第3話・『逃走ヴィラノス』

  【墜落現場】

  ゾウガメ型ヴィラノスを逃がしてしまった後、奈雲達はオルティオスチームと合流していた。

  「よいしょっと!」

  ネシリスは、収容ポッドを運んでいた。

  だがそこには、ソニックエースとダリウスの姿は無かった。

  ランビュは、合流したオルティオス達に状況を説明していた。

  「……成程、状況は解った」

  オルティオスは、ランビュの説明を聞いて納得する。

  「今ソニックエースとダリウスがヴィラノスを追い掛けています……と言うよりソニックエースは暴走してヴィラノスを追い掛けて行ってしまったダリウスを止めに行きました」

  ランビュは、苦笑いをしながらソニックエースとダリウスが不在理由を話す。

  「そうか……」

  オルティオスは、ランビュの説明を聞いて少し呆れていた。

  「取敢えず、僕達はこれ以上囚人を逃がさない為にこの辺りに落ちている収容ポッドを回収していました」

  ランビュは、近くに落ちている収容ポッドを回収していた。

  「よし これで最後だな?」

  コブラージャは、最後の収容ポッドを持って来る。

  「それ直ったの?」

  マシャンタは、ゾウガメ型ヴィラノスが入っていた収容ポッドを直している九九三に尋ねる。

  「これで直りました」

  九九三が直した収容ポッドは正常に機能する。

  「他のポッドの冷凍保存装置は正常に機能しています」

  ネシリスは、回収した収容ポッドの冷凍保存装置を確認していた。

  「解った」

  奈雲は、小型パソコンを監獄船のコンピューターに繋いで何かを調べていた。

  「……所で奈雲はさっきから何やってんだ?」

  サイラスは、奈雲の行動に不思議がる。

  「奈雲は調べ物をしているんだ」

  コブラージャは、奈雲の行動の事を話す。

  「調べ物?」

  チェンバーは、コブラージャの話を聞いて不思議がる。

  「奈雲 どうなの?」

  マシャンタは、奈雲に話掛ける。

  「船の損傷は激しいが何とか囚人名簿のデータファイルのコピーは可能だ」

  奈雲は、小型パソコンで操作しながら囚人名簿のデータファイルのコピーが可能な事を伝える。

  「囚人名簿?」

  「逃げ出したヴィラノスの事を調べる為に囚人名簿が必要だろ」

  オルティオスは、奈雲の行動に納得してサイラス達に説明する。

  「あっ、そっか」

  チェンバーもオルティオスの話を聞いて納得する。

  「それに奈雲の大きさじゃ 収容ポッドは運べませんよ」

  「ああ、確かに……」

  サイラスは、ランビュの話を聞いて納得する。

  「ちょっと待って下さい データファイルには厳重なロックが何重にも掛かっていますので簡単に見る事は……」

  九九三は、囚人名簿のデータファイルのロックの事を話す。

  「ロックだったら全部外したぜ 今ファイル内のデータをコピーしている最中だ」

  奈雲は、小型パソコンを操作しながら当然の様に言う。

  「え? なっ‼」

  九九三は、奈雲の話を聞いて驚く。

  「えっ、短時間でロックを解除したんですか?」

  ネシリスは、ロック解除の時間について驚く。

  「奈雲は元々機械技術に優れていてアノヴィス星の技術を教えたらたった二年で凄腕ハッカー並みに上達したんだ」

  「今では上の人からも凄く頼られていますよ」

  オルティオスとランビュは、奈雲の機械技術について説明する。

  「へぇ~、狙撃手だけじゃなかったんだ」

  サイラス達は、奈雲の才能について驚く。

  数秒後、奈雲の小型パソコンに監獄船のデータファイルのコピーが完了される。

  「よし、囚人名簿のコピー完了した」

  「早速、逃げ出したヴィラノスについて調べてくれ」

  「了解!」

  奈雲は、オルティオスの指示で早速囚人名簿のデータファイルを開いて逃げ出したゾウガメ型ヴィラノスの事を調べる。

  「えっと『ゾウガメヴィラノス』で検索……あった! 奴の名前は“ロックロック” 突進と甲羅での攻撃が得意 遺跡探し過ぎて気持ちがパニクッテいるみたいだ」

  奈雲は、囚人名簿のゾウガメ型ヴィラノス(ロックロック)のデータファイルを見付けて逮捕記録を読み上げる。

  「遺跡?」

  「えっと、これによると古代都市『エリザーグ』って書いてある」

  奈雲は、ロックロックが探している遺跡について調べて答える。

  「エリザーグ?」

  「聞いた事がある アノヴィス星の伝説の土地でその地にあるエネルギーの泉は見付けた者に永遠のパワーを与えるそうだ」

