学校イチの不良獣人とゲームする話

  これは夏の合宿が終わった後、まだまだ夏休みを満喫していた時の話だ。合宿後に僕らを待ち構えていたのは、当然の如く宿題である。

  と言ってもそれなりに量は少なかった。だがそれは僕みたいな普通の生徒に関しての話であって、僕と会うまでほとんど何もしてこなかった先輩にとっては地獄だっただろう。

  なのでもちろん僕も手伝ってあげた。というよりは無理矢理手伝わされたみたいな部分もあるけど、大好きな先輩と一緒に過ごせるならそれで嬉しかったから特に気にしていない。

  聞けば先輩の両親は旅行中らしい。しかし先輩はもともと行く気がなかったそうで、毎年のことなのだという。行けば良いのにと思ったが、まんざらでもなかった僕は了承してしまう。さらに泊まり込みまで先輩から懇願(強制)されてしまったという訳だから断れなかった。

  その代わり、エッチなことは全部終わるまでダメだということを条件に持ちかけてみることに。本当はすんなり手伝うのがつまらなかっただけなのだが意外と響いたようで、あの先輩自らが自分でやりだすから驚いてしまった。

  そしてそれは今日、三日目にしてようやく終わりに近づいて来たのである。

  扇風機とエアコンの駆動音が鳴り響く中、人間にとっては広すぎる家のリビングで黙々と手を動かしていた獅子獣人が声をあげる。

  「だぁーーー!!終わったァーー!!!」

  「先輩、こんなに量あるなんて聞いてなかったんですけど…」

  「あぁん?悪かったな。でもどーせお前だって俺んち来たかったんだろ?お互い様じゃねーか」

  「な……」

  先輩はニンマリと笑顔を浮かべながら、人差し指にある柔らかな肉球で僕の頬をぐりぐりしてくる。そんな上から言われても、初めて宿題を終わらせて嬉しいのが尻尾の動きで丸分かりなんですけど。

  にしても普段なら的外れなことばかりしか言わないくせに、僕のことになると心でも読めてるのかと思うくらい的確に突いてくるから何も返せないのが悔しかった。

  僕も頭が良いわけじゃないが、ずっと知識の提供をしていたせいで頭の疲労感は大きかった。だが獣人ならではのタフネスを持つ先輩は全然と言う感じで、書く作業といっても膨大な量だったはずなのにピンピンしている。

  全くもって羨ましい体力である。

  「でもありがとな。夏休みの宿題なんて終わらせたのは小1以来だからよ」

  「しょ…!?それまで1回もないんですか!?」

  「無いけど…でもなんとかこーやって生きてるぜ」

  一体どんなことをして高校に上がって来たのだろうと疑問に思うが、疲れ切った頭ではそこまで考えることも難しかった。そんな僕なんて気にするそぶりも見せず、先輩は大きな声で話しかけてくる。

  「じゃあ全部終わったことだし、アイス食うか?」

  「く、食います!!食べたいです!」

  疲弊していた体がすぐその言葉に反応し、曲がっていた背筋を伸ばして応えた。先輩は立ち上がるとどすどすと足踏みをしながらキッチンに向かう。遠くから見ても分かる体格は、本当にいつ見ても逞しいの一言に尽きた。

  買っておいてくれたのか、もしくは家のストックか。どちらにせよとにかく甘いものを欲していた僕は、躊躇なく先輩から棒のついたタイプの固形アイスをもらう。

  一口食べれば、それはもう最高と言わんばかりの美味しさである。勉強の後に食べたせいか、あっという間に胃へと吸い込まれてしまったのだった。

  「はぁ〜、生き返ったぁ…」

  「買って来て正解だったぜ、お前あれ食いたいっていってたもんな」

  あ、やっぱり買って来てくれてたんだ。しかも僕が食べたいと言っていたアイスのことを覚えていたらしい。

  正直記憶にないが、そんな僕の言葉に気を配ってくれたことがすごく嬉しい。だから憎むに憎めなくて仕方ないし、先輩への好感度がみるみるうちに上がってしまう。

  そんな彼は膝頭を手のひらでパチンと叩くと、寝癖のついたままの鬣を揺らしながら呟いた。

  「よーし、とりあえず面倒なことは終わらせたし…ゲームしようぜ!」

  「え?ゲームですか?」

  「お前も持ってるって言ってたじゃん、あれと同じヤツが俺んちにもあるからよ」

  ─────

  「よし、いける!あ、ちが……あ゛ーーッ!!」

  カチャカチャとボタンが鳴り響く室内で、バカでかい叫び声をあげる先輩は面白かった。先輩に誘われた乱闘形式のゲームで遊びまくっていた僕たちは、それはもう熱中の渦にいたのである。

