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老齢狼戦士が狼の悪魔に挑んだお話

  遠い記憶だ。光り輝く記憶だ。戦いに明け暮れ、その先に掴んだ、幸せ。小さな、小さな。

  ほんの、掌で掴めるような、小さな幸せだ。

  「おじーちゃん!」

  元気な声に、祖父と言われるにはまだ若い狼は笑顔を浮かべる。

  息子の遺した一人の孫。くるくる笑い、くるくる泣き、くるくる動き回り。

  抱き上げると、陽向の香りがする。暖かで優しい香りがする。

  頭を撫でると、とても嬉しそうに尻尾を振り、耳を動かす。

  愛おしい。

  あぁ。

  幸せが、掌から零れ落ちていく。逝かないでくれと慟哭を繰り返した夜は、何度目。

  優しい心を持った彼は、僧侶となった。僧侶となり、友と旅立ち…消息を絶った。

  光り輝く記憶が、深く深く、影を落とす。

  全てを喪った。これ以上、喪うものは無い。

  戦いに戻り。手掛かりを掴む。

  復讐など、何の意味も持たない。ヒトはそう言うだろう。

  分かっている。分かっているのだ。だが、腸が煮えくり返り、叫びだしたくなる衝動を、どう抑えればいい?

  行きつく先は、復讐でしかない。復讐でしかなかった。

  せめて彼の命を絶った元凶を、この手で絶つ。

  その為に老体に鞭を打ち、血眼で僅かな手掛かりを探し、もがきあがき続けた。

  姿を確認された最後は、悪名高き、高名なお宝の眠る洞窟。

  刀の柄に手を当て。迷うことなく。

  老齢の狼は洞窟に入る。

  迫りくる魔物など。

  「失せろ。」

  怒気と覇気。憎悪。その前に無力に久しく。

  こんな暗闇の中。どんな感情を持っていたのだろう。

  友と共に、諦めず、最期まで戦い、朽ちていったのだろうか。

  それとも、絶望の中、力尽きていったのだろうか。

  どのような想像をしても。腸が千切れそうになる。

  開けた空間が見える。走り出し、飛び掛かりたくなる衝動を抑える。

  一歩を踏み入れる。

  [newpage]