  オルティオスは、古代都市エリザーグの伝説を話す。

  「それでしたら私も聞いた事があります」

  ネシリスは、オルティオスの話を聞いて伝説話を思い出す。

  「僕も……ですがそれはおとぎ話に出て来る様な伝説ですよ」

  ランビュは、伝説の事を説明する。

  「奴は本気で信じているんだな」

  コブラージャは、ロックロックの反応を思い出す。

  「因みに亀との関係は? 『[[rb:亀 > カメ]]』って言っただけであのキレ様は異常でした」

  ネシリスは、さっきのロックロックとのやり取りを思い出して尋ねる。

  「どうやら亀はのろまのイメージがあるから嫌っている様だ」

  奈雲は、ロックロックのデータファイルを見て少々呆れ気味に答える。

  「たったそれだけかよ‼」

  コブラージャは、奈雲の話を聞いてツッコミを入れる。

  「酷いなぁ~」

  マシャンタは、ロックロックのデータファイルを聞いて軽くショックを受ける。

  「マシャンタは亀に変形するからな」

  奈雲は、マシャンタの反応を見て納得する。

  「兎に角、囚人をこのままにしておく訳にはいかない ナビお前は本部に連絡して応援を要請するんだ」

  オルティオスは、通信機でナビに連絡をして指示をする。

  《了解!》

  ナビは、オルティオスの指示で本部に連絡を入れる。

  「ランビュは九九三と此処に残って他の収容ポッドの見張りを頼む 俺達はソニックエース達と合流して逃げたロックロックを追うぞ」

  オルティオスは、他のメンバーにも指示を出す。

  『了解!』

  「オルティオス [[rb:獣 > ビースト]]モード‼」

  オルティオスは、マンモスに変形する。

  「サイラス [[rb:獣 > ビースト]]モード‼」

  サイラスは、尻尾の長い猿に変形する。

  「ネシリス [[rb:獣 > ビースト]]モード‼」

  ネシリスは、鹿に変形する。

  「コブラージャ [[rb:獣 > ビースト]]モード‼」

  コブラージャは、蛇に変形する。

  「マシャンタ [[rb:獣 > ビースト]]モード‼」

  マシャンタは、亀に変形する。

  「チェンバー [[rb:獣 > ビースト]]モード‼」

  チェンバーは、馬に変形する。

  奈雲は、ジェットローラーのエンジンを起動させようとする。

  「奈雲 俺の背中に乗れ」

  チェンバーは、奈雲に背中に乗る様に言う。

  「え? 良いのか?」

  「人間を背中に乗せてみたかったんだ 昔観た西部劇みたいに「はいよ シルバー‼」って」

  「ああ~、あれね……」

  奈雲は、チェンバーの考えに呆れ気味に納得する。

  「行って来る!」

  オルティオスは、修理した空の収容ポッドを担いでランビュと九九三を残してロックロックを追い掛ける。

  「気を付けて‼」

  ランビュ達は、オルティオス達を見送る。

  【岩場地帯】

  《~その頃~》

  ソニックエースとダリウスは、ロックロックを追い掛けて岩場地帯に居た。

  「確かこっちの方に来た筈だが……」

  ダリウスは、岩場の上からバッファローの姿でロックロックを捜していた。

  「落ち着け 焦ると失敗するぞ」

  ソニックエースは、ダリウスを宥める。

  《こちら奈雲 ソニックエース! ダリウス! 応答してくれ!》

  すると、ソニックエース達の通信機に奈雲からの通信が入る。

  「こちらソニックエース!」

  ソニックエースは、通信機を起動させ奈雲の通信に返事する。

  《今、オルティオス達と合流してそっちへ向かっている そっちの状況は?》

  奈雲は、ソニックエース達に状況を尋ねる。

  「ダリウスとヴィラノスを追い掛けたが見失った」

  ソニックエースは、奈雲に状況を説明する。

  【森の中】

  オルティオス達は、森の中を移動中だった。

  「ちょっと待ってくれ」

  奈雲は、チェンバーの背中に乗っていて小型パソコンを開いてロックロックの現在地を調べる。

  「あっ、丁度その近くにロックロックが居る」

  奈雲は、ロックロックの現在地を特定してソニックエース達に伝える。

  《ロックロック?》

  「今追掛けているヴィラノスの名前です」

  ネシリスは、奈雲の代わりにソニックエースの質問に答える。

  【岩場地帯】

  《兎に角、合流するまでその場から動くな》

  オルティオスは、ソニックエース達に待機命令をする。

  「了解 出来るだけ急いでくれ……俺1人で暴走したバッファローを抑えきれねぇから!」

