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【リク作品】ゾロアークになって、ポケモン転送されちゃった!?

  「ほらほら、こちょこちょ〜!」

  「ゾロ、ゾロぉ〜!」

  女性がゾロアークの体をくすぐりながら、ケラケラと笑っています。

  「んもう、あなたっていつ会っても人懐っこいんだから。可愛いわね!」

  「ゾロぉ!」

  とあるお宅。

  ポケモンと戯れつつも、どこか寂しそうに女性がため息をつきました。

  「あーあ、タケル、早く帰ってこないかなー」

  部屋の中には彼女の物だけではなく、男性用の物もいくつかあり。

  「ゾロ、ゾロ」

  そんな女性の気持ちを察知したのか、ゾロアークが服を引っ張って声をかけます。

  「うふふ、大丈夫大丈夫! あと三ヶ月我慢すれば、タケルも出張から帰ってくるものね。仕事なんだから、頑張ってもらわなきゃ!」

  そう、この女性……クミさんは、タケルさんと同棲中。

  なのですが、間の悪いことに……彼氏は四ヶ月、イッシュ地方へ長期出張に。

  当然、その間は離れ離れ。お互いに寂しいのを堪えてはいるのですが、やはり辛いものは辛いのです。

  「ゾロアークはいいわよねー、ポケモン通信ですぐ移動できるんだもの」

  「ゾロぉ?」

  そっと頭を撫でつつ、鼻を近づけ。

  どこか、おやトレーナーであるタケルさんの匂いがするような、しないような。

  「私もゾロアークみたいに、ポケモン通信でタケルのところに行きたいなー!」

  思わずポロリ、と漏れた本音。

  「ゾー、ロッ!」

  それを聞いたゾロアークは、尖った耳をぴくっと動かし。

  そして、いたずらっ子のような笑みを浮かべながら……チョン、とクミさんのお鼻をつっついたのです。

  と、その瞬間!

  「じゃーん、私がクミに、イリュージョーン!」

  ぽん、とゾロアークの姿はクミさんに早替わり!

  「ぞ、ゾロぉ!? ゾロ!? ゾロ、ゾロ!?」

  びっくりしたクミさんが叫ぼうとするのですが……

  あら不思議、なぜかゾロアークのような鳴き声しか出てきません!

  「うふふ、ダメダメ! 私がクミになったんだから、クミが代わりに私、ゾロアークになっちゃったのよ!」

  手鏡を取り、クミさんに向けて。

  「ゾロ、ゾロぉ!? ゾロ、ゾーロ!」

  鏡の中に映る自分がどう見てもゾロアークであることに驚き、混乱し。

  なんでこんな事をするのか、と言わんばかりに猛抗議。

  「あーあー、わかんないわかんない! 私、人間だからゾロアークの言葉はわかんないもーん!」

  ニヤニヤと、クミさんの姿なのにゾロアークのような笑み。

  彼女の姿のゾロアークは、モンスターボールを手に取り……

  「じゃあ、一週間私の代わりにあっちに行ってらっしゃい!」

  「ゾロ?」

  何を言われているのか、今一つ理解できないクミさん。

  目の前の自分がボールを操作した瞬間、気を失ってしまい……

  「おーい、ゾロアーク?」

  「ぞ、ゾロ!?」

  気がつくと、目の前にいたのはなんと愛しのタケルさん!

  「あ、起きた起きた。大丈夫か?」

  「ゾロ、ゾロぉお!?」

  驚いて飛び上がり、キョロキョロするとそこは見たことのない部屋でした。

  「おいおい、どうした? クミに無理やり転送されたのか?」

  「ぞ、ゾロ……」

  半分正解、半分間違い。

  無理やり、は正しくてクミさんの方が転送されてしまっているため後半は間違いで。

  「よしよし、まあそんなしょぼくれるなって」

  タケルさんの手が、ゾロアーク、クミさんの頭を優しく撫でます。

  「ゾォロォ〜……」

  一ヶ月ぶりの彼氏の温もり。

  思わず蕩けそうな顔でデレデレしてしまい。

  「おいおい、今日は甘えん坊さんだなぁ」

  「ゾロ、ゾーロ!」

  思わず抱きつくと、胸いっぱいに彼氏の匂いが入ってきます。

  もう、それが嬉しくて嬉しくて。

  「ははは、よしよし!」

  タケルさんの手が胴体にまわり、触れて。

  「ぞ、ゾロぉ!?」

  直に触れられ、クミさんはびっくり!

