないのだから自慰をして沈めるしかない。
欲しい……。凛が欲しい。種付けしたい。孕ませたい。欲しい、欲しい、欲しい。
金色の瞳に浮かぶ瞳孔が限界まで開き切り理性の本能が限界を告げている。
これまでは獣人としての矜持が邪魔をして人間の女に発情していた自分が許せなかったが、もう自分を騙せないほどに凛に焦がれている。
思い返せば皆が恐れ慄き去って行く中、凛だけは自分と目を合わせて触れてくれたのが嬉しかった。
これまで孤独を感じたことは一度もないが、凛がいなくなったら苦しいほどに恋しくなるに違いない。でも気持ちの伝え方が分からない。そんな時に式典への出席の話を持ち掛けられた。当然、この機を逃すまいと褒美を要求した。
まさか「お前を差し出せ」と言われるなんて夢にも思っていないあの能天気な笑顔にでさえ股間が疼いて仕方がない。
ラウルはその時が来るまで間違って凛を食ってしまわないようにこうして耐え忍ぶ。
春になり建国記念日を祝う式典が開催された。
「とてもお似合いです」
白を基調とした式典服に身を包んだラウルを凛は物陰から送り出す。
今日の式典の為に城の庭には壇上が作られ国王女王両陛下とラウル、そして王子と姫がそこに上がった。
大勢の国民が大河を成して決まった順路を進み、壇上にいる尊い者達に手を振り振り返される。
ラウルは約束通りただそこに突っ立っているだけでニコリともしなかった。
半日にも及ぶ苦行を終えたラウルは、国王から一通の封筒を奪うように受け取り凛が待つ御殿に戻る。
その頃、凛はラウルの為に用意した軽食を寝室のテーブルに並べている最中だったのだが、バルコニーから勢いよく飛び込んで来たラウルに驚いて危うく皿を落とし掛ける。
「お帰りなさいませ。窓から入って来てはいけないと何度もお伝え――!?」
まだ話しの途中にも関わらずラウルは凛を抱き上げて寝台に放り投げた。
突然のことにムッとした顔を作る凛の前にラウルは国王から預かった封筒を差し出した。
「こ、国王陛下からですか?」
凛は印章が押された封筒を急いで受け取った。
ラウルは鬱陶しそうに式典服を雑に脱ぎ始めるが、それを注意している暇もなく凛は寝台に座り直してから国王からの書状を読む。そこにはラウルが凛を妃にしたいと言っているからそうするように。と書かれており、凛の首が大きく傾いた。
「読み終わったか?」
「へっ!?」
半裸になったラウルは凛に迫り、凛は迫られた分だけ後退する。
軽い身体が寝台から落ちかける頃には、細い腰にラウルの逞しい腕が回り容易く寝台の上に寝かされた。
金色の瞳と暫し見つめ合う。そうして凛は漸くラウルを一人の男として認識した。
「冗談……ですよね?」
「何がだ?」
「わ、私を妃にしたいだなんて」
「……いや?」
大きな掌が凛の頬を包み込み美しい顔が迫る。凛は口づけの予感に咄嗟に呼吸を止めて残された猶予の中で考えた。
ラウルを拒絶することは即ち国への不敬であること。そもそもラウルが本気を出せば凛の身体なんて幾らでも好きにできるだろう。無駄に抵抗をしても怪我をするだけであることを察し為、苦肉の策として時間稼ぎを始める。
「ま、待ってください。確認しておきたいことがあります」
唇が触れ合う寸前の所で凛の手がラウルの唇を塞ぐ。ラウルは顔を顰めて耳をイカ型にしながら長い尾で寝台を何度も叩く。
「本気ですか?私は人間ですよ。それもただの平民に過ぎませんし」
「関係あるのか?別にお前が何者だって構わない。俺はお前を番に選んだ」
「い、いや、いやいや!お、落ち着いてください。きっと気の迷いです。お妃様をお迎えにならなれるなら相応の身分の方。若しくはラウル様が心から愛される方を」
「それがお前だから番にするって言ってるんだ」
唾液を含んで熱を持った舌が凛の掌を舐めた。それに驚いた凛は咄嗟にラウルの唇から手を離しその隙に唇を奪われる。