  ソニックエースは、移動しようとしているダリウスの角を掴んで止めながら言う。

  《もうすぐ合流出来るから……》

  《あっ、見えたぜ》

  サイラスは、ソニックエース達を見付ける。

  すると、森の方から奈雲達が現れる。

  「おーい!」

  奈雲は、チェンバーの背中から手を振ってソニックエース達に呼び掛ける。

  「こっちだ」

  ソニックエースは、奈雲に手を振り返す。

  オルティオス達は、そのままソニックエース達と合流する。

  「サンキュー チェンバー」

  奈雲は、チェンバーにお礼を言って背中から降りる。

  「オルティオス [[rb:変身 > へんしん]]‼」

  「サイラス [[rb:変身 > へんしん]]‼」

  「コブラージャ [[rb:変身 > へんしん]]‼」

  「マシャンタ [[rb:変身 > へんしん]]‼」

  「チェンバー [[rb:変身 > へんしん]]‼」

  「ネシリス [[rb:変身 > へんしん]]‼」

  オルティオス達は、ロボットモードに変形する。

  「遅くなって悪い!」

  奈雲は、ソニックエースに謝る。

  「否、大丈夫だ それよりも手伝わなくって悪い」

  「仕方ないだろ? ソニックエースは暴走したダリウスを止めていたんだから」

  奈雲は、ソニックエースをフォローする。

  「奈雲 ロックロックはこの近くに居るのか?」

  オルティオスは、奈雲にロックロックの居場所を尋ねる。

  奈雲は、小型パソコンを開いてロックロックの居場所を確認する。

  「この近くの筈……あっ、あそこの岩場の崖下だ」

  奈雲は、ロックロックの居場所を突き止める。

  「崖下?」

  オルティオス達は、奈雲の話を聞いて岩場の方へ行き崖下を覗き込む。

  【崖下】

  丁度、崖下にロックロックが複数体ある石像の前に居た。

  「あっ、居た!」

  「何やってんだ?」

  オルティオス達は、ロックロックの様子を窺う。

  「おい! この古文書に書かれている場所は何処だ?」

  ロックロックは、石像に古文書のデータを見せながら話掛けていた。

  【崖の上】

  「……アイツ石像にマジに話掛けているぜ」

  「可なり心が病んでいますね」

  「ありゃ監獄に入る前に精神科へ行って治療した方がいいんじゃね?」

  ソニックエース達は、ロックロックの様子を見て冷静なツッコミを入れる。

  「答えないならこうしてやる‼ おりゃあ‼」

  ロックロックは、石像を爪攻撃で破壊する。

  【崖下】

  ロックロックは、破壊した石像の隣に移動する。

  「見たか? 答えなければお前もああなる!」

  ロックロックは、隣の石像に話掛ける。

  【崖の上】

  「アイツ この星の貴重な文化遺産に何て事を……」

  ネシリスは、ロックロックの行動に怒る。

  「ってオイラ達はこの星で訓練をしていたぜ」

  サイラスは、自分達が惑星にやって来た目的を話す。

  「俺達の訓練場所は遺跡や貴重な文化遺産は無い場所だったけどな」

  ソニックエースは、自分達が訓練していた場所について説明する。

  「それでどうやって捕獲を?」

  コブラージャは、オルティオスに作戦を尋ねる。

  「……作戦を立てる前に勝手な行動をした奴が……」

  オルティオスは、半分呆れながら状況を言う。

  「え?」

  コブラージャは、オルティオスの反応に不思議がり崖下を見る。

  【崖下】

  「さっきはよくもやってくれたなーっ‼」

  何時の間にかダリウスがロボットモードで崖下に下りてロックロックの背後に居た。

  「ん? お前は!」

  ロックロックは、ダリウスの声に反応して振り返る。

  【崖の上】

  「あっ、アイツ何時の間に‼」

  奈雲は、ダリウスの行動に驚く。

  「どうしましょう……」

  ネシリスは、現状について焦る。

  オルティオスは、崖下の地形を見渡す。

  丁度近くに収容ポッドが隠せる場所があった。

  「お前達は収容ポッドをあそこへ運んで準備をしておいてくれ 俺とソニックエースとダリウスでロックロックをあそこへ誘導する」

  オルティオスは、奈雲達に作戦を伝える。

  『了解!』

  「奈雲は援護を頼む」

  オルティオスは、奈雲に別の指示を出す。

  「了解!」

  「行くぞ ソニックエース」

  「OK!」

  ネシリス達は、それぞれの作戦の持ち場へ移動する。

  奈雲は、石像を見て個人的に作戦を思い付く。

  【次回に続く】