  「わ、ど、どうした!?」

  「ぞ、ゾロ、ゾロ、ゾロぉ!」

  当然と言えば当然なのですが、今のクミさんはゾロアークなのですっぽんぽん!

  何も着ていないことに今更気がつき、急に恥ずかしくなって。

  「なんだなんだ、クミに教わったのかそのポーズ?」

  女性のように恥じらい、胸を隠そうとしているゾロアークを見てタケルさんは大笑い。

  「ははは、ゾロアークはポケモンなんだから! そんな人間みたいな事、しなくたっていいんだぞ」

  「ぞ、ゾロ、ロォ〜……」

  自分だと気づいてもらえないのはちょっとアレですが、それでも一緒にいられるのは嬉しくて。

  自分は今ゾロアークなんだ、と言い聞かせつつクミさんは大好きな彼氏に飛びつくのでした。

  「よしよし、ゾロアークは可愛いなぁ!」

  一週間。

  人間としてタケルさんと会話できるなら早いのですが……

  いかんせん、今のクミさんはゾロアーク。

  そういう事はできないですし、スマホなどもあちらに置いてきている状態。

  当然、タケルさんがお仕事に行っている間は何もすることがなく。

  「ゾロ、ぞーろ!」

  となると、やる事は一つ!

  三角巾を頭に巻いて、お掃除開始!

  いつも一緒に暮らしているのに、全く知らない部屋。

  出張中の彼氏の部屋を勝手に掃除するという、どこかワクワクする遊び。

  もしかしたら、浮気の証拠とかあるかもしれない、怖いなぁ……

  そう思いながらも、鼻歌混じりに作業は進んでいきます。

  やっぱり普段、クミさんにしてもらっているのもあるのかどこか汚れているこのお部屋。

  彼女は一生懸命気合を入れて、あちこちをピカピカにして。

  「ゾロ〜」

  でも、時間が余ってしまいます。

  出かける時に、帰ってくる時間を言っていたような。

  時計を見て、そこから逆算して。

  クミさんは冷蔵庫を覗き、何があるかを確認すると今度は料理を始めました。

  「ぞ、ゾロぉ」

  というものの、ゾロアークの手では包丁がうまく持てません!

  「ぞ、ロぉ!」

  代わりに、鋭い爪を高速で振り抜くと……

  スパッと、勢いよく切れていく野菜!

  「ゾロ、ゾロ!」

  ポケモンって強いんだぁ、と感心をしつつクミさんは作業を続けていきます。

  「ただいまー」

  「ゾ〜ロ〜」

  「ん、あれ!? ゾロアーク、いつの間に料理なんて覚えたのか!?」

  当然、タケルさんはびっくり仰天。

  今日も冷凍食品で済ませようかと思っていたら、手料理が用意されていたのですから!

  それも、ポケモンの手料理。

  いくら自分の手持ちとはいえ、いきなり料理を作られると驚かざるを得ません。

  「ゾロっ」

  あ、やべ、とクミさんは舌を出し。

  「もしかして、クミの所で教わってきたのか?」

  「ぞ、ゾ〜ロゾロ、ゾロぉ〜」

  適当に笑って誤魔化す作戦。

  「そっかぁ、ゾロアークってすごいんだな……」

  大成功!