初めての口づけは案外あっけないものでラウルはすぐに唇を離した。そして暫くの間、凛の様子を見ているとみるみるうちに顔と耳が真っ赤に染まっていく。
見たことのない凛の一面に触れたラウルは、その可愛い顔を凝視する。
「み……見ないでください」
「お前、可愛いな」
「かわ……???」
ラウルは再び凛の唇に自身の唇で塞ぎ焦ったように何度も角度を変えて口づけに夢中になった。
「っ、ラ、ウルっ……んっ……ラウルさま、待ってください」
「待たない。諦めてお前を寄越せ、凛」
「――ひっ」
真っ赤な耳介にしゃぶりつきたっぷり時間を掛けて嬲りながら背中のファスナーを降ろす。
施される耳介への愛撫の快楽に凛は両手で口元を押える。
「っ、っ、っ???」
分厚い舌が耳介の輪郭を滑り、耳朶をしゃぶり、耳孔を犯そうと入り込んで来る感覚に凛は悪寒にも似た快楽を感じて戸惑う。
唾液が跳ねる音にさえ身体は敏感に反応してビクビクと震えて止まらない。
控えめに上質な胸板を押し返すが、ラウルはさらに身体を寄せて自分の存在をアピールしながら下女の制服であるワンピースを華奢な肩から外す。
耳の愛撫に翻弄されている隙に制服のワンピースは奪い取られ下着も局部から離れてほぼ全裸にされてしまった身体は、すっかり緊張して硬直してしまった。
腕の隙間から零れ出ている胸の頂きも同様に緊張しており、ラウルは引き寄せられるようにそれを咥える。
「やぁぁっ!な、な、えっ???へっ???」
胸を隠そうする邪魔な細腕を掴み上げて寝台に縫い付けたラウルは、夢中になって双峰を交互に堪能する。
口腔を窄めて乳頭を吸い上げながらざらついた舌で先端を何度も舐める。
数十秒ほど楽しんだから今度は反対の乳頭を口に含む行為を繰り返し、形の良い乳房は唾液でべったりと濡れて淫靡にてらてらと光る。
ラウルが上目遣いで凛の反応を窺うと羞恥に揺れる丸い目と視線が合い下腹部がずんと重くなった。
膨れ上がった男根を布越しに凛の太腿に擦り付けて「お前に興奮している」ことを教え込む。
凛は必死に「これはただの戯れに過ぎない」と思い込もうとするが、膨らんだ男根を前にやっと自分は本気で抱かれてしまうこと理解して急激に焦りを抱く。
「ハッ……アッ~~、わ、わたしっ……、私では、十分に務めを果たせないかとっ――」
最初からどんなに足掻こうとも結末は変わらない。それでも処女の自分ではラウルを満足させてやれないと説得に掛かろうとするが、既にじっとりと濡れた股座にラウルの太い指が伸びて蜜口を擽った。
「お前じゃなきゃ駄目なんだよ」
「やっ……まっ~~」
ぷつりと太い指先が蜜口を割り、慎重に抽送を繰り返しながら奥へと進む。
「~~い、痛い……痛いですっ」
凛は引き攣る痛みに顔を歪める。それでもラウルは躊躇うことなく指を根本まで蜜壺に納めた。
凛の痛みが少しでも紛れるようにと口づけをしながら空いている手で感度の良い耳介を揉むように愛撫してやる。
痛みと快楽に翻弄されながらも次第に蜜壺の痛みが引いていき中を優しくかき乱す指に神経を集中させてしまう。すると、好い場所があることに気づいてしまう。
「うあっ――???」
「此処が好きか?」
「アッアッアッアッ~~!や、やぁぁっ!それっ、それぇ――っ」
指の平で腹の裏側を押し上げられるとこれまで感じたことのない快楽が凛を襲った。
意思とは関係なく腰が浮き上がり爪先が丸まる。
さらにそこをスリスリと擦られたりトントンと叩かれるともう堪らない。
何かが迫り寄る感覚にただ当惑していると分厚い舌が凛の唇を割って口腔を犯す。小さな舌をいとも簡単に絡めとり、自分の陣地へと連れ込んしゃぶった。
「んっう、う、~~はっ、あ、やっ……んっ、う、あっ――~~~~~~ッ」
