悪の肥満組織・メタボリックシンドロームで怪人化!?
「瑠奈ちゃんすご〜い!またタイム縮まってる〜!」
「これなら再来週の県大会も楽勝そうね。」
荒げた呼吸を整えながら汗を拭って一息吐いてると、友人二人が嬉しそうに話しかけてきた。
私の名前は『月宮 瑠奈(つきみや るな)』。陸上部に所属する高校2年生だ。
自分で言うのもなんだけど、うちの部活のエース的存在。少なくともこの学校の女子の中では1番足が速いと思ってるし、なんなら大抵の男子にだって勝てる自信はある。
けれど…
「ううん、まだまだタイムを縮めないと。県大会はそんなに甘くないよ。」
私はため息を吐いて二人に答えた。
地区予選ではなんとか優勝できたものの、2位だった子との差はほんの僅かなもの。下手したら、私が負けていたかもしれないのだ。
それに県大会ではかなりの実力者がいると聞くし、レベルもきっと非常に高いものなのだろう。
それなのに私は地区大会ですらギリギリだったのだから、正直かなり不安だ。
夢の全国大会どころか、関東大会出場すら遠いもののように感じる…。
「あ、甘いといえばさ〜。最近スイーツバイキングのお店ができたんだって〜。」
そんなことを思っていると、友人の一人が唐突に気の抜けたような声で話しかけてきた。
「ああ、そういえば通学路の電柱にポスター貼ってあったわね。放課後一緒に行かない?」
もう一人も興味深そうにその話に乗る。
私も一瞬頭の中を甘い誘惑が過ぎったが…それを必死に振り払うように首を振った。
「ダメダメ!今私お金無いし、それにタイムの為に甘いもの控えなきゃいけないし…。」
そう言いながら、自身のお腹にちらりと目をやる。
またもや自分で言うのもなんだが、なかなか良い感じのスリム具合に筋肉の付き具合だ。
それもそのはず、食事などには気をつけて走るのに相応しいボディを常に維持しているからだ。
それなのにスイーツバイキングだなんて…。心惹かれる気持ちでいっぱいだが、少なくとも大会が近づいている今は我慢しなければならない。
正直なところ、新品のシューズを買ってお金が無いというのも理由の一つだが。
「わー真面目〜。それならしょうがないね〜。」
「まあ大会の前だし仕方ないか…って、ん?あれは…」
そう私達が諦めようとしていた時、友人の一人がこちらに近づいてくるある人物に気がつく。
茶色がかった綺麗な長髪におっとりとした雰囲気、眼鏡の向こうに見える大人しそうな目…。
「みなさん、スイーツバイキングに興味がおありですか?」
「せっ、生徒会長!?」
一個上の三年生である、生徒会長が私達に話しかけてきた。
真面目だが穏やかで心優しく、ちょっとおっちょこちょいなところもあるけどいつも私達生徒を気にかけてくれる良い人だ。
しかしなんというか…かなり太ましくなったような気がする。
つい一週間前見かけた時はもっとスマートだったはずだが、腕や脚はぶよんと肉付き大根のような太さになっている。
それに腹もだらしなく出ているのが服越しにでも分かり、今にも制服のワイシャツが破れてしまいそうだ。
おまけに前はふわっ💕とした良い香りがしたはずだが、その香りに汗臭さや何故か動物っぽい臭いが入り混じり、何とも言えない香ばしいフレーバーを漂わせている。
あまりの変わりように、私達も一瞬誰だか分からないほどだった。
「えっと、興味はあるんですけど…なにぶんお金が…。」
「だったら私が奢ります。月宮さんの地区大会優勝と、県大会出場を兼ねてお祝いです!もちろんお二人もご一緒に♪」
「えっ!?わ、悪いですよ!それに私、大会前だからあまりカロリーを摂るわけには…。」
「そこもご安心を!このお店、カロリーにはかなり気を遣っているらしいので♪」
そう言って会長がパッ!と見せてきたビラには、様々な美味しそうなスイーツが載っていた。
ドーナツにエクレア、ケーキに巨大なチョコフォンデュまで…。
それを見ると、私はごくんと唾を飲み込んだ。
「い、いいんじゃない?ほら、会長奢ってくれるらしいし、カロリーにも気を遣ってるってさ。」
「せっかくの会長のご厚意なんだし〜、無駄にしちゃ駄目じゃな〜い?」
友人二人もすっかりとビラに見惚れてしまったようで、行く気満々だ。
私自身、もうこの誘惑に耐えられそうもない!