  タケルさんはおっかなびっくりで、クミさんの手料理を口に運びます。

  「あっ、うん、美味しいぞゾロアーク! すごいなぁ!」

  これにはクミさんも大満足。

  自分もニコニコしながら、食事を始めます。

  「あれ、ゾロアークも食べるのか? ははは、まるでもう人間だなぁ、クミに怒られちゃうな」

  美味しいのか、ほころんだ顔でタケルさんが声をかけ。

  「ゾロぉ?」

  「だって、そうだろ? クミも寂しくて待ってくれているのに、なんかゾロアークが俺の奥さんみたいな事してくれてたら、絶対クミ、ヤキモチ妬いちゃうもんな。今度、クミにお礼しないとな」

  「ゾ、ゾロ、ロぉ!」

  私は目の前にいるわよ、と伝えたいのですが……

  伝えたとしても、今度は自分がポケモンの姿で彼氏の前にいる事実が迫ってきます。

  それはそれで恥ずかしい!

  クミさんは適当に鳴きつつ、食事を続け。

  「でも、ゾロアークって料理の才能あるんだな。この味付け、クミそっくりだぞ。あ、実はクミだったり!」

  ドキッ!

  思わずビクッとなってしまうのですが、幸いにもタケルさんは気づかなかった様子。

  二人は仲良く、食事を続け。

  そんなこんなでゾロアークの姿のまま、クミさんはタケルさんと一緒に過ごします。

  そうとは知らず、タケルさんはゾロアークを抱きしめてあげたり、お風呂に入れてあげたり、一緒にお出かけしたり。

  気が早いとはいえ、お土産の相談をされたりしてクミさんはそわそわ。

  時々、タケルさんが不思議そうに見てくるのですが……少しずつ、ゾロアークのように振る舞うのも慣れてきて。

  そしてとうとう、一週間。

  「あ、クミからメール来てる。ああ、はいはい。おーい、ゾロアーク」

  「ゾロ?」

  「クミがお前の様子を見たいから、ちょっとよこしてくれって。悪いけど、また転送されてくれるか?」

  ちょっと名残惜しいですが、自分は人間である以上しょうがありません。

  それに、ゾロアークの方がずっとひとりぼっちなのも可哀想な話です。

  わがままを言いたいのをグッと堪え……クミさんは、一鳴きして了解し。

  タケルさんがボールを操作したその瞬間、またもや気が遠くなり。

  「はーい、おかえり。楽しかった?」

  「ゾロ、ゾロぉ!」

  「あはは、よかったよかった! ねぇねぇ、今度は私がまた戻りたいんだけど、いいかしら!」

  「ゾロっ」

  一週間ぶりに再開した自分は、意外と生き生きとしていて。

  「えーっと、そうねぇ。また、こうやってタケルの所に行きたい?」

  「ゾロ、ゾーロ!」

  笑顔で両手をあげ、やりたいアピール。

  「うふふ、分かった分かった! じゃあ、一週間は自分として、頑張ってね!」

  そう言いながら、目の前のクミさんが指パッチンをしたその瞬間。

  「ゾ〜ロォ!」

  「ゾロ……じゃなかった、戻って、るわね、あー、でもやっぱり、喋れるって、便利だわぁ」

  「ゾロ、ゾーロ!」

  「あ、そうだわ。ゾロアーク、ごめんね。私、あっちでタケルに料理作ってたの。ゾロアーク、真似できる?」

  「ゾロ、ゾロっ!」

  任せろ、と言わんばかりに胸に手を当てるゾロアーク。

  「ごめんねー、お願いするわ!」

  頭を撫でてやりつつ、転送準備。

  ゾロアークは笑顔で手を振りながら、おやトレーナーであるタケルの元に帰っていくのでした。

  久々の我が家、久々のひとりぼっち。

  でも、もうそんなに寂しくはありません。

  だって、ゾロアークのおかげで……一週間したら、また会いに行けるのですから!