  「一人でよくぞここまで来たな。だが終わりだ。…跪け。」

  玉座に腰かけ、理性を亡くした道具たちを侍らせる悪魔の声。聞いただけで発狂し、自我を失くしてもおかしくないほどの威圧。

  山羊のようにねじくれた角。巨木を思わせる体躯。迸る、圧倒的な力。

  しかし老齢の狼は怯むことは無い。真っ直ぐに悪魔を睨みつける。

  悪魔はにぃ、と僅かの頬を上げると妖しい光を全身から放つ。

  正気を奪い、雄を屈服させる力を持ったそれを受け尚、老齢の狼は微動だにしない。

  静かに構える。呼吸を整える。悪魔の力の満ちた空間で。悪意の満ちた空間で。

  雄の、雌の、血の、肉の、臓物の。吐き出してしまいそうな臭いが満たす空間で。

  「覚悟はいいか。謝罪は不要。懺悔も不要。虚無へ消え失せろ。」

  腰にぶら下げた刀。その柄に手をかけると深いしわの刻まれた相貌を目の前の悪魔に向ける。

  鋭い瞳。静かに燃える光。そこに宿るは殺意と憎悪。

  悪魔は老齢の狼が向けている視線を一身に受けながら…嗤った。

  ゆらりと立ち上がり、道具をぽい、と投げ捨てる。ぐしゃりと肉のひしゃげるような音が空間に響く。

  「面白い。やってみろ。俺を、殺して見せろ。」

  静かで、荘厳。狂気と狂喜。吊り上がった頬に、零れ落ちる血の涙。

  老齢の狼は一度目を瞑ると。たんっ、と足元を蹴った。

  「―参る。」

  一言。その一言の最中に、老齢の狼は悪魔の後ろへ回り込む。

  抜いた刀を鋭く振り下ろす。細く、折れてしまいそうな刀はだというのに強靭な力を持って。

  「グゥッ!」

  悪魔の肩を切り裂く。真っ黒な血が噴水のように噴き出し、老齢の狼の全身を汚した。

  生臭く、冷たく、熱い。肉を切裂く感触をその手に感じ取り、老齢の狼は刀を返す。

  肉が抉れ、千切れる。

  「なる…ほど…ッ!」

  何かを得心した悪魔は苦痛に顔を歪ませながら吼えた。

  深追いは危険か。老齢の狼は即座に判断すると刀を引き抜き、悪魔の背中を蹴り距離を離す。

  刀を振る。血を吹き飛ばすと刀は暖かな光を放った。

  「神の力だな。あぁ、知っている。知っているとも。」

  悪魔は忌々しそうに、それなのにどこか羨望と絶望を抱いているような。

  筆舌し難い表情を浮かべる。老齢の狼は真っ直ぐに悪魔を瞳で捕らえ続ける。

  悪魔に比べればはるかに小さな体躯。すらりと引き締まった、無駄のない肉付き。

  洗練されたその肉体から繰り出されるのは、想像を上回る力。

  悪魔は斬られた肩に手を当てると小さく何かを呟いた。

  いや、呟き、ではない。老齢の狼は身構える。そう、これは。

  「何故、貴様がそれを使える。」

  神に愛され、神に祝福された者が使える、使うことの出来る、法術。悪魔には決して、決して使えないはずのそれは。

  暖かく、こんな状況でありながら安堵すら覚えさせるその光が、悪魔を照らし出す。

  「クククッ、なんでだろうなぁ?教えてやってもいい。命と引き換えにな。」

  傷口が塞がった悪魔は愉しそうに嗤う。

  「必要ない。貴様はこれから、消え失せるのだから。」

  たんっ、ともう一度地面を蹴る。軽やかな動き。しかし悪魔も見慣れた、と言いたげに。

  片方の手で道具を―血の通う、人を。ぽいと老齢の狼の前に放り投げた。

  目の前に現れたそれに、老齢の狼は刀の峰を使い、道具を振り払う。

  僅かに勢いが殺されてしまうが、問題ではない。悪魔の懐に潜り込み、刀を振り上げる。

  「ククッ!」

  悪魔は片腕で刀を受けた。がごっ、と硬質なものにぶつかった鈍い音。

  老齢の狼の視界を眩ませるほど噴き出す血。

  力をぐっ、と込め、骨まで断ち切ろうと試みる。

  悪魔がぱちん、と片方の手で指を鳴らし。老齢の狼の脇腹を拳を捻じ込んだ。

  鈍い音が鳴り響き、老齢の狼の体が宙を舞う。それでも刀は決して手離さない。

  体勢を整えるべく宙に舞った体を捻り…老齢の狼はなんとか着地する。

  そこにわらわらと殺到するのは、道具。

  「んへへぇっ♥♥」

  「つかまえる、つかまえるぅ、つかまえてはらませてもらうぅ♥♥」

  濁り切った瞳。異様な膨らみ方をした腹。そして老齢の狼を上回る体躯。肉の塊。

  「チッ!」

  舌打ちを一つ。老齢の狼は刀を振り払う。肉の切れる音と噴き出す血。

  血だまりに道具が沈んでいっても、他の道具は構う事など無い。密度が上がっていく老齢の狼の周囲の空間。

  そしてそこに飛び掛かるのは悪魔。道具を踏みつぶし、狼を捕らえようと手を伸ばす。

  「ふんっ…!んらぁっ!!」

  首筋に血管を浮かび上がらせ、老齢の狼は強く踏ん張り、片足で道具の一つを蹴り上げた。

  悪魔の腕によって道具が貫かれる。腹から飛び出す腕と、腹に宿った魔物。

  怯むな。進め。真っ直ぐに。奴を殺す。

  飛び出した魔物の稚児を、振り払い。老齢の狼は刀を突きだした。

  「ガッ…!!」

  悪魔の喉元を、貫く。確かな感触。悪魔の苦痛の声と、血と。

  空間に静寂が訪れる。

  「終わりだ。ここで死ね。」

  老齢の狼は静かに呟くと柄に力を込める。このままぐるり、と捻れば頸動脈。そして脊髄まで切り取る事が出来る。

  以下に強靭な悪魔と言えど、そこまでされれば無事ではすむまい。仮に死んでなかったとしても、動く事は出来ない。

  「グガッ…くっ、グガガガッ…!ぐひぇひぇひゃっ…!」

  だというのに、悪魔は嗤う。

  笑う。嗤う。嗤って、笑って。

  柄を僅かに動かして。肉の密度の高さに構わず。動かして。

  「ぐひゃひゃひぇ!…あぁ…やっと、死ねるんだ。」

  悪魔の―いや。頼りない。青年の声だ。聞き覚えのある声だ。遠く、遠く聞いた事のある声だ。

  「ッ…!?」

  零れ出た血の涙。透明な涙。浮かんだ笑顔。それは悪魔のものとして、相応しくない。

  苦しみ喘いだ。嘆き、傷ついた。狼の声だ。

  自分にあどけない笑顔を向けていた。柔らかな狼の声だ。聞こえるはずの無い声だ。

  老齢の狼が一瞬。ほんの一瞬。刀を引き抜くのを躊躇った。躊躇ってしまった。

  その一瞬を、狼は―悪魔は見逃さない。

  「ガフッ、ゴフッ、ぉぉ”っ!!」

  「なっ!?」

  自ら刀を深く。咥え込んでいくと。老齢の狼の腕に噛みついた。

  血と唾液と粘液が、老齢の狼の腕から注ぎ込まれていく。注入されるのを感じ取ると。

