「うう・・・・・・」
暗黒の中で、一人の妖怪が目を覚ました。
(ここは、どこだ・・・・・・)
周囲を見渡すが、漆黒が広がるだけだ。音も匂いも気配もない。文字通り、何もない空間だった。
(俺は、どうしてこんなところに・・・・・・)
現状を把握すべく、意識を失う前のことを思い出そうとするが、思考がまとまらない。頭を振り、唇を軽く噛み、意識を覚醒させ、脳にかかった霧を払い、
(・・・・・・そうか、思い出したぞ)
妖怪―――――白虎は、ようやく自身が置かれた状況を思い出した。
自分は四聖獣の一人、白虎だ。
霊界から危険視されるほどの妖怪で、リーダーの朱雀、仲間の青龍と玄武とともに、妖魔街で暴れ回り、そこのザコ妖怪どもを支配していた。
人間界に進出しようとしたが、迷宮城に乗り込んで来た人間と妖怪どもに負けてしまった。弱っちい人間二人、力を失った妖怪二人、たったの四人組に・・・・・・。
(敗北した俺は、仲間である青龍に粛清され、バラバラにされたんだ。ちくしょう!!)
白虎は怒りに震えた。人間に負けた自身の迂闊さに、自分を殺した青龍の冷酷さに、高まる憤怒を抑えられない。
(あのくそ人間め!人間の分際で、俺を溶岩に叩き落としやがった。まぁ、あれは俺の油断があったから、仕方ねえ。一番許せねえのは青龍だ!助けを求める俺に、とどめを刺しやがった!ちくしょう!)
白虎自身も、他者に対して情けや容赦のない対応をしていたのだが、それを棚に上げて、白虎は怒り続けた。
(しかし、どうして俺は生きているんだ?)
白虎は、自身の身体に触れてみた。筋肉質で、大柄な肉体。肥満と勘違いされるほどの筋肉量だ。水色の毛並み、緑色の長髪、服の代わりにまとった茶色い布。全て生前のままだ。
白虎が疑問に思っていると。
「やはり、な」
不意に、小さな火の玉が眼前に表れた。
「な、なんだてめえ」
白虎は凄んでみるが、火の玉は臆さない。
「私は霊界の者だ」
「霊界の?さては、俺をこんなところに連れてきたのは貴様だな。俺の力を恐れて、封じたのか!?ちくしょう!!解放しろ!!」
白虎は火の玉に跳びかかろうとしたが、見えない力に両手足を掴まれ、動けなかった。
「違う。落ち着け。お前の状況を教えてやるから」
火の玉は白虎をあざ笑うように揺れ、しゃべり続けた。
「単刀直入に言うと、お前は一度死んだが、蘇ったんだ」
「何?やはり、青龍の攻撃で、俺は死んだのか・・・・・・しかし、蘇ったとは、どういうことだ」
「霊界の不正が明らかになったんだ。霊界のお偉いさんたちは、妖怪を捕らえて、洗脳し、悪行をやらせた」
「なぜそんなことを?」
「妖怪を悪者にする。で、それを取り締まる自分たちを正義のヒーローにする、というわけだ」
「なんだそりゃ。霊界の連中も、妖怪と変わらねえな」
「まあ、な。それで、洗脳された妖怪は、洗脳を解かれたり、罪を帳消しされたりと、問題解決の動きが始まった。それで、死んでも奇跡的に魂を復元できた妖怪は、復活を許可されたんだ」
「それで、俺も蘇ったのか!ありがてえ!」
白虎は歓喜に震えた。だが火の玉は、冷静に続ける。
「しかし、だ。お前は元々悪人だ。そもそも、洗脳されていたのかも不明となっている。そんな存在を蘇らせてもいいのか、と、不安がる奴らもいる。だから、一応蘇らせたが、ここで拘束しているんだ」
「おいおい、差別は良くねえぜ。俺だってきっと、洗脳されていたにちがいねえ。さっさと俺を解放しろ」
「まぁ待て。ある条件をクリアしたら、解放してやる」
「条件だと?」
「ああ。お前の能力を活かした課題を達成すればいい」
