ルゥ編 第五話 物分かりの良い令嬢

  X01-005

  魔王の遺産に触れたリレッタはただ驚くしか無かった、三百年間放置されたままの施設の筈なのに部屋を覆う肉壁は実際に生きており、壁のところどころは脈打っている、そして中央に有る装置は圧倒的な存在感を持ってそこにある。

  リレッタは本能的に危険を感じつつも好奇心には勝てなかった、ルゥの側へと移動するとその怪しげな装置に目を奪われてしまう。

  リレッタ 「思ったよりも中が広いですわ、この広さを見ると魔族の強大さが実感出来ます」

  ルゥ 「高さだけでルゥの身長の三倍は有りますからね、広さも小部屋ぐらい有ります、これが魔族の大きさなんですね」

  リレッタ 「はい、現存する絵図では人間の倍は有りますわ、ですがこの施設の大きさは変ですね、人より巨大な魔王には小さ過ぎると思いませんか?」

  ルゥ 「言われてみればそうですよね、でも別におかしくは無いんですよ」

  そう言ったルゥが装置の内部へとリレッタを突き飛ばすと、不意打ちを受けたリレッタは装置の中央部の肉柱へとぶつかってしまう、そして抗議の為に振り返りルゥへと歩み寄ろうとすると、身体に絡み付いた触手によって捕らわれてしまう。

  リレッタ 「ルゥ!これはどういう事ですか、早く解いて下さい」

  ルゥ 「無駄ですよリッタ、でもそう悪い事じゃないんですよ、人を超えた力と不老の身体、リッタみたいな素晴らしい身体をザキトスも永遠にしたいと考えていたんですよ」

  リレッタ 「冗談はお止め下さい、ザキトスは遥か昔に打ち滅ぼされてますわ」

  ルゥ 「確かに肉体はそうですが、思念は昨夜まで健在でしたよ、まぁルゥに力を授けて消滅してしまいましたけど」

  ルゥの唯ならぬ雰囲気にリレッタは自分が騙されていた事を実感する、だが、その目的がよく解らない。

  リレッタ 「ワタクシを魔王復活の生贄にするつもりですか、確かにクガトには魔王を討ち滅ぼした勇者の血も流れていますが」

  ルゥ 「そんな勿体無い事はしませんよ、リッタはルゥの眷属に魔改造させて貰います、ザキトスがリッタの魔改造計画を残してますので、実験ですね」

  リレッタ 「実験って、人を何だと思っているのですか」

  ルゥ 「大丈夫ですよ、ルゥも魔改造されちゃいましたから、でも魔族になると若さと美貌が永遠になるんですよ、子供は産めなくなりますけどそもそも寿命が無いなら子孫を作る理由も有りませんからね、見て下さい」

  ルゥは服を脱いで全裸になるとリレッタに背中を向ける、魔族への変容は前からよりも背中の方が解り易いからだ。

  そして、始まる変容にリレッタの目は釘付けになってしまう、ルゥの背中とお尻には大きな三つのホクロが有ったのだが、そのホクロが段々と大きくなって突起が生え出して来たと思うと、お尻のモノは下に延びて複数の触手が絡み合った一本の尻尾となり、背中のモノは斜め上に広がって大きな翼に成長して行く。

  リレッタ 「まさか人に化ける魔族がいたなんて、予想外ですわ」

  ルゥ 「ルゥが初めてみたいですよ、人間の情報を得るには人間が一番ですし力だけではどうにもならない事が多いです、そして、今の世界だと人間になれないと色々困りますから、リッタだってちゃんと人間に化れる様に魔改造しますので安心して下さい」

  リレッタ 「その様な事をして何が目的なんですか?」

  ルゥ 「返答に困りますね、ルゥは楽しいからリッタを魔改造したいんですよ、ザキトスの残したリッタの魔改造指南書が有りますから多分大丈夫ですよ」

  そのルゥの答えにリレッタは絶句している、ルゥが楽しむ為にリレッタは魔族にされようとしているのだ、だが、状況を判断する限り既にリレッタには逃れる術は無さそうなのだ。