  実はこれ、一時期かなりやり込んでいた過去を持つ僕である。ネットを通じていろんな人と対戦したことがあるが、世界中の人に嫌というほどしごかれた経験の持ち主だ。

  だがそのおかげで腕の立つ友達と戦闘しても余裕で勝てるレベルにまで引き上げられ、それなりに強くなっていた。

  しかし先輩の操作も太い指ながら上手く、普通に強い。たぶん結構やりこんでるな。

  だが苦労するでは無かったため、あまり勝ちすぎてはいけないと賢明な判断を下していた僕は、勝っては負けてをちょうど良い塩梅で繰り返していた。

  それでも実際楽しかったし、隣にいる先輩がいちいち大声で反応してくれる。まるで熱中していたあの頃のような気持ちが蘇って来て、冷房があるのに体は暑さを感じていた。

  「いやぁ、こんなに楽しいの久々だな。ていうかお前こんなに強かったなんて知らなかったぜ!?」

  「いやいやそんなんじゃないですよ。でもかなり久々にやったんで、今すごい楽しいです!」

  かなりの対戦数を経て、お互いの興奮は既に最高潮になりつつあった。獣人で言えば闘争本能が十分にはたらいてもおかしくない状況だろう。案の定先輩は鼻息をムフンと鳴らし、僕にある提案を持ちかけたのである。

