ディーラル侵蝕編 第二十九話 優華の名

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  遊花007の限界を試す様にダインの堕液は放出されて行く、既に人間の女性なら破裂してしまう程の堕液が堕されているが、遊花007は全てを受け入れた上で成長している。

  オハナⅢ 「もう私と同じぐらいになってますね、それに魔進化も徐々に進行してます」

  オハナⅢの言葉通りに遊花007の身体は遊魔部位の成長も確認出来る、そして脳の成長も加速している様で、ダインの胸板に対する頬擦りも何処となく淫靡さが増えている。

  ダイン 「遊花の成長には驚かされますね、堕液を吸収して成長するとは・・・」

  遊花007 「遊花は人間より元々遊魔よりですから、ダイン様が与えてくれるモノが力となるのは当然です、これで私も遊魔の仲間入りが出来そうです」

  ダイン 「これまでの魔進化とはかなり異なってますがね、下腹部に熱は感じませんか?」

  遊花007 「私の身体は相性が良過ぎるのか、堕印の効果が現れていません、放たれた魔力も拡散して体内に取り込まれています、でも、何とか出来そうです、やってみましょうか?」

  ダイン 「お願いします、堕印が刻まれてこその遊魔でも有りますし、堕印には位置情報を知らせる機能も有ります、つまり堕印が無ければ空間レイヤーの機能が使えないわけです」

  オハナⅢ 「それ、遊魔活動を行う上でかなりの不利になりますね、特に遊花はクステーシャ操縦者の役目を期待されてますから」

  オハナⅢは遊花に対して変な劣等感を抱いてしまっている、そもそもラグム・デムユニットとダインに望まれて作られた遊花では、立ち位置が違い過ぎるのだが産まれた所は同じゆえライバル視してしまう事は仕方ない、その上で遊花の能力を見てみると087シリーズを上回ると感じていたのだ、その様な状況のなか、遊花の欠点の可能性は単純に優越感を抱かせた。

  ダイン 「失敗を克服してきたのが遊魔ですよ、最初から上手くはいきませんよ」

  遊花007 「亀頭の堕印部分の魔力を吸収しなければ、堕印が刻まれると思うんです、つまりそこに遊花の魔力を集中させれば堕印の魔力を吸収しない筈です」

  ダイン 「理屈は理解出来ます、試してみて下さい」

  遊花007 「はい、でもその為には身体を起こさないと」

  遊花007は上体を起こしてダインに馬乗りになる、堕液を吸収して成長した為にその身体は随分と発達しており、胸などはオハナⅢよりも大きくなっている、当然体重は増加したが、丈夫な遊魔の身体を持つダインには何の問題も無く、むしろ揺れる胸に心を躍らせている。

  ダイン 「この短期間に理想的な肉付きへと成長しましたね、正直急ぎ過ぎたとも思っていましたが、私の上で成長した身体はとても愛おしく感じます」

  遊花007 「ダイン様の好みの牝に成る事が遊花の願いですから、堕印の反応を感じ取る事で、好みの牝の身体に調整してみました」

  ダイン 「私が理解しきれていない本物の好みを生み出したという事ですか、遊花007も考えましたね」

  オハナⅢ 「でも堕印の反応だけが好みだとも言えないと思います、ダイン様は吸って大きく形の変わるオハナⅢの胸も大好きは筈です」

  ダイン 「まぁ好みなんてものは状況で変化してしまいますからね、好きで食べていた物を急に飽きてしまう事もあります、ですから変化する事も重要ですね」

  オハナⅢ 「そもそもダイン様は牝を自分の作品に変えるのが好きなんですよね、作品自体が自分の意思で変わるのはどうかと思います」

  ダイン 「いや、遊花の段階で私の作品ですから・・・成長して変化する作品も有りですよ、私の意図を越えて変化していく者を疎ましくは思いませんね」

  ダインのお墨付きを貰った遊花007は満面の笑みを浮かべると、腹部を見せ付ける様に反り返る、そしてその下腹部には薄っすらとピンクの紋様が浮き出て来ており、その中央に表れているのはダインの紋章たる堕印に間違い無い。

