極寒都市(ごっさむしてぃ)

  寒(さむ)である。

  エアコンの設定温度は十七度。

  外気温は 4.4度。

  石油ストーブつけたら室温 8度つて何ういふ事なの。

  それもこれも祖母が部屋の戸を開けつ放しにして、出入りしやがるからだ。

  彼女は普段より自室で石油ストーブを使つてゐるせいか、癖で換気してしまふのかも知れない。

  はたまた年中戸を開け放ち、清浄な空気を部屋に取り込まうとしてゐるのか。

  まあ前者なら好都合だ、石油ストーブを点けやう。

  しかしそしたら、室温が 8度しか無かつたといふ事を知つた次第であるなり。

  でも実際の室温を測る手段が無かつたので、これから注意できる時は毎日ストーブを点け度い所存。例えストーブの温度計が故障してゐたとしても、一定の指針とはなるだらうから。

  注意するといふのは、寝てゐる間に猫が火達磨になる事などの無いやうにてふ意味である。

  午前10時7分、祝、エアコン卒業。

  隙間だらけの部屋故か、エアコンを点けても部屋は 8度。

  しかしエアコンを消したら室温が一度下がつたなり。石油ストーブも万能でない。

  さうかう書いてゐる間に、さらに一度下がる。これはもう駄目かも知れない。

  また一度下がる。これは本当にいよいよ駄目かも知れない。寒い。

  メーカー名と型番で検索してみたところ、七年前に発売されたストーブであり、そんなに古からざるなり。ただ九畳といふスペックは、隙間だらけの 12畳には火力が足らざるか。

  猫の性別が半分判つたので、ちー助呼びをやめてお嬢へと転換し始めた妹。

  私が今朝もねこ助と呼んでゐる事を伝へると、それは猫全般だからよいと。

  わん公、わんちやん、いぬころ、にやん公、ねこちやん、エテ公、エテ吉のごとし。

  猫、外に出て、我悲し。

  座敷之御影と目が合ひ候事。

  「今年者昭和何年?」

  「十五世紀。」

  「昭和千四百・・・。」

  終

  一

  NHK