「お昼は何にしようかな」「帰りに買い物済ませないと」
「献血へのご協力お願い致します」「新装開店しました〜」
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
人々の声と歩みが混じりあう駅前の広場に、殆ど同じタイミングでけたたましいブザー音が鳴り響いた。タクシーやバスは路肩に緊急停車し、人々は近くの建物へと避難を始めた。
「近くの商業施設でヴィランと怪人が暴れ回ってるらしいぞ」
「取引先に連絡・・・・・・だめだ、ここじゃ繋がらない」
「終わるまで近くの喫茶店とスーパーで時間潰そうかな」
屋内に避難した人々はまばらに目的地へと移動を始めるのだった。
アラームが鳴り響いた直後、いち早く「伝令」を受け取った集団がいた。それは「ヒーロー協会」。警察や軍では手に負えない超常の力を振るう「怪物」やそれを操る「ヴィラン」と戦い、人々の平和や治安を守る組織である。通報を受け取った協会は現場近くにいるヒーローや、ヴィランや怪人の特性と相性の良さそうなヒーローに出動の伝令を送るのだ。そして彼らは、ヒーローたちがヴィランや怪物との戦いに集中できるように、巻き込まれた一般人の救助や護衛、瓦礫の撤去や清掃などを行う支援部隊の一員である。
「今より3分前、商業地区南の商業施設で襲撃反応を確認。ヴィランと怪物の脅威度から中規模と想定されます。マーシャルタスクら前衛部隊は一般人の護衛を。キャリアイボリーら後方部隊は巻き込まれた一般人の保護と避難を遂行してください」
腕に巻かれた端末を介して、伝令の概要が通達される。男女や種族様々な集団は、慣れた手つきで装備を整えていく。
「避難者用の防護シールドと予備の防毒マスクを準備してくれ。念の為に緊急医療キットも幾つか頼む。お前たち、装備品のチェックは怠るなよ」
マーシャルタスクと呼ばれた象獣人の中年男性は、装備を整えながら通信音声に答えると、隊員たちに指示を飛ばした。
「怪我人や病人の数や位置が分かり次第、位置情報を送ってちょうだい。怪我人や病人を最優先にして、動ける人には避難誘導もお願いするわ。みんな、装備品のチェックを3分で済ませてちょうだい!」
キャリアイボリーと呼ばれた体毛に覆われた象、マンモス獣人の女性も、分厚い装備を物ともしない様子で装備品のチェックを始めさせた。
伝令を受け取ってから十分後、協会独自の移動方法「転移」によって現場に急行した支援部隊は、タスクとアイボリーの指揮の下、迅速な救助活動が行われた。ヒーローが放ったトドメの一撃は怪物とヴィランの体を貫き、深手を負ったヴィランは煙のように姿をくらまし、怪物はその姿を揺らめかせてその姿を露わにした。
「アイボリー隊長、あれは?」
「あれは怪物の元になった一般人ね。間に合うといいのだけれど・・・・・・」
アイボリーは複雑な表情を浮かべたが、すぐに倒れている熊獣人を抱き上げた。口元に耳を当てたり、胸元の膨らみを確かめたりすると、微かに息があるのが分かった。
「間に合ったみたいね」
「怪物」とは、ヴィランがエナジーを動植物に取り込ませて生み出す戦闘員の総称である。怪物は自身の生命力と与えられたエナジーを燃料に持ち主の命令を遂行する手駒として行動し、ヒーローエナジーを受けて撃破されるか、「燃料」が尽きるまで活動を続ける。これはエナジーに目覚めていない一般の「人間(この世界におけるヒトや獣人、竜人など意志や言語を持つ者の総称)」にも当てはまり、化物にされた時間が長ければ長い程、或いは力を使えば使う程に自我や命が擦り切れ、人間としても生物としても死に至る事になる。
アイボリーはほっと胸を撫で下ろすと、鼻を被害者の体にあてがった。
「痛かったわよね・・・・・・すぐに良くなるから待っててね」
アイボリーが意識を集中させると、熊獣人の男は少しずつ呼吸が深くなっていきり、こわばった表情が和らいで行った。
「・・・・・・ここは?」
「気がついたみたいね。もう大丈夫よ。口は開けられるかしら?」
被害者の男がこくりと頷くのを確かめると、アイボリーは隊服のジッパーを一気に下ろした。すると、ギチギチに抑え込まれていた乳房が熊獣人の男の視界に覆い被さろうとしていた。しかし、意識が朦朧としている男には目の前の状況を理解する前に彼女の乳首が口元に当てがわれるのだった。熊獣人の男の体は無意識に、自分の体が求める水分を求めて乳房を吸い始めた。吸い上げる度に、温かく甘い液体が喉を潤していくのを感じていった。胃に温かな液体が染み込むたびに、全身を包む疲れや痛みが解けていく。頬や腕についた傷が、みるみる塞がっていくのだった。
「もう大丈夫そうね。オペレーター、この場所以外に怪我人はまだいるかしら?」
アイボリーの要請に、端末からオペレーターの返答が来た。
「今いる階層を除いて避難は概ね完了しています。ヴィラン反応も既に消えています。避難が完了次第、現場復旧のお手伝いをお願いします」
アイボリーは通信を切ると、周囲の人たちに声をかけた。
「分かったわ。私はこの人を運ぶから、動ける人は私達の指示に従って協力して避難を始めてください前衛部隊は避難者の護衛をお願いします」
「了解。前衛部隊、破損や漏電に注意して避難誘導を開始せよ!」
マーシャルタスクの号令と共に、部隊の人々が避難民を誘導していった。アイボリーやタスク達は端末から送られてくるオペレーターの指示を受けながら避難経路を辿り、危なげなく施設の外へと避難することができた。避難先では救急車や消防車が次から次へと到着し、それと同じくらい、マスコミや野次馬がごった返していた。
「ご苦労様です。こちらはヴィランに変えられていた一般人です。こちらで応急処置をしたけれど、念のため協会系列の病院で検査をお願いします」
アイボリーは救急隊員が車内から運んできたストレッチャーにそっと載せた。熊獣人の男の顔に、日差しが差し込んだ。
「ん・・・・・・」
「目が覚めたのね。もう大丈夫よ。念のため、協会系列の病院で検査を受けてちょうだいね」
「ありがとうございます。あの、お名前を聞いてもよろしいですか?」
「名前?私はキャリアイボリー、後方部隊の隊長よ」
「アイボリーさん、ありがとうございました・・・・・・」
男はストレッチャーで救急車に乗せられていくのをアイボリーは見送ると、背後にはタスクが立っていた。
「お疲れ様アイボリー。引き継ぎは終わったみたいだな」
「あらタスク、お疲れ様。そっちも終わったの?」
「あぁ。復旧計画を立てるために、今日は被害規模の調査があるから帰投せよとの伝令だ」
「分かったわ・・・・・・あら?」
アイボリーはタスクの股間の膨らみに目が止まった。黒を基調としたぴっちりとした隊服ゆえに目立ちにくかったものの、立ち込める汗と雄の匂いを嗅ぎ取っていた。タスクはきまり悪そうにアイボリーの胸から視線を逸らした。
「もぅ・・・・・・帰ってから、ね?」