面倒だと白虎は思ったが、ここは従順な振りをした方が得策だと思った。
(まぁ、俺様の力があれば、課題なんて余裕だろ)
白虎は、頷いた。
「分かった。で、その課題ってのは、何だ。なにをすればいい?」
「人間界には、過去の争いの影響で、霊気が溜まっている。それをお前に吸収してほしい。お前は、妖気や霊気を吸収できる能力を持っているだろう」
「なんだ、そんなことか。それくらいなら朝飯前だ」
白虎はほくそ笑んだ。その程度の課題でいいのかと、多少拍子抜けしてしまった。
「じゃあ、人間界に行くのか」
「いや、お前はここにいていい。人間界に漂っている妖気や霊気をここに転送するから、それをしろ。じゃあな」
そう言って、火の玉は消えた。
(ちっ。隙を見て脱走してやろうかと思ったが。まぁいい。人間界の霊気を吸収するだけなんて、軽いもんだ)
白虎がそう思っていると。
「むっ」
不意に体が熱くなり、力が漲ってきた。
(霊気が体に流れ込んでくる。人間界の冷気が、もう転送され始めたのか)
満腹感と高揚感を味わいつつ、白虎は直立したまま霊気を吸収し続けた。
(こりゃいい。上質な霊気だ。人間界では、すげえ戦いがあったみてえだな。吸収が終わるころには、俺の霊気も上がっているかもしれねえ。こんな課題なら、こっちからお願いしたいくれえだ)
そう思いつつ、しばし霊気を吸収していた白虎だが。
(なんだ、まだ終わらねえのか。さすがにきつくなってきたぞ)
数十分、冷気を吸収し続けたが、まだ体には霊気が流れ込んでくる。既に満腹感が許容量を超え、苦しさに変わりつつある。
「うっ!」
白虎はふと、自身の腹を見て驚いた。腹が徐々に膨れつつあるのだ。筋肉質な腹筋が、空気を入れた風船のように膨張していき、衣が張り詰めていく。
白虎はその時、人間に敗北した時のことを思い出した。あの時は、人間の霊気を吸収しすぎて腹が破裂し、吹き飛んでしまった。それが敗北の直接的な原因になったわけではないが、苦い思い出だ。
また同じ目に遭うのではないかと、不安がよぎる。
「おい、まだ終わらねえのか!」
白虎が叫ぶと、火の玉の声が聞こえた。
(まだかなり残っているぞ)
「なんだと!?何で人間界に、そんなに霊気が!?」
「言っただろう。大規模な戦いがあったのだ。しかし、これでは終わらないな。吸収のペースをあげるか」
「無理を言うな!俺が破裂しちまう!」
「安心しろ。復活の際に、お前の肉体を少し改造した。容量を増やしたから、破裂したりしない」
「なんだと!」
白虎が焦っても、膨張は止まらない。ゆっくりと、確実に膨らんでいく。いつのまにか、腹が妊婦のように大きくなった。こころなしか、胸や両手足も若干膨らんでいるかのように見える。
「・・・・・・ん?」
自信の変化に怯えていた白虎は、気付いた。暗闇の奥に、紫色の塊が表れた。とても大きい、スライムのようだ。
「霊気を具現化したものだ。それを吸収しろ」
「これを・・・・・・?」
霊気のスライムが白虎に寄ってきた。
白虎は驚愕した。スライムは、とてつもなく大きい。見上げても頂上は見えず、左右を見ても端が見えない。大きな山のようだ。
「無理に決まっているだろう」
「お前に拒否権はない」
火の玉がそう言った瞬間、スライムから四本の触手が伸び、白虎の両手足に絡みついた。白虎はもう、動けない。そして、もう一本生えてきた触手が、白虎の口に飛び込んだ。無味のスライムは食堂を走り、胃の中に溜まっていく。
「ぐうっ!!」
霊気のスライムは、怒涛の勢いで白虎の口内へ飛び込み、腹の中に溜まっていく。白虎の腹が、一気に膨張した。
ビリビリ!!バツンッ!!