  「あ、そうだ。ゾロアーク、私の部屋散らかしていないかしら?」

  クミさんは自分の日常に戻るため、いそいそと家事を始めるのでした。

  それからというもの、一週間ごとにクミさんとゾロアークは姿を交換。

  タケルさんに会えるのはやっぱり嬉しくて、ついつい甘えちゃって。

  ところが、クミさんが三回目にあちらに行った時の事でした。

  きっかけは、ふとしたこと。

  食事が終わり、ゾロアークの姿のクミさんがお皿を洗っていて。

  お腹いっぱいのタケルさんは、椅子でゆっくりしながらスマホをいじっていました。

  「なぁなぁ、クミ」

  狙ったわけでもなく、本当に、ぼんやりして発した言葉。

  いないはずの彼女の名前を自然に口にしてしまい。

  「ゾーロぉ?」

  本当は返事をしたらいけないのに……クミさんも、普通に返してしまいます。

  「ん、あれ、今、俺、クミって言っちゃった」

  「ゾロっ」

  クミさんもいけない、と言った顔。

  もろにそんな顔をしてしまったものですから、タケルさんもそれを見てしまい……

  「……え、ちょっと待ってくれよ。もしかして、本当にクミだったりするのか?」

  「ゾ、ゾロ、ぉ〜……」

  どうしたものか、目を逸らしつつ。

  とはいえ、そんなことをした時点で認めてしまったようなものです。

  「なんか前から気になってたんだけど、ゾロアークをクミの所に送るたびに、味付けとか変わってたんだよな……え、クミ、なんだよな?」

  動かぬ証拠。

  そう、ゾロアークも頑張って料理をしてくれていたようなのですが……やはり、味は違ったようで。

  今回で三回目、疑念としてはだいぶ高まっていたようです。

  「え、え、待ってくれ、ちょっとクミに確認してみるから……あ、クミはこっちか。ん!? じゃあ、今俺がメール送ってるの、ゾロアークなのか!?」

  もう一つの事実に気づき、タケルさんは二度びっくり。

  「な、なんか、やたらと絵文字使ってくる時が増えたなって思ったんだけど……ああ、ゾロアークなのか、この時。ええっと……『もしかして、ゾロアークか?』と」

  送信音。

  着信音。

  「『バレちゃった〜』じゃないんだよ、えっ、えっ、いつから!?」

  「ぞ〜ろぉ……」

  完璧にバレてしまい、どうしたものかともじもじしてしまい。

  「えぇ〜……そっかぁ、なるほどなぁ……」

  タケルさんが頭を抱えているのを見ながら、手早く家事を済ませてしまい。

  さあ、どうしたものか。

  クミさんが困っていると、タケルさんが思い切ったような表情で椅子から立ち上がり。

  「ま、いっか。今更ああだこうだって言っても仕方ないし……でも、アレだぞクミ!」

  クミさんの顔を覗き込みながら、タケルさんが声をかけます。

  「今はゾロアークの姿なんだから、ゾロアークとして扱っちゃうからな〜?」

  「ぞ、ゾロぉ?」

  「あ〜、ゾロアークは可愛いな、よしよし、ゾロアーク!」

  ぎゅっと抱きしめられ、恥ずかしいやら、嬉しいやら。

  「ゾロアーク、どうした? 顔が赤いぞ?」

  タケルさんが仕返しと言わんばかりに、顔をくすぐってきます。

  「ゾロ、ゾォ〜ロぉ!」

  そのおかげで、どこか振り切れたクミさん。

  彼女もゾロアークのように、無邪気に抱きつき返し。

  バレてしまったのは仕方ないので、もうこれはこれでありだと思うしかありません。

  この姿の時はもう、それでいいや。

  クミさんがそう思った、その時でした。

  「そういえばゾロアーク、ここ撫でられるのが好きだよな」

  タケルさんの手がぬっと伸びた先は、なんと股間。

  「ゾロっ、おォオオ!?」

  優しく愛撫され、出したことのないような声が漏れ。