  リレッタ 「楽しむ為ですか、リッタはもっとちゃんとした人だと思ってましたけどリエル様の言葉は間違って無かった様ですね」

  ルゥ 「その名前を出されるのはちょっと嫌かな、まぁ本来ならリッタもリエル側なんだけど、ザキトスのお薦めだからね」

  ルゥが不機嫌になった事にリレッタは自身の迂闊さを呪った、リレッタの命運は正にルゥに握られた状態でルゥの気分次第で何をされるか解らないのだ。

  怯えるリレッタを見てルゥは優しく話し出す。

  ルゥ 「怯えなくても大丈夫ですよ、何せルゥとは話が通じますから、ルゥの時なんて閉じ込められて無理矢理で怖かったんですよ、でも、ルゥは優しいから初めにリッタを気持ちよくさせて上げますね、あ、そうだ、リッタが最後まで拒めたら魔改造は止めて上げますね」

  そして、ルゥはリレッタに近寄ると丁寧に服を脱がして行くのだが、ルゥの見せた暗部の表情に恐怖を覚えたリレッタは抵抗をする事を止めていた。

  ルゥ 「イヤらしい身体してますよね、でも男の人は嫌いだって話ですけど、ルゥの身体もずっと見てましたよね」

  リレッタ 「魔族の身体に興味を惹かれたんですわ、トカゲやコウモリはなんだか不気味に感じますのにルゥの身体には美しさが有ると思いまして、尻尾や翼の形はよく似ていますのに、不思議ですわ」

  ルゥ 「魔王ザキトスが美を追求したんでしょうね、ザキトス自身が最後に仕上げたのがルゥでしたから、集大成として力を入れたんですよ、ですけどリレッタの方がルゥより前から色々と練られていたみたいですから、ルゥも楽しみなんですよ」

  リレッタ 「どうして魔王ザキトスがワタクシを知っていたのですか?」

  ルゥ 「この城にはザキトスが張り巡らせた魔導具が各所に存在していて、ザキトスの思念はそれを使って候補者を選定していたんですよ、リッタは候補者だったんですけど、魔株分け出来る魔族を生み出す為にはアーグルで産まれた人間を使う事が出来なかった様なのでルゥ達を召喚させたみたいですね」

  その言葉にリレッタはしばらく考え込んでから口を開く。

  リレッタ 「魔王ザキトスの意思ですか、確かにルゥ達の召喚には不可解な事が有りましたわ、何故だかワタクシの本棚に全く身に覚えの無い魔道書が有り、それに記された方法によって召喚が可能になったんですわ、ですが儀式の実行後に魔導書は行方不明になりました、叔父はリエルの召喚に満足して深くは詮索しませんでしたが、ワタクシは不可解に感じていました、ですが何も調べ無かった時点で叔父と同じですわね」

  ルゥ 「なら諦めてルゥと魔族になりましょう、ザキトスは人間嫌いでしたけど、ルゥは女体が大好きなので人間に寛大ですよ」

  リレッタ 「失われた魔族改造の儀式ですか、正直言って不安も多いですけど、ルゥの様に人間に化ける事が可能ならば良いと思いますわ、ワタクシだって叔父のいい様にされている現状には不満が有りますから、それに負けない魔力さえ有れば協定戦で合法的に権力も奪えますわね」

  ルゥ 「なるほど、そういう考えも有りますね、ルゥは魔族を増やして地固めするつもりでしたけど、その方が平和的ですよ、でもリッタが予想通りに魔族を認めてくれてルゥはとても嬉しいです」

  リレッタ 「この状況で拒むのはもう不可能でしょうから、なら与えられる力を考えて現状を変える努力をしたほうが有意義ですわ、最悪、叔父が協定戦にリエルを繰り出して来ても魔族なら勝算も有りそうですしね」

  ルゥ 「リエル自身を魔族にしちゃう方法も有りますからね、ルゥ的には余り気が進みませんが、リエルが泣き叫ぶところには興味有るんですよね」

  リレッタ 「やっぱりルゥって怖いですわ、敵にしない方が賢明ですわね」

  なんとかリレッタをその気にさせたルゥはより踏み込んだ行動を始める、全裸にしたリレッタの胸に顔を埋めると匂いを嗅ぎ、その肌に舌を這わせて行く。

  リレッタ 「ルゥ、くすぐったいですわ、ですが悪い気はしませんわね」

  元々ルゥと同じ女体好きのリレッタはこの行為をとても好意的に受け入れていた、舐められる事は愛情の現れでも有り、嫌いなモノを舐める事などなかなか出来る事ではない、そして拒まないリレッタに対してルゥの行為はエスカレートして行き、遂には乳首を音を立てて舐り始めた。

  リレッタ 「もぅ、強引ですわ、でも、後でお返しはさせて下さい」

  だが、ルゥはリレッタのその言葉を待っていたのだ、魔族に成って乳の張っているルゥは女の子に自分の乳を啜って欲しかったのだ、そして、触手を踏み台にして胸をリレッタの顔まで持ち上げると、両手で掴んだ右胸をリレッタの口元へと導く。