アイボリーは長い鼻でタスクのおでこを軽くつつくと、頭をそっと撫でた。タスクもアイボリーの頭を自身の鼻で撫でた。
その様子を、物陰から眺める山羊獣人の男の姿があった。男は懐から試験管のようなものを取り出すと、2人の周囲に漂っていた空気のようなものを吸い込んでいった。吸い込まれた空気は容器の中で様々な色を見せる煙に変化した。
「ふむ・・・・・・この色は興味深い。持ち帰って研究してみるとしよう」
辺りに一際強い風が吹いたかと思うと、初めから何もいなかったかのように立ち消えてしまった。
報告書を書き上げたアイボリーとタスクは手首の端末を出入り口の端末にかざすと、眩い光に包まれた。光が収まるとそこは、2人の暮らす家の玄関の中だった。2人は靴を脱ぐと、汗で張り付く衣服を洗濯機に投げ入れて風呂へと駆け込んだ。2人は湯船に長い鼻を入れると、ごくごくと水を溜めてお互いの体に掛け合った。それからスポンジで石鹸を泡立てると、お互いに体を洗い始めていった。互いに肌を密着させ、石鹸と互いの匂いに包まれていく。シャワーと手桶で泡を洗い流すと、タスクの丸太のような筋肉と、アイボリーの砲弾のような乳房があらわになった。タスクは長い鼻と腕でアイボリーの全身を愛撫し始めた。アイボリーは甘い呻き声を漏らした。快感が心臓を中心に乳房の先へと向かうように、彼の口の中でミルクが迸った。一口、また一口と飲み干されるたびに彼の鼓動が力強く脈打つのを感じた。脈動はタスクの股座を熱くし、逸物がその鎌首をもたげた。象の鼻のように伸びる逸物はアイボリーの太ももに触れた。
「あらあらタスク、ここは相変わらず現役ね」
アイボリーはタスクに負けない太さの太ももでタスクの逸物をイタズラっぽく挟み込んだ。
「んぉっ・・・・・・!ふ、房恵(ふさえ)、ここは家なんだから名前でいいじゃないか」
あれか我慢し続けていたタスクは、アイボリーもとい房恵の乳房から口を離して呟いた。
「あら、ごめんなさい邦夫(くにお)さん。あんまりに夢中になってしゃぶってくれるものだから・・・・・・」
房恵は自分の長鼻で邦夫の逸物に軽くキスをすると、立ち上がっている邦夫の前に膝立ちになると、その砲弾のような乳房で邦夫の逸物を包み込んだ。乳房の谷間からは亀頭が伸びあがり、房恵の長鼻で彼の亀頭を優しく撫で始めた。乳房は練った生地を捏ねるような鈍い音を立てながら彼の雄槍を扱き上げていく。肉が打ちつけ合うたび、互いの匂いと湯気が浴室を満たしていった。邦夫は背中を丸めて雷に打たれたかのよう快感に必死に耐えていった。
「ふ、房恵・・・・・・も、もう我慢できん・・・・・・ッ!」
房恵はその言葉を聞くと、彼の逸物を乳房と長鼻から解放して分厚いシートのようなものを床に敷いて、ごろりと大股を広げて仰向けになった。
「一番搾りは『こっち』に頂戴?」
房恵は鼻先で濡れそぼった割れ目を指差した。愛撫が止んで萎えかけた邦夫の逸物が、彼の腹を何度も打ちつけていた。邦夫ははやる気落ちを抑えながら、房恵の秘部に描けて逸物の狙いを定めて一気に腰を沈めていった。奥まで繋がりあった瞬間、互いの体に強烈な快感が走った。快感に溺れそうになる互いの長鼻を絡めあい、更に奥にある唇を重ね合わせた。互いの口の中で唾液と唾液が絡み合いながら、互いの肉壺と逸物が求め合うように脈打っていく。激しい腰振りもなく、逸物が深々と彼女の肉壺奥深くへと入り込んでいく。
「房恵の中は相変わらず熱くて気持ちいいな・・・・・・」
「邦夫のも、相変わらず熱くて硬くて堪らないわ」
臍を重ね合わせ、鼓動が重なり合っていく。脈打つ感覚は愛を囁く度に狭まっていく。煮えたぎる快感が心臓から下腹部の一点に迫り上がってくる。呼吸は浅く激しさを増し、全身に汗が滲み出す。
「んんっ、出すぞ、出すぞぉ・・・・・・ッ!房恵、しっかり受け止めてくれよ・・・・・・・・・・・・!」
「はあぁっ・・・・・・!うん、うん!奥に、目一杯・・・・・・・・・・・・ッ!!」
邦夫は歯を食いしばりながら房恵の肉壺から逸物を抜けるギリギリまで引き抜くと、彼女の肉壺を貫く勢いで一気に奥深くに腰を打ちつけた。
「あッ、あああぁぁぁ───────ッ!!!!」
「んぅッ、ぐうううぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・ッ!!」
ビュブッ!ビュクルルルルルルゥゥゥゥゥゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!
邦夫の逸物の鈴口がぐわっと開き、濁流のような吐精が房恵の肉壺の奥底で巻き起こった。視界には無数の火花が散り、一心不乱に雌の奥深くに子種を注ぎ続けた。邦夫は目の前の雌は自分の伴侶だと言わんばかりに腰を打ちつけ、房恵は目の前の雄の子を孕まんとばかりに肉壺を脈うたせていく。
「ふぅ〜・・・・・・・・・・・・んっ。房恵、大丈夫か?」
邦夫は吐精を催すたびに房恵の肉壺奥深くに子種を注ぎ続け、やがて睾丸の中身を全て吐き出し切った彼の逸物は音もなくぬるりと彼女の肉壺から抜け落ちた。房恵も肩で息をしながら隣で寝転ぶ邦夫の頭を長鼻で撫でた。
「大丈夫よ。若い頃を思い出してドキドキしちゃったわ。今度こそ『デキちゃう』かもね」
房恵は脂肪と筋肉で丸みを帯び、夫の子種を注ぎ込まれたお腹を撫でた。邦夫も、その言葉を聞いて、静かに頷きながら彼女の腹を撫でていった。
交尾の余韻に浸りながら、房恵と邦夫は汗を洗い流して湯船に浸かった。
「私もそろそろ、踏ん切りをつけないといけないかしら」
房恵は湯船に浸かる邦夫の体に背中を預けながらぽつりと呟いた。すると背後から邦夫の腕が房恵の乳房やお腹を揉み始めた。
「あんっ」
硬く逞しい指でありながらも優しい絶妙な力加減に、房恵は思わず甘い声を漏らしてしまった。揉み解されたお腹や乳房が湯船で揺蕩っているが、注がれた子種は溢れる気配は無かった。
「諦めの悪さはお前の良い所じゃないか。こうして揉み込んだらデキるかもしれないじゃないか」
「アナタが触りたいだけでしょう?まぁ、嫌じゃないけれどもさ・・・・・・そうね、まだ諦めるのは早いわよね」
房恵は邦夫の愛撫を受けながら、まだ見ぬ我が子への憧れを募らせていくのだった。
ヴィランと怪物による襲撃からおよそ二週間が過ぎた頃には、施設の復旧作業が概ね完了し、残りの細々とした調整や広報を民間企業へと引き継ぐ運びとなった。二人は復旧作業の報告書を提出すると、協会の支部長がアイボリーとタスクに声をかけた。丸々二週間を復旧活動に勤しんでいた甲斐もあってか、次のシフトまでのおよそ一週間が非番になった。最も、非常事態や急な呼出に備えなければならない。しかし、滅多に端末から呼出がかかることは無いため、二人は久方ぶりの休息を謳歌することになるのだった。
(お陰で『あの企画』に専念できる・・・・・・!)