「えっと…それじゃあお願いします…。」
「はいっ!では、みんなで行きましょうか♪」
たった一日、一回だけなら良いだろう。
たっぷり食べた分は、明日以降の練習できっちり消化すればいい。
そう自分に言い聞かせて、私は会長の後をついていった。
[newpage]
「はい、到着ですっ!」
「『スイーツバイキング ハイカロリー』…?」
「カロリーに気を遣ってるという割に、なんだかカロリー高そうな名前ね…。」
「なんというか会長のその体型…ここの店のせいなんじゃないの〜?」
「ちっ、違いますっ‼︎これはその…こんな体型になっちゃったので、ダイエットのためここに通い始めたというか…。」
いくらカロリーに気を遣っているスイーツばかりとはいえ、ダイエットのためにスイーツバイキングに行くなんてかなり無理がある気がする。
まあいいか。たった一日でこうなる訳じゃないし、今日だけ楽しむ分には大丈夫だろう。
「いらっしゃいませー!」
甘い香りが漂う店内に入ると、これまたぽっちゃりとした店員さんが出迎えてくれる。
その身体付きは会長以上に太ましく、店の制服がパツパツだ。
しかしこの店員、どこかで見たような気もする。
さっぱりとした赤茶のボーイッシュヘア…まさか…!
「あ!瑠奈じゃん!久しぶり〜‼︎」
向こうの方が先に気がついたからか、元気よく声をかけてきた。
「えっと、確か彼女…。」
「あ!この間の地区予選で2位だった子だ〜。」
「ちょっとー!ボクが瑠奈に負けたこと掘り返さないでよ!ま、流石はボクの親友って感じの良い走りだったけどさ♪」
そう。彼女はこの間の地区予選で、私に次いで準優勝だった子だ。
しかも彼女とは中学時代からのライバル兼親友で、こうして別々の高校になってしまった今でも競い合っている仲なのだ。
でも…彼女もこんな太い体型では無かったはずだ。
小柄だったけど私以上に引き締まった筋肉が自慢だった彼女の身体は、今や全身がだらしなく肉づいている。
会長の時点で疑問に感じてはいたけど、地区でもトップクラスの実力を誇る現役陸上選手の彼女がこんな体型になってしまうなんて…どう考えてもおかしい!
疑念が頭の中をぐるぐると渦巻いていた…その時だった。
「ま、そんなわけで瑠奈を連れてきてくれてありがとね。戦闘員0290号。」
「ははっ!」
彼女の口から出た言葉に耳を疑った。
『連れてきた』…?それに、今会長のことを変な番号で読んでた…?
その言葉に当の会長は何の疑問も抱くことなく、あたかも主人を前にした家来の如くその場に跪いている。
バイキングの店内で繰り広げられたこの光景は、にわかには信じ難い異様なものだった。
しかも、他の従業員や客はその光景に見向きもせず、ただ平然と接客したりスイーツを口に運んだりしている様がより奇妙さを強調させた。
「え…連れてきたってどういうこと…?」
「それに戦闘員って…君達いったい…。」
友人二人もこの光景に動揺している。
そんな私達の方を見て会長は突如立ち上がり…
バッ!!!
勢いよく着ていた制服を脱ぎ捨てた。
その下からは…なんと首の下から足元までぽっちゃりとした全身を覆う、ピッチリとした黒い全身タイツが姿を見せた!