  そう、遊花007の下腹部の紋様は堕印を中心に淫猥さと禍々しさを兼ね備えた、遊魔の牝に相応しい紋様へと成長しており、遊花007の現在の状況を表したモノとも言えた。

  ダイン 「自分で堕印を彩りましたね、遊花007の美意識を感じ取る事が出来てとても喜ばしいです」

  遊花007 「なら、この身体に相応しい名を名乗る事を許して貰いたいと思います、ユウカの音はそのままで、文字を優れた優と華やかの華で優華と名乗りたいと思います」

  ダイン 「実に自身溢れる名前ですが、既に日本語を理解した遊花ならそう名乗る事を許しましょう、堕印の成長も優華という名前を意図してますよね」

  優華 「はい、華も文字を堕印にアレンジしてみました、この紋様を優華シリーズの旗印としたく思います」

  オハナⅢはダインと優華の会話に焦りを感じていた、遊魔について深くを学んだと思っていたオハナⅢであったが、二人の会話に付いていけないのだ、ダインの言った日本語という語源に対する知識は獲得しているが、優華が行った様に無数にある文字の意味までは理解出来ていない。

  ダイン 「良い考えです、巨大な騎兵の様にも見えるクステーシャに旗印は似合うでしょうね、是非、旗印と共に優華の武名を広めてみせて下さい」

  優華の行動はダインを深く知るゆえの行いだ、優華007はダインの好みを完全に理解した上で、優華を遊魔の中で上手く活かす方法をダインに提示しているのだ、そしてそれを見守るオハナⅢは優華007の行動の意図を半分も理解出来ていない。

  その事実はオハナⅢに大きな焦りを与えたが、周りで交わりに耽る他のオハナ達は気付く素振りも無い。

  オハナⅢ思考 『遊魔にとっては大きな収穫でしょうけど、オハナ達にはこの上無い脅威です、何とかオハナの地位向上を可能とする手段を模索する必要がありますね』

  オハナⅢは焦りで身を焦がしていたが、それを感じ取るダインはその状況を不安視していない、確かに優華は想定以上の能力を示したが、遊魔の潜在能力はまだまだ未知数でもある、そう、オハナ達がダインの想定する力を発揮する可能性は十分に高い。

  今は新しい優華への興味が勝るのは当然の事で、この想いは遊魔誰しもが経験して来た事だという情報も共通の知識にはある、だが、存在から遊魔になるべく作られた遊花は今までの経験とは少し違う。

  オハナⅢ思考 『ダイン様が遊魔を嫌う事は無いと断言は出来るんですよね』

  オハナⅢはこの上なく相性の良いダインと優華を見て溜め息を漏らす、ダインに合わせて成長した優華とダインの相性が最高に良いのは当然のなのだが、他の087を魔進化させた時に感じた程の高揚感が無い。

  ダイン 「どうやら身体の成長は止まった様ですね、ちょうど私好みのところで止まるとは、さすが優華です、それに堕印の位置情報も機能している様です、これなら空間レイヤーを使いこなせる筈です」

  優華007 「今試してます、優華の空間に遊魔部位を格納するんですよね」

  ダイン 「それはちゃんと魔進化を終えてから試して下さい、優華の遊魔形態は私の楽しみですから」

  優華007 「堕液を遊魔部位の成長に回していますから、そろそろ完了する筈です、翼はもっと大きくしたいです」

  ダイン 「自分でやってみて下さい、成長を調整出来る程ですから無理では無いでしょう」

  優華007 「はい、ダイン様の許しさえ頂ければ優華は問題ありません、他にも優華の好みを反映してもよろしいでしょうか?」

  ダイン 「構いませんよ、自分の望む姿に成れる様に挑戦してみて下さい、ですが見た目とは自分では解らないモノですよ」

  そう、優華がダイン好みに成長出来たのはダインの感覚を反映した為である、実は優華はダインの好みに応じて育ち過ぎた部分を戻す事も併用して、ダインの望む身体を手に入れているのだ。

  遊魔化が進んだ優華はよりダイン感覚を掴める様に進歩している、優華はそれを武器に遊魔の姿もよりダイン好へと変化させるつもりなのだ。

  そして、ダインの上で優華の遊魔への変容は加速して行く、発生段階から遊魔細胞を組み込まれている遊花の身体は侵蝕という負担無しに遊魔細胞の成長が可能な為に、今までの遊魔には無い速度での変容を可能としている。

  優華007 「どうでしょうか、より遊魔部位を大きくして凶悪なイメージにしてみましたが・・・」

  ダイン 「確かに凶悪さは上がりましたが、可愛さは減りましたよ、優華は私にどう見て貰いたいですか?」

  ダインの言葉に優華は返す言葉を失ってしまう、確かに自分の威厳を強調する方向性を強めたが、可愛さが減った言われると本末転倒だ、優華の思惑はよりダインに好まれる事だから可愛さが減ったと言われるのは大問題だ。

