けものの面-虎-

  「兄ちゃんー!! 明日は休みだし、俺とゲームしよっ!」

  帰宅した兄ちゃんに声をかけたが、兄ちゃんは疲れているからと断ってきた。最近の兄ちゃんはなんだか夜に遊んでくれない。

  つまんない…。

  その晩、俺はジュースを飲みすぎてトイレに行っていた。その時、兄ちゃんが何かをこそこそと持って外に出て行くのを見た。気になった僕は、こっそり後をつけていくことにした。

  兄ちゃんは家の裏にある大きな川の茂みに向かっていった。

  虫の声しか聞こえない夜の静かな中、兄ちゃんは周りをきょろきょろと見回し、誰もいないことを確認してる。

  「兄ちゃん何してんだろ…」

  遠くてよく見えなかったけど茂みの陰で何かを取り出し顔に付けた。兄ちゃんは低く唸り声をあげながら手を動かしてる。しばらくすると兄ちゃんは体をのけ反らせてから、姿がみるみる変わっていった。驚いたことに毛に覆われ、体全体がもふもふとした毛で覆われていったんだ…。

  狼の遠吠えのような声が響き渡る。

  しばらくすると、兄ちゃんはオオカミ人間のようになっていた。その姿を見た俺はカッコよさと、うらやましさを感じた。見とれてぼーっとしていると、兄ちゃんは風のように山のほうへ駆けていった。

  パジャマ姿で寒かったから自分の部屋に帰って寝ることした。布団に入ると不思議な気持ちでいっぱいでなかなか寝ることができない。現実感のない体験とあの兄ちゃんの姿を思い出すと……変な気分になった…。もぞもぞと布団の中でしながら徐々に来る眠気に抗えず落ちていった。

  朝起きると俺のパンツがべとべとに濡れていた。

  数日後どうしても兄ちゃんの秘密をもっと知りたくなった俺は深夜に兄ちゃんの部屋に忍び込むことにした。兄ちゃんは外に出ていった今ならバレずに済むはずだ。

  廊下は静まり返っていて月明かりがぼんやりと差し込んでいた。僕は息をひそめて音を立てずに廊下を進んだ。家の床はよくきしむので、余計に気をつけながら、一歩一歩慎重に階段を上がる。

  兄ちゃんの部屋の前にたどり着いた。ドアノブをそっと回してみると……運よく鍵はかかっていなかった。心臓がドキドキするのを感じながら、月明りだけの薄暗い部屋の中を覗き込んだ。兄ちゃんがいないことを確認してそっと部屋に足を踏み入れた。

  「兄ちゃんの秘密を暴いてやる」

  とりあえず部屋の中を見渡してみる。部屋は綺麗に整頓されていて机の上には整理されたノートや教科書が置かれている。さすが自慢の兄ちゃんだ。

  それよりも俺は勉強机の引き出しが無性に気になった。なぜだか目が離せなくなる。俺はまるで開けるのを待っているように感じてしまっていた。

  その引き出しはダイヤル式の鍵があり暗証番号が必要だった。だけど不思議なことに、俺は手が番号をあらかじめ知っているように番号をダイヤルに合わせると、カチッという音とともに机が開いた。

  気分が高揚しながらもまるで操られているようで俺は少し怖くなっていた…。

  机の引き出しの中には、まるで生きているかのような虎の仮面が入っていた。雄々しさと威圧感が伝わってくる。鋭い牙が美しく精巧で、トパーズのような目がキラキラと光っていた。

  「すげぇ…カッコイイ!!」

  俺の好みの仮面でカッコよさに眺めていたが、何か強力な力が仮面から発せられているのを感じた。その力は心臓の鼓動と同調し、次第に仮面が頭に引き寄せられていく。

  「これ、つけてみたい……でも、大丈夫かな……」

  ためらいながらも、魅力に抗いきれず仮面を顔に近づけていった。

  ある程度近づけたその瞬間、仮面はまるで意思を持っているかのように顔に吸い付いてこようとする。俺は必死に抵抗した。絶対にこのまま顔につけると大変なことになると思ったからだ。顔から離そうと力を入れる。

  徐々に距離が遠くなっていき引き離せると思っていた。突然、仮面からオレンジ色のドロドロの粘液が漏れ出してきた。それは狙いを定めたかのように僕の口に向かって飛んできた。驚いて声を上げようとしたその瞬間、口の中に粘液が入り込み、驚いてしまい俺は力を抜いてしまった。

  仮面が張り付き仮面から頭が締め付けられるような痛みが走り、耳にも粘液が入ってきて耳が引っ張られるような痛みも伴った。

  「なんだこれ……痛たっ!!」

  痛みで気絶しそうになったが、なんとか意識を保った。息を荒くしながらタンスについている長鏡を見ると、信じられない光景が広がっていた。

  俺の顔は完全に虎になっていて、鋭い目と牙が鏡に映っていた。さらに、お尻からはしゅっとした尻尾が生えていて、耳もピクピクと動動いている。

  (あれ!?…体が動かない!)

