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闇市

  【注意】

  ・申し訳程度のリョナ成分あり

  ・直接な表現ではないが、グロを想像させる内容あり

  ↓以下本編

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  「解放してくれ!俺は人間だ!頼む!助けて!」

  「ふっ、何を言っているんだ。ならお前のその魚の尻尾はなんだ?」

  「違うんだ!俺も分からないんだよ!気が付けばこんな姿に……」

  「そんなわけあるか!もう言い訳はいいから大人しくしろ!魚野郎が!」

  漁師の男がそう言うと夏雄の頬を殴った。

  「ぐあっ!?」

  殴られた衝撃で夏雄は悶絶した。そして今度は腹部を蹴られる。

  「げほっ……ごほぉっ……」

  漁師の男達は笑いながら吊し上げられた夏雄を痛めつけた。夏雄は涙を浮かべる。

  (なんなんだよこれ……痛いよ……誰か……)

  「おい、そいつは大事な商品だからあまり傷つけるなよ?」

  リーダー格の男が漁師達に言った。

  「分かってますって。」

  「命拾いしたな魚野郎!」

  「ちぇっ、刺身にして食おうと思ったのによぉ!」

  そう言って漁師達は去っていった。

  「うぅ……くそ……痛えよ……」

  身体中ボロボロになった夏雄の元にやってきたリーダー格の男。

  「大丈夫かい?」

  男は優しげに声をかけてきた。だが夏雄は警戒しているのか何も喋らない。

  「お前は運が悪かったなぁ……。」

  「えっ……?」

  「お前みたいなやつ過去にも何人かいたんだ。禁足地に入ってしまい、呪われてしまった人がね。」

  「禁足地って……あの洞窟のこと……?」

  「やっぱり入ったんだな?あそこは昔から呪いの祠と言われていてな。」

  リーダー格の男はたばこを取り出し火をつけた。

  「っざけんじゃねぇ!!そんなの知らねえよ!!なんで俺がこんな化け物の姿にされなきゃいけなかったんだよ!!」

  夏雄は怒りに任せて叫んだ。

  「まあ、落ち着けよ。お前が暴れようが元になんて戻れやしないさ。」

  「嘘つくんじゃねえ!今すぐ元に戻せ!」

  [uploadedimage:15228902]

  「人の話聞いてたか?無理だって言ったはずだ。むしろ俺が知りたいくらいだ。」

  「う…そ……だろ……?」

  夏雄は絶望した表情をした。それを見た男はたばこの煙を吐き出す。

  「残念だが事実だ。」

  「そんな……うそ……」

  夏雄は泣き出してしまった。その姿を見た男はため息をつく。

  「同情はするけどさ、俺達にはどうしようもないんだ。もう諦めろ。」

  「…くすん……ぐすっ……うぅっ……」

  男の言葉を聞いた夏雄は静かに泣くことしか出来なかった。

  「明日、買い手が来る予定になってるからそれまで大人しくしててくれ。」

  「……ま…待って!売られた人達はどうなったんだ!?」

  「さあな、俺はそこまで知らないよ。刺身でもされたんじゃない?」

  「いやだ……死にたく無い……助けて……」

  夏雄は恐怖で震えていた。その様子を見た男はたばこを吸っている。

  「ふーっ……。悪いが俺らにも生活があるんでな。恨むならその祠を造った奴らを恨め。」

  そう言い残し男は立ち去って行った。残された夏雄はただ呆然とすることしか出来ない。

  翌日、港の朝市で『どでかい魚』が売られた。その後、夏雄の行方を知る者は誰もいなかったという。

  END

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