  ルゥ 「遠慮せずに啜って下さい、ルゥの胸、魔族に成ってからちょっと大きく成ったみたいで張りが有るんですよ」

  差し出された右胸をリレッタは犬の様に匂いを嗅いで安全性を確かめると、感想を漏らす。

  リレッタ 「濃い乳の匂いがします、とても美味しそうな匂いで口一杯に頬張りたいですわ」

  ルゥはリレッタの嗜好を満たす相手として、十分満足な相手だった、魔族の美しい身体はリレッタの興味を大いに刺激して、その美乳から迸ろうとしている母乳に惹かれ無いわけがない。

  リレッタは普段では絶対に見せない程の大口を拡げて一気にルゥの乳首全体を呑み込むと、口を窄めて乳首に集中させて行く。

  ルゥ 「ああ、凄い吸引です、ルゥ、もう出しちゃいますぅ、はうっ」

  リレッタの口内に最高のご褒美が拡がって行く、それは今までリレッタが口にした物の中でもっとも美味なる味で、これだけ与えるられるだけで他には何も要らないと思える程のモノだった、そしてリレッタの身体はより多くの母乳を求めて啜るのを止めない。

  ルゥ 「もう、夢中なのはいいですけど、胸は二つ有るんですよ、ちゃんとこっちも啜って下さい」

  ルゥは左胸でリレッタの頬を突くと、リレッタの口先は其方へと矛先を変えると飢えた子豚の様に貪り始める。

  ルゥ 「凄い勢いですね、あのリレッタがこれほど貪欲にルゥを求めるなんてとても幸せを感じます、これが母性というモノでしょうか」

  ルゥの予測はあながち間違ったモノではない、母乳を吸われる事によりルゥは相手を子供の様に認識して、更なる恩恵を子供に与えようとするのだ。

  その片鱗はルゥの尻尾に現れ始める、尻尾が段々と膨らんで行くと、中央に位置する一本の先端部分が花の蕾の様に膨らんで行き、尻尾自体も解けてリレッタの脚に絡み付いて逃げ場を奪って行く。

  リレッタを逃さないというルゥの意識は装置自体にも伝わっている様で、上に引き上げられていたガラスの透明な筒が降りて、ルゥとリレッタを中に閉じ込めてしまう。

  リレッタ 「あ、閉じ込められてしまいましたわ、ですがルゥと一緒だと何故か落ち着いています」

  ルゥ 「はい、リッタはもうルゥの大事な娘ですから安心して下さい、この装置はリッタを安全に魔改造する為のモノですから、でも、ちょっと嫌な事はしちゃうかも」

  お尻に触れる尻尾の感触と今の言葉でリレッタもルゥの意図が何となく理解出来た、だが、素晴らしい母乳の持ち主のルゥの尻尾をリレッタが拒めるわけがない、例えそれを迎え入れるところが尻穴であってもだ。

  暗黙の了解を感じ取ったルゥの尻尾はその悦びで邪悪に開花する、上下に別れた後に上が更に別れると、中央に艶かしい触手が現れて、別れた三又の尻尾が股下と左右の腰に周り込んでから、結合して尻尾パンツを作り上げる、そして、触手の先端がリレッタの尻穴へと延びて侵入と同時に後方が尻へと密着して行き、ルゥが初めて行う魔の儀式が開幕を告げる。

  おまけ

  アーグル人の魔族観 実は魔族自体が忌み嫌われているモノではなく、優れた魔導時術の産物としてある種の憧れを抱かれている存在で有る。

  魔王ザキトスが人類と敵対した背景には法の大陸における人類法を逸脱した行為が原因であり、魔王ザキトスでさえ人類法にさえ従っていれば人類と敵対する事は無く受け入れられたとも言われており、人類側にはその為のアプローチが行われた伝承が残っている。

  だが、魔王ザキトスは力のある者はそれに見合った自由が与えられているという考えで、ザキトス魔族と法の大陸の人類は解り合う事は無かった。

  結果的に人類はあらゆる手段を講じて法の大陸の秩序を回復させた訳だが、人類法が絶対的力を持つのはあくまで法の大陸の話で有り、ザキトス魔族の生き残りの中には当時ザキトスが遠征軍を送っていた混沌大陸へと逃げ延びてザキトスの意志を体現している者も存在している。