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【11】じっくりたっぷり。舌で転がすように、ね?【R18】

  出会って、まだほんの一日。

  青年の生い立ちは少しだけ聞いたが、逆に言えばあちらの世界の情報はそれくらいしか知らない。

  興味も無かったので特に訊きもしなかったが、契約書を書いた時にこちら側でも魔法らしきものが発動するのを知った。

  魔法には少しだけ興味がある。自身で使いたいとまでは言わない。

  何か、便利な品があれば嬉しいなーという程度だ。

  もしあるとしたら、そのうち交渉でゲットできたら良いな。

  思考が脱線した。

  つまり、何を伝えたいのかと言うと、あちら側についてはその程度の興味しかないという事だ。

  だが、目の前の青年については違う。

  彼が気持ち良くなるトコロには、すごく興味がある。

  お蔭で、少しだけ把握も出来た。

  肌を撫でられるのは好き。

  腹筋や首筋、胸、腿の内側・・そして勿論、敏感な性器。

  皮膚の薄い所は全部気持ちいいらしい。けど、脇に近い所は苦手。

  定規で打たれるのは好き。

  でも、どこでも良いわけじゃない。

  胸先の、肌の色が変わるトコぎりぎりが一番いい声を出す。

  胸を打たれてこれだけ反応するのだ。

  青年は受けの才能があると思う。

  お尻を叩かれるのも気に入りそう。

  その時がとても楽しみだ。

  少し意地悪な言葉を言われるのが好き。

  反応した身体や、生理的な反射を青年へ言葉にして突きつけると、とても良い反応をする。

  慣れてない人との会話は不得意だが、こういったやり取りでの[[rb:交流 > コミュニケーション]]は意外とやれるもんだと初めて知った。

  成程、大事なのは相手をもっとよく知ろうと意識する事なのだな・・と実感。

  駆け引きを含んだ応酬の中、相手の反応を拾って良い所、そうでない所、おねだりしたくなるくらい好きな所なんかを、注意深く観察して情報収集に努める。

  僅かな言葉と、身体の反応で繰り広げられる会話。

  出来るだけ気持ち良くなれるように、全力で青年に奉仕する。

  そう。奉仕だ。

  一見、こちらが青年を支配しているようだが、本質は逆。

  青年の放つ淫靡な空気と、強請るような声に誘われ、絆されて、気持ちよくしてあげたい気にさせられる。

  勿論。嫌じゃない。

  自らの手管と言葉で、青年がどろどろに崩れ蕩けていく様は最高に興奮する。

  油断したら達しそうだ。

  下着の中はまたきっと酷い有様に違いない。

  だけど、精一杯見栄を張って、主導権を奪われないよう必死になる。

  青年からの懇願に、仕方なく許しを与えるフリをして、快感の扉を出来るだけ深いところまで開くように誘導する。

  数々の反応を見るに、青年は才能に溢れている予感がする。

  もっと、色々な扉を解放してあげたい。

  『あぁ。アド君が、限界を超えて蕩けきった姿を見たい、な』

  目の前の美しい青年に対する自身の、浅ましくも身勝手な欲望を自覚して、頼子は心の底から愉し気に笑った。

  〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇

  喘ぎ続けた青年が「けふけふっ」と咳き込んだのを見て、頼子は用意して置いた緑茶のペットボトルを取り出した。

  蓋を開けてストローを刺し、吸い口を青年の口元に向ける。

  「はい。ずっと声出して、喉が渇いたでしょ?」

  目を細め、はぁはぁと息を継ぐ青年は素直にストローを銜えた。

  そこで思い至り「一口だけにした方が良いよ?」と助言。

  「もよおしても、すぐには動けないからさ」

  青年は一度だけ、こくりと喉仏を動かした。

  ストローが離れた唇から、赤い舌がちらと覗く。

  その鮮やかな色にどきりとしつつ「偉いね。素直な子は好きだよ」と褒めてやる。

  一方、青年はどこかとろんとした目で頼子に視線を返した。

  その胸には幾つもの赤い跡が追加されて、バラバラにカットしたリボンが散ったようになっている。

  膝立ちで、肩幅に開かれた脚の間・・毛足の短い敷物は垂れて零れた先走りにより点々と染みが出来ていた。

  てらてらと光る筋が走る剛直は未だ解放されていない。

  どころか、昨夜と同じく先端の膨らみに触れるのをお預けされている。

  張りつめた欲棒が苦し気に跳ね動き、溢れる雫がまた一つ染みを追加した。