ついに凛の目の前が弾けて星が回った。押し寄せて来た快楽に身体はカタカタと痙攣する。どっと汗が噴き出し心臓は全力疾走した時のように激しく波打つ。喉がぎゅっと締まって苦しいのに気持ちが良い。
何これ、何これっ……!。
いまだ深い口づけをされながら初めての絶頂の余韻に目を瞑った。
蜜壺からラウルの指が抜け出たことでやっと終わったと勘違いして胸を撫で降ろす凛だったが、蜜液で濡れたラウルの指が陰核に触れたことで閉じていた目を見開いた。
「うっ!う、う、やらぁっ、やえっ――、やえ、てっ~~~~~~」
口づけはそのまま。陰核に蜜液を塗り込むように弄ばれることで生まれる強烈な快楽に驚いた凛は、本能的にラウルの腕の中から抜け出そうと暴れる。しかし、ラウルの屈強な片腕で抱き締められてしまってはどうすることもできない。
ラウルは凛の唇を開放して再度耳介や耳朶を口に含みわざと唾液の音を立たせて凛を虐めた。
「アッ~~~だ、だめっ!だめぇっ!う、う~、あっ、~~やぁぁ、ま、またっ、またきちゃっ――ら、らううっ、らうる、さまぁっ、さわらないでぇっ、だめっ、だめ、だめっだめだってばぁぁっ――」
「イけばいいだろう」
「へ?アッ――ぅあっ~~~~~~~~~ッ~~~~~~~~~ッ」
ラウルの指の関節が陰核を挟み擦り合わせるようにそれを潰す。その瞬間、凛は先程よりも深い絶頂に身を震わせた。
息も絶え絶えで電撃のような快楽は足先まで走りシーツを蹴る。
「もういいだろう?ずっと我慢してたんだ」
「~~?~~??~~???」
ラウルは凛の身体を横に向けて手早くズボンの前を寛げる。そして、どうしようもなくいきり勃った男根を取り出し凛の股座に滑り込ませた。
ダラダラと先走りを漏らす鈴口が凛の恥骨からはみ出すさまに凛は、目を白黒させてそれを凝視する。
あの日、風呂場で見た時よりも大きいような気がした。
「人を散々振り回しやがって……。どれだけ無駄撃ちさせたか分かっているのか」
「な……、なに……何を言って……?」
「股、開けよ」
耳元で唸るようにそう言ったラウルは、結局自分で凛の方脚を持ち上げ蜜口に亀頭を押し付けた。
「あ――~~~~~ッ~~~~~ッ」
無慈悲にも一息で突き破られた蜜壺は、容赦なく滾る男根を締め上げる。
「~~う、ぁ、あっ……」
「っ……凛……、凛っ……」
凛は破瓜の痛みに喘ぎ、ラウルもまた食い千切られそうな圧迫感に身震いをする。
それでもラウルはゆるゆると腰を動かして交尾を始める。
「う、あっ~~~~、っ、っ~~~~、い、いたい、いたいですっ」
凛は首に回る太い腕にしがみ付きながらハラハラと涙を溢す。
破瓜を迎えて苦しむ女の姿を哀れだと髪の先ほどにも思わないラウルは、凛の耳元で口元を吊り上げる。
無垢な畑を耕す達成感と優越感だけで果ててしまいそうだ。
「もう少し耐えろ。すぐに好くなる」
「ハッ――アッ、アッ~~~」
次第に互いの蜜の量が多くなり抽送が楽になると、ラウルは正常位に体位を変える。
浮き出る骨盤を両手で押え込んで律動を早めながら奥を仕切りに小突く。
「っ?あっ?え??ま、まって???あ、あ、あれ???おか、おかひっ――」
「奥がお気に入りか?」
「ひゃぁぁっ!やっやっやっ~~~、ぅ、あっあっ、や、やえ――、やらっ~~、アッアッアッアッ――あぁぁっ~~~」
子宮口をこじ開けてやろうと容赦なく真上から腰を叩き付けてやれば凛はよく鳴いた。
言い知れない快楽を恐れてラウルの下から抜け出そうと藻掻くが、指を絡めとられて寝台に押さえ付けられてそれで終わり。
腰を叩き付ける度に甲高い衝突音と粘土質な水音が響いて凛は嫌がった。
「やだぁ!アッ――んっ、う、う、う、ぐちゃぐちゃいうのやだぁ!」
「生理現象だ。気にするな」
「――」
かつて自分がやったはぐらしが返って来てたことに気がつき羞恥と驚きで愕然とする凛の表情にラウルは獰猛な笑みをさらに深める。凛は虐め甲斐のある顔をしてしまったのだ。
