第20話・『秘密兵器』

  【崖の上】

  ソニックエース達は、奈雲が居る場所に戻りオルティオス達と合流する。

  「敵はこの惑星の住人を利用して自分の毒をばら撒かせ全世界を支配しようとしているんだな」

  チェンバーは、通信機越しで聴いた話を纏める。

  「見た目からして可なり性格が捻くれた女王だったぜ」

  コブラージャは、女王蜂型ヴィラノスの事を話す。

  「……ソニックエース達が見たヴィラノスってコイツか?」

  奈雲は、囚人名簿を検索してソニックエース達に聞きながら囚人名簿を見せる。

  「……コイツだ 間違いない」

  ソニックエースは、奈雲が見せている囚人名簿を見て確認する。

  「“ベギナス” アノヴィス星で自分の毒で多くの市民を操って世界を乗っ取ろうとした罪で逮捕」

  オルティオスは、女王蜂型ヴィラノス(ベギナス)の逮捕歴を読み上げる。

  「世界を支配する前に毒の効果が切れて計画は失敗しているな」

  サイラスは、ベギナスの逮捕歴を追加で読み上げる。

  「毒について何にも書かれていないが解毒剤は無いのか?」

  コブラージャは、ベギナスの毒について尋ねる。

  奈雲は、コブラージャの質問を聞いてベギナスの囚人ファイルを調べる。

  「……駄目だ ファイルには何にも書いてない どうやら時間が経つと毒の効果は消える様だ」

  奈雲は、調べた結果をオルティオス達に報告する。

  「その効果が消える前に何とか奴を捕まえないとな」

  サイラスは、奈雲の話を聞いて作戦を考える。

  「ですが、ベギナスは洗脳した人達を人質にしています 迂闊に攻撃は出来ません」

  ネシリスは、ベギナスに操られた人達の事を思い出す。

  「……奴と会った時に何か気付いた事は無かったか?」

  オルティオスは、ベギナスと接触したソニックエース達に質問する。

  「えっと……自分に仕えている人達の事を『働き蜂』と言っていた事とターゲットが居た格納庫の中は異常に熱かった事位しか……」

  ランビュは、オルティオスの質問に答える様に格納庫で感じた事を報告する。

  「蜂は春の様な暖かい時期に活動して冬の寒い時期が苦手な昆虫だからな……」

  奈雲は、昆虫の蜂の生体の事を言う。

  「それ関係あるのか?」

  サイラスは、奈雲の話を聞いて呆れる。

  「否、関係がある 生物をスキャンしたメガロスはそのスキャンした生物の能力や生体も備わる」

  オルティオスは、サイラス達に生物をスキャンしたメガロスについて説明する。

  「確かに馬をスキャンした俺も馬の様に早く移動出来る」

  チェンバーは、オルティオスの話を聞いて納得する。

  「だが、この気温だと奴が動けなくなる程じゃないぞ」

  コブラージャは、外の気温の事を言う。

  「……否、此処は空港だ アレがある筈だ」

  ソニックエースは、自分達がいる場所が空港で何かに気付き作戦を思い付く。

  【格納庫内】

  《~その頃~》

  「女王様 敵が戻ってきました 攻撃を仕掛けて来るようです」

  見張りは、ベギナスに報告する。

  「メガロスめ 今度こそ思い知らせてやる 偵察蜂! 反撃態勢をとって敵共を蹴散らすのよ!」

  ベギナスは、見張りの報告を聞いて洗脳した人達に命令する。

  【滑走路】

  飛行機に乗っている人達は、ベギナスの命令で滑走路に居るオルティオス達に攻撃を仕掛ける。

  オルティオス達は、飛行機達を避ける。

  飛行機達は、再び攻撃を仕掛ける。

  「奈雲の言う通りだな」

  コブラージャは、奈雲の話を思い出す。

  「作戦開始だ」

  オルティオスは、サイラス達に指示を出す。

  オルティオス達は、それぞれの場所に移動する。

  チェンバーは、飛行機達に気付かれない様に建物の陰に移動する。

  「敵はオイラ達が本気で攻撃していない事に気付くかな?」

  「いいから黙って攻撃しろ!」

  コブラージャは、サイラスに注意する。

  「ソニックエース・ランビュ・ネシリス そっちはどうだ?」

  オルティオスは、通信機でソニックエース達に連絡する。