その姿に唖然としていると会長はゴソゴソと鞄から黒い何かを取り出し顔に被って…
「プギーッ!!!」[uploadedimage:13898773]
ビシッ!とその場で敬礼した。
その姿はまるで特撮モノで見るような悪の組織の戦闘員によく似ており、豚をモチーフとしたマスクからはだらしなく涎を出した口元だけが覗いている。
そのぴっちりした全身タイツは彼女の肉肉しいボディをクッキリと浮かび上がらせ、お尻の上からは豚の尻尾がくるんっ♪と生えている。
私には今目の前にいる情けなく無様なでっぷり女戦闘員が、あの優しい生徒会長だったなんて到底思えなかった。
「え!?か、会長っ!?」
「何そのカッコ…会長ってそんなキャラだったっけ〜…?」
「驚くのはまだ早いよー?さあ、ボクの正体も見せてあげるねっ💕」
そう言うと彼女はバイキングに並んでいたスイーツから、たっぷりとチョコレートのかかったドーナツを取り出して口に放り込んだ。
すると彼女の身体は更にぶくぶくっ💕と太りだし、あまりにも大きくなった肉は着ていた服をビリビリッ!と引きちぎっていく。
その肌には黄色い毛が徐々に生え出し、耳は獣のように変形しながら頭頂部に移動し、お尻の上からは尻尾がぴょこっ♪と生え出す。
こうして私達が呆気に取られる中変化は終わり…
「ナオーン!怪人チーターメタボ!!」
勢いよく叫んで、チーターメタボと名乗った彼女は腹の贅肉をたぷんっ💕と揺らした。
「え…か、怪人!?どうなってるの!?」
「二人ともどうしてこんな姿に!?」
「と、とにかく逃げ…」
「逃がさないよっ♪」
そう言うと怪人と化した彼女はバッ!と腕を上げて頭の後ろで組み、腋を見せつけながら腰をくねくねとセクシーにくねらせる。
彼女からむわっ…💕と獣臭と汗臭さがまじったような甘い体臭が放たれ、私達の鼻をツンと突き抜ける。
すると…
「ふわあぁぁぁ…💕あ、あれ…?」
「なんだか…身体が…動かない…」
「頭もボーっとして…何も考えられないよ〜…」
私達の目はトロンとし始め、思考にモヤがかかったのように霞んでいく。
「ナオーン💕どお?ボクの催眠体臭はっ💕濃厚な雌フェロモン嗅がされて、頭ボーっとしちゃった?」
三人はあまりにも強い雌の臭いにビクビクと痙攣しながらへたり込んでいると、店にいた客や従業員も服を脱ぎ捨て
「「「プギーーーッ!!!」」」
生徒会長が変貌してしまったものと全く同じ、豚のような戦闘員へと姿を変えた。
生徒会長だった戦闘員も、フゴフゴと鼻を怪人の腋に擦り付けて興奮しながら彼女の臭いを間近で堪能している。
そんな時、店の奥からコツン、コツンと靴音が響き…
「ようこそ、可愛いレディ達。我が組織『メタボリックシンドローム』のアジトへ。」
他の怪人や戦闘員達とは全く違う、ほっそりとしたスリムな人影が現れた。
その風貌は…人間ではなく白い竜人といった感じであり、どこか紳士的で気品漂う、しかしながら何か変態的な嗜好を秘めてそうな…そんな雰囲気が漂っていた。
「だ、誰!?」
「申し遅れたね。僕は『スリム』。この組織の首領を務めさせてもらってるよ。」
『スリム』と名乗ったその竜人は、声を荒げる私の友人に対して紳士的に、馬鹿丁寧にお辞儀をしてそう答えた。
「『組織』…?フィクションであるような悪の組織かなんかのつもり?」
「『今の』君達からすればそう思われても仕方ないね。それじゃあ、我々『メタボリックシンドローム』がどういった組織なのか教えようか。戦闘員0290号。」
「プギーッ💕」
そう言うと彼は生徒会長だった戦闘員に手招きをして呼びつけ、その頭を愛おしそうに撫でた。
「優秀な素体となる三人をここまで呼び出してくれるとは、戦闘員にしておくには勿体ないほど大変素晴らしい働きをしてくれたね。よって君を『怪人』へ昇格させよう。」
そう言ってスリムが太い尻尾をにょろん!と伸ばすと、それを戦闘員の口に突っ込んだ。
「プゴッ!?」
「君にはこの『クリーム』が良いかな。さあ、腹が満たされるまで味わうといい。」
私達が動けずにいる中、スリムは会長だったモノの口に尻尾からクリームとやらを流し込んでいく。