  「あぐぁっ…!?ガァァッッ!!!」

  老齢の狼は全身に駆け抜けていく激痛と熱に堪えきれず、口を大きく開き叫び声をあげた。

  刀の柄を握る力が弱まると悪魔は牙を離し、老齢の狼の腹を殴り飛ばした。

  深く抉り込まれた拳は老齢の狼の内臓をズタズタに壊していく。

  老齢の狼はそれ以上、叫び声をあげる事も出来ず、衝撃をまともに受け地面へと吹き飛んでく。

  「はぁぁぁぁっ…はぁぁっぁぁっ…!」

  悪魔は苦しそうに声を上げ、刀の柄に手をかけた。ぽう、と暖かな光を灯しながら…一気に刀を引き抜く。

  「ぐがぁぁっ…!」

  大量の血と髄液が噴き出し、悪魔は膝をつく。

  傷を塞ぐことは出来たが、そちらに全ての体力を使ってしまったのだろう、全身からぶすぶすと煙が上がり、消え入りそうなほど存在がか細くなっていく。

  あと一太刀。たった一太刀で良かった。僅かに柄を動かすだけで悪魔は祓えた。

  「ぐっ…ガァッ…!」

  激痛と、薄れゆく意識の中で、老齢の狼は後悔の念に苛まれる。ズタズタにされた腸が引きずり回されるような怒りがふつふつと湧き上がる。

  立ち上がることが出来ない。指をぴくりと動かす事も出来ない。

  悪魔の力が全身を蝕んでいく。

  ちか、ちか、と明滅を繰り返す視線の先で。悪魔は。

  「ググギっ…グガカカッ…!!グヒャヒャヒャッ!!ひひっ、ひひ、ヒャハハハッ!!!」

  高らかに笑いながら。道具を。人を貪り喰らう。凄まじい勢いで咀嚼し、飲み込んでいく。

  目を塞ぎたくなるような惨状。道具たちはしかし恍惚の表情で、悪魔の前で待つ。

  貪って、貪って、貪って。

  残ったのは、大事に、大事に玉座の奥に置かれている、一匹の道具だけ。

  大量に居たはずの道具は、全て。

  「ふうぅぅぅっ…ぐぅぅぅぅっ…ひゃひゃはははっ…!死ぬかと思った!死ねると思った!よくも、よくぞやってくれたな!」

  あぁ、これから自分は殺される。覚悟は出来ていた。

  ただ殺されるだけなら、それでいい。それでよかった。いや、そちらの方が…

  「僕を助けてくれると思った!俺を殺せると思った!よくも期待させてくれたな!気に入った!」

  悪魔は破綻した言葉を並べ立て。老齢の狼の体を持ち上げる。

  引き裂かれる痛みを想像した。生きたまま臓物を喰い漁られる想像をした。

  どれもこれも冷たく、鋭く、強く、鈍い。だが与えられる感触は。

  「お前は僕と寄り添え。永遠に。俺が、僕が死ぬまでな。」

  暖かで冷たい言葉と。ぬらり、と纏わりつく、熱い肉の感触。

  舌が老齢の狼の首元から腹へ伝っていく。マズル同士が触れ合う。

  目を開く。開かされた。

  その先に見えたもの。透き通った、悪魔の瞳。助けを乞い、求め、叶わなかった青年の絶望の色。

  絶望を塗りつぶし、喰い尽くし、喰い漁り、嗤う。悪魔の色。

  悪魔の涙。

  透明で、透き通った。湧き水を思わせるほど美しい。

  数滴溢れたと思えばすぐさまそれは紅く染まっていく。

  血生臭い。雄の臭い。

  かぷり、と肩に噛みつかれた。注ぎ込まれるのは熱い、熱い。

  「ぁぁぁぁぁっ…!!!がぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!!」

  悪魔の、力。

  全身に抜けた分だけ、歪な力が満ちていく。絶望の感情と悦びの感触に老齢の狼は叫ぶことしか出来ない。

  悪魔の吐息が、鼓動が、自分に満ちていく。恐ろしい。怖い。

  子供のような、単純な感情だけが頭を過ぎり続ける。

  自分の記憶と共に。同時によぎるのは、誰の記憶?

  心を黒で塗りつぶした。そう表現しても足りない絶望に囚われ、今もなお。

  この、悪魔は。やはり。

  「あぁ…甘いなぁ…」

  悪魔の甘美に酔いしれる声。

  助けてと遠くに聞こえた声。重なって。

  「何故っ…!?」

  「クククッ…!大罪を犯して…!いずれ僕は滅される。永遠の虚無に、絶望に囚われるっ…!そう考えるとな…!達しちまいそうになるんだよ…!俺が!僕が!お前にも同じ感情を味わわせてヤル!俺の伴侶ニしてヤる!気に入った!俺ガ気に入っタ褒美だ!僕を殺してくれなかった罰だ!希望を抱かせて砕いた罰だ!助けテよッ!あぁ、誰が助ケテヤルモノカ!地獄は心地いい!快楽に満ちた地獄ダ!グヒャヒャヒャッ!!!げひゃひゃひゃ!!」

  「ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ッ!!!!」

  悪魔の破綻した言葉が、老齢の狼の脳へ伝っていく。浸透していく。いやだ、嫌だ。殺してくれ。

  殺してやりたかった。殺してやればよかった。

  全身に満ちる悪魔の力が、無力なヒトを駆逐していく。

  角が頭から生えた。山羊のようにねじくれた。それだけでヒトを、生きる者を殺すことの出来る角。

  悪魔との違いは、頭の片側にしか生えていないという事だ。頭蓋を突き破り、血が噴き出す。

  なのに、痛みを感じない。むしろ己を慰める時よりもずっとずっと、心地良い。

  全身に満ち溢れた力が、皮膚を破り、毛並みを押し上げていく。押しつぶされそうなほど抱きしめられた肉体同士の密着度が上がって。

  開いた瞳。その片方から涙が溢れ出す。鉄の臭いがする。視界が真っ赤に染まっていく。

  痛みなのか、快楽なのか。もう、何も、分からない。

  膨らんでいく老齢の狼の体。今では悪魔の体よりも二回りほど小さいものとなって。

  つまりそれは、人の形を捨てた、ということに近い。

  血だまりに映る自らの姿が、禍々しく、恐ろしいものへ。悪魔のものへと変貌していくのが見えた。

  「仕上ゲだッ…!」

  悪魔は嬉しそうに大きな口を開いた。どろりどろりと唾液と血液が混ざった液体が滴り落ちる。

  がぶんっ、と肩口を大きく噛まれ。

  「ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ッ…ぁ”ぁ”っ…!!!」

  老齢の狼は悲痛な声を上げると。全身を一瞬、大きく痙攣させて。

  瞳から光を失う。噛みつかれた肩。じゅる、じゅる、と吸い上げるような音の後。

  くぱ、と口を開くと牙の痕に。紋様が浮かび上がる。

  「これでお前は、俺のモノだ。僕と一緒にどこまでも堕ちていこう?」

  「ぁ…あ…は…い…」

  老齢の狼は、自らが堕ちていくのを感じ取った。

  [newpage]