  ソニックエース達は、トラックを調べていた。

  「もう少し時間が掛かる あのトラックはどの空港にも必ずある筈だ」

  ソニックエースは、目的のトラックを探しながらオルティオスに返事をする。

  「急ぐんだ」

  オルティオスは、ソニックエース達に急ぐように言う。

  《大変です! その空港にジェット機が接近中! その空港に着陸したいと通信が……》

  ナビは、通信機でオルティオス達にジェット機が近付いて来ている事を報告する。

  オルティオス達は、ナビの話を聞いて上空を見る。

  すると、遠くからジェット機が近付いて来る。

  「不味いんだな」

  マシャンタは、ジェット機が近付いて来た事に焦る。

  「奈雲! パイロットに連絡を取って別の空港へ行くよう誘導するんだ!」

  オルティオスは、奈雲に指示を出す。

  「だが、管制塔には厳重なセキュリティがあるから少し時間が掛かる! その間 こっちの援護は出来ない!」

  奈雲は、管制塔の通信機をハッキングしている間の事を伝える。

  「構わない! 行くんだ!」

  オルティオスは、奈雲の話を聞いて理解する。

  「分かった!」

  奈雲は、その場から立ち去ってハッキング出来る場所に移動する。

  【格納庫内】

  「ええい! まだ奴らを追い払えないの!」

  ベギナスは、オルティオス達を追い払えない事に苛立つ

  すると突然、格納庫内の明かりが消える。

  「ん?」

  ベギナスは、格納庫内の明かりが消えた事に気付く。

  【格納庫外】

  チェンバーは、ベギナスが居る格納庫の電線ケーブルを切っていた。

  「これで良いだろ? あんまり派手に壊すと後が大変だしな」

  チェンバーは、ケーブルを切った事を確認するとオルティオス達の所へ戻って行く。

  【格納庫内】

  すると、格納庫内の電源が切れストーブも切れる。

  ベギナスは、ストーブが消え格納庫内の温度が下がり寒がる。

  「……寒い……メガロス達をやっつけなさい‼ 何でもいいから武器を取って戦って巣を守るのよ! 女王を守りなさい!」

  ベギナスは、洗脳した人達に命令をする。

  すると、洗脳された人達はベギナスの命令で倉庫にある物を持って格納庫から出て行く。

  【滑走路】

  チェンバーは、オルティオス達と合流する。

  「オルティオス! 電源ケーブルを切断した これで奴は……」

  チェンバーは、オルティオス達に報告する。

  だが、報告途中で洗脳された人達が格納庫から出て来る。

  『‼』

  オルティオス達は、洗脳された人達に気付く。

  「奴の前に洗脳された人達かよ」

  「彼らを傷付けずに中に突入だ」

  オルティオスは、サイラス達に指示する。

  「分かった! あの女王蜂を見付けたら強烈な一撃を入れていいか?」

  フロックスは、オルティオスに質問する。

  「それについては同感だ」

  ダリウスは、フロックスの意見に同意する。

  洗脳された人達は、持っている物でオルティオス達の足元を攻撃する。

  オルティオス達は、洗脳された人達を避けながら格納庫に向かう。

  だが、格納庫の裏からベギナスが凍えながら出て来る。

  【ジェット機内】

  《~その頃~》

  ジェット機のパイロットは、着陸しようとしていた。

  「管制塔 応答して下さい 許可無く着陸をしたくないのですが燃料残り少なくなって来たので……」

  パイロットは、管制塔に連絡する。

  《こちら管制塔 今この滑走路に変なガスが充満していて着陸するのはとても危険だ そこから20キロ先の別の飛行場へ向かってくれ》

  奈雲は、ジェット機のパイロットを別の空港に誘導する。

  「了解しました 空港を離れます」

  パイロットは、別の空港に向かう。

  【建物の影】

  奈雲は、建物の影から小型パソコンを使って管制塔のセキュリティをハッキングしていてジェット機が別の空港に行った事を確認する。

  「こちら奈雲 ジェット機のパイロットを無事に別の空港へ誘導した」

  奈雲は、ヘッドセットでオルティオス達に報告する。

  