その度に元々肉厚だった彼女の身体は更にブクブク太り始め、ピッチリしていた戦闘員服を肉で突き破っていく。
更にそれだけではなく身体は茶色い羽毛で覆われていき、脚はビキビキッ!と変形しながら鳥足へと変化していき、腕は羽毛が他の部位に増して増殖し、大きな翼となってバサッ!と羽ばたく。
大きなお尻の上からは尾羽も生え、顔も変形していき、口元は硬い嘴となって…。
「どうかな?晴れて怪人となった気分は。」
スリムが会長だったモノに優しく囁く。
すると彼女は嘴をニヤリと歪ませて…
「ホホーッ!最高の気分です、マスター💕」
バサッ!と巨大な翼を広げ、ムッチリと肉づいたフクロウのような怪人は叫んだ。
「それでは君はこれよりコードネーム『オウルメタボ』と命名しよう。僕に忠誠を誓い、更なる贅肉の増進に励むといい。」
「『オウルメタボ』…💕なんて素晴らしいお名前にこの姿💕ありがとうございます、マスター!より一層の忠誠を貴方様に誓います!!!」
「では僕が彼女達を改造している間、君はチーターメタボに『ご褒美』をあげるんだ。彼女も臭いで彼女達を麻痺してくれたし、君と絡むことで更に濃厚な臭いを出してくれると思うしね。」
「ホホーッ!マスターのご命令のままに!さあチーターメタボ、私と共に濃密なお腹合わせと参りましょう💕」
「ナオンッ💕いいよぉ、オウルメタボっ💕ボクとたっぷり密着して、濃厚雌フェロモン撒き散らしてぇっ💕💕」
私たちの目の前で怪人と化した彼女は、チーターメタボと呼ばれた元陸上部怪人と共に身体を擦り付けあい始めた。
「う、嘘…。こんな簡単に人間が怪人に…。」
「君達も今からそうなるんだよ。戦闘員達、頼んだよ。」
そう言ってスリムがパチン!と指を鳴らすと、戦闘員達がガラガラと店の奥から人一人平気で入りそうなほどに大きなプレス機のようなものを運んでくる。
そして…
「なっ!?何するのよ!?」
「ちょ、ちょっと!?離してよ〜…‼︎」
バタンッッッ!!!
戦闘員達に捕らえられ、ろくに抵抗もできずに友人二人はあっさりと機械の中に閉じ込められてしまった。
「よし。二人のマシンに『メタボクリーム』を流し込んで、改造手術を開始して。」
「「「プギーーーッ!!!」」」
スリムの命令に従い、戦闘員達は手際良くクリームの入った巨大な袋をマシンの上部にセットし、スイッチを押す。
するとみるみるうちにクリームがマシンの中へと消えていき…
「〜〜〜〜〜ッ💕💕💕」
「ーーーーーッ💕💕💕」
悲鳴とも喘ぎ声ともとれるような二人の叫び声が、マシンの中からくぐもって聞こえた。
「こ、これは…。」
「二人は今、マシンの中で大量の『メタボクリーム』を飲み込んで『メタボ怪人』へと『進化』しているんだ。もちろん、我が組織に忠実な構成員となるよう洗脳も施しているけどね。」
「なっ!?」
あまりにもあっさりと言われた事実に私は驚愕した。
今私のすぐ横で激しく濃厚に抱き合っているメタボ体型なチーター怪人とフクロウ怪人…。あの二人のように、私の友達も変えられてしまうの!?
「もちろん、君のお友達だけでなく君自身も、だけどね。」
まるで私の心を読んだかのようにスリムが落ち着いた口調で告げる。
そして怪人達とは対称的に細い腕で、座り込んだ私の身体を紳士的にお姫様抱っこしマシンへと運んだ。[uploadedimage:13898778]
「なっ、何するの!?離してよ!!!」
「ふふっ。やはり君は素晴らしい『素質』をお持ちのようだ。君こそ群れの『ボス』に相応しい。」
そう訳の分からないことを言いながら、スリムは弱い力で抵抗しようとする私を難なくマシンに入れる。
そしてバタン…と扉が閉められ視界が真っ黒になったかと思うと…
[uploadedimage:13898780]
『これより、メタボ怪人への洗脳・改造措置を開始しますワンッ💕』
マシンから場違いなやけに明るい子供番組のキャラクターのような声が響き、視界が紫色の妖しい光で染め上げられた。
それだけではなく…
「むぐぅっ!?」
口の中にぐいっ!とチューブが押し込まれたかと思うと、そこから一気に大量のクリームが流れ出した!