衣が裂け、肉の風船と化した大きな腹が露出する。弛みは無く、針で突けば弾け飛んでしまいそうな、丸々とした腹肉だ。腹のみが膨らみ、苦痛を感じていた白虎だったが。
ドクン!!ドクン!!
突如、肉体に違和感が走る。
(な、なんだ、これは・・・・・・うっ!?)
白虎は自身の変化に気付き、恐怖で震えた。
両手足が膨らんでいく。脂肪で膨らんでいるのだ。スライムが腹で吸収され、脂肪に変換されている。自身の体内で起こった変化を、白虎は理解することができた。
(今まで霊気を吸収した時は、腹が膨れるだけだった!それなのに・・・・・・醜く太ってしまう!これも、改造の影響なのか!?)
いつの間にか、頬も脂肪で膨らみ始めた。胸にも肉がついていき、女性のような乳房が形成される。腹も同様に、脂肪で膨らんでいく。スライムの貯蔵により膨らみつつ、脂肪でも膨らんでいくため、膨張の速度は他の部位より大きい。
「ぐぷ・・・・・・むぐう!」
スライムはどんどん白虎に流れ込んでくるが、無くなる気配はない。
白虎はどんどん膨らんでいき、白より大きくなり、山よりも大きくなっていく。
ここままどうなってしまうのかと、白虎が恐怖していると、再び火の玉の声が響いた。
「大丈夫だ。ここは亜空間のようなものだ。ほぼ無限に広がっている。地球と同じくらい膨らんでも、大丈夫だぞ。時空の流れも異なっている。数百年過ごしても、現実世界では1日も経っていないことになる。お前がこの課題で死ぬことは無いから、安心してくれ。人間界の霊気を、全部吸収するまで頑張れ」
(全く安心できないだろう!頑張れるか!)
心の中で抗議しつつ、白虎は黙ってスライムを飲み、膨らみ続けるしかなかった。
白虎は知らなかった。自分が死んだあと、人間界でも凄まじい死闘が繰り広げられたことを。その結果、人間界には濃密で大量の霊気が、まだまだ残っていることを。
数日後。
「ぐぷっ」
白虎は、未だに口から流れ込んでくるスライムを飲み込みつつ、膨張を続けていた。
流石に、地球ほど膨らんではいない。だが、高い山脈に並ぶほどに、白虎は膨らんでいた。巨大な一つの、肉の球体となって。
「んぐっ・・・・・・うぐ・・・・・・」
苦痛を味わいつつ膨張していた白虎だが、その精神に変化が訪れていた。
いつの間にか、苦痛が消えていたのだ。
(ぐう・・・・・・もっと、霊気が、欲しい・・・・・・足りねえ・・・・・・)
許容量を超える霊気を取り込み、満腹感を味わい、苦しみながら霊気を飲み込み続けていた。だが、不意に満腹感が消え、強い空腹感に襲われたのだ。
霊気を飲み込むと、空腹感を満たせるものの、完全に消えることは無いため、もっと霊気が欲しくなる。
(霊気を取り込む感覚は、確かに食事に近かったが、ここまで満腹感や空腹感に近くはなかった。それに、これだけ霊気を取り込んだってのに、空腹感があるのはおかしい。くそっ。これが、火の玉が言っていた、改造か)
自身の肉体に手を加えられたことは気に食わなかったが、苦痛を感じずに済むことに対しては、白虎は安堵していた。
(しかし、いつになったら終わるんだ・・・・・・でも、霊気をこのまま食い続けたいと思っちまう・・・・・・)
白虎が現状に不安を抱いていると、火の玉の声がした。
「想像以上の膨張だな。しかも、肉体も精神も、頑丈で余裕がある。このまま、もう一つの課題も、やってもらうことにする。そうすれば、お前の復活も早まるぞ」
(なんだと・・・・・・まぁいい。復活が早まるんならな。そもそも、俺に拒否権は無いんだろう)
白虎は、半ば自暴自棄になり、心の中で火の玉に語り掛けた。
「よし。ちなみに、もう一つの課題は、妖怪の人口増加だ。かなり多くの妖怪が、不当に処刑されたからな。数を増やさねばならない」
(数を増やすだと?どうするんだ。交尾でもしろってか。この体じゃ無理だろうが)
白虎は性欲絶倫だが、今は霊気を食いたいという欲求が勝つ。
「心配するな。お前が雌に精を注ぐんじゃない。お前が注がれるんだ。そしてお前が出産する。その肉体じゃ、それが一番効率がいい」
(な、何言ってやがる!俺は男だぞ!)