  今思えば、それが始まりだった。

  「よし、じゃあ今からもう一個ゲーム追加するぜ」

  「え?」

  「ふふん、勝ったヤツが負けたヤツの言うことを聞くっていう簡単なゲームだ!!」

  「……えっ」

  先輩らしい、と僕は初めに思った。だが興奮気味だった頭が冴えてくると、だんだんその意味を違う方向に捉えてしまう。

  「…何でも聞きますか?」

  「隼汰が聞くなら俺も聞くぜ?どんなことでもな」

  ニヤリと口角を上げた獅子獣人は、僕にだけしか見せない不敵な笑みをこぼす。しかしそれが逆に誘っているように見えてしまった僕は、小さく武者振るいをした。

  「その言葉、撤回しないでくださいよ?先輩」

  「あったりめぇよ。お前だって覚悟しとけ?」

  こうして、仁義なき戦いが幕を開けるのだった。

  まず勝ったのは僕。圧倒的な差をつけてしまったからバレるかと思ったが大丈夫だった。しかしいきなり匂わすのもつまらないので、まずは周りから攻めることに。

  「じゃ、エアコン消しましょ」

  「なっ!?俺が暑さに弱いの知ってんだろ!?」

  「えー?何でも聞くって、さっき言ったじゃないですかぁ」

  じっとりとした目で眺めると、自分で言ったことに嘘がつかない先輩は仕方なく了承してくれた。こういうところは負けず嫌いなのがまた少し愛おしいところではある。

  そして次もギリギリのところで勝った。油断してはいないが手を抜けば僕も何をされるか分からないので、なるべく用心深く立ち回っていく。

  「ぐっ…!上手くなったじゃねぇか…!」

  「へへ、ありがとうございまーす。じゃあ次はカーテン閉めますね。明るくて画面が見づらかったので」

  今度は僕が率先してカーテンを閉める。太陽の光が降り注いでいた床は本来の色を取り戻していくと同時に、部屋の中が少し暗くなった。

  「おい、まだ昼だぞ?しなくてもいいんじゃねぇか?」

  「まーたケチつけるんですか?」

  「うぐ…わ、分かったよ…!もう一回だ!ほら!」

  先輩から手渡されたコントローラーを持ち、僕は再び対戦モードへ入った。そして本気を見せた僕は勝ち続け、次々とお願いを言い放っていく。

  電気を消し、リビングにあるすべての扉を閉め、タオルを持ってこさせて、冷蔵庫にあった2本のペットボトルをテーブルに置いて。

  この時点で先輩は気づいているはずだ。まあ元から僕にあれこれさせようとしていたのだろうけど、そんなことはさせないとばかりに僕は阻止し続けた。

  そしてついに周りの環境を整え終えて、仕上げに入る。

  「はい、また僕の勝ちですっ!」

  「くそっ、何で勝てねぇんだ!?あんなコンボのやり方なんて卑怯だぞ…!!」

  「先輩、男に二言は無いですよー。じゃあ…上着脱いでください!」

  「くそぉ…!見てろよ、次で勝つからな!!」

  そう言いながら来ていたTシャツを脱ぐ先輩。エアコンを切ったせいで体中が汗びっしょりになっており、もちろんTシャツも絞れるぐらいに水分を吸っている。

  戦績を物語る体中の傷跡は何度も見たおかげで痛々しさは感じなくなり、今はもう僕を奮い立たせるための先輩の魅力と変わっていた。

  シャツを受け取った僕は漂う先輩の香りをバレないように堪能しながら洗濯機へと持っていく。顔を埋めて浸りたい気持ちを抑えながら入れると、ふとリビングからバトルが始まる音が聞こえた。

  驚きながら急いで戻ると、僕のよくプレイするキャラでは無かった。僕は唐突に、若干キレ気味で叫んでしまう。

  「ちょっと先輩!何してるんですか!?」

  「ハンデだハンデ!これで負けたら2つ聞いてやるぜ!」

  「言いましたね?いいでしょうボコボコにしてやりますよ!!」

  「……へっ?」

  先輩はこの時、初めて僕に驚いたような気がした。冷静になって考えれば、おそらく無意識にヒートアップしてしまったのだろう。でもまあ先にしたのは先輩だからと理由をつけた僕は、慣れないキャラながらもなんとか勝ち切った。

  「な…なんで……強すぎんだろ、おめぇ…!」

  金魚みたいに口をパクパクさせながら愕然とする先輩だったが、この時の顔をよく覚えていないのも事実ではある。それほどまでに、僕も興奮していたのだ。

  「さぁ言うこと聞いてもらいますよ先輩…まずはその半ズボンを脱いでくださいね!」

  「ぐうぅぅ…!」

  先輩はぎりぎりと歯を食いしばりながら、自身の股座を覆う黒いハーフパンツをゆっくりと下ろしていく。これまた汗で濡れていたが、次第に見えて来たこんもりした山を作っている布地に視線が向かってしまう。

  それを受け取った僕は笑みをこぼし、かあっと顔を赤くする獅子獣人を見上げた。彼は次に来る命令を悟ったかのようにパンツのゴムに指をかけている。

  「じゃ、2つ目です…!」

  そして僕は、目を見張りながら口を開いた。

  「次!麦茶飲んでください!!」

  「く、クソがぁ!!!」

  濡れたボクサーパンツを一気に下ろした先輩。片足を上げたまま動かない彼は、ぎゅっと目を瞑っている。

  両腕の隙間からでろんと垂れ下がる棒と袋は汗で湿っているのが分かり、匂いを想像しただけで口内が酸っぱいものを食べた時のような反応を示した。体は正直に興奮しているのか、心なしか少し膨らんでいるようにすら見える。

  勃起していないありのままの姿をした先輩のちんぽを眺めて吟味するのもまた、悪くないかもと短い時間の中で僕は思った。まあこんな変態チックなことを考えられるのも先輩の前だからなのだが。