アイボリー、もとい房恵は握りしめた拳に力が入るのだった。
事は一週間前に遡る。邦夫が「とある案件依頼」のメールを受信した事がきっかけとなる。
二人は数年前から、副業として動画配信を始めた。始めこそ自分たちの生活や運動習慣などを記録、習慣化するために始めたものだったが、定期的に配信していたのが功を奏してからか、幾らかの広告収入や案件依頼が来るようになったのだ。協会からも副業は大いに認められており、自分たちがヒーローや協会に属する者であることを隠す守秘義務は守るようにとのお達しを受けている。
メールで送られてきた案件というのは「近日オープンする妊活施設の体験レポートと宣伝」というものだった。同封されていたパンフレットを見てみると、宿泊施設としての快適さだけでなく、妊娠のための体調管理や治療設備が充実しているそうだ。体験中の宿泊代や飲食、利用したサービスだけでなく、交通費も往復で支給してくれるという。あまりに美味しい話で詐欺を疑ったものの、企業名や提携先は実在する場所だという裏取りも行うことができた。二人はすぐさま快諾をし、商業施設の復旧を終わらせたことで一週間というまとまった休日(非番)を勝ち取ったのだ。荷物をまとめた二人は、取り決めた日時に最寄りの駅に向かうと、観光バスのような車が扉を開けて待っていた。
「おはようございますお二人様!私はオーナーの芝山 満彦(しばやま みつひこ)と申します。こちらは名刺と連絡先です」
背の高い中年から初老くらいの山羊獣人の男が名刺を手渡すと、車の中からスタッフたちが現れ、柴山や房恵たちの指示を受けて荷物の積み込みや撮影準備が進められた。スタッフは芝山の手足のようにテキパキと作業を進めていった。
「いつも動画を拝見しておりますが、改めて見るとお二人とも若々しくて羨ましい限りです。何か秘訣でもあるのですか?」
房恵と邦夫は照れくさそうにはにかんだ。
「あらあら、私たちは特別なことはしてませんよ〜」
「強いて言えば、規則正しい生活と運動習慣と食事くらいで」
「健康的で羨ましい限りですねぇ・・・・・・立ち話もなんですし、続きは車内で移動しながらお話するとしましょう」
芝山に促されるように二人はバスに乗り込み、街中から離れて山道を進んでいくのだった。
房恵たちは他愛のない雑談を交えながら撮影内容の確認や段取りなどを確認し終えた頃には、目的地に到着した。見た目は病院というよりも、歴史のある建物をリフォームしたホテルのようだった。開店前ということもあり、駐車場やロビーは広々としていた。芝山の案内を中心に、房恵達は再び撮影を始めた。落ち着いた雰囲気の内容を撮影しながら、房恵達は身長や体重を測り、血液や尿のサンプルを提出していった。問診には白衣を纏った中年の女性の猫獣人が担当することになった。胸ポケットの名札には山彦 満子(やまびこ みつこ)と書かれていた。
「検査の結果からは、これといった異常は見られないわね。これまでに体外受精も何度か試しているのよね?」
「えぇ、何度か・・・・・・」
房恵は俯きながら答えた。邦夫は丸まった背中をさすることしか出来なかった。山彦は続けた。
「旦那さんとの関係も良好そうだから気長に授かるのを待つ・・・・・・というのも難しいわよね。でも安心して。ここならその夢も叶うかもしれないわね。二人とも、その為に来たのでしょう?」
房恵は丸まっていた背筋を伸ばすと、山彦の顔を見つめた。
「はい。ここならと思って、今回の案件をお受けしました」
「俺に、房恵の為に出来ることがあるなら喜んで協力させて欲しい」
房恵の眼差しと邦夫の決意に、山彦はゆっくりと頷いた。
「分かりました。ではこちらの同意書にサインをお願いします」
房恵と邦彦は、山彦から手渡された同意書の内容にしっかりと目を通すと、貸してもらったボールペンで名前を書き込んだ。署名された同意書を受け取った瞬間、山彦の口角がにんまりと上がった。二人はお互いに利のある交渉ができたことへの満足感だと合点した。
「お二人の同意も頂けたことですし、早速準備に取り掛かりますね。お二人とも、お手洗いなどを済ませてから奥の処置室へどうぞ」
房恵ははやる気持ちを抑えて頷いた。その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
二人はトイレや水分補給を済ませ、山彦と共に奥の部屋へと案内された。
「まずはこちらで服を脱いでください。貴重品や電子機器の類はこちらにお預けください。未発表の技術なので、ここから先の撮影はご遠慮ください」
二人は衣服や下着をカゴに預け、携帯電話やレコーダーなどを金庫にしまった。
「房恵、どうかしたのか?」
邦夫は腕時計型の端末も外して奥の部屋へと入ろうとしていた。房恵は腕時計型の端末をじっと見つめていた。
(もしも連絡が来たらどうしよう・・・・・・久しぶりに外すからソワソワしてるのかしら?)