  血だまりに沈められた肉体。どうやら意識を失っていたようだ。

  冷たい血が、全身を包み込む。そこには心地よさしかなく…それが嫌悪になる。

  老齢の狼は横たえた体を何とか起こした。全身から恐ろしい程に力が漲る。

  長い間刀を握っていた手を見つめてみる。…あぁ、この腕では。

  大きく膨れ上がり、力が漲りすぎるこの手では、刀を握る事はもう出来ない。

  ぐっ、ぐっ、と数度手を握る。頭に手を当てると、そこにあるのは硬質な角。

  ぽたぽたと腕から血が滴り落ちる。マズルで受け止めると、鉄の臭い。

  甘い甘い、鉄の臭い。

  「目が覚めたか。気分はどうだ?」

  「ぁ”っ、ぁ”っ…ぁ”ぁ”-…♥」

  悪魔の声と一緒に聞こえるのは聞いただけで蕩けてしまいそうなほど甘い声を上げる、道具。

  鍛え上げられた全身に、繋がれた鎖。澱んだ瞳。かつて、ヒトだった、悪魔の道具。

  悪魔の全身に縛られ、全身で逸物を受け入れている。ありえない形状。あり得ない大きさ。

  喉元まで膨らみ、口から精液を逆流させ、それでも悦ぶ、声。

  「…悪く…ない…」

  老齢の狼の言葉に悪魔は嬉しそうに尻尾を揺らした。

  そう、悪くない。むしろ、悪魔に変貌する前より、ずっと、ずっといい。

  煮えたぎるような感情も、腸が捩じ切れそうになる憎悪も。他人事のように感じる。平静な草原に居るような、穏やかな心。

  それが恐ろしい。恐ろしいのに、心地良い。恐ろしさが、心地良い。

  「クククッ、そうか。…おっと、射精すぞ。」

  「ぉ”ぉ”っ、はぁぁぁんっ♥♥」

  道具の腰をがっしりと掴み、腕を動かす。ぐちゅぐちゅと肉の音が響いて。

  「ぉ”っ…ごぼぉっ…♥♥」

  悪魔は、道具の中に精を注ぎ込む。喉元が一気に膨らみ、腹へ落ちていく。

  落ちきることの出来なかった精液が口から噴き出し、老齢の狼の全身を汚した。

  びちゃびちゃと飛び散る粘液。老齢の狼は腰が、腰の奥が切なく疼くのを感じ取った。

  そして、同情と憐憫の感情で見ていたはずの道具に…羨望を抱くようになった。

  抜き差しを繰り返される悪魔の逸物は、途方もない大きさだ。

  道具の全身を使ってもなお、全て入りきっていないほどの。

  交尾はかつて、何度もした。雄とも雌ともした。だが、あんな大きさ、当然見た事が無い。

  もしあれを、この身で受けたら…悪魔の力が溢れる、この肉体で受け入れたら…

  「ぁ”っ…ぁ”っ…」

  老齢の狼は瞳から紅い涙を溢しながら、無意識の内に、股間へ手を押し当てていた。

  悪魔程の大きさではない。だが、悪魔と化した事で巨大化した逸物。

  拡がる雄穴。そして、その間に。

  ぬち、ぬち、ぬち、ぬち…

  「んはぁっ…!」

  痺れるような快楽。あるはずの無い、女性器の感触。

  「ぁ”っ、ぁ”っ、ぁ”ぁ”っ…?」

  「クククッ、言っただろう。伴侶にすると。…俺の仔を孕め。魔物を孕め。道具を孕め。肉を孕め。雄穴も、子宮も。両方を使って孕め。俺が飽きるまで。俺が死ぬまで。孕め。それが俺を殺しかけた。僕を救いかけた。お前の罪だ。安心しろ、死ぬことは無い。酒池肉林。快楽の宴。悦楽の地獄。どこまでも、いつまでも。教え続けてやる。」

  悪魔の言葉が、脳に染み込んでいく。抗う事はもう出来ない。そう本能が悟ってしまった。

  悪魔へと変貌したあの時。人として死ぬ時に見た、悪魔の。

  狼であった時の記憶。その時の絶望の大きさ。生への渇望。恐怖。

  それらが今の悪魔を。悪魔としての力を。より強めているのだと。

  何をしても、悪魔には抗えない。数多の死地を潜り抜けてきた老齢の狼は、悟った。

  で、あれば。受け入れるほか、老齢の狼に出来る事など、無い。

  きゅん、きゅん、と。切なく、切なく腰の奥が。腹の奥が疼く。

  悪魔は鎖に手をかけると、道具を静かに血だまりに置く。

  そしてそのまま老齢の狼を両手で持ち上げた。頬を吊り上げ、嬉しそうに。

  悪魔の逸物は道具が逆流し、腹を膨れ上がらせるだけ射精したにも拘わらず未だに萎える事を知らない。

  大きくなった老齢の狼。その全身を上回りかねない大きさの逸物。濡れ、雄の臭いを強く漂わせている。

  きゅぅ、きゅぅ、きゅんっ、ぎゅんっ、と女性器が疼きを増す。全身にあふれる悪魔の力が、淫欲を強める。

  悪魔の刻んだ紋様が、腹周りを包み込み、どくんどくんと脈打つ。

  出来たばかりの女性器が収縮を繰り替えし、陰唇からとめどなく液体を、潮を噴き出す。

  「ククッ、クククッ…!もう発情したか。もう屈したか。無様だな。あぁ、いいぞ。その顔、その目。旨そうだ。」

  「ぁ”っ…ぁ”っ…」

  悪魔の言葉が、どこまでも心地よく淫欲へと溺れさせてくれる。安堵感すら覚える。

  逸物が体に触れるとそれだけで達しそうになるほどの快楽が全身に駆け巡っていく。ここに、何をしに来たのか。

  忘れるほどに。忘れてしまいたい。

  「これが俺を殺そうとした雄とはな。さぞや無念だろうなぁ。復讐に失敗し、復讐しようとした相手に抱かれ、孕まされ。さぞや無念で、絶望しているだろうなぁ。」

  忘れさせない。悪魔の意思すら感じる。あぁ、未来永劫。自分は、この罪悪感と背徳と後悔に苛まれ、達するのだろう。

  湧き起るのは絶望と虚無と快楽。ヒトとして、絶望が湧き上がる度。女性器から漏れる潮の量が。雄穴の疼きが。逸物の痙攣が。

  強くなる。強くなる。

  目尻が下がり、涙がこぼれる。鉄と、透明な。混ざり合った、涙。

  悪魔はそれをみつめながらうっとりとした表情を浮かべ、長い長い舌をはみ出させる。

  涙を舐めとる。ごく、と喉を鳴らせば悪魔はブルブルと身悶えした。

  「最高だ。絶望の味。最高で、最低で、最高だ。」

  悪魔もまた、絶望に酔いしれ、浮足立つ。

  思念が、渦巻く。これは、悪魔の感情。自分と同じように絶望に焦がれ、身を焼き、恍惚を感じている。

  凶悪な逸物が老齢の狼の体にぶつかった。対象を確実に孕ませるためだろうか。かえしのように肉の棘が竿部分にあり、引っ掻かれるたびにゾクゾクと寒気と恍惚が走る。

  根元には大きな瘤。巨大な睾丸。どくんどくんと傍目に見ていても分かるほど脈動する。

  「さぁ、これ以上は我慢できない。早速孕ませてやろう。確実に孕むぞ。悦べ。喘げ。啼け。存分に快楽に溺れろ。孕む悦びを知れ。酔いしれろ。…そして忘れるな。貴様は俺から逃げられない。」