「んむぅぅぅぅぅぅぅっ!!??」
『わんわんわんわんわんわんわ〜ん♪わんわんわふふふ♪わんわんわ〜ん♪』
次々に口へと流れ込む大量の甘ったるいクリームに、間抜けで明るい歌に点滅する光…。
頭がおかしくなりそうだけど…なんだか…きもちよく…。
『さあ、君も早くメタボ怪人に堕ちようよっ💕ほっそりボディからメタボな動物になっちゃうのって、すっごく気持ちいいんだよっ💕』
変な歌をバックに、声が私にフレンドリーに話しかけてくる。
その言葉は、光のせいでボーっと呆けた私の心にじゅんわりと染み込んでくる。
『ほらほらぁ💕クリーム甘くて美味しいでしょ?怪人になれば、こんな濃厚なクリームが食べ放題なんだよ?』
そうだ。確かにこのクリームは美味しい。
さっきまでは甘ったるくて嫌になりそうだったのに、なんだか、だんだんクセになってくる…ような…。
クリームをもっともっと口に入れたくて、止まらなくなってる💕
『君の身体、かなり太ってきちゃったねぇ💕もうムッチムチのギッチギチで、マシンの中に贅肉が収まりきらなくなっちゃいそう💕』
そう言われて見ると、私のお腹や手、足…身体中が肉づいてたぷんたぷんのボヨンボヨンになってしまっている。
私が入れられた直後のマシンの中にはかなりのスペースがあったはずなのに、今は私の肉でミッチミチに埋め尽くされてしまっている💕
私、こんなに太っちゃったんだぁ…💕さっきまでの私だったら絶対嫌なはずなのに、ふふっ💕良い気分💕💕
『それに動物みたいに毛も生えちゃって💕君の甘〜い濃厚な獣臭、汗の臭いと混ざって強烈にマシンの中に充満してきたねっ💕』
声に言われて、私は自身の身体が徐々に獣っぽい白い毛に覆われてきていることに気がつく。
耳は三角に変形しながらぴょこっ♪と頭頂部に移動して、お尻の上には大きなフサフサ尻尾が生えてフリフリ動いている。
毛足もすっかり獣のようになって臭ってきたけど…でもそんなことはどうでもいいっ💕
いや、むしろ怪人になれるんだって喜びが溢れてくるっ💕💕
『ほら、見てよ!君のお友達もどんどん怪人に変わってきたよっ💕…こんな風に人間をメタボ怪人に堕とせたら、最高だと思わない…?』
声がそう言うと、私の目の前にパッ!と映像が流れてマシンの中で友人二人が改造されていく姿が映し出される。
二人も普通の体型だったのに、こんなにメタボな怪人に変えられちゃってる…💕もしかして、二人も私が改造されてるとこ見てるのかな💕💕
こんな風に…私たちみたいに、他の人も…メタボ怪人に堕とせたら…💕💕💕
『だったら君も、《メタボリックシンドローム》に忠誠を誓おうよ💕』
「えっ…?」
突如声からされた提案に、私は困惑する。
しかし声は構わず続けた。
『組織に忠誠を誓って、マスターのご命令通りに人間襲って、メタボ怪人やメタボ戦闘員に改造しちゃおうよっ💕』
にん…げんを…怪人に…。
そんなの…駄目なはずなのに…💕
『君も怪人になれるの幸せなんでしょ?じゃあみんなにもこの幸せを分けてあげないと💕』
そ、そうだよね…💕
みんなも幸せにできるならいいか…💕💕
『凶暴で獰猛で、無慈悲に人を襲う獣のような怪人になろうよ💕君なら、同じタイプの怪人を率いる立派なリーダーになれる素質だってあるんだよ?マスターの前ではワンコのように尻尾振っちゃうペットに堕ちちゃうけどね…💕💕』
凶暴で獰猛な動物怪人に…💕
でもマスターの前ではみっともなく尻尾振っちゃうペットに…💕💕
『ほら、心の中で鳴いてみなよっ💕『わん、わん』ってさぁ💕ほらぁ💕『わん』って鳴いちゃえ💕鳴け💕鳴け💕鳴け💕』
わっ、わんっ💕💕💕
『…堕ちたな。この無様な駄犬が。』
声が悪態をついた気がするけど、そんなことはもうどうでもいい💕
わんっ💕わんっ💕わんっ…💕💕💕
心の中で鳴くたびに、私の心は多幸感に包まれていく💕
動物になったような、ペットになったような、不思議な感覚が堪らない💕💕💕
そして私は…
『洗脳・改造が完了しましたわんっ💕💕💕』