山彦が横からその様子を伺っていた。
「房恵様、腕時計でしたらつけたままでも構いませんが・・・・・・どうされます?」
「あぁ、大丈夫です。お待たせしてすみません。それじゃあ、このままでお願いします」
房恵は腕時計だけをつけて、邦夫と共に生まれたばかりの姿で奥の部屋へと向かった。
部屋の中は空調が効いているのか、裸でも寒さを感じない快適な空間になっていた。病院のような緑がかった部屋には、大きなベッドがいくつか並んでいた。
「房恵様はこちらに、邦夫様はこちらに横になってください。準備ができたらお手元のボタンを押してください。私はこちらでやることがありますので」
山彦はそう言って薄暗い別室へと入っていき、二人は指定されたベッドに体を預けた。薄いスポンジ一枚で隔てられた硬いベッドの表面はひんやりとしていて、体毛の無い邦夫はぶるっと体を震わせていた。頭や体の位置を調整して具合を確かめると、二人は手元にあったボタンを押した。すると「ガチャン!」という金属音が響き渡った。それは部屋の鍵が閉まる音だけではなく、二人の横たわったベッドからも響いていた。二人の手足には分厚い金属でできた枷が巻き付いていた。
「なっ!?」「何、これ・・・・・・」
二人は驚きと困惑の表情を浮かべた。すると、薄暗かった隣の部屋がパッと明るくなった。
「山彦先生、これは一体────」
房恵が言い終わるや否や、山彦の体が揺らめいて山羊獣人の男が姿を現した。芝山であった。しかし、その顔立ちは会ったばかりの中年男性ではなく、二十代後半のような青年の姿になっていた。男が手元のパネルを操作すると、二人のベッドが音を立てて変形していった。上半身を起こされて両足は開かされる体勢は分娩台のようだった。さらに方向が変わり、芝山と思しき男の前に秘部を露わにする姿勢を取らされた。男は更に端末を操作すると、天井から注射針のようなものが降りてきた。身を捩らせて振り解こうとするも枷は緩むことなく、二人の腕に薬液が注射されてしまった。注射された薬液が全身に行き渡る感触と共に、全身の毛穴が開いたかのような熱を感じた。そして二人の脳裏には「死」の恐怖が強烈に浮かび上がった。しかし、そのイメージはすぐに別の感覚に塗り替えられていった。
「がっ、あああぁ・・・・・・ッく!!?」
房恵はかろうじて動かせる頭を隣にいる邦夫に向けた。邦夫は全身に大粒の汗を浮かべながら、血管の浮き上がった逸物を天井に突き上げていた。房恵の目からも分かる程に勃起している邦夫の逸物は第二の心臓のように脈打ち、その度に硬さと大きさを増していき、鈴口からはどろりとした蜜と雄の香りを溢れさせていた。
「芝山さん何を────っ」
房恵が芝山と思しき男に問いかけるや否や、房恵の体にも変化が起き始めた。邦夫の逸物や汗から漂う匂いが肺を満たす度に心臓が高鳴るのを感じた。全身を包む熱はやがて下腹部に集まり、触れてもいないのに肉壺が切なくなるのを感じた。まるで初めて「性欲」を自覚した時のような疼きを何倍にもしたような疼きに、房恵は身を捩った。早く発散して楽になりたい。この渇きを満たしたい。二人の脳内は煮えたぎる情欲で塗りつぶされた。
「始めるとしましょうか」
芝山が端末を操作すると、別の扉が開いた。中には様々な種族の獣人の男達が生まれたままの姿で、首には枷のようなものが巻かれていた。そして「ガシュン」という動作音が次々と響き渡ると、男達の輪郭が次々と膨れ上がり、様々な種族の要素が入り混じった一回り大きな大男になっていった。彼らは獣のような呻き声をあげると、股座に垂れ下がっていた逸物が別の生き物のように硬さと大きさを増し、亀頭は大男の鳩尾を何度も打ちつけていった。
熟練の経験で残った僅かな理性で二人は理解した。姿形だけでなく声音や匂いまで全くの別人のように変化させられる術は、もはや変装では済まされない。ヒーロー協会やその下の訓練生にも居ない能力に、一般人の誘拐と無断と思しき人体実験と変異・・・・・・目の前で明かされる「動かぬ証拠」に二人は確信した。ヴィランである。
「お前・・・・・・俺の妻に何をする気だ!?」
邦夫は搾り出すように芝山を睨んで叫んだ。芝山はにっこりと笑みを浮かべてマイクに向かって口を開いた。
「実験ですよ。投薬とエナジーを利用した『怪物量産』実験のね」
男が端末を操作すると、天井かホースのような管に繋がった筒状のものがいくつも下りてきた。それらは邦夫だけでなく、大男達の逸物を咥え込んだ。そして房恵の前には腕ほどはあろう大きさのディルドのようなものがぶら下がってきた。腕ほどはあろう太さと大きさに、根本と亀頭は犬系の獣人特有の鋭い切っ先とコブが備えられていた。
「申し遅れました。私はこの施設の長、ヴィラン連合の生産研究部代表『ブリードバフォメット』にございます。あなた様の望みを叶えて差し上げる者です」
ブリードバフォメットが自己紹介を済ませると、房恵の蜜が滴る肉壺に、凶悪なディルドが「ずるるるるぅぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・ぼちゅんッ!」と粘っこい音を立てながら彼女の胎内に全て呑み込まれた。
「ごぁっ!?」
房恵は踏み潰されたような声を漏らした。一気に叩きつけられた快感と圧迫感は残された理性を押し潰し、視界にはチカチカと意識が火花を散らしていた。根元まで入り込んだディルドが彼女の肉壺にガッチリ食い込むと、アームの根本から伸びた拘束具が彼女の腰をガッチリと固定した。そして、雄達に取り付けられた筒が鈍い音を立てながら筒が上下し始めた。邦夫は今まで味わったことのないような強烈な快感に抗い続けながら、ブリードバフォメットを睨みつけた。
「そう睨まないでくださいよ。待望の子供を授かれるのですから良いではありませんか」
「そんな、訳、無いだろ・・・・・・ッ!何でこんな事しやがる!」
「量産実験のためにも、健康的で大きな体格の女性が欲しかっただけですよ。年齢は少々高いですが、エナジーと共に投与した薬の効果でどうにでもなります。さぁ、そろそろ吐き出してもらいましょうか」
ブリードバフォメットの合図と共に、大男達は全身を震わせて雄叫びを上げた。筒の隙間からは白濁した子種が溢れ出し、天井に伸びたパイプに吸い込まれていく。
「ぐっ、があああああぁぁぁぁぁぁッ!!」
邦夫の我慢も限界を迎え、筒を弾き飛ばさん勢いで子種を吐き出した。邦夫の吐き出した子種も天井に伸びるパイプに吸い込まれていった。しかし、その一部と思しきサンプルはブリードバフォメットの所に届けられていた。ブリードはサンプルを機械にかけると、目を丸くしてにんまりと笑った。