  して、何もされない先輩が自身の瞼をゆっくり開けていく。恥ずかしさと悔しさで茹だった頭が全てに気づいたのは、陰部を晒してから1分以上は経った頃だろう。

  「………は?」

  その言葉のあと、再び少しの静寂。先輩はまだ動かない。

  しかしまだ状況を理解できずに食いしばっていた口がふるふると緩んでいく顔が面白くて、作戦成功を祝うと同時に僕は盛大に吹き出してしまったのだった。

  「ぐふっ…!す、すみません先輩…ちょっと、引っかかるかやってみたくなっちゃって…ふふ…!」

  「お、ま、え、なぁ〜〜〜!」

  赤っ恥をかいたその獣人は僕を大きな体で包み込み、弱めた力で頭をぐりぐりと捻る。優しさが十分伝わってきて嬉しいのだが、といってもまあまあ痛かった。

  「あいだだだっ!でっでも、水分補給は獣人にとって大事ですからぁ!ちゃんと取らないとエッチどころじゃなくなっちゃいますよぉ!!」

  「そっ!?そりゃ確かに…そうだけどよ」

  ぱっとその手が離れる。熱を帯びた先輩の体が離れ、圧迫感から解放された僕は一息ついてから反撃した。

  「でも何も言ってないのに勝手に下ろすなんて、よっぽど我慢できないんですね」

  「オメーがそうしてたんだろうが!!…でも負けっぱなしじゃ俺が納得いかねぇ、勝つまで続けんぞ!」

  「分かりましたよ。じゃあ、やりますか」

  そして下着を履き直した先輩と何度目かも分からない対戦を再開する。しかしさっきの先輩があまりにも可愛すぎた僕はとうとう集中が切れ、あっさり負けてしまった。

  「よっしゃあぁ!!やーっと勝てたぜゴラァ!!」

  口調が完全に本物の喧嘩した時みたいになっているが、この時の僕には悔しさも何も無かった。ただずっと、先輩が可愛いとしか思えない無限のループに陥っていたからだ。

  やっと勝てて嬉しい先輩は顔を存分にニヤニヤさせながら言葉を発する。シワの寄ったマズルが何度も動き、必死になる姿は学校では絶対に見られないものだ。

  「よーし隼汰ァ!裸になれッ!!」

  「あーはいはい、今脱ぎますよっと」

  潔く僕はすべての衣服を脱ぎ捨てる。もちろん僕も暑さは感じるし汗は大量にかいていたため、衣服の気持ち悪さから解放されてむしろ清々しい気分だった。

  「ぐふふ…見てろよ、こっから俺の連勝でお前を好きにしてやるからな!!」

  「望むところですよ先輩?あっでも僕お尻まで汗かいてるから座る所がないなぁ……そうだ、ここでもいいですか?」

  「ぅお!!?」

  そんな僕が向かったのは、パンツ一丁でソファに座る先輩の中。太ももに乗っかりながら一方的に僕の肌を密着させ、小さい洞穴のような先輩の股座に重なるように座っていく。

  次いでコントローラーを持つ先輩の立派な腕に僕の華奢な腕を乗せて支えにした。強さの証として残る古傷に、僕の汗がじっとりと覆い被さっていく。胸筋や腹筋を覆う毛皮は妙に温かくて、無数の毛根から染み出す水分が僕のつるつるした皮膚を塗りつぶしていった。

  「おっ、おまっ……!」

  「うわ、先輩の体にこうやって触るの初めて…!ちょっと暑いけどこれなら全然耐えられますよ」

  もはや先輩に守られていると言っても過言では無いほどの体勢である。

  大きさ的にかなり差があるため、先輩立派な大腿筋はぐらつくことなく安定していた。ちょうど僕の肛門が先輩のボクサーパンツの上に乗っかり、体勢を整える目的も兼ねてぐにぐにと圧をかけてみる。

  自身の男根はまだその気ではないが、ぶらぶらと揺れるたびに先輩の下着を軽く叩いていた。

  「お゛っ!?やッ……!やめろっ、おいっ…!」

  ぴくぴくと密着する筋肉が震え、感じていることをここで証明していた。僕の頭は、ゲームとその先にある卑猥なことしか考えられなくなっていく。

  「嫌ですっ。むしろ先輩にくっつきながらゲームするなんて、滅多に経験できないことじゃないですか?じゃあ離れて欲しいですか?」

  「う……!」

  核心をつくように質問をぶつけた。もちろん、僕は何を言われようと離れるつもりはないが。

  汗で濡れた先輩の被毛は初めて触れる感覚だったけど、こそばゆいながらも心地よく感じていた。上目遣いで覗いてみれば先輩の口は何度も不規則に動き、完全な動揺が見て取れる。

  「しょッ…しょうがねぇ!ならこれもハンデだからな?お前が負けたら2つお願いを聞けよ!」

  「へっ、返り討ちにしてやりますよ…!」

  そして再び集中力を研ぎ澄ませた僕。先輩が揺れるせいで操作はしづらかったが、それは言い訳になってしまうのでなんとか踏ん張った。

  対戦中に僕の尻に触れていた膨らみはむくむくと大きくなっており、硬さも急激に増しつつあった。さらにもともと感じやすい先輩だからか、僕が動くたびに声をうわずらせては操作が一瞬止まる。