  悪魔の言葉一つ一つに、老齢の狼はびくびくと身を震わせる。それが快楽から来るものである事は、悪魔には分かっている。

  「…逃げる気など等に無い、か。クククッ、クククッ…!ならまずは、俺の言葉を繰り返せ。」

  耳元で囁かれる言葉。老齢の狼はがくがくと震えながら、しかし目じりを下げたまま、頬を吊り上げる。

  「だ…だんな…さま…私…を…あっ…ぁ”っ…はらませて…くださっ…いっ…あなたの…雌に…してください…ッ…♥」

  言葉は、発する事で。自らを縛り付けることが出来る。

  老齢の狼は言われた通りの言葉を紡ぐと、尻尾を大きく揺らした。背中から脳に、快楽が。充足感が。溢れていく。

  その言葉を聞くや否や。悪魔は老齢の狼を片手で持ち上げる。マズルを抱え込み、自らのマズルと絡め合わせる。

  瞳の奥から禍々しい光が放たれ、より強く老齢の狼を捕らえた。逸物の先端を大陰唇に宛がわれる。

  「はーっ…♥はぁ”ぁ”っ…♥」

  ドボドボと大量の粘液が溢れ出し、悪魔の逸物をぐっしょりと濡らした。期待から漏れる息は血生臭く、恍惚に満ちていて。

  悪魔は頬を吊り上げたまま。瞳から血の涙を溢し。

  ずごっ…ごんっ!

  「ん”ん”ぁ”ぁ”っ…♥」

  自分の体躯にも近い悪魔の逸物を受け入れ、腹をその形通りに膨らませながら。それでも老齢の狼は目を見開くと背中を折れんばかりにしならせる。

  膣壁を引っ掻くかえしも。パンパンに張り詰めた亀頭も。雁首も。竿も。全てが自分を蹂躙した。

  蹂躙され、感じるのは快楽。恍惚。頭が蕩けて、爆発してしまいそうな愉悦。

  「ックククッ…!!最高だ、最高の雌穴だ!いきなり俺の逸物全て受け入れるとはな!」

  ふぅぅぅ、ふぅぅぅ、と深く、老齢の狼以上に血の臭いがこびりついた息を吐き。腰を震わせ、逸物を脈動させながら悪魔は満足そうに声を上げる。

  あれだけの大きさの逸物が、果たしてどうやって収まっているのだろう。だが、そんな事はどうでもいい。

  「ぁ”っ…ん”っ…ぁ”ぁ”っ…♥♥」

  竿部分に絡みついた血管。鼓動と合わせ脈動する。膣壁をなぞり、突きあげる。鼓動一つで、絶頂に達してしまう。

  まだこの行為は、始まったばかりだ。それなのに、快楽の余り、気を失ってしまいそうになる。

  当然悪魔は、そのような事を許さない。逃避を許さない。

  老齢の狼の角に手を添え、暖かな光をもたらす。加護を与える、暖かな光。

  「安心しろ。これで存分に狂える。よがり、喘ぎ、狂え。」

  「ん”ん”ん”ぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥ん”ん”ん”ん”ん”ん”っ!!!」

  グォォォォォッ!!!

  果たして上げた獣の遠吠えはどちらのものだったのだろうか。

  悪魔が腰を動かし始める。凶悪な逸物が膣壁を捲りあがらせるほど激しく抜かれ、再び突き刺す。ぼごっ、ぼごんっ、と肉同士がぶつかり、老齢の狼の腹を歪に膨らみあがらせた。