  【滑走路】

  《~その頃~》

  ソニックエース達は、まだ目的のトラックを探していた。

  「‼ ありました!」

  ネシリスは、目的のトラックを見付ける。

  「よし! 早速オルティオス達に……」

  ソニックエースは、オルティオス達に連絡しようとする。

  すると、近くで物音が聞えて来る。

  「何でしょうか?」

  ソニックエース達は、音がした方を見るとコンベアの上にベギナスが居た。

  「ベギナス [[rb:昆虫 > インセクト]]モード‼ ……寒い……」

  ベギナスは、蜂に変形して寒がりながら空を飛ぶ。

  「あっ!」

  ランビュは、ベギナスが逃げた事に驚く。

  「させるかよ!」

  ソニックエースは、コンベアを伝ってベギナスの足にしがみ付く。

  【上空】

  「‼ 放しなさい!」

  ベギナスは、お尻の毒針を使ってソニックエースを降り落そうとする。

  ソニックエースは、針を掴んで抵抗する。

  【地上】

  「どうしましょう……」

  ランビュは、ソニックエース達を見て焦る。

  「おーい! どうしたんだ?」

  そこへ奈雲がやって来る。

  「奈雲!」

  「ソニックエースがベギナスを捕獲しようとしているのですが空中では流石に手は出せません」

  ネシリスは、奈雲に現状を伝える。

  「‼ ナビ! 大至急アレを転送してくれ!」

  奈雲は、上空に居るソニックエースとベギナスを見てヘッドセットでナビに連絡してある物を転送する様頼む。

  《了解!》

  ナビは、奈雲の指示である物を転送する。

  「アレって何ですか?」

  ネシリスは、奈雲に何を転送してもらうのか尋ねる。

  すると、転送ゲートから三台のジェットボードが転送され、その一つはソニックエースの方へ向かう。

  「アレは……」

  ネシリスは、転送されて来た物を見て驚く。

  「ソニックエース‼」

  奈雲は、ベギナスにぶら下がっているソニックエースに呼び掛ける。

  【上空】

  「‼」

  ソニックエースは、奈雲に呼ばれて振り向く。

  ジェットボードがソニックエースに向かって来る。

  ソニックエースは、ジェットボードが来た事に気付きベギナスから飛び降りそのままジェットボードの上に着地する。

  【地上】

  「よし!」

  奈雲は、ソニックエースがジェットボードに着地したのに喜ぶ。

  《奈雲! ランビュ! ネシリス! そこを離れろ!》

  ソニックエースは、通信機で奈雲達にその場から離れる様に指示をする。

  奈雲は、ジェットローラーを起動させその場から移動する。

  「乗って下さい」

  ランビュは、ジェットボードに乗りネシリスに後に乗る様に言う。

  ネシリスは、ランビュの後に乗る。

  ランビュ達は、ジェットボードでその場から離れる。

  【上空】

  ソニックエースは、奈雲達が離れたのを確認するとそのままベギナスに体当りする。

  「あああっ‼」

  ベギナスは、ソニックエースに体当りされその勢いでトラックの方に向かって墜落する。

  【地上】

  奈雲達は、少し離れた場所で様子を見ていた。

  そこへオルティオス達がやって来る。

  「おーい‼ ベギナスの奴 こっちに来なかったか?」

  コブラージャは、奈雲達にベギナスの事を尋ねる。

  丁度、ベギナスはトラックの上に落ちて来る。

  「落ちて来たんだな」

  マシャンタは、現状に驚く。

  ベギナスは、体中に氷が付きその場へ倒れる。

  「ベギナス 逮捕する!」

  チェンバーとコブラージャは、ベギナスに手錠を掛ける。

  「これがさっき言っていたトラックか?」

  サイラスは、ベギナスが落ちて来たトラックを見ながら降りて来たソニックエースに尋ねる。

  「ああ、コイツは消火用の冷却剤を載せたトラックなんだ 寒いのが苦手なヴィラノスにはこれが一番だ」

  ソニックエースは、ジェットボードから降りながら説明する。

  「成程……それでそのボードは?」

  サイラスは、ソニックエースの話を聞いて納得した後、ジェットボードの事を尋ねる。

  「これは支給品か?」

  「否、これは奈雲が作った俺達のサポートメカだ」

  オルティオスは、ジェットボードの事をサイラス達に話す。

  「え? これ奈雲が作ったのか?」

  コブラージャは、オルティオスの話を聞いて驚く。

  「ああ、そうだぜ」

  奈雲は、コブラージャの質問に答える様に言う。

  「でも、オルティオス達だけずるいんだな……」

  マシャンタは、オルティオス達のジェットボードを見て羨ましがる。

  「ちゃんとサイラス達の分もあるぜ まぁ、まだテスト走行してもらってないから戻ったら早速 試してもらって良い?」

  奈雲は、サイラス達の分のジェットボードの事とテスト走行を頼む。

  「良いぜ!」

  「了解なんだな」

  サイラス達は、奈雲のお願いを引き受ける。

  「だが、その前にこの空港の跡片付けが先だな」

  オルティオスは、ソニックエース達に跡片付けの指示をする。

  「そうだな」

  「でしたら急ぎましょう 操られた人達が正気に戻る前に……」

  ソニックエース達は、オルティオスの指示に従い自分達の痕跡を消す作業に取り掛かるのだった。

  【次回に続く】