  そのおかげもあって完全勝利し、先輩の下着を剥がすことに成功した。そのまま座りっぱなしでもいいかと聞くと、心が挫かけていた先輩は観念したように了承してくれた。

  「うわ、なんかこれすごいエロいですね」

  「やめ、イジんなっ…!あっ、ま゛ッ…!」

  重なった2つの棒を掴むと、土台となっていた大きい方はびくびくと痙攣し、赤く充血した先端からは透明な液体をぷくりと膨らませながら垂れるのが見えていた。

  「ああっ、まだ勝負はついてませんでしたよね!やりましょうか」

  そろそろ頃合いだろうと悟った僕は畳み掛けに行く。下着が無くなったことで先ほどよりも感じまくっていた先輩は操作が全くおぼつかず、何度も声を上げながら瞬殺される。

  「また僕の勝ちです!」

  「ぬぐ……くっそぉ…!」

  そのまま下を見やると、ガッチガチに膨張した立派な肉棒が僕の男根を持ち上げてそそり立っていた。浮き立つ血管からは血液が流れる感覚までもが分かるような気がして、自分の興奮も一緒に高まっていく。

  「じゃあ…お願い聞いてもらってもいいですか?」

  「な、なんだよ…」

  「もう、分かってるくせに。こんなに涎垂らしちゃって」

  つんつんと粘ついた液体に覆われた亀頭をつつくと、それにワンテンポ遅れてびくんびくんと肉棒が跳ねる。咥えてしまいたい衝動を抑え、今日はすぐに本番に入ることにした。

  

  「う……ぐ…」

  「まあもともと、僕もそうするつもりでしたけどっ」

  むわりと熱を放つ先輩の体から離れ、尻尾の生えた背中側へと回る。ガッチリした背中周りの筋肉はいつ見ても惚れ惚れするほどで、抱きつきたい衝動を抱え込みながら2つの割れ目に手を添える。僕は自身の男根から溢れていた先走りを指につけて、先輩の秘部へと当てた。

  「ん゛んッ…!」

  びくりと全身を震わせながら声を殺す先輩。負けたのは悔しいだろうが、負けないとセックスできないこの状況に納得してしまっていたのだろう。

  僕だって先輩に1つぐらい勝てる特技があってもいいじゃないかと思いながら、既に2本の指が入るほど緩んだ尻穴をさらにぐちゅぐちゅと拡げていく。

  「あっ、んあ、やっ…もっとゆっくり…」

  「大丈夫です先輩、もうほぐれてますから」

  汗か愛液か分からないぐらいの水分を分泌していた穴周りは、いつも僕を興奮させる。とろとろになったソコに囚われてしまった僕はもう、抜け出すことなんてできやしない。

  「じゃあ…」

  「はい。お待ちかねのモノ、ですっ!」

  半ば乱暴に、しかし優しく。ずぷりと屹立した男根を先輩の穴に突っ込んだ。

  「んお゛ッッ!!」

  巨体が跳ね、体中の筋肉が強張ったのが後ろからでもハッキリと確認できた。

  内部はすぐに記憶していた僕のブツを認識して動き回り、うねうねと全方向から刺激してくる。だんだんとナマでやることになってきた僕たちにとって、お互いに接合する部分の感覚は十分に記憶していたと思う。

  しかしそうは言っても、先輩の大きな体に見合わない窮屈な直腸が萎んでは緩んでを繰り返す。僕だけにしか進入許可を与えないそれは、僕専用の楽園だった。

  「動かしますか?」

  「ひっ、ひや…!続けんぞっ…!俺が勝ったら、俺がチンポぶっ込んでやるんだから、なぁっ……!」

  驚いた。でも負けず嫌いな先輩が好きでもある僕は、快く承諾してしまう。

  しかしこのままだと先輩の背中で画面が全く見えないため、先輩の膝を床につけ、さらにテーブルに肘掛けさせた。これなら2人で見れるが、はたから見ればただ普通に性交している体勢である。

  「じゃあハンデとして、動かさないでやってあげますね」

  まあ実際はそんなことなどしなくても結果は変わらないだろうと思っていたが、思考が単純な先輩はすぐに乗ってくれた。

  「よ、よし…やってやる…!見てろよおめぇ…!」

  ─────

  「あ゛っ♡まっ、ま゛って♡う゛ぐ♡♡うごいてる、ナカうごいてるって♡♡お゛ぃ゛ッ♡♡」

  「あーあ、また負けちゃいましたね先輩。何連敗ですか?」

  「しっ、しらねっ♡あ゛、イク、またい゛っ…ぐぅッ♡♡」

  結局、挿入されてからは全てにおいて負けていた先輩はあえなく犯され続けていた。僕も久しぶりの挿入を慣らすため、勝ったら一旦尻穴から男根を抜き、また勝ったら挿れてというスローペースでの抜き差しを繰り返していた。