ラウルの大きな舌が薄い唇をねっとりと舐めた。次の瞬間、子宮口をこじ開けて神聖な部屋を穢す。
「~~~~~~???~~~~~~???あ、あ、れ???」
そこは駄目な場所じゃ――。
凛は本能的に犯されてはいけない場所であることを理解するが既に遅い。
処女にして子宮を犯された身体はもう二度と元には戻らない。
「……まるでマーキングだな」
凛の股座からは潮が数回に分けて飛び散り隆々としたラウルの腹に掛かる。
一瞬にして理性を失くした凛は、自分が潮を吹いていることに気づいておらず打ち上げられた魚のように必死に口呼吸を繰り返す。
「う、う、う~、ら、うう?らううさ、あ???うっうっうっうっうっ、や、あ、あかちゃ――あかちゃ、ん、の、おへや???」
「っ……そうだ。此処で孕むんだよ。俺の子を」
射精感に追い立てられたラウルは早口にそう言って必死になって腰を振る。
次第に強烈な快楽に上手く鳴くこともできなくなっていく凛の唇に食らいつきながら自分で耕した苗床に多量の子種を植え付けた。
凛が逃げ出すなんてことは既に不可能だったが、それでも逃がさないように全身を密着させて一滴残らず白濁を吐き出した。
射精を終えて凛の唇を解放すれば、凛はただラウルの名を呼び続ける。
「らうう、さっ……、らううさ、ま……」
焦点も合わず呂律も回らない凛は哀れでみっともなく心底愛らしい。
ラウルは凛を掻き抱いて再び腰を振った。
行為は丸一日続き、薄れいく意識の中で凛はついに白旗を上げた。
「もっ、もうあかちゃん、できらからっ……、でき、できたから、やえて……やえてくださ、
い」
寝台の上で四つん這いになりフラフラと逃げ出そうとする凛の股座からは、ダラダラと白濁が漏れ出し酷い有様だ。
ラウルの手が逃げ出そうとする脚首を掴んでわざと転ばせる。そして自分の方に引き寄せて再び開脚を強いる。
「やぁぁぁっ!」
すっかり広がってしまった蜜口に再び男根を根元まで押し込んでタンタンと一定の律動で交尾を再開させる。
「アッアッアッアッアッ~~、ひもちっ、ひもちのも、いらな、い!いらないのにぃっ」
ラウルは答えない。ただ獰猛な獣の目で喘ぎ泣く凛を凝視しながら種付けに夢中になっている。
それから凛は間も無く意識を失いラウルも最後に凛の中で射精を迎えて落ち着きを取り戻した。
ぐちゃぐちゃになった凛は死んだように眠っており、その姿にゴロゴロと喉を鳴らした。
「今、綺麗にしてやる」
ラウルは凛を横抱きにして寝台を降りる。
これまでは一方的に凛に世話をされていたが、これからは自分も凛を世話してやれると思うと気分が良い。
ラウルは床に落ちているシーツを器用に足で拾い上げて浴室に向かった。
あとがき
本作もお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
本当はきゅるんきゅるんな甘えん坊タイプの主人公にしようと思ったら、オラついた不潔野郎になってしまいました。
結果、楽しかったので良かったのですが、そのうちにでも きゅるんきゅるんな主人公を書きたいと思っております。
3月からは暫くはFANBOX優先での活動になりますので、宜しければフォロワーだけでもして頂けると嬉しいです。(期間限定で全体公開作品もあったりします)
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それでは、改めまして最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
次回のお話でお会い致しましょう。
銀鹿
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