「ヴィランエナジーに反応してヒーローエナジーも吐き出されたようですね。ほほぅ、身体強化と持続ですか・・・・・・汎用性の高い能力を引き当てたのは幸先が良い!」
「ぐっ・・・・・・!!」
邦夫は吐精直後に冷静さを取り戻すと、奥歯を噛み締めてブリードを睨みつけた。しかし、快感に屈し、依然として身動きの取れない現状は変わらない。房恵は邦夫に声をかけた。
「邦夫、私はこんなことで屈したりしないから!さぁ、何人でも産んでやるわ」
「ふーむ、では遠慮は要らなそうですね。盛大に怪物の子を産み続けるがいい!」
ブリードが端末を操作すると、禍々しい気配を含んだ黄ばみがかった液体が天井から伸びるホースに注がれ始めた。それは房恵のディルドへと勢いよく流れ込んでいくのだった。
「んぅっ・・・・・・ん?」
溶岩のように煮えたぎる子種は彼女の肉壺をあっという間に満たし、筋肉と脂肪に包まれたお腹は妊婦のように膨らみ始めた。精液の注入が止まったかと思いきや、ディルドが微細な振動と共に熱を発し始めた。
(こんなに注がれるなんて・・・・・・でもすぐに出産なんて始まる訳が──)どくんっ。
房恵の胎内で自分とは異なる何かが脈打つのを感じ、それは一つ、二つと瞬く間に増えていった。
「何、これ・・・・・・あぁっ」
自分の中で「何か」が根付いた感触に、房恵は戸惑いと微かな快感を覚えた。すると房恵の前に大きなモニターが現れ、自分が拘束されている姿を別の角度から写したものと、誰かの胎内を撮影したものだった。胎内では大小様々な影が蠢き、徐々に大きくなっている様子が映し出されていた。
「まさか──」
房恵の口もとは震え、心臓の鼓動が機械の音よりもはっきりと聞こえた。彼女の目の前で膨らみ続ける腹で、何かが内側で大きく蠢いた。すると画面の腹も動きだしたのを見て、房恵は我に帰った。
「私のお腹で・・・・・・育っているの?」
「さぁ、もうじき『臨月』だよ。しっかり頑張るのだよ『お母さん』?」
ブリードが呟くと、房恵の肉壺に食い込んでいた拘束具が解除され、ディルドは乱暴に引き抜かれた。内臓が持っていかれそうなほどの快感と圧迫感に、房恵は痺れるような快感を味わった。見下ろすと、自身の砲弾のような乳房が二回りも大きくなり、体毛からは黒ずんだ乳輪と共に大きな乳首が飛び出して乳白色の液体を溢れさせていた。そして大きさを増した乳房をかき分けるように膨れ上がったお腹に視線を落とした瞬間、バツン!と何かが弾ける感覚が走った。しかしそれは失禁ではないのを自覚するより早く、張り裂けんばかりの痛みと快感が全身に走った。大きな塊が、極太のディルドで拡げられた肉壁を抉るように滑り降りてくる。張り裂けんばかりの痛みは投薬のお陰か、たちまち脳を焼く快感へと変わっていく。本来ならば十月十日をかけて育つ筈の胎児が、ものの数分でこの命の門を潜り抜けてくるのだ。房恵の陰唇は何度となく排臨を繰り返し、血や精液に塗れた白い袋のような塊が現れた。房恵は誰に教えられるまでもなく、下半身に力を込めていた。痛みをどこかへ逃すように、新たな命を世に送り出すように。房恵が力み、塊が外へと押し出される光景も、房恵はモニターを介して見せつけられていた。それは邦夫も同じであった。あれほど望んでいた出産が、このような形で実現してしまったことに、邦夫はただ吐精させられながらも見守るしかなかった。
「んっ、んぅぅぅ────ッ!」ばちゃっ。
何度目かの力みの果てに、大きなお腹の重みが軽くなったのを感じた。血液や精液に塗れた羊膜が蠢き、内側から突き破って産声を上げた。それは生まれながらに小学生ほどの体格で立ち上がり、手足と頭は象の遺伝子を色濃く受け継ぎ、胴は熊の遺伝子を色濃く受け継いでいた。腹から伸びる臍の緒は、房恵の子宮と繋がっているのだった。
「あぁ、坊や・・・・・・」
房恵は初めて産み落とした「それ」に呼びかけていた。生まれたばかりの「それ」は腹につながった臍の緒を断ち切ると、よろよろと「母親」と認識した房恵の胸へと近付いてきた。
「たんとお飲み」
生まれたばかりの赤子が房恵の乳房にはむしゃぶりついた。生まれてすぐに立ち上がっているとはいえ、やはり赤ん坊だ。曲がりなりにも腹を痛めて産み落とした命に対して「怪物の子」とは思えなかった。だからこそ、房恵は祈った。「あなたは私達の子よ。だから自分や相手を守れる立派な子になりなさい」と。乳房から温かなミルクが溢れ出し、赤子の口に流れ込んでいった。暫くすると、再び房恵の出産が始まった。一人目が大きかったこともあってか、次々と赤子が産み落とされていった。産み落とした赤子は母体となった房恵や、エナジーとして混ぜられた邦夫の遺伝子を受け継いでいた。やがて最後の一人が産み落とされると共に巨大な胎盤が吐き出され、房恵は萎み切ったお腹を撫でながらぐったりと体を投げ出した。
「房恵・・・・・・すまねぇ」
邦夫の声に、房恵は頭を傾けた。
「何言ってるの。見て、どれも私やアナタにそっくりよ?」
「あぁ、そうだな。そうだな・・・・・・」
ブリードはわざとらしく目に涙を浮かべながら拍手をしていた。
「素晴らしい感動のビデオでした・・・・・・!撮影した内容は後に編集をかけて全世界に発信すると致しましょう♪では休憩も程々に、次の段階に移りましょうか」
ブリードが指を弾くと、小さなロボットが部屋の奥から何体も出現し、床に散らばった出産の跡を片付けていった。
「生まれた直後に比べて、彼女のミルクを飲んだことで身体能力がどの個体も強くなっている・・・・・・これを怪物たちに飲ませれば更に強い怪物になるかもしれないな」
疲弊していた怪物たちがよろよろと立ち上がり、房恵の元へと集まり出した。
「あら、あなた達もお腹空いてるのね?いいわ、まだまだ余っているみたいだから」
房恵は半ば諦めたかのように、取り囲む怪物達にその身を預けた。怪物たちは房恵の乳房へ変わるがわるむしゃぶりついた。目の前で姿を変えられたのだから分かる。彼らは自分たちの意志であの姿に変えられたわけではない。今の自分には元に戻す手段は無い。だからせめて、彼らの渇きを満たそうと思ったのだ。始めこそ荒々しく吸っていた彼らだったが、少しずつ吸いつき方が穏やかになっていった。
「ふむ、どうやら腹が満たされたらしいな。では────」バキン!!
硬いものが音を立てて砕け散る音が響き渡った。それは怪物たちの首にかけられていた枷のような装置が、彼らの手によって引きちぎられた音だった。
「何だこれは────」ガシャーン!!