  「あはは、ゾロアーク、気持ちいいか?」

  さす、さすと丁寧に撫でられて。

  「ゾロ、ぉお、ぉおお……♡」

  ポケモンの姿のせいか、そういう事をされてしまうと……あっという間に、体に火がついてしまいます。

  「ほら、ほら」

  タケルさんもどこかドキドキした表情で、ゾロアークの股間を責めていきます。

  「ゾロぉ、ゾロぉ、ゾロぉ……」

  心が、体が蕩けてしまいそう。

  私、今、ポケモンなのに。

  我慢できない思いが膨れ上がり、思わず尖った口で彼氏にキスをしてしまい——

  「だ、大丈夫か、クミ?」

  「ゾロ、ゾロぉ♡」

  ベッドの上で、ゾロアークの体が横たわっていて。

  大きく開いた股に、タケルさんの逸物が触れています。

  「いつものクミじゃないから、だ、大丈夫かな」

  「ぞ〜ろぉ♡」

  愛撫しておきながら、本番で少し戸惑ってしまうタケルさん。

  無理もありません、中身が彼女だと分かっていたもその姿はポケモン。

  ポケモンとエッチをする、というのはやはり気になってしまうのでしょう。

  「ゾロぉ、ゾロぉ♡」

  それでも、もう、ポケモンの性欲に心を支配されたクミさんは止められません。

  早くしろ、と言わんばかりにギンギンのそれを撫でておねだりをして。

  「よ、よし、いくぞ、おっ……」

  「ゾ、ロォオオン♡」

  少しずつ入ってくる、愛しの彼氏。

  その温もりに、クミさんは鳴き声をあげ。

  ゆっくり、ゆっくり二人はつながっていきます。

  「あっ、あっ、クミ、いい、いいぞ、あぁっ……♡」

  タケルさんも久々だったのでしょう、大きな声で甘い声を出し。

  「ゾロっ、ろっ、ゾロォオオオン♡♡♡」

  いつもと違う肉体で、いつもと違う感覚で。

  姿の関係性も違う中で、二人は肉体の繋がりを味わっていきます。

  トレーナーとポケモン、彼氏と彼女。

  似ているようで、違うようで。

  「ゾロ、ゾロぉ、ゾロぉ、ゾロぉ♡」

  「あっ、いい、いいぞ、クミ、あ、あ、もう、出る、出る、出るっ、ぞ、ウッ!」

  「ゾッ、ロォオオオオ〜〜〜〜〜ン♡♡♡」

  中に注がれ、肉体が悦び、それが脳に、魂に直に伝わり。

  ゾロアークの姿で、ゾロアークの姿なのに、彼氏との交尾ができたことに、クミさんは心の底から絶頂してしまうのでした。

  「あ、ゾロアーク。目が覚めた?」

  それから、また数週間。

  バレてもなお、交代する関係を続けているクミさんとゾロアーク。

  今回は、またクミさんがゾロアークに変身してしまう番。

  いつものようにタケルさんが送ってきたゾロアークをボールから出し、声をかけ。

  「ぞ、ゾロ、ゾロぉ……」

  「あら、どうしたの? 体調、悪い?」

  ところが、なんだか調子が良くなさそう。

  部屋を不安そうにキョロキョロと見回し、クミさんの視線をどこか気にしていて。

  おでこに手を伸ばすと、咄嗟に手でガードしてきて。

  「ん、どうしたの本当に? 今回は、交代するの嫌?」

  「ぞ、ゾーロォ、ゾロぉ、ゾロゾーロぉ……」

  「ご、ごめん、結構ゾロアークやってるけど聞き取れないんだってば」

  「ぞ、ゾロぉ」

  コミュニケーションが取れないまま、困ってしまうクミさん。

  と、その時。向こうにいるタケルさんからメールが届きます。

  『イェーイ、ゾロアークでーす!』

  その文面を見て、ちょっと首を傾げ。

  が、ものの数秒で……クミさんは理解してしまったのです!

  「えっ、タケルなの!?」

  「ぞ、ぞろ……」

  恥ずかしそうに俯きながらも、コクっと頷いて。

  なんと、今回は……ゾロアークがタケルさんと姿を交換して、タケルさんを送ってきてしまったのです!