「大丈夫だ。お前も孕めるような体に、変えた」
(なんだと!?)
「お前と同じように、課題をこなして蘇ろうとしている妖怪が大勢いる。その中の一人を種付け役にして、ここに呼ぼう。では」
(待て!いくらなんでも、そんな課題はしないぞ!)
白虎は火の玉に語りかけるも、返事はなかった。
ズシン・・・・・・
その時、近くに気配を感じた。
(こ、こいつは!)
肉玉と化し動けなくなった白虎だが、自分の後方にいる存在の映像が、何故か頭の中に流れ込んできた。
「ブフー・・・・・・ブモー・・・・・・」
自分の後方に現れた妖怪。それは、一つ目の牛の妖怪だった。骨格は人のそれだが、頭部は牛で、目は一つ。全身はこげ茶色の体毛に覆われている。たしか、そこそこ名の知れた妖怪だった記憶がある。
だが、明らかに様子がおかしい。まず、山岳並みに巨大化した白虎と、同等の大きさまで、体が大きくなっている。目もうつろで、荒い呼吸を繰り返している。どうやら、欲情しているらしい。
そして、なによりも異質となっている箇所がある。
(なんて、でけえチンポなんだ・・・・・・)
牛の股間には、巨大な性器がそそり立っていた。体が大きくなっているから性器も大きくなっているのは当然だが、明らかに比率がおかしい。
牛の肉棒は、牛自身の頭部を超えるほどの高さまで、そそり立っていた。正に、肉の塔である。太さも凄まじく、牛の胴体と同等だ。赤黒い肉の塔と化した肉棒は、ビクンッビクンッと痙攣し、ドプドプと大量の先走りを垂れ流している。先走りで包まれた肉棒は、暗闇の中で妖しく光っていた。
そして、ぶら下がった睾丸も規格外の大きさだ。巨人と化した牛が抱えられないほどに膨らんでいる。牛は直立しているが、金玉袋が地面に触れそうになっており、重々しく揺れている。ブクンッブクンッと震えており、どうやら中には大量の精液が詰まっており、生命力にあふれた精子たちが泳ぎ回っているのだろう。
(やばいだろ、あれは。やばいのに・・・・・・それなのに・・・・・・な、なんだ、この、感覚は・・・・・・)
凶悪な性器を見て怯んだ白虎だが、徐々に心情が変わりつつあった。
(欲しい・・・・・・あのチンポが欲しい・・・・・・ケツにぶち込まれて、中出しされてえ!!)
思考が変わる。男色に一切興味は無かったはずの白虎は、牛の性器に強い性的魅力を感じていた。犯されたいという欲望が生まれ、牛と同様に発情する。
(犯してくれ・・・・・・犯してくれ!!妊娠させてくれ!!お前の子を!!!!)