  その間に、性欲が溜まりに溜まった先輩はあっけなく射精してしまっていたのである。3日も我慢した影響か、1回の間隔をおいて挿すだけで先輩は何度も射精し、引いてあったバスタオルの上を白く染め上げていった。

  下のカーペットに染みないことを祈ったが、家族が旅行中なら洗えば問題ないと分かった僕は遠慮なく続けることにしたのだ。そのおかげで忘れていた先輩の穴はだんだんと僕の男根の太さを思い出し、締め付けるのに適した幅へと戻ってくれた。

  「じゃあもっと奥まで挿れますよー」

  「あ……♡あっ♡あぁァ゛〜〜〜〜ッ♡♡♡♡」

  そして今は、挿入したままの僕の男根をゆっくりと奥深くまで挿れていくというものへと作戦変更をしていた。ぐりぐりと柔らかい細道を切り開いていくと同時に、支えにしていた体が震えだす。

  温かな先輩のナカは天然の暖炉そのものだが、夏にこれを味わうのは少し辛い。だが大好きな先輩ならそんなこと構わないし、蕩けた声が何より僕を嬉しくさせてくれた。垂れた舌から粘着質な涎がだらだらと滴り落ちる光景は、顔なんて見えなくても容易に想像できる。

  3日ぶりといえど僕だって同じだ。先輩のために、頑張って我慢したかいがあったというものである。

  「んぉお゛っ♡あだってる♡しゅんたのちんぽぉッ♡♡はぁ♡♡あったけぇ♡」

  「先輩の中もあったかいですよ…出していいですか?」

  「いいぜぇっ♡はやく、オメーのせーえきよこせっ♡♡」

  コントローラーを持っていない方の手で僕の頭を撫で、本能か理性か分からない言葉を発する。先輩もやっと慣れてきたのか、よく喋るようになった。

  僕としては意思疎通できるのが普通に嬉しくて、最近は交わるたびに話しかけてしまう。それでもちゃんとした返答をくれるから、きっと気は確かなのだろうと思っていた。

  「先輩……!イ゛ぎっ…ます…!!」

  この時だけ排泄機能を無くした穴は、僕が絶頂しかけているのを分かっているかの如く揉みしだく勢いを急激に増した。その荒波に揺蕩う男根が食らっていた快感に身を任せた僕は、背中に生えた黄土色の毛皮を掴んで果てた。

  ビューっと勢いよく飛び出した僕の子種は温かな直腸に迎え入れられ、獅子獣人の内部にある肉壁を塗りつぶす。実際これは3回目のために満杯だったナカは許容量ギリギリで、密封したはずの尻穴から逃げ出すように白濁が漏れ出していた。

  「あぁ〜〜♡♡腹ん中いっぱいになっちまったじゃねぇかよぉっ♡♡♡くそヤロウがぁ♡♡」

  「先輩だって気持ちいいんですよね?やめてもいいんですかー?」

  「いっ…いやだっ♡♡わるがったよ♡もっど、もっどやってぐれっ♡♡」

  「はいっ、分かりました!」

  先輩はいつもこうだ。残った不良としての態度がたまに現れるのだが、それを反抗とみなしてやめようとするとおねだりしてくる姿がもう、たまらなく僕の心を抉ってくる。

  そのくせ普段は怖いし強くて、周りから近寄る人なんて数えるほどしかいない。だけど今は誰にも、家族にすら見せることのない甘い姿を晒す先輩が目の前にいる。

  そんな先輩が、僕のことを好きだと言う先輩が……僕も大好きだ。こんなに幸せなことなんて、たぶんない。

  何度も交わった僕しか味わえないこの感情を、ずっと独り占めしていたかった。本当に、先輩が卒業してしまってもずっと傍に居続けるんだろうなと思うほどに。

  その後は体が思い出すように勝手に腰を振り出したので、流れに任せることにした。その間も先輩は悶えては射精し、収まり切らない欲情を吐き出し続けていた。

  少し時間が経った頃。あることを思いついた僕はコントローラーを先輩に持たせ、耳元で話しかけた。

  

  「先輩、次やりましょっ」

  「いっいや、こんなんじゃでき…ッいあぁ゛っ!?」

  反論も聞かずに、僕は力の入らなくなった先輩の肩を思いっきり引っ張った。そのまま後ろにあった柔らかなソファと先輩に押しつぶされるような形になるが、先輩は僕が窒息しないようにちゃんと踏ん張ってくれていた…と思いたい。