  子宮が押しつぶされるのではないか。きゅん、きゅん、と腹の奥の疼きが強くなり、伴い快楽が更に高まっていく。

  常人なら、ヒトなら、きっと耐えられないほどの快楽。

  「ん”ん”っ、んんん”っ♥♥」

  悪魔と化した老齢の狼。伴う悪魔の、加護。壊れる事は許されず。目を上に向かせ、牙を食い縛る。

  悪魔に全てを委ね、脚を腰に絡みつかせると老齢の狼は口をあんぐりと開き、舌をはみ出させた。もはや口を閉ざしている事すら困難で。

  飲み込む事も忘れ、唾液がぼだぼだと大量に滴り落ちる。

  悪魔の胸に降りかかり、淫靡な臭いを立てる。あぁ、これは雌の臭いだ。

  雄を求めてやまず、盛りのついた雌の臭いだ。

  悪魔は腰を振りながら、膣壁をかき混ぜながら。老齢の狼の顎を取る。長い舌を絡みつかせ、角を何度も撫でてやる。

  甘い。罪の味がする。それが更に快楽を押し上げる。

  口腔内の粘膜を存分にそがれ。じゅぶじゅぶと粘液の音が脳を支配する。自らも舌を絡ませ、甘えるように喉を鳴らす。

  動かしたことの無い女性器を、本能が赴くまま、必死に締め、腰をゆるゆると動かす。

  「んっ…ぶはっ…んぶぅっ…」

  「ぶはっ…クククッ、いい面構えだ。俺の雌。可愛い雌。そんなに気持ちいいか?」

  逸物を扱かれ、女性器を撫で回され。指にたっぷりと愛液をまぶされ、口に近付けられ。

  嘲るような言葉。構う事も無く。

  「はぶっ、あぶっ…んぶぅっ…」

  老齢の狼は迷うことなくそれを咥え込み、しゃぶり上げる。甘い蜜と、肉の塊の感触。

  悪魔はぞくぞくと快楽に背筋を震わせながら、逸物をより一層奥深くへ押し付ける。子宮口を鈴口でなぞり、押しつぶすように。

  指に絡みつく舌の野太い感触を愉しみながら。雌へと。仔を孕む雌へ堕ちていく老齢の狼を見つめながら。

  一気に腰を動かす。

  「はぁ”っ、んぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥ん”ん”ん”ん”っ♥♥」

  下がる目尻。震える腰。弓なりに反る背中。結合部から泡立った粘液が滴り落ち、血だまりに混ざっていく。

  悪魔の逸物が大きく、老齢の狼の中で跳ねる。睾丸が尻を叩き、かえしが広がるのが分かった。

  膣壁がズタズタに引き裂かれ、鮮血が溢れ出す。そうだというのに膣壁は激しく収縮を繰り返し、逸物を更に深く咥え込もうと蠢いた。

  悪魔は腰を震わせ、腰の動きを細やかなものへと変えた。抽送の速度を上げ、何度も何度も子宮口を叩く。

  動きに合わせ、老齢の狼の嬌声が間隔を狭め、短くなった分上ずっていく。

  「ん”っ、ん”っ、ん”っ♥♥ん”ん”っ♥」

  目を瞑り、涙を溢し、悪魔に抱き着き、全てを委ねる。自らの逸物から薄くなった精液を幾度も零し、悪魔を汚して。

  それに構うことなく、悪魔は老齢の狼を抱え込むと耳に舌を突き入れた。ぢゅぶぢゅぶとわざと大きな音を立てながら耳の空間を肉で満たす。

  「そろそろ…孕ませてやろう。悦べ、俺の雌。」

  「は…いっ…♥だん…なっ…さまぁっ…♥」

  肉のぶつかる音。逸物が脈動し、浮かび上がった血管が膣壁をなぞり。

  膣は収縮を強め、逸物を吸い上げる。ガクガクと全身が激しく痙攣し、陰唇からごぼんっ、と粘液が溢れ出した。

  地面に落ちる甘い香り。

  「地獄の悦楽。お前に叩き込んでやる。徹底的に、俺が死ぬまで、な。」

  一言一言が脳に沁み込み、心を蝕む。恐ろしい言葉は、至上の悦楽へ変わる。ヒトであった時の記憶。感情。

  それらがなお一層、老齢の狼の快楽を押し上げていく。気絶しそうになるほどの快楽だというのに、悪魔の庇護により、狂う事も意識を失う事も出来ない。

  ビクンビクンと悪魔の逸物が大きく跳ねた。悪魔の呼吸が、鼓動が大きくなった。腰からぶるりと痙攣するのが伝わり。

  老齢の狼は、腰に絡めた脚の力を強める。腕を屈強な背中に絡め、肉体を押し付ける。

  融けていく。快楽の波に身を委ねて、溺れていく。

  「孕めッ…!グゥゥゥッ!!!」

  細やかな腰の動きを一度止めたと思えば。強く激しく。膣壁が捲れ上がるほど強く。腰を引き。一気に逸物を挿入し、悪魔は吼えた。

  …ごぶぅっ!ぼびゅうぅぅっ♥♥ぼびゅっ、ごびゅっ、ごぶぶびゅぅぅっ♥♥

  「ん”ん”ん”ん”ん”っ♥♥んグゥ”ゥ”ゥ”ゥ”ゥ”ッ♥♥んぐぁ”ん”ん”ん”っ♥♥」

  注ぎ込まれる悪魔の精液に、老齢の狼は飲み込まれた。膣を一杯に満たし、子宮口を割り拡げ、子宮に侵入していく。

  奥へ奥へ、孕ませるための精液が注ぎ込まれる。膨らみ、満たし、入りきらない精液がぼだぼだと僅かな隙間から溢れ出す。

  固体を思わせるような精液は、ぶびっ、ぶびっ、と淫靡な音を立て、老齢の狼を快楽の坩堝へ沈めていく。

  耳から舌を抜くと悪魔は老齢の狼の顎を掴み、持ち上げ。マズルを絡ませた。

  望むまま、老齢の狼はマズルを絡ませ、舌をはみ出させる。ぎゅっと瞑った眼を僅かに開き、澱んだ、濁り切った。

  しかし妖艶な色を混ぜ。淫欲に溺れた光を放ち。

  「…ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”っ!んんんぁぁぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥あ”っ、ぁ”っ、ぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥」