「ブオオオオオオ!!!」
直後、牛の肉体がさらに巨大化した。大陸並みに大きな肉玉となった白虎を、抱えられるほどの大きさだ。
牛は白虎を持ち上げ、尻肉を指で探り当てると、すぐにそこを自分の亀頭に当てた。
そして。
「オオオオオオオオオオ!!!」
牛は白虎を落とし、腰を突き上げた。
ズブブゥ!!!!
牛の巨根が、白虎を貫いた。
脂肪で膨れ上がっているため腸の道は狭まっているが、自身の重量と、牛の腰の突き上げにより、難なく門が開通する。
「ぐああああああああああああああ!!!!」
白虎は叫んだ。逸脱した肉棒により、肛門を押し広げられたのだ。さらに肉棒は、胎内を押し広げながら奥へと突き進んでいく。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
グチュチュチュチュチュチュチュチュッ!!!
粘液にまみれた肉の海を、同じく肉の刀が走る。自身の肉体を貫かれた白虎は、本来は苦痛に嘆くはずだった。だが、白虎は苦痛など一切感じていなかった。それどころか、凄まじい快楽を味わっていた。極上の雌を抱いている時のような、良質な霊気を吸収しているかのような。例えようのない、最上級の快感が体内から発生し、全身に広がり、脳を叩いた。
そして、白虎を貫く牛もまた、同等の快楽に襲われていた。多くの雌を抱いてきた牛だが、どの雌の性器よりも素晴らしかった。柔らかく、温かく。強烈に締め付けつつ、舐め回すように動き、吸引までしてくる。
お互い、改造された肉体のせいでこのような心身になってしまったのだが、二人にとってそれは、もはやどうでもいいことだった。
ドスンッ!!
そして、牛の肉棒が、全て白虎の中に入った。刀が鞘に収まるかのように、肉壁が肉棒に密着する。
『ぐああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!』
二人は同時に叫んだ。
そして、牛の睾丸が震える。内部で蓄えらた精子たちが、管を通り、尿道をこじ開けて走り、そして。
ドッビュウゥ!!!!ブビュウ!!!ビュルルッ!!!!ブビュッ!!ドッビュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!
白虎の内部で、牛の肉棒が爆発した。開いた亀頭から、凄まじい勢いで精液が発射される。爆音と共に放たれる精液は、半ば個体であり、しかも勢いが凄まじい。白虎の肉体を破壊するほどの水圧であったが、改造された肉体により白虎は無傷だった。それどころか、その凄まじい衝撃も、全て快楽に変換された。
量も相応に凄まじく、一瞬で山を覆い尽くすほどだ。白虎の腹は一瞬で満たされる。本来ならば、口から噴射されてもおかしくないが、口からはスライム上になった霊気がずっと入り続けているので、精液は腹に溜まっていく。
白虎の腹は、より高速で膨張していった。巨人と化した牛よりも大きくなるが、それでも止まらない。破裂してもおかしくないが、改造により白虎の肉体は必ず破れないようになっている。快楽を味わいつつ、膨らみ続けることしかできなかった。
(や、やべえ・・・・・・気持ちいい・・・・・・膨らむ・・・・・・霊気は美味えし、ケツは気持ちいい・・・・・・膨らむのも気持ちいい・・・・・・)
その時、白虎は気付いた。
ドクン!!ドクン!!ドクン!!
生命の鼓動を、胎内で感じる。
(なんだ・・・・・・腹の中で何が起こっている・・・・・・?)
意識を体内に向けると、自身のみに起きたことが理解できた。
牛の健康な精子たちが、胎内で泳ぎ回っている。
それらが、“何か”と衝突している。
“何か”の正体は、感じ取ることができた。
自分の腸壁から、卵子が排出されているのだ。
一つや二つではない。白虎は山並みに大きくなっているので、腸の面積も広く、それ故に卵子の数も多い。
数百万、数千万、数兆・・・・・・数えきれないほどの卵子が、次々と腸壁から排出されている。
そして、牛の精液に宿る精子が、それらと受精しているのだ。
しかもそれらの受精卵は、即座に成長し、生命となる・・・・・・。
異様なことだが、白虎は気にしない。
自身が子を妊娠することに、精神的な快楽を感じていた。
幸福感にも近い感覚だった。
(いい・・・・・・もっとだ・・・・・・もっと!!)