そんな明るい声と共にマシンの扉が開き、視界が開ける。
マシンに閉じ込められた自身のムワッ💕とした臭いと熱気に、近くにいた戦闘員達や怪人達はクラッ💕としてしまう。
「さあ、生まれ変わった君の名を教えてよ。」
そうスリム…いや、『マスター』が私に呼びかけてくださる。
私はすっかり大きくなった自分のお腹をぼよんっ💕と揺らして敬礼し…
「わおーんっ💕私は怪人『ウルフメタボ』です‼︎偉大なるマスターに忠誠を誓い、いかなる命令も実行致します!!!」
[uploadedimage:13898782]
新たな私の名と、私の役割を叫んだ。
私は狼型怪人『ウルフメタボ』。マスターであるスリム様に忠誠を誓い、下された命令を実行する忠実なペット。うん、何も間違ってないはずだよね。
「ふふっ💕やはり、スラっとした人間がメタボ怪人に変貌する様は眼福だなぁ…💕それに、なかなか良い揉み心地の腹になったじゃないか💕」
「わふぅ…💕あ、ありがとうございまふぅ、ますたぁ…💕💕」
はうぅ…💕気持ちいいよぉ💕💕
犬みたいに、もっともっとお腹わしゃわしゃやってほしい💕💕
私のお腹をマスターが堪能してくださっている、その時だった。
『『洗脳・改造が完了しましたわんっ💕💕💕』』
私の後ろで動いていた二つのマシンから音声が鳴り響いたかと思うと、プシューッ…と音を立ててマシンの扉が開かれる。
すると、二つの濃厚な甘い雌の獣の臭いをムッワァ…💕💕とミックスさせながら漂わせて中から大柄な人影が現れ…
「わおーん💕ウルフメタボ2号、ここに誕生致しました💕💕」
「わお〜ん…💕ウルフメタボ3号、たんじょー…💕💕」
人間だったころの面影は残しつつも大きく体型が変わってしまった二人の怪人が、ムチムチッ💕💕と無様な肉体を晒して敬礼した。
「ナオーン💕おめでとー💕ボクの仲間として仲良くしよっ💕」
「狼怪人が三体ですか…💕これは強力な戦力になりそうですね💕ホホーッ💕💕」
私達の誕生を見て行為をピタリとやめたチーターメタボにオウルメタボも、ぐちゃぐちゃに溶け合って呆けた顔のまま私達の誕生を歓迎してくれている。
「すごいねっ💕三人一緒に狼怪人になれたんだっ💕💕」
「ええ💕これからは『群れ』として、私達三人で組織に尽くしましょうね💕💕」
「人間いっぱい襲ってー💕狼戦闘員増やそうよ〜💕💕」
私達はぼよんっ💕ぼよんっ💕と肉を揺らしながら抱き合い、お互いの口内を交互に舌で責め涎塗れにしていった。
「さて、三人共。君達ウルフメタボ三人を『チームケルベロス』とし、任務をこなして貰うよ。いいね?」
「「「わふっ!!!」」」
マスターの一言で私達は一斉に跪き、与えられた命令に悪の怪人らしくニヤリと口元を歪ませた。[newpage]
「さあ狼戦闘員達!もっともっと人間を襲っちゃえー‼︎」
「「「ワオーーーンッ💕💕💕」」」
2日後。私は狼軍団『チームケルベロス』のボスとして、ウルフメタボ2号・3号や昨日他の陸上部員達を改造した狼戦闘員達を引き連れて部活中のテニス部員を襲っていた。
「いくわよ!戦闘員化メタボビーム!!!」
「嫌ぁぁぁぁぁぁっ!?」
2号が手にしたビームを細身な一年生の女の子に撃つと、彼女はたちまちブクブクと太り出していく。
更にはぱつんっ!と肉で服が弾けたかと思うと生まれたままの姿になった身体中が黒い全身タイツで覆われていき…
「わおーんっ💕狼型戦闘員045号、ここに誕生致しましたわんっ💕」
ビシッ!と敬礼し、組織の基本戦闘員である豚型戦闘員のマスクと尻尾を狼仕様に変えたような、でっぷりメタボな戦闘員へと姿を変えてしまった。
「ほらほら〜💕君達も戦闘員になっちゃえ〜💕」
「「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!!!」」
3号ものんびりとした口調で、隅っこで手を繋いで怯えていた二人に戦闘員化ビームを撃つ。
すると彼女達もブクブク太りながら目もトロン…💕と虚になり…