引きちぎられた枷の残骸たちが、ブリードのいる部屋のガラスを粉砕したのだった。壊れた衝撃で端末が破損したのか、房恵と邦夫の拘束が外れた。二人は生まれたばかりの赤子と怪物たちに抱き抱えられた。
「これを使うことになるとはな・・・・・・だが慌てる必要は無い。ここで全員始末すればいい話だからな」
ブリードが壁に隠されていたボタンをカバーガラスごと叩きつけると、けたたましい警報音が鳴り響いた。
怪物たちはこの後に起こる事態を察知してか、警備ロボットたちが押し寄せる前に処置室を飛び出したのだった。
「くっ、事後処理が増えたな・・・・・・だがアイツらは逃げきれないだろう」
ブリードはタブレット端末を取り出すと、破損した端末から伸ばしたケーブルに繋いだ。送られてきたデータを見ながら、彼はニンマリと笑みを浮かべた。
房恵たちは警備スタッフと警備ロボの追跡を振り切り、どうにか一階の倉庫まで逃げ込むことができた。房恵は積み上がったマットに腰を下ろされ、どっかりと座り込んだ。
「何とか逃げ切ったわね・・・・・・でもこれからどうしましょう?」
周囲を見渡した邦夫は腰を低くしながら房恵に囁いた。
「ここにも巡回のロボットどもが配備されてるみたいだ。こんな大人数じゃすぐに見つかりかねないぞ」
「ここだと端末の電波が入らないみたい。外に出れば繋がるかも」
房恵はため息をついた。怪物たちに運ばれながら逃げ続けて体力はいくらか回復したものの、やはり出産の疲労感は抜け切っていなかった。このまま行動しなければいずれ見つかって始末されるのは目に見えている。しかし、この大人数で行動するのは余りにもリスクが大き過ぎる。
「・・・・・・俺たちが囮になる。いや、ここら一帯のロボットたちを始末してアイボリーさんたちの逃げ道を作る。」
座り込んだ房恵の頭上で声がした。その主は熊獣人の大男だった。房恵はその声に聞き覚えがあった。
「・・・・・・もしかして、あの時の?」
およそ2週間前、商業施設で怪物に変えられた所を救助した熊獣人だった。
「あの時は助けていただいて、ありがとうございました。その借りを返したいと思います」
「おいおい、本当に大丈夫なんだろうな?」
邦夫の指摘に、熊獣人の大男は共に逃げた怪物たちに小声で話しかけた。暫くすると、怪物たちが房恵や邦夫に向き直った。
「彼らは房恵さんのその・・・・・・ミルクを飲んだ時に正気に戻ったみたいです」
「どういうことなのかしら・・・・・・」
房恵は困惑を隠せなかった。確かに自分の能力で怪我や疲労を回復させることはできるが、洗脳状態を解く効果は無い筈なのだ。何かがきっかけで能力に変化が起きたのだろうかと首を傾げていると、赤子たちが辿々しい言葉で話し始めた。
「おかあ、さんのおっぱい、のんだ時ね、あったかいものが、ここに・・・・・・」
「あったかくて、ふわふわした・・・・・・感じがしたの」
「ぼくもぼくも」
赤子たちはお腹や胸元をさすってみせた。房恵は感覚を研ぎ澄ませながら彼らを見据えた。ヴィランや怪物が持つ威圧感や敵意は感じられなかった。強制的とはいえ出産がきっかけで、能力が強まったのかもしれないと、ひとまず納得することにした。
「詳しいことはわからないけれど・・・・・・うん、彼らは大丈夫そうよ」
「お前がそう言うんなら・・・・・・まぁ信じるけれどよ」
「だからね、おかあさん、おとうさん」
「僕たちに、みんなを守らせて」
赤子たちはまっすぐに房恵を見つめていた。身動きが取れない以上、彼らを信じて託すしかない。房恵は赤子たちの肩を叩いて、一人一人の顔を見ながら話した。
「ありがとうね。それじゃあ皆、必ず帰ってくるのよ」
怪物たちはこくりと頷くと、四方に素早く散った。邦夫は物陰から状況を伺っていたが、彼らは息を合わせてロボットたちを次々と撃破して活路を作り出していった。
「アイツら凄いな・・・・・・」
「もしここを無事に脱出できたら────」どくんっ。
房恵は、腹の中で「何かが脈打ち、根付く」のを感じた。この感覚には覚えがあった。
「ねぇ、邦夫・・・・・・」
房恵がか細い声で邦夫の肩を叩いた。邦夫が振り返ると、萎びていたはずの房恵の腹が再び大きくなっていた。
「どうしよう・・・・・・このままじゃ見つかっちゃう」
邦夫は房恵の腹を見た。出産が始まってしまえば身動きは取れずに見つかってしまう。しかし、出産まで秒読みの彼女を抱えながら彼らが作った経路を進むのは余りにも危険である事も理解していた。移動中に見つかるリスクに戦闘に巻き込まれるリスクもある。どちらのリスクを取るか天秤にかける暇はなかった。
「房恵、ちょっと苦しくなるかもしれないが大丈夫か?」
「分かったわ」
房恵は少しも迷う事なく頷いた。邦夫はお腹が大きくなりつつある房恵を立ち上がらせると、房恵の腕を自分の肩に回させて持ち上げ、房恵の両足をしっかりと抱き抱えた。それはさながら互いに向かい合う駅弁の姿勢と真逆の、房恵の背中を支える姿勢で持ち上げた。
「く、邦夫、これじゃあアンタの視界が塞がれちゃうんじゃない?」
「大丈夫だ房恵、周りの状況を見て指示を出してくれ。俺はそれを信じて従う。脱出までの間、我慢できるか?」
房恵は下腹部に意識を向けて、子宮口をぎゅうっと閉じた。真下の視界は大きくなりつつあるお腹で見えなくなっていた。そこに、ぴっとりと熱く固い塊が当てがわれるのを感じた。それは投薬の影響とありったけのエナジーで強化と持続を施した邦夫の逸物であった。象獣人特有の逸物は大きくなっても房恵の秘部をあっという間に探り当てた。
「腹の赤ん坊には少しの間我慢しててもらう。房恵、お前も気張ってくれるな?」
「えぇ、いつでもいいわよ。一息にやっちゃって!」
房恵は目線を上げて周囲の警戒を始めた。邦夫もそれを受けて房恵の肉壺目掛けて己の逸物を一気に突き入れた。肥大化した逸物はディルドによる拡張と出産によって房恵に負担になるどころか房恵の体を内側と外側でガッチリと支える柱と化していた。房恵は膣肉をぎっちりと締め上げ、更に安定化させるのだった。房恵と邦夫は前後左右に歩きながら具合を確かめると、房恵の指示を受けながら進み始めるのだった。
倒れたロボットの残骸や資材を避けながら、時に物陰を警戒しながら二人は進んで行った。時折、小さな破裂音が次々と響き渡るのがあちこちで聞こえた。
「足音が出口方面に集まってる。機械の音も少なくなってるわ」
房恵は周囲の音を全身で感じ取っていた。邦夫の逸物と腕で支えられているものの、区画を一つ通る度に、ずしりと腹の中の重みが増していくのを感じていた。出口に差し掛かる頃には破水が始まるかもしれない。房恵は閉じ切った子宮口を更に閉事ようと力むと、刺激を受けた邦夫の亀頭が房恵の子宮口を抉った。
「んっ・・・・・・!」
房恵は口を塞いだ。ロボットたちは反応していない。邦夫も声を殺して不意の刺激に耐えた。
「・・・・・・大丈夫か?」
「うん、大丈──ぐっ!」ぼこっ、どぐっ・・・・・・!