  オハナⅢ 「ダイン様の見立ては完璧ですからね、その完璧さから遊魔は姿を変えれないんですよ」

  ダイン 「いや、優華のやった事も否定はしませんよ、いつか私の美意識を唸らせる日が来る事を望みます、優華は確かに完成度が高いと言えますが、経験を経て成長する事も大事です、今日の失敗は大きな糧となって優華を成長させてくれる筈です」

  優華 「確かに優華は自分を過信し過ぎました、人を超える存在として生まれた遊花も人なんですね」

  ダイン 「自らに優越感を抱いては公正な判断は出来ません、自らの矮小さを自覚して下さい」

  オハナⅢ 「ですが遊花は確かに人を凌駕する存在です、オハナⅢは自らが大きく劣っている事を遊花を見る事で実感しましたから・・・」

  ダイン 「その劣等感が成長への原動力です、自身を完璧だと思い込んでいては成長など考えないでしょう、遊魔は確かに人よりも優れていますが、私の目指すモノはもっと上に有りますよ」

  優華 「ダイン様もまだ成長なさるんですか?」

  ダイン 「当然です、望む私の理想は上限なんてありません、上に至ると更に上を目指します、成長を実感するのは幸福な時間でも有りますから」

  つまりダインの幸福の追求は際限が無いという事だ、実際に今遊花007で得られたデータは改良を加えられて次の遊花に適用される事は間違いなく、優華の抱いている優越感は次の遊花が出現した時に砕け散ってしまう可能性もある、それ故にダインは遊魔に成長を望むのだ。

  オハナⅢ 「オハナⅢも優華を見て負けられないと思いました、重要なのはダイン様への貢献度ですからね」

  ダインの成長を促す言葉にオハナⅢは目的を再認識した様だ、確かに能力で貢献度は変わるかも知れないが、そもそもオハナである事自体が恵まれた立場でもあるのだ。

  ダイン 「ディーラルの状況を鑑みるに、手柄を立てる機会はこれからが本番です、武功という物は最も解りやすい功績ですからね」

  優華 「あ、そうです、優華も早くクステーシャをモノにして戦いに備えないと行けません、空間レイヤーを習得したので扱えますよね?」

  ダイン 「それこそが遊花を誕生させた目的ですからね、幾ら個の戦闘力が優れていても、離れた拠点を同時には護れませんから、結局大規模戦闘は数が必要になるんですよ、優華はクステーシャの運用で先行すれば大きな功績を残せる筈です」

  オハナⅢ 「先発でも後発でも利点は双方に有るという事ですね、オハナ達も負けませんよ」

  複数の複製元を持つ087はこの点で遊花よりも優位性がある、087の中には過去にクステーシャ操縦者だった者の複製体であるオハナⅣが存在しており、その潜在記憶を上手く応用出来れば大きなアドバンテージを築く事も出来る。

  そして、いつの間にか優華の遊魔形態はダイン好みまで縮み、その魔進化は完了したと言っていい、ダインファーストこそ遊魔の絶対条件なのだ。

  優華 「名残惜しいですが、優華も魔進化を終えた様です、早速クステーシャを賜り、有事に備えたいと思います」

  ダイン 「気が早いとも思えますが、今、遊魔に主導権は有りませんからね、優華がいち早く戦力化して、数が増える事で展開も変わるかも知れません」

  実際、ダインは現状に大きな不満がある、少ない戦力で防衛戦を行うよりも、大きな戦力で主導権を握る戦いをする方がダイン好みの戦争の在り方なのだ、その為に遊花の増産は今後も休む事無く続いて行く。

  おまけ

  空間レイヤーを用いた魔導機運用 リデウム階層国に対する遊魔側の切り札は再生させたクステーシャであるが、今のラグム・デムにクステーシャを地上に降ろす方法はほぼ無い、厳密には存在しているが遊魔の為に使う気は無いのだ。

  だが、ダインは遊魔の持つ能力によってその問題を解決させた、それが空間レイヤーに格納して移動させる方法である。

  空間レイヤーには自身の部位などを格納する事が出来るが、遊魔が再生させたクステーシャも自身の魔導細胞を侵蝕させて魔動力の再生を行っている事から、自身の一部として認識され再生させた遊魔の空間レイヤーへの格納が可能なのだ。

  それ故に遊魔では個々人でクステーシャの再生が行われて、一人一機のクステーシャを空間レイヤーに格納して戦闘に用いる予定である。

  この方法の最大の利点は、遊魔が移動出来ればクステーシャを展開させる事が可能である為、高い隠密性を保ったまま魔導機部隊を展開出来る事で、リデウム側は王都ディグランに魔導機戦力が存在する事自体、全く気付いていない。