「わおーんっ💕狼型戦闘員046号、ここに誕生致しましたわんっ💕」
「わおーんっ💕狼型戦闘員047号、ここに誕生致しましたわんっ💕」
二人仲良く黒い全身タイツ姿の戦闘員と化し、私達に向かってビシッ!と敬礼した。
次々と戦闘員に変えられていくテニス部員達を見て私はニヤリと口元を歪ませていたが、突如奇妙な匂いに気づき鼻をスンッ💕スンッ💕と鳴らした。
狼の怪人に改造されて鼻の良くなった私なら分かる。この匂いは…かつての私達と同じ、『素質』を持つ者の匂いだ💕
「みーつけたっ💕」
「ひっ!?」
匂いに導かれコートのベンチの下を覗くと、そこには黒髪の女の子が怯えた表情でこちらを見つめていた。
この子は…そうだ。私のクラスメイトで、テニスの大会でいくつもの賞を受賞している部のエース的存在な女の子だ。
なるほど。たしかにこんな逸材、ザコ戦闘員にするにはもったいない💕
私は彼女の姿を見ただけで、口から涎がとめどなく溢れ出てしまった。
「なっ、何するのよっ!私も他の子みたいに、あんなヘンテコな姿にするつもり!?」
私が無理矢理抱き抱えると、彼女はキッ!とこちらを睨んでジタバタ暴れた。
結構気の強い子のようだ。これは堕とし甲斐がありそう💕
「わふふっ💕違うよー?君は私達のように、『メタボ怪人』になるんだから💕」
「はっ、はあっ!?私を『メタボ怪人』に!?馬っっっ鹿じゃないの!?」
私が彼女を地面にずしっ!と下ろすと、彼女はそう悪態を吐いて必死に逃げ出そうとした。
でも、私が狙った獲物を逃すわけないじゃん💕
「逃がさない…よっ💕」
私はそう言ってバッ!と巨体を持ち上げて飛び上がり…
「ウルフメタボボンバーっ💕💕💕」
ずっっっっっっしぃぃぃぃぃぃんっ💕💕💕
「うぐっ!?」
逃げる彼女に飛びかかり、全体重を乗っけてプレスした。
彼女はたまらず目を回し、即座に気絶してしまった。
「あーあ、やっぱり人間は弱いなぁ…。でも安心しなよ!私達のマスターが、君を生まれ変わらせてくれるからね💕行こっ💕2号、3号💕」
「「わふっ💕💕💕」」
私は気絶した彼女を抱き抱え、2号3号や戦闘員達を引き連れてその場を去るのだった。
[newpage]
「むぐっ💕んむうぅぅぅぅぅぅっ💕💕💕」
「わふっ💕どんどん太ってきたねーっ💕ほらほらぁっ💕その調子でどんどん堕ちちゃえっ💕💕」
[uploadedimage:13898788]
汗臭さと獣臭さの混ざり合った濃厚な臭いが漂う『メタボリックシンドローム』のアジト。
その地下にある『改造室』で、どんどん肉がついていく腹を私に揉まれながら彼女の改造は行われていた。
といってもマスターからのご命令で私達の時とは違い、チューブから出る怪人化クリームを口から飲ませながら弱い洗脳波を少しずつ流しているだけだが。
「『私は絶対にアンタらになんか屈しない!』だっけ?さっきまでの威勢はどうしたの?そんなにクリームに夢中になってガッついちゃってさ💕」
そう私が耳元で囁く通り、彼女は身体から黒い毛を生やしながらもチューブから出されるクリームを必死に飲んでいる。
でもこれは無理矢理やらせてる訳じゃない。クリームの甘い誘惑や私の囁き、そして甘い私の体臭に負け、彼女が自分からチューブを咥えてしまっただけだ💕
「ぷはぁっ💕」
クリームが止まったのか、彼女はようやくチューブから口を離す。しかしその身体は元の身体とは異なりすっかり贅肉が付きまくり、身体中が黒い毛で覆われ、三角の耳やクリームパンのような手足など獣のような怪人の姿へと変貌してしまっていた。
「誕生おめでとう。君は今日から怪人『キャットメタボ』だ。この僕に忠誠を誓い、共に人類総肥満化計画を進めようじゃないか。」
そんな彼女の元へ私達のマスター、スリム様が現れ手を差し伸べる。
しかし彼女…キャットメタボは、その手を振り払った。
「な、何馬鹿なこと言ってんのよ!?私はアンタの言いなりになんてならない、好き勝手やらせてもらうんだからニャ‼︎」