白虎は、霊気を食い、牛の精液を注がれ、子を妊娠し、膨らみ続けた。
心身の快楽に酔いしれながら。
「グッ・・・・・・アアッ」
数時間、数日、数か月、どれほどの時間がたっただろうか。
ようやく、牛の射精が収まった。
牛の射精を注がれ続けた白虎は、もはや大陸並みの直径を誇る肉玉となっていた。牛の身体も合わせて大きくなり続けていたが、支えることはできず、白虎を地面に下ろして犯し続けていた。
「アグ・・・・・・ガハッ」
牛は大の字に倒れた。萎えても巨大な肉棒は、力を失い牛の腹の上に倒れる。
倒れた牛の横で、白虎は物足りなさを感じていた。
(まだだ・・・・・・もっと、犯してくれ・・・・・・)
更なる快楽を求める白虎の脳内に、火の玉の声が響く。
「安心しろ。すぐに与えてやる」
(ん・・・・・・ぬお!?)
直後、白虎の股間に快楽が走る。
ムクムクッ
脂肪に埋もれていた白虎の肉棒が、硬化を始めたのだ。
ゴゴゴ・・・・・・ゴゴゴゴゴゴッ
同時に、肥大化を始める。肉の海から切っ先が飛び出し、尚も膨張を続ける。
睾丸も同時に膨らみ始めた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!ビキビキビキッ!!!!
ブグブグブグブグブグブグブグッ!!!ブクンッ!!!ブクンッ!!
瞬く間に、白虎の肉棒と睾丸は、牛のそれと同等の大きさまで肥大化する。
巨大な肉玉に、大樹のような肉棒と、大振りな睾丸が付いた、異様な肉体となる。
「今度は、お前を竿役にしてやる。相手もいるしな」
「ブオッ!?」
それに見とれていた牛の身体が、宙に浮かび上がった。そして、白虎の肉棒を胎内に納められるよう、肉体が巨大化していく。
そして、十分に巨大化した牛が、凶器と化した白虎の肉棒に落下する。
グチュッ!!ボブッ!!
今度は、白虎の肉棒が牛を貫いた。
『があああああああああああああああああああああああ!!!!!!』
快楽に叫ぶ二人の雄。牛は一気に落とされ、すぐに白虎の肉棒が牛に納まった。
ドッッッッッビュグググググググルルルルルルルルルルウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!
白虎の肉棒は、すぐに射精を開始した。牛の胎内で炸裂し、精子を放ち、胎内に植え付けていく。肉棒のサイズだけでなく、発射の勢いも、精液の量も濃さも、牛と同等か、それ以上の射精だ。
(まずい、気持ち良すぎる・・・・・最高だ!!!)
射精を受ける快楽もよかったが、やはり射精の快楽は最高だった。白虎は嬉々として、牛の中に射精する。
白虎の射精を受ける牛も、快楽を味わっているようだった。腹をどんどん膨らませながら、快感の絶叫を上げている。
やがて、牛の胎内で生命の息吹が感じられ始めた。自分と同じように、妊娠できるようになったらしい。
(うっ・・・・・・くるっ!)
そして、白虎の胎内でも動きが見え始めた。
グググ・・・・・・ドポンッ!