  引っ張った勢いと先輩の自重によって勝手に突き上げられた前立腺が悲鳴を上げていることがよく分かるほど、その巨体がびくびくと痙攣する。先輩を押し返しながら、自分が苦しくならない姿勢をとっていく。

  僕はもう、ゲームなどどうでもよくなっていた。やっぱり先輩とのセックスが一番楽しいのであって、先輩もきっとそんなんだろうと考えながらわざとらしく呟いた。

  「あれー、このままじゃ先輩の背中で前が見えないなぁ」

  「はぁ♡あぅっ♡♡ふぅっ♡はひっ♡」

  もはや聞こえてるのかどうか不安だが、何十回と対戦したおかげで見なくとも対戦までの流れは手のひらが覚えていた。だがこのままやめるのももったいないので、勝手に始めてはとある実験を行うことにした。

  「ほら始まりましたよ先輩!僕に勝てるかもですよ!」

  「んひ♡よしっ、じゃあ動くんじゃねぇぞ♡そこに止まってやがれっ♡♡」

  何回も喘いだせいで、先輩の声は濁ったものへと変化していた。またこういう獣じみた口調も僕はたまらなく好きである。そんな先輩は激しく感じながらも懸命に指を動かしているのが想像できるが、3日振りだからか気持ち良すぎてろくに攻撃も当てられていないのが少しだけ見えたテレビから把握できた。

  僕はこれからすることへの高揚感を感じつつ、腕をいっぱいに広げて獅子獣人の脇下、つまり立派な胸囲を包むように囲んでから、両手で掴んだコントローラーでしっかりと塞いだ。まだ先輩は攻撃に夢中になっている。

  気づかれないようにコントローラーを厚みのある胸板へと近づけていき、完全に居場所を把握し切ったとある部分にぴとっと密着させた。

  やがて先輩という壁を隔てたテレビから攻撃を喰らったキャラの声がする。次いでその声がかき消されるぐらい、突然先輩の声が一層荒くなった。

  「お゛ォあ゛ッ!!?なっ♡なんでむねがっ♡♡ぶるぶるしてるん……に゛ゃあ゛ぁ゛あぁッッッ♡♡♡♡♡♡」

  喉に悪魔でも住んでいるかと思うほどにその声は悦に浸り、絶叫を続ける。

  「ほら先輩!攻撃し続けないとまた勝手に自滅しちゃいますよ!」

  「んなこといったってよぉッ♡♡んヒッ♡♡♡こっ♡こうげきしたらちくびが…んひゃ♡♡ほら゛ッ!!こうやって…う゛ッ♡♡ん゛にゃ゛ぁ゛ぁあッ♡♡♡♡♡」

  そう、僕はゲームのコントローラーにある振動機能を使って先輩にちょっとしたちょっかいを出していたのだ。勝つためには僕を攻撃しなきゃならない。しかしされた方はダメージと共に振動が発生するため、先輩の弱点である乳首に当てることで快感を与えるというものである。

  我ながら良いアイデアだとは思うが、3日も性欲を溜めた先輩は予想以上に敏感になっていたらしく、コントローラーを当てているのが僕だと気づいていないように見えた。

  それでも喧嘩で培った謎の精神力によって、かなりの時間をかけて僕のプレイキャラを落としたようだ。それまでに何回精液を出したかは分からなかったが、僕が持つコントローラーの振動が一瞬強くなったと同時に先輩の声がより荒く激しくなった。

  「んう゛ぅ゛お゛ォッ!!??♡♡♡あっ♡あっ♡あっ♡♡でる♡でるぅっ♡♡♡あ゛ッ♡♡イ゛く゛うぅ゛ぅ゛ッ♡♡♡♡♡♡♡」

  挿入していた先輩の柔い直腸と尻タブがきゅっと締まり、強烈な絶頂であることを伝える。すっかり慣れ切ったはずの僕も突然の締め付けに耐えることができず、少し遅れて先輩の内部へと再び子種を流し込んでいく。

  僕も我慢していた分、こうやって激しく交われることにどうしようもなく興奮していた。しかしそんな余韻に浸る間もなく力の抜けた獅子獣人の体が覆い被さってきて、僕は完全にソファの中に沈んでしまう。