  「あ、そ、そうなんだぁ、へぇ……」

  「ゾロ、ゾ〜ロ〜……」

  ゾロアークのような動きをしているものの、まるで素人の着ぐるみのような角張った動き。

  もしかしたら自分もそうだったのかなと思うと、薬と笑ってしまいます。

  「ゾロアーク、可愛いわねぇ〜!」

  クミさんは少しゾロアークのような笑みを浮かべながら、ゾロアークの姿のタケルさんを抱き寄せます。

  「ぞ、ゾロっ」

  「よしよし、いい子いい子!」

  「ぞ、ロォ……」

  ポケモン扱いされて、タケルさんは火がついたように顔が真っ赤になってしまい。

  「うふふ、かーわいい!」

  ゾロアークの姿の時はゾロアークとして扱われるルールをしっかりとタケルさんにも適用し、頭を撫でてやり。

  『あ、一週間そのゾロアークは預かっててください。俺がゾロアークなんだけどね、イヒヒ!』

  追加できたメールを表示したまま、目の前のゾロアークに見せてやり。

  「と言うわけでゾロアークちゃん、今週は私と一緒にいましょうね!」

  「ゾ、ゾロ、ゾロぉ、ゾロぉ!?」

  もしかすると、タケルさんはすぐに帰るつもりだったのでしょうか?

  自分の体を、顔を触り、頭を抱えるようにワタワタし。

  「だーいじょうぶ、私も仕事のトラブルとか起こされたことないから! あ、ゾロアークには関係のない話だったわね」

  「ゾ、ろ、ロォ……」

  「ほらほら、いらっしゃい! タケルのベッドだけど、特別にゾロアークが使ってもいいのよ?」

  ゾロアークを抱き寄せながら、クミさんはいつもとは反対の立場でウキウキして。

  例外なく、とことんタケルさんをゾロアークとして扱っていき……

  その日のうちに、彼氏の方もポケモンとしての自分に慣れてしまうのでした。

  そして、その夜。

  「ほらほら、ゾロアークはここ触られると、気持ちいいのよね?」

  「ゾロっ、おっ、おっ、おぉおおおっ♡」

  クミさんがゾロアークの股間にある竿を、優しくしごいてあげています。

  そう、タケルさんは男なので、オスのゾロアーク。

  あれ、ゾロアーク本人の性別ってどっちだったっけ? と首を傾げますが、今はそれどころではありません。

  オスの欲求を刺激され、今にも飛びかかりそうなタケルゾロアークさん。

  「まだダメよ、一回手コキしてあげてから!」

  はぁ、はぁと荒い息を吐きつつも……早く出ろ、と念じているかのような表情をしています。

  それがなんだか愛らしくて、可愛らしくって。

  「うふふ、かーわいい!」

  歯を剥き出しにしている顔に、キスをしてあげて。

  するとますますタケルさんは自らの肉体の本能にそそのかされ、興奮をしていき。

  ゾロアークが化けたタケルと、エッチしてみたいかも……

  そんないけない妄想が、チラリと脳をよぎります。

  でも、多分、タケルさんも似たような事を考えていそうです。

  それは出張が終わって、ゾロアークもタケルさんもちゃんと帰ってきてから。

  「ゾロっ、ぉおおおおおん♡♡♡」

  遠吠えと共に、ゾロアークが激しく射精して。

  「うふふ、よく頑張りました! じゃあ、本番、しちゃおっか♡」

  すでに全裸だったクミさんは、優しくタケルさんを迎え入れる用意を始め。

  もう、もう、我慢の限界だったタケルさんは……我を忘れ、ケダモノのように飛びかかり、むしゃぶりつき。

  「あっ、激しいタケルも、好き、好き、ゾロアーク、好きよぉ♡」

  「ウォン、ウォン、ウォオオオオオン♡♡♡」

  荒々しくもラブラブな夜は、今始まったばかりなのでした。

  おしまい

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