巨大な肉玉と化した白虎の肉体が、浮き上がった。
直後、白虎の肛門から大玉の白い卵が産み落とされた。妊娠した妖怪の子が入った卵だ。
一つどころではない。白虎の胎内には、数兆を超える受精卵がある。それらが次々と卵になり、白虎の肛門から飛び出続けた。
途切れることなく、白虎から生まれ続ける卵たち。それらは火の玉の力で、霊界へと転送される。魔界の、比較的危険が少ない地域でふ化されるのだ。
もっとも、白虎も牛も、そんなことはどうでもよかった。
目の前の雄と交尾をする。それだけで十分だった。
数年後。
外界から閉ざされたその空間に、まだ白虎と牛はいた。
「おっおっおっおっおっおぐううう!!」
「あっあっあっあっああっがっ!!うおっ!!」
肉玉と化していた白虎は、元の状態に近い体型に戻っている。といっても、既に筋骨たくましい肉体は失われている。全身に脂肪がついた、肥満体系と化していた。頬は膨れ、両手足はムチムチになり、胸は砲弾状の爆乳と化し、尻は巨大なスイカのようになっている。そして腹は全身に大きく飛び出し、丸々と膨らんでいた。
牛も同様に、太っていた。白虎の精液を大量に摂取してから、全身に脂肪が付き始め、白虎に劣らぬ巨漢となっている。
また、二人とも性器は大きく肥大化していた。互いに勃起しており、切っ先が自身の爆乳に達するほどの大きさと化している。
そして、太り、性器が肥大化した二人は、数年前からずっと同じことを繰り返している。
「ぐおおおおおおおお!!!!」
「ふがあああああああ!!!!」
四つん這いになった牛の尻に、自身の巨根を差し込んだ白虎は、腰を突き出して思い切り射精した。牛も合わせて射精し、地面に大量の精液を放つ。
互いの精液量は凄まじく、牛の腹は膨れ上がり、自身の肉棒が腹肉と地面で挟まれた。また、牛の精液は地面にぶちまけられ、一瞬で周囲に飛び散り白い絨毯と化す。
二人は恍惚の表情で、しばし余韻に浸る。
「おい、そろそろだ」
「ああ」
白虎は勃起したままの肉棒を牛から抜くと、地面に仰向けで寝転がった。
牛は起き上がると、白虎の両脚を抱え、自身の肉棒を白虎に挿入し、腰を振り始めた。
「ふっふっふっふっふっふっふ!!!」
「ぐう・・・・・・あぁ・・・・・・たまんねえ・・・・・・」
白虎は牛の巨根によってもたらされる快楽を堪能していた。
すうと。
「ぐっ!!うおおおおおおお!!!」
牛は腰を振りながら叫んだ。射精したのではない。牛の尻から大量の卵が排出され始めた。牛もまた、白虎と同じように、妊娠できるようになったのだ。
(あれから数年経つが・・・・・・俺とコイツで、一体どれほどの妖怪が産まれたんだ?)
白虎が疑問を感じると、耳元で回答が聞こえた。
「もう、十分に妖怪は産まれた。あの卵はおそらく、霊界の中でも、食料不足になっている地域に転送されるだろう」
火の玉の声だ。白虎は久々に、その声を聞いた。
(そうか)
「それより、お前たちは妖怪の数を増やし、食料問題も解決させている。もう十分、罪は償えた。お前たちが望むなら、すぐにこの場から出られるぞ」
(いや、このままでいい)
白虎は即答した。
まだまだ、性欲は収まらない。十分に発散しきるまで、牛と交尾を続けたかった。
もっとも、改造されたこの心身に、性欲が収まる時がくるのだろうか。
(悪行を重ねた魂は、数百年も苦痛を味わい続ける罰を受けると言うが・・・・・・俺たちが受けているのがそれらのかもな。まぁ、それでもいいがな)
白虎は、快楽を味わい続けるこの時間を選んだ。
「分かった。いつでもここから出られる、ということだけは覚えておけ」
そう言い残し、火の玉は消えた。
すると、卵を産み落とし終えた牛が、白虎に倒れ込んできた。そして、白虎と口づけを交わす。
白虎はそれに応えながら、牛をしっかりと抱きしめた。
未来永劫続く、快楽の宴は、まだ終わらない。