  人間なんかじゃ比にならない体重がのしかかってきて、胸が圧迫される。なんとか腕だけで呼吸を保てるぐらいの空間を作ったが、放心状態の先輩はまだ起き上がる気配がなかった。

  だが、その古傷を刻んだ背中にこんなにも密着したことは初めてだったかもしれない。ごわごわしながらも触り心地がよくて、なのに汗びっしょりでひどく獣臭い。しかし逞しい背筋が呼吸と共に膨らみ、その美しさに見惚れてしまう。

  この瞬間、ひ弱な人間である僕は獣人という先輩の存在をとことん享受していた。背骨あたりのへこみに鼻を沿わせ、肺いっぱいに息を吸いながらコントローラーを離した両手で抱きしめる。

  僕は今までで1番と言っていいほど間近で、百目鬼先輩という1人の恋人を改めて愛し直した。本当に、本当に先輩が大好きなんだと。

  ……でもやっぱり先に限界が来たのは僕の方で、体中の力を振り絞って脱出を試みた。が、微動だにしない巨石を前に何もできることがなく。

  肺に残った空気を思いっきり使い、叫ぶように言い放った。

  「ちょっ、先輩…!そろそろ重いですよ!!」

  「う…あれ!?大丈夫か、んァッ!?」

  ずぽっと抜けた尻穴からは僕の白濁が一瞬だけ流れ出る。同時にいやらしい声が響くが一瞬にして消えてしまった。これも回数を重ねたせいで慣れてしまったのだと思うが、少し後味に欠けると思ってはいた。

  「ふぅーっ…潰されるかと思いましたよ…」

  「すっ、すまねぇってば…」

  しゅんと髭を垂れ下げるその顔も可愛らしい。獣人というものは、どれだけ豊かな表情を持っているのだろうと考えながら聞いた。

  「3日ぶりでしたけど…どうでした?」

  先ほどの快感を思い出したのか、下に垂れ下がった先輩の男根がぴくりと動く。それを隠すように背を向けた彼だったが、顔を見ると案の定真っ赤に染まっていた。

  「そ、そりゃ…気持ちよかったに…決まってんだろ……」

  頬をぽりぽりとかきながら、おちょぼ口になった先輩は呟く。全くさっきまでの乱れようが嘘だったように即座に面子を取り戻し、テーブルに置いてあったペットボトルのキャップを開けて中身を一気に飲み干した。

  「なぁ、もうエアコン付けていいだろ?暑くて死にそうなんだけどよ」

  「いいですよ。あ、でもカーテンは開けないでくださいね」

  「わーってるよ」

  やっと訪れた休息の時間。さすがに疲れた僕も飲み物を取ろうとした時、あることに気がついて声を上げてしまった。

  「あーーーっ!!」

  「なっ、なんだよ!!」

  「あれ…」

  「あれ?……あぁ!!」

  僕たちの視線の先には、プレイキャラの選択画面に戻っていたテレビ。わりと大きめなその画面の左上の角から真下に向かって垂れている、数本の白い筋。

  それを辿っていくと、テレビ台やその手前にある床にまでも付着していた。逆によくこんな綺麗に一直線に飛んだなと感嘆してしまうほどである。

  「先輩…溜まりすぎでしょ…」

  「しっ、仕方ねぇだろ!?3日だぞ3日!!毎日ヌいてる獣人にとっちゃこんだけ溜まってもおかしくねぇぞ!」

  「ちゃんと拭いてくださいよ〜?」

  じとっとした目で見つめながら、僕は不敵な笑みをこぼす。

  心の中ではちょっぴり悪かったなと思いながら、快感に溺れすぎて覚えていないであろう先輩に少しだけ感謝した。でも久々にゲームするのは楽しかったし、また今度同じように遊んでみたいとも思う。

  「うるせえ!!オメーが俺の乳首にあんなコトしなけりゃここまで飛ばしてなかったかもしれないんだからな!」

  あ、覚えてた……。

  「い、いや!それはその出来心というか勢いなんです!」

  「言い訳すんなッ!今度は俺がお前のケツ使ってやるから覚悟しろよ!」

  「うわーっ!や、優しくしてくださいよー!!!」

  外では太陽が照りつけ、蝉時雨がうるさく響き渡っている。こうしてまた、ひと夏の思い出を作った先輩と僕であった。

  ちなみに僕の体のことを案じた先輩は結局、この後もその尻穴を使わせてくれたのでした。