房恵の胎内に走った不意の刺激に、胎児たちが驚いてしまったのか、房恵の腹は急に大きくなり始めた。結合部からはポタポタと愛液とも羊水ともつかない液体が滴り落ちた。
「房恵、もう一踏ん張りだぞ・・・・・・!」
房恵は倉庫の棚から無造作に布切れを取り出すと、口に咥え込んだ。体勢を立て直すように改めて子宮口を硬く閉じようと力んだ。
「アイボリーさん、大丈夫ですか?」
見張を片付けか怪物たちと子供達は出入り口に集結していた。その中でも熊獣人の大男が房恵たちの存在にいち早く気がついた。
「あぁ、だけど限界が近いみてぇだ。急がねぇと」
房恵の下で邦夫が絞り出すように答えた。房恵はそれに同意するように全身に脂汗を浮かべながら頷いた。
「ここを抜ければ出口だ。なんとか踏ん張ってくれ」
「交替しなくていいのか?」
怪物の一人が邦夫に尋ねた。
「いや、今にも生まれそうなんだ。今引き抜いたら出産が始まっちまうだろう。そうなったら脱出できるかも怪しく──」
邦夫が言いかけたその時、背後で扉が開け放たれる音が響き、さっと光が差し込んだ。一同は咄嗟に倉庫の隅の暗がりに身を寄せると、邦夫と房恵は怪物たちのと赤子たちの中に倒れ込むように飛び退いた。房恵が咥えていた布だけが倉庫の通路に落ちてしまった。
「ありがと・・・・・・づぅっ・・・・・・・・・・・・ッ!!」
緊急事態とはいえ、やはり房恵の腹に刺激が加わってしまい、腹は先程と同じかそれ以上に大きくなってしまった。邦夫は自身の逸物が強烈に押し返されるのを感じた。
「まずい・・・・・・!もう生まれそうだ」
房恵の背中に冷たいものが走った。一か八か飛び出すか、いや、我慢していた陣痛はもう限界に達しており、まともに動けない。ここで産むしかない。房恵は深く深呼吸を繰り返してから言い切った。
「私、ここで産むわ。産み終わったらすぐにあの扉から脱出して。屋外に出れば通信が入るかもしれないわ」
房恵は腕につけた端末を見せた。邦夫は房恵の言葉に頷いた。
「・・・・・・分かった。それじゃあ、始めるぞ」
邦夫はゆっくりと逸物に注ぎ込んだエナジーと血流を引くと、それに合わせて胎児が房恵の肉壁を押し広げながら滑り落ちていった。倉庫に差し込んだ光を頼りに、邦夫たちは房恵の出産を支え始めた。
「ぐっ、うぅ・・・・・・!」
房恵は邦夫の腕や鼻を掴んで力んだ。足音が徐々に近づいてくる。房恵の子宮口に、我先にと胎児たちが暴れているのを感じる。一人目の体がぬるりと命の門を潜るのが見えた。頭と肩が出てくると、房恵が更に力むと、ぬるりと全身が生まれ出た。怪物たちが羊水にまみれた体を拭き上げて房恵の胸元に手渡した。産声が外側に漏れないよう、自分たちで取り囲むように立ち塞がった。
「よし、すぐに脱出を──」
「いたぞ!!」「目標発見!」
スタッフたちの声と警備ロボットの機械音声が混じり合う。
「ぐっ・・・・・・まだ終わってないって時に・・・・・・・・・・・・!」
「逃亡を許すバカがどこにいるのです?」
ブリードバフォメットが警備スタッフたちと房恵たちの間に現れた。
「ここまでか・・・・・・」
「選択肢を与えましょう。今すぐ戻って私の研究に身を捧げるか、ここで家族諸共死ぬか」
房恵は度重なる出産で疲れ切った体を奮いながらブリードバフォメットに尋ねた。
「この子達に罪は無いわ。殺すなら私たちだけにしなさい」
ブリードバフォメットはやれやれという表情でため息をついた。
「それじゃあダメなのですよ。私は研究の産物は全て残すか、事故防止のために全て抹消するかの二択しかありません」
「お堅いのね・・・・・・」
「生産研究部の代表ですから。何か言い残すことでもありますか?」
「そうね・・・・・・ゆっくりする場所としては申し分ないけれど、ここ、『電波』が通じにくくて不便ね」
「元々探られにくい場所と広さを考えての立地ですから。さ、一家揃って送って差し上げ────」
世界が割れるような音がした。見渡すとけたたましいヘリの音と共に倉庫の窓ガラスが次々と破られ、扉からは見慣れた隊服を纏った人たちが押し寄せてきた。
「ヒーロー協会だ!武器を下せ!」
「チッ、命拾いしましたね・・・・・・」
「動くな!」
隊長が銃を構えるより早く、ブリードの姿はかき消えてしまった。するとロボットやスタッフたちが糸の切れた人形のように次々と地面に倒れ込んだ。
「端末の信号を確認した。キャリアイボリーに・・・・・・マーシャルタスクでいいんだな?」
隊長の大男の問いかけに、二人は頷いた。隊長が端末を二人にかざすと、「ピー」という小さな音の後に青い光が照射された。光が収まると、男は端末に表示された情報を確かめて頷いた。
「本人認証完了。キャリアイボリー、無事・・・・・・とは言えないな。この者達は?」
「この人達は私達の命の恩人と、新しい家族よ・・・・・・・・・・・・ぐっ!」
房恵はほっと肩を撫で下ろすと、脈打つような痛みと快感の波が下腹部から全身に走った。
「・・・・・・隊長さん、救急車を呼んでくれるかしら?」
隊長の大男は、房恵の大きな腹と、抱き抱えている子供の腹に伸びる臍の緒を見てすぐさま通信を入れた。
大型獣人用の救急車が到着する頃には房恵の出産は終わってしまったものの、処置のために搬送されることになった。幸い、母子共に感染症や異常は見られなかったものの、ブリードバフォメットに投与された薬の影響で排卵周期や妊娠期間が大幅に圧縮されており、その治療におよそ一ヶ月を要することになった。邦夫も検査の結果、事件の影響で性機能とエナジーの総量が格段に向上した以外の異常は発見されなかった。
産み落とした子供達や怪物に変えられた人々も検査を受けたが、肉体の急成長や高い身体能力を持つこと以外に異常は無いことが確認された。ヒーロー協会は房恵や邦夫の頼みもあって、被害者救済と新規戦力の確保、ヴィランや怪物対策の研究資料として彼らを「訓練生」として保護する運びとなった。産み落とした子供達は怪物の性質も併せ持っているからか成長と学習が早く、房恵と邦夫の治療が終わる頃には独り立ちをしていった。
翌月、二人は支部長に呼び出され、救出に至る経緯を聞かされた。元々、通信端末には血圧や体温、心拍数などの体調記録や位置情報が一定時間沖に送られてくるのだそうだ。もしも極端に数値が揺れ動いたり、一定時間情報が送られなかったりなどの事態が起きると、最後に送信された場所を特定することができるのだそうだ。二人から事の経緯を聴いた支部長からは処罰こそ無かったものの、通信端末を外した邦夫は軽いお説教を受けた。
ブリードバフォメットとの事件からおよそ3ヶ月が過ぎ、房恵達は職場に復帰した。ヒーロー協会の伝令を受け、房恵と邦夫は部隊を引き連れて現場へと向かう準備を整えていた。
「タスク隊長、装備品と医療品の積み込みが完了しました」
特別に仕立てられた隊服に身を包んだ熊獣人の大男が邦夫、もといマーシャルタスクに報告をした。
「報告ご苦労。やっぱり大きいやつがいると捗るな・・・・・・今日は実地訓練も兼ねた現場だ。気を引き締めて臨め」
「はっ!では失礼します」
熊獣人の大男は足早に立ち去った。
「母さ・・・・・・じゃなくてアイボリー隊長、各種装備の積み込みと装備が完了しました。確認をお願いします」