  「ふふっ。辛そうだねぇ・・前より長い時間頑張っているものねぇ・・」

  「あ、うっ。も、ゆるし・・て」

  「うんうん、そうだねぇ。そろそろ良いかな?」

  頼子の言葉を耳にした青年の表情がほっとして嬉しそうに綻ぶ。

  が、頼子の取り出したリボンを見て、緩慢に首を傾げた。

  「あの、うで、を解いては・・」

  「ん?まだ解かないよ?」

  「・・?」

  「大丈夫、ちゃんと良くしてあげるから」

  「ね?」とこちらも小首を傾げて、手にした幅広のサテンのリボンを青年の分身へと引っ掻ける。

  「はい。そのまま、先っぽを鏡に当てて」

  言われて、おずおずと腰を進めた青年の分身の先端が鏡に触れて、その冷たさに肩が跳ねた。

  「うん、上手。そのまま、ね?」

  軽くリボンを引くと、支点となった先端が鏡に押し当てられて、触れた部分がぺったりと平たくなった。

  予想通り、良い感じに鈴口が押し広げられ、内側の桃色の粘膜を晒している。

  事前に煮沸消毒しておいた未使用の細い丸筆を、ローションに潜らせる・・

  と、それを見て、青年はこれから何をされるのか察したようだ。

  目を見開いて緩慢に首を振るが、その視線は艶めく筆に注がれており、口元は期待に歪んでいる。

  青年の様子に微笑みながら、頼子は見せつける様にゆっくりとした動作で筆先を鈴口の少し上に触れさせた。

  「ひあっ!」と声を上げ藻掻くと、固定したベルトが軋んで、ぎちりと鳴く。

  「はい、動かない。もっと良くなるから、頑張ろうねぇ・・」

  ちろちろと舐めるように、鈴口の周囲を筆先でくすぐる。

  その刺激に合わせて、青年は上ずった高めのイイ声でさえずった。

  「ひんっ!あ、あっ、あぅっ・・あーっ・・っあ!」

  ぞくぞくしながら青年の声に耳を傾ける。

  触れる場所を変える度、微妙に声質が変わるのが楽しい。

  舌の裏側にも似た分身の裏側の窪みに筆を押し当てて、左と右に別れた膨らみをなぞるように左右に細かく動かす。

  そこから撫で上げる様にひだを辿って、鈴口を掠めて筆をぷるんと跳ね上げれば、一際高い声が上がった。

  撫で愛でる内に、こちらもつられていつの間にか息が荒くなっている。

  意識して深く呼吸を繰り返し、ドッドッと早鐘を打つ心臓を宥めた。

  「―ふぅ。それじゃあ、君の一番敏感なトコロに触るよ?」

  「あっ・・」

  「ちゃんと見てて・・ほら、触るよ?君自身でも触った事の無い、大事なトコロに触っちゃうよ?」

  わざと緩慢に筆を進めて、その先端がつぷりと沈む様を見せつけた。

  「あひっ!」と声を上げて、またぎちっとベルトが鳴る。

  ほんの少し埋まった筆先を、軸を回してくりりと動かすと、情けない嬌声が上がった。

  「ひやっん、あっ、ひっ、ひんっ!くっんっ!あひっ!」

  「うん、うん、気持ちいいねぇ・・」

  「や、あぅっ!それ、あっ、ひっ!ひんっ!あーっ!」

  毛束を押し付けるようにして、桃色の粘膜の入り口付近をくちくちと撫でまわす。

  剛直がびくんと震える度、引っ掻けてあるリボンも揺れ、握る左手へダイレクトに振動が伝わり・・青年が得たであろう快感を、間接的に感じる事が出来た。

  お蔭でこちらの興奮も加速する。

  はぁ、と熱い息を吐き、今度は平筆をローションに浸す。

  キャンバスに絵具を乗せる様に、剛直へたっぷりとローションを塗り付けた。

  亀頭に少し被った皮の間にも毛先を侵入させ、くすぐりながらぬるぬると艶の範囲を広げていく。

  「あ、あぁあ、あっあ、」

  喘ぎながら、ゆるゆると腰が動くと鏡に押し当てられた先端がぷにぷにと潰れる。

  「もぅ。動かないの」

  「くひっ!」

  リボンを引いて注意すると、ちょうど毛先がイイトコロに掠ったらしく、青年は喉を晒して上体を反らした。

  「次は下も触るよ?だから、動いちゃだめ」

  しゅるりとリボンを取り払って筆と刷毛を構えて見せると、青年は小さく「はい」と答えた。

  「うん。ちゃんと返事出来て、偉いね・・さぁ、もっと気持ち良くなっちゃおうか」

  頼子の言葉にごくりと喉を鳴らして、青年は隠せぬ期待を滲ませ呟くように繰り返す。

  「なる、きもちよく・・もっと、」

  とろりとした表情の青年に充足感を覚えながら、頼子は筆先に艶を追加した。

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