そう不敬極まりない生意気な台詞を、スリム様に向かってキャットメタボは吐いた。
でも私には分かる。こんなことを言っていても彼女はもう…堕ちている💕
「なるほど。その生意気な態度、猫らしくて実に素晴らしいね。それが君なりの愛情表現なのかな?」
「そっ、そんなわけないじゃニャい!いい加減にしニャさいよ!…まあ、人間襲って怪人や戦闘員にするのは手伝ってやってもいいけど…。」
そう言うとキャットメタボは顔を赤らめ、モジモジとし始める。
そんな彼女を見て満足そうに頷くと、スリム様は私の方に向き直った。
「さて。君には今回大変役に立って貰ったね。元運動部員の戦闘員達…実に素晴らしい。それに彼女の適正も匂いで見分け怪人の素質を見出すとは、君は想像以上に優秀な働きをしてくれた。」
そう言ってスリム様は私の頭を撫でてくださる💕
わふぅ…💕やっぱり、頭なでなでされるの気持ちいいよぉ…💕💕
「そんな君にはとっておきのご褒美だ。君を、我が組織の幹部怪人へ昇格しよう。」
「んぐっ!?」
そう言うと、スリム様は美しい尻尾を私の口にずりゅん!と突っ込む。
しかもそこから以前よりも甘〜い特濃クリームが放出され、私の体内を満たしていく。
クリームが流されていくたびに私の身体は更にブクブク太り、毛並みや身体つきも変化していく。
トドメとばかりに口から溢れ出んばかりのクリームがドピュルルッ💕💕💕と放出され、私はあまりの衝撃や甘さにその場に倒れ込んだ。
「さあ、目覚めよ!幹部怪人『フェンリルメタボ』!!!」
フェンリルメタボ…💕
スリム様から呼ばれた私の新しい名が頭の中で何度も響き渡り、私が映えある幹部怪人に昇格できたんだということを実感する。
私は更に重くなった肉をなんとか持ち上げ立ち上がり…
「ワオーーーン!!!幹部怪人フェンリルメタボ、今新たに目覚めました!!!これまで以上にマスターに尽くしますので、どうか更なるご寵愛を注いでくださいませっ💕💕💕」
ビシッ!と敬礼し、むっっっわぁぁぁ💕💕💕と更に濃く甘くなった体臭をその場に漂わせた。
神獣の名を冠するに相応しい、オーロラのように虹色に輝く毛並み、身体から溢れ出る力、そして贅肉のつきまくった胸、お腹、お尻、太もも…💕💕💕
なんと素晴らしい肉体に進化できたのだろう💕💕💕
「素晴らしい、素晴らしいよ、フェンリルメタボ💕さて、君にはこれまで同様『チームケルベロス』のリーダーとしてみんなを率いてもらう。そしてより一層、人間を襲って仲間を増やすんだ。いいね?」
「ワオーーーンッ💕💕💕お任せを、マスター💕私の群れで人間を襲い、私の鼻で適正を見出した人間をどんどん怪人に改造して参ります💕💕💕」
私がそう言って跪くと、スリム様は頭を撫でてくださった💕
身体が敏感になってるのかな、ウルフメタボだった頃より気持ちいい気がする…💕💕💕
「さてフェンリルメタボ。折角幹部に昇格したことだし、君には何かご褒美をあげないとね。そうだなぁ…。」
そう呟いてスリム様が辺りを見渡すと、その場で若干置いてけぼりになっていたキャットメタボと目が合う。
彼女が何かを察して顔を引き攣らせる中、スリム様はニヤリとイタズラな笑みを浮かべた。
「フェンリルメタボ。そこのキャットメタボは、今から君の『エサ』だ。好きにしてくれたまえ。」
「ワオーーーンッ💕💕💕」
彼の命令を受けると待ってましたとばかりに私はキャットメタボに飛びかかり、彼女以上の巨体でのしかかった。
「えっ、エサって何言ってんのよっ!?ちょ、アンタもやめなさいよおっ!?」
「ワフッ💕いいでしょ?キャットメタボぉ…💕もっと濃厚に抱き合って、体臭ムンムン漂わせて、スイーツみたいに甘〜くねっとり絡み合おうよぉ💕💕💕」
「あっ、アンタの巨体で私がそんな激しいの耐えられるわけ…にゃっ、ニャアァァァァァッ💕💕💕💕💕」
私が彼女に甘え始めた途端、彼女の甘い絶叫がアジト内に大きく響き渡るのだった。