隊服に身を包んだ象獣人と熊獣人の要素を併せ持った青年が房恵、もといキャリアイボリーに報告した。アイボリーはやれやれと言った表情を浮かべて報告を聞いた。
「報告ご苦労様。私も確認に向かうわ。それと、ここでの呼び方にはそろそろ慣れないとね。ここでは隊長と隊員の関係よ。訓練生君?」
「え、あ・・・・・・はい。すみません隊長」
訓練生と呼ばれた青年は決まりわるそうにはにかんだ。
支援部隊が現場に到着すると、ヴィランや怪物達が商業施設で猛威を振るっていた。訓練生たちは隊長の指示の下、並外れた身体能力や体格を生かして次々と一般人を救助、避難させていった。
「一般人の避難は先程の搬送で完了しました。四時の時の方角300メートル先でヒーロー達が戦闘中です。気をつけて撤収してくださ・・・・・・六字の方向に怪物反応を複数確認。そちらに接近してきます!」
オペレーターからの通信を受けたアイボリーとタスクが身構えていると、通路の奥から怪物達が現れた。無理な継ぎ接ぎをしたような歪な体躯に眼光は爛々と燃え、鋭い牙と爪を震わせた怪物たちは、まるで命を燃料に獲物を探し求めているようだった。
「オペレーター、アイツらは化物にされてからどれくらい経っているか分かるか?」
邦夫は基地にいるオペレーターに通信をした。
「監視カメラの映像によると、変えられてからおよそ一時間以上は経っています。戦闘が長引けば、撃破できたとしても死亡する可能性が高いです」
「了解。前衛部隊は俺と盾を持った隊員で対処する。副隊長たちは怪物の退路の封鎖と捕縛の用意をしろ。アイボリー、久しぶりの戦闘だが大丈夫か?」
キャリアイボリーはマーシャルタスクの呼びかけに自分の両肩を叩いてみせた。
「問題無いわ。皆がいるもの。後方部隊、私以外の者は前衛部隊と合流して捕縛の支援をお願い」
前衛部隊と後方部隊はそれぞれの班に素早く分かれると、怪物たちを取り囲むように退路を塞ぎ、非殺傷のトラップや捕縛ネットを設置していった。マーシャルタスクが合図を出すと、盾を構えた隊員たちが警棒で盾を叩きながら大声を張り上げた。声と音に反応した怪物たちが一斉に彼らの元へと迫ってくる。鋭い爪や牙を盾と警棒で捌きながら、捕縛ポイントへと誘導していった。マーシャルタスクとキャリアイボリーは盾持ちのサポートに回り、地道に一体、また一体と怪物たちの動きを封じていった。接敵からおよそ十分と待たずに全ての怪物を無力化に成功した。
「皆、ご苦労様。次は私の出番ね」
「房江、無理はするなよ?」
マーシャルタスクの心配をよそに、キャリアイボリーは「準備」に取り掛かっていた。キャリアイボリーは着ていた装備と隊服を脱ぎ捨て、靴のみの全裸体になった。後方部隊の訓練生が副隊長に尋ねた。
「アイボリー隊長はどうして裸に・・・・・・?」
「見てれば分かる。俄かに信じがたいけれども」
アイボリーは捕らえられた怪物の一体に近付いた。拘束されても暴れ続ける怪物は、抵抗空しく彼女の大きな身体に抱きしめられてしまった。抱きしめられた怪物は徐々に抵抗を止めていき、やがて体を丸めて小さな卵のような形へと変化した。そして次々に同じような手順を踏んで怪物たちを卵の姿へと変えていった。そして、しゃがみながら卵の先を自身の秘部にあてがうと、「ずぶぶ・・・・・・」とゆっくりと卵を胎内へと沈めていった。目の前で起きている不思議な光景に、隊員たちは息を呑んで見守っていた。全ての卵を胎に収めたアイボリーのお腹は、まるで臨月の妊婦のように大きく膨らんでいた。
「さぁ、ここからが本番よ」
アイボリーは瞳を閉じて胎内に意識を集中させると、胎内の卵が「どくんっ」とアイボリーの子宮の中で繋がる感覚が走った。それはやがてへその緒や胎盤へと変わり、卵からは流れ込む禍々しい力が抜け、アイボリーから温かな力が卵に流れ込む度に卵は徐々にヒトの形へと変わっていった。やがて彼女のお腹ははち切れんばかりの大きさになり、元々大きかった乳房も大きさと張りを増していった。お腹の成長が収まってくると、アイボリーは両足を広げながら腰を屈めた姿勢をとった。暫くすると「ばしゃっ!」とアイボリーの秘部から堰を切ったように透明な液体が噴きだした。
「アイボリー隊長に何が・・・・・・!?」
「説明は後だ。総員、清潔な布をありったけ集めてきてくれ!」
タスクが隊員たちに指示を出すと、ものの数分で大きなタオルがアイボリーの元へと集まった。アイボリーはタオルを縄のように折りたたんで口に咥えると、両足に力を込めて踏ん張り始めた。胎内では一人、また一人と子宮口を潜り抜けていく。実験の影響で陣痛は快感や多幸感へと変わり、喘ぎ声と共に乳房からはミルクが白い弧を描いて迸った。アイボリーの黒ずんだ秘部から白い塊がぬぅっと突き出た。タスクはタオルを突き出た塊にそっと当てながら、アイボリーの呼吸や力みに合わせて少しずつ引っ張り出していった。塊の凹凸から、頭、肩と出てくるのが分かった。
「もうひと踏ん張りだぞ・・・・・・!」
「んんっ、ふん・・・・・・・・・・・・ッ!」どぼちゃっ!
アイボリーの秘部から全身が出てきたと同時に、血液の混じった羊水が飛び出した。タスクは手早くナイフで羊膜を切り開くと、中から自分たちと同じくらいの背丈をした獣人がへその緒が繋がった姿で現れた。外界の刺激に晒されると、その獣人は口から水を吐き出して咳込むと、ぐったりとタスクにもたれかかった。
「よしよし・・・・・・無事みたいだな。手が空いている者はこの人の保護を頼む。体温が下がらないよう、タオルや服を着せてやってくれ」
それからアイボリーは二人目、三人目と産み落としていった。産み落とされた人々はぐったりこそしていたが、隊員たちの質問には何とか答えられる程度には意識がはっきりしていた。
「これでもう終わりかな・・・・・・んっ」
アイボリーは萎み切ったお腹を撫でていると、どろりと大きな胎盤がへその緒と共に秘部から流れ出てきた。後方部隊の訓練生は鞄の中から水筒を取り出してアイボリーに手渡した。
「お疲れ様です、アイボリー隊長」
アイボリーは水筒を受け取ると、中身を一気に飲み干した。
「・・・・・・ぷはぁっ!ありがとう。助かったわ」
「さっきのは一体何だったんですか・・・・・・?まるであの時みたいな──」
訓練生はそう言いかけてハッとした表情を浮かべた。アイボリーは変わらない口調で答えた。
「気が付いたみたいね。そう、『あの時』の影響で怪物に変えられた人達を『産み直す』ことで元の人間に戻せるようになったみたいなの」
「そんなことが・・・・・・母さんは凄いですね」
訓練生は信じがたい話に困惑していた。それはアイボリー本人もであった。
「もぅ、ここでは母さん呼びはよしなさい。恵海(めぐみ)訓練生君?」
アイボリーは自身の長鼻で恵海のおでこをつつくと、そっと頭を撫でた。
それから程なくして、キャリアイボリーは次々とヴィランに怪物へと変えられた一般人やヒーローを浄化するヒーラーとして戦闘に参加し、マーシャルタスクは彼女に産み直された「元怪物」の赤子を「訓練生」として鍛え上げてめきめきと活躍の場を広げていった。
数年後、「マーシャルアイボリー軍団」という新たな部隊が誕生することになるのだが・・・・・・それはまた別のお話。