  俺の体は勝手に動き服を脱ぎ捨てて、全裸になってしまう。そして、虎になった顔が勝手に笑い。鏡の前で手が勝手に動きおちんちんの前に移動していく…。

  朝起きるとおちんちんが大きくなってる時があった。その時のように俺のおちんちんも大きくなっている。手が親指と人差し指で輪っかを作り、おちんちんを上下にシコシコと動かし始める。

  「はぁ……あっ!……なんかっ…変な感じ!」

  敏感になっているようで、少し触っただけでもビクビクし声が出てしまう。今まで体験したことがない何かが上がってくるような感覚が戸惑ってしまう。さらにおちんちんは張りつめて受け取る刺激を敏感に感じていく。

  性に目覚めかけている俺の反応を見て虎の顔はにたにたと笑いっている。

  「んっ!……!なんかっ……熱い!」

  俺は体がうずくような熱がどんどん高まっていくのを感じた。鏡を見ると笑顔ながら余裕のない表情が映っていた。俺はだらしなく口があいてしまい牙からよだれがたれてしまう。満足したような顔をして目を閉じる。僕の視界も真っ暗になる。

  手はおちんちんを上下に動かす手が早まると同時に、頭は真っ白になり何も考えられなくなる。

  「あっ!……なんか出ちゃう!!……ああぁっ!……おしっこ出ちゃう!!」

  視界が効かなくなったため感覚が何倍も鋭敏になる。おちんちんからとぷとぷとオレンジ色の粘液が先から漏れ出しおちんちんを覆っていき、徐々にその粘液は体全体に広がっていく…。

  「はぁ……んっ……あっ!……なにこれっ……!……気持ちいい!」

  粘液は全体を包み込んでいき頭の尻尾以外は黄色に包まれた。体に染み込むように消えていきながら入れ替わるように獣毛が生えてくる。手足に肉球ができ鋭い爪が生える。最後に黄色の粘液がぐにぐに形を変え、大きく尖った形のおちんちんに変化した。

  「なんかっ!……また、おしっこで………るぅぅぅっぅうぅ!!………グォォォオオオッ!!!!」

  そして目を見開きながら咆哮し、精通を迎える。

  何かが弾け頭の中が真っ白になった…。気が付くと鏡に白いべたべたしたものがべっとりとついていた。

  [newpage]

  鏡に映っているのは全身虎獣人に変わっていた姿だ。いつのまにか体も自由に動かせるようになっていた。

  「そっか……俺、であの兄ちゃんみたいなカッコよくなれたんだ…」

  俺は耳を触ってその感触を確かめた。柔らかくて温かい耳がピクピクと動くのを感じ、なんだか楽しくなってきた。さらに、尻尾で近くにあったものを触ってみたり一通り楽しんだ。心なしか慎重も兄ちゃんより少し低いくらいまで成長してる気がする。

  俺はしばらく変化した自分の姿に楽しんでいた。変身に慣れてないのか疲れてあまり動けなくなったので兄ちゃんのベッドに倒れこんだ。

  枕から兄ちゃんの匂いがする……なんだか頭がくらくらしてぼーっとしてきた……。

  (兄ちゃんの匂い……安心する……。俺……この匂い好き……)

  最近かまってくれない兄ちゃんに少し怒りながらも、大好きな匂いを嗅ぐと自然と顔がほころぶ。

  (兄ちゃん……俺のこともっと見てよ……)

  俺はそんなことを考えていると体に変化が起こり始めるのを感じた。呼吸が荒くなり体の奥から何かが込み上げてくる感じがした……。

  「はぁ……はぁ……なにこれ……変だよぉ」

  僕はむくむくと大きくなるおちんちんを両手でおさえた。しかし、それは逆効果でさらに刺激が強まり、体がビクビクしてしまう。

  「あっ!……俺のおちんちん、大き……く……んっ!!」

  俺は自分の意思で手でおちんちんを握って動かし始めてしまった。快感を得ようと手を動かすたびに尻尾がぴょこぴょこと動くのが恥ずかしいけど興奮してしまう。

  「兄ちゃん!…兄ちゃん!……俺、もう我慢できない!」

  俺は兄ちゃんの枕に顔を埋めて匂いを嗅ぎながら激しく動かしていく。次第に腰が自然と浮き上がり尻尾を振りながら快感にもだえてしまう。

  (あっ……そろそろまた変になる!!!)

  そう感じた瞬間、頭が真っ白になるくらいの快感が体中を駆け巡っていく。俺の体が痙攣し尻尾はピンと張ってしまっている。

  「グォッ!!……グルルルッ!!……ニイチャン!…ニイチャン!……ガァアアアアッッ!!!!!」

  天井に届きそうなほど白濁の液体が天井に向かって噴出され、体や兄ちゃんのベッドを汚していく。射精は長く続いておさまった頃にはベッドの上はひどいありさまだった。

  射精し終えると獣毛がドロドロと溶けていく。そして、俺は快感と疲労感でそのまま眠りについてしまった……。

  日が昇る少し前、誰かに頬をつつかれる。

  「んぅ……だれぇ?」

  目をこすりながら前を見るとそこには兄ちゃんが立っていて、見下ろしていた。寝起きで頭がぼんやりしている俺はただ兄ちゃんを見返すしかなかった。

  いつもの聞いている兄ちゃんの声は優しくて安心する。俺は2度寝をしてしまいそうになる。でも、次の瞬間、兄ちゃんは僕の手元に虎の仮面を突きつけた。

  「あ、あの……ごめん、兄ちゃん……好奇心が抑えられなくて……」

  俺は慌てて謝った。自分の行動を正直に話した。鍵付きの引き出しを開けてしまったこと。虎のお面を被ってしまったこと。虎の人間みたいになっちゃったこと。そのあとは……恥ずかしくて言えなかった。

  兄ちゃんは深いため息をついて、少し困惑しながらも、最近ほったらかしにしていたことを謝ってくれた。兄ちゃんの表情には少しの照れくささが見えたけど、許してくれる気持ちが伝わってきた。

  そして、来週の週末にでも一緒に山で変身しようと狼の仮面を見せてきた。

  「うん! 兄ちゃん、ありがとう!」

  俺は嬉しくて思わず兄ちゃんに抱きついてしまった。頭を撫でられたあと兄ちゃんは後ろを指をさしてべとべとの布団を指をさす。俺は汚した部屋は自分で掃除するように言われ兄ちゃんに怒られるのであった。