  がぐんっ、と全身が崩れるのではないかと思うほどに強く全身を跳ねさせ、老齢の狼は野太く、だが悦びを混ぜた声を上げた。

  その理由を、悪魔は知っている。

  老齢の狼の腹を愛おしそうに撫でると。

  「孕んだか。ククククッ…!!クカカカカッ!!クハハハハッ!!」

  「ん”っ、ん”ん”ん”ぁ”ぁ”っ♥♥ぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥」

  限界を、とうに超えた。それでも気絶する事は許されず。

  老齢の狼は、地獄のような悦楽に耽る。目の前の悪魔に、縋りつき、マズルを、唇を貪り。

  尻尾を絡め。涙を流す。

  その射精は、数分にも、数十分にも及ぶ。永遠にも感じる。尿道を、竿を駆け抜けていく精液の量はすさまじく、腹を膨らませ、孕ませてもなお、注ぎ込まれる。

  「ん”…ん”っ…ん”っ…だんなっ…さまぁっ…♥」

  喉が枯れるほど上げた声。悦楽に溺れ、罪悪に苛まれ。しかし愉悦と恍惚しかそこにはなく。

  「ククッ…!次は雄穴だ。腸で孕ませてやろう。両方の孔で孕ませてやる。くくっ、クククッ…!」

  「ひっ…ぁ”っ…ひん”っ♥♥」

  射精をようやく終え、悪魔は老齢の狼の女性器から逸物をゆっくりと抜き取った。

  精液と愛液に濡れた逸物は尚硬くそそり立ち、時折精液を鈴口から溢れさせる。

  拡がりきった陰唇から、精液がたっぷりと満ちた膣が覗き見える。溢れ出す事も出来ないほどの濃さをもつ精液がぷるぷると震える。

  マズルを絡ませ、尻尾を絡ませたまま。悪魔は老齢の狼の雄穴に逸物を宛がった。

  続けざまの交尾。悪魔の言う通り、きっと腸でも孕む。孕まされる。孕んでしまう。孕むことが出来る。

  子宮から、膣から昇り続ける快楽が覚めぬうちに。悪魔は老齢の狼の雄穴へ逸物を捻じ込んだ。

  「んぉ”っ…♥」

  雄穴を割り拡げる逸物は、恐ろしい程に痛みを感じさせない。いや、痛みすら快楽になってしまっている。

  逸物が腸を満たし、精液で膨れているはずの下腹部に、悪魔の逸物の形がくっきりと浮かび上がる。

  前立腺にかえしが突き刺さり、ごりごりと抉ると、子宮を、膣を犯されている時とは異なる快楽が駆け巡った。

  このまま蹂躙される。支配され、自分はそれに屈服する。

  「…ふん。これからという時に、間が悪いな。」

  逸物を数度抽送した悪魔が忌々し気に呟くと、老齢の狼から逸物を抜き取った。

  精液だまりと血だまりに降ろされる。何故?どうして?

  疑問が頭を駆け巡る。悪魔の視線の先。開けた空間の、入り口。

  「ここが…最奥か?」

  聞こえる足音。警戒する様な声。あぁ…駄目だ。ここに来ては、駄目だ。

  来い。来い。来い。来るな。来い。来るな来るなっ…

  「なっ…!?」

  入り口から空間へ入り込んできたのは…傷だらけの、冒険者たち。

  ここに来てはいけない。…老齢の狼は、そう思いながらも。じゅるじゅるじゅると大量の唾液が分泌されるのを止める事が出来なかった。

  悪魔と老齢の狼。二人が行う、淫靡な宴。それを前に冒険者達は言葉を失う。

  それを一瞥し…悪魔はしかしにやり、と笑い血の涙を溢した。

  「ククッ、間が悪いと思ったが…いや、丁度良かったな。腹が減っていた所だ。そうだろう?私の可愛い伴侶よ。」

  「ぁ”っ…ん”っ…じゅるっ…ん”っ…」

  伴侶だと言われ。雌とみなされ、ぞくぞくと背筋に快楽が駆け抜け、膣の奥が酷く疼いた。

  空腹を認識させられると、ぐぅぅぅ、と間抜けな音が空間に響き渡る。そう、腹が減った。

  「何を訳の分からない事をッ!」

  冒険者たちは各々の得物を構える。そう、それがどれだけ滑稽で。無意味な事であるか。

  「跪け。」

  たった一言で。無意味だと認識する事すら出来ない。

  悪魔から放たれた言葉は、彼らを絡めとり、淫欲に捕らえる。からん、からん、と金属の跳ねる音。

  へっ、へっ、へっ、と乱れる呼吸。

  あぁ、たった一人。無意味であることを認識出来てしまった冒険者がいた。

  「なっ…どっ、どうしたんだよ、皆!」

  慌てふためく様に言葉を上げたのは少々細身の魔法使いか。なまじ悪魔の言葉に対する耐性があったのだろう。それが、どんな悲劇をもたらすか。

  素晴らしいスパイスになるか。悪魔は頬を吊り上げた。

  ちょい、ちょい、と人差し指を動かすと…冒険者たちは歪な笑みを浮かべ、股間を膨らませ、唾液を垂らしながら悪魔へ近付いた。

  澱んだ瞳。濁った瞳。淫欲の光。

  悪魔は軽々と一人の冒険者―だったものを。

  がぶちぃっ、と食い千切った。

  ごしゃごしゃと強靭な顎が頭蓋を、骨を、全てを噛み砕き、咀嚼する。鮮血が噴き出し、肉の塊がびぐんっ、びぐんっ、と跳ねる。

  「ぁぁ”っ…!?うぁ”ぁ”ぁ”ぁ”あ”ッ!!!」

  悲痛な叫び声が聞こえる。悪魔は満面の笑みを―どこまでも冷たく鋭く、歪な―浮かべ、肉の咀嚼を続ける。

  冒険者たちだったものは、その様子をうっとりと眺めながら、身に着けている衣服を破り捨て、膨らんだ逸物を扱き、雄穴へ指の抽送を始める。

  「え”へへぇ”っ…ぐへっ…ふひひっ…♥♥」

  「あ”っ、ぁ”っ、ぁ”っ♥♥」

  縋りつくように悪魔の脚や太腿に抱き着き、舌を這わせる。そこに尊厳や理性。自尊心など欠片も無い。

  「ククククッ!あぁ、いいぞ、いい。これからたっぷりと孕ませてやろう。さて。我が伴侶よ。」

  その様子を羨ましそうに眺めていた老齢の狼は、その言葉に尻尾と耳を立てた。

  血生臭い息と、雄の臭い。達してしまいそうな香り。そこから放たれる言葉は、なんだろう。

  心の奥底から望み…しかし拒絶したい言葉だろうか。いやだ、はやく、やめて、だして…

  「喰らえ。」

  グルルウゥゥッ!!ガウゥァァ”ァ”ァ”ッ!!

  「ぁ”ぁ”っ…!」

  分かっている。旦那様は、自分の欲しい言葉を出してくれる。

  老齢の狼は獣のような―いや、獣より、尚恐ろしく、歪な。あぁ、そうだ。悪魔だ。悪魔の声だ。

  その声を上げながら。魔法使いの喉元へ食らいついた。

  老齢の狼は、自らの全身から溢れ出る力に。凄まじい、悪魔の力に。泣き、嗤う。

  予測していたよりも遥かに速く、鋭く、強く。魔法使いの体を捕らえる。喉元を食い千切ると、悲鳴が途切れた。

  甘い甘い悲鳴が、途切れてしまった。もったいない。でも、そんなことより。

  首元を食い千切って。首が落ちそうになって。それを手で支え、老齢の狼は魔法使いだった肉の塊の腹部に牙を立てる。

  洋服を引き千切り、臓物を喰い漁る。

  甘い甘い。美味しい。甘美で、背徳の味。涙がこぼれる。いまだ自分の中に居るヒトが、絶望の声を上げた。

  ガゥァァァァ!!グゥゥウゥ!!!

