昨日・今日で、第六十四期王位戰七番勝負の第一局が行はれた。
結果は先手の藤井聡太王位が勝利した。
初日は後手の佐々木大地七段が第三十六手目を封じた。
又第二十五手目迄で晝食休憩に入つた。
二日目起きたら第四十二手目迄進んでゐた。
午前九時五十九分に第四十三手目が着手。
評價値配信によれば、-98らし。
第四十五手目、-125。
四十六手目、互角(83)。
四十七手目、互角(-103)。
四十九手目迄指して、二日目の晝休に入つた。
互角ながらも、後手の佐々木七段がじわじわとリードしてゐた展開だつただらうか。
昼食明け、五十手目は互角(-10)に。
五十三手目、165。
五十四手目、114。
五十六手目、互角(231)。
五十八手目、遂に先手良しとなる。314點なり。
五十九手目、互角(278)。
六十手、先手良し(331)。
然し第六十一手目で、評価値は-54に巻き戻つた。
評価値配信において、ソフトはこの手を疑問とした。
最善は、後手に一間龍を作らせ、一氣に終盤にもつれ込む樣な手であつた。
この手含みでの先手良しだから、AIなしならずつと互角と見て良い將棋だつたのでは、とコメントしてゐる人も居た。
第六十五手目、ソフトは惡手と判断したか。
評価値は-72から、-638へと落ちた。
アベマの解説の棋士の先生は、「かういふ手は、一手の価値が無いとされてきた」「新しい」と評してゐた。
六十八手、後手良し(-762)。
六十九手、-811。
十六時五十五分、アベマのAIの評価は67%ー33%(3分考慮)卽ち、後手2:1先手と判断。
七十手、-196。
今度は佐々木七段の悪手とならうか。
感想戰ではかへて一四歩。
ソフト最善は二二玉と入城する手であつた。
「悪手も咎めきれなければ、悪手とならない」といふコメントがあつた。果たしてさうだらうか? 少なくともAIは、65手目と70手目を悪手と判断するだらう。
67手目をノータイムで指し、69手目も僅か一分の考慮であつた。といふことは、61手目の長考(52分)の時には既に読み切つてゐたといふ事にならう。
七十六手目で玉が入城するも、評価値は-96となつてしまつた。
タイミングがシビアだ。
然し、第七十七手目は、アベマの解説は「先手が攻めないと仕方ない」と評してゐた。
手が進んで、「後手が良かつた筈」とも。
将棋つて難しい。
ノータイムで指された八十四手目で、がくつと勝率が落ちた。約十ポイント減だ。
おそらくはこの手が敗着ではなからうか。
九十手目は突つ張つた指し方だらうか。
藤井王位は三分考へて着手。
九十二手目が初王手である。
とはいへ、八十九手目の飛車打ちも、後手玉に迫つてゐて、寄せや終盤だつた樣にも見える。
以下は急転直下の幕切れだ。
十八時十八分、羽織りを着て佐々木大地七段が投了した。
第九十七手迄、藤井聡太王位の勝ちである。
相手の手番でも、深く集中してあぐら座りで盤面を見つめてゐた藤井王位であつた。
第九十一手目は、次に二一金からの三手詰を狙ふ「一手スキ」では無からうか。
一手スキとは、詰めろの前の段階である。
金を取つた手(九十五手目)が詰めろになる。
だから後手は受けねばなるまい。
それが九十六手目であつた。