  見せつけるように。腸を引きずり出し、鋭利な爪で切り裂く。噴き出す血は心地よく、甘い。

  絶望に見出す快楽。それが何よりも、肉の味を際立たせる。空腹に染みる、甘美な食感。

  喰い漁る。貪る。骨の髄までしゃぶり尽くす。

  「どうだ、旨いか?」

  道具と化した雄の雄穴に逸物を無理矢理捻じ込み、腰を動かしながら悪魔は老齢の狼に尋ねる。

  「グルウウッゥゥゥ”ッゥ”ッ!!」

  答えは不要か。そう、浮かべる恍惚の表情と、声。そして多量に溢れ続ける涙。

  そう、かつて悪魔も味わった、初めて触れる甘美。それは酔いしれ、己を喪うほどに甘かった。

  「クククッ!クカカカカッ!!!」

  悪魔の声と、老齢の狼の遠吠えが、混ざり合う。

  [newpage]

  ぐしゃりぐしゃりと咀嚼する肉は、やはりどこまでも甘美だ。

  食する度に、堕ちていく。ヒトの記憶や、感情など、棄ててしまえれば、ここまで堕ちる事も無かっただろうに。

  「ぁ”っ、ぁ”はぁ”っ…だんなさまぁ…また動いたぁ…♥♥」

  歪に膨らみあがった腹。時折腕の形や脚の形を浮かび上がらせる腹。

  仔を孕んだのは、何度目か。覚えていない。雄穴と女性器、両方で孕み、同時に産む。

  それは恍惚で、快楽。

  「ククッ、それでいい。流石俺の伴侶だ。俺の伴侶に相応しい。孕め。孕め。どれ、また孕ませてやろう。」

  そう言うと悪魔は、老齢の狼の腹を掴み、力を込めた。

  「ぉ”っ…ぁ”ぐぁ”っ…ぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥ん”ん”ん”ん”ん”っ♥♥」

  力を込められた分だけ、雄穴から卵がひねり出される。それは魔物の仔。

  悪魔と…

  「主様。もう間もなく冒険者たちがやって参ります。」

  「そうか。…お前も孕ませたいか?俺の伴侶を。お前の母を。」

  悪魔によく似た、悪魔。…老齢の狼が産んだ、悪魔の仔。

  卵を産み落とし、拡がりきった雄穴を見せびらかす。老齢の狼はただ喘ぎ、全身を震わせた。

  仔を孕み。孕んだ仔に孕まされ。雄穴は、女性器は、閉じる事を忘れた。

  「はい。もちろんです。主様。しかし主様も孕ませるのでは?」

  「あぁ、当然だ。何、俺の伴侶だ、二本、三本。余裕で咥え込めるだろう。なぁ?」

  「ん”ぁ”っ、ぁ”ぁ”ぁ”っ…♥♥」

  破顔し、唾液を垂らし、懇願するように。妖しい視線を悪魔と、仔に送る。

  拡がりきった雄穴。卵を産んだばかりの雄穴は埋めるものを求めるよう切なく、激しく蠢き汁を垂らした。

  陰唇から断続的に溢れ出すのは、禍々しい色をした液体。

  「産まれる…ん”っ…うまれっ…るぅっ…旦那様ぁっ…♥♥」

  甘えるように喉を鳴らし、悪魔の寵愛をその全身で受け止める老齢の狼。とめどなく溢れる涙は。

  悪魔は老齢の狼の耳の裏を爪の先でこそぎ、耳の中へ舌を突き入れる。

  「ククッ、産め。そうしたら前でも孕ませてやる。まずは雄穴だ。啼け。喘げ。痴態を晒せ。自分を貶めた邪悪に溺れる、みっともなくはしたない姿を。仔に孕まされろ。忌むべき行為。忌避すべき罪。存分に味わえ。」

  「はいっ、旦那様、孕みます、喘ぎます、啼きます…♥だから、孕ませてくださいっ…あ”っ…♥」

  「母よ。私を産んだ母よ。…俺の仔も孕め。ククッ、ククククッ!!」

  雄穴に二本の逸物を宛がわれる。悪魔の逸物は相も変わらず、凶悪な大きさだ。老齢の狼の上半身とさして変わらない。

  そして仔の逸物もそれに準ずる大きさだ。一回り小さいとはいえ、規格外。だが、今の老齢の狼は、これを受け入れられる。

  受け入れられる体になってしまった。

  自らが産み落とした仔に、孕まされる。伴侶となった憎むべき悪魔と、仔に犯される。

  「ん”ぁ”っ、ぁ”っ、ぁ”ぁ”っ…ぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥」

  恍惚の絶叫が、空間内を満たした。その声に反応したように。道具たちも目の前の悪魔や魔物に、縋りつき。犯され始めた。

  ずんっ、ずんっ、と。続けざまに。同時に逸物を突き入れられる。

  二本の逸物を受け入れ尚余裕のあるほど拡がる雄穴。腹に仔と、悪魔二匹の逸物の形が浮かび上がり…老齢の狼は全身をびくつかせ、目を上に向かせた。

  逸物の抽送が始まれば、全てを洗い流すような快楽が老齢の狼の頭を支配する。ずごっ、ずごんっ、と肉がぶつかり…腹が突き破れるのではないかと錯覚するほど激しく腹が膨らむ。

  仔は的確に老齢の狼の前立腺を突きながら邪悪な笑みを浮かべ、老齢の狼の肩に噛みついた。

  じゅるじゅると血を吸い上げられ、代わりに体液を注ぎ込まれる。全身に甘い痺れが駆け巡り、全身から力が抜けていく。

  それに伴い雄穴が緩み…悪魔の逸物が更に奥深くへ、胃へ、到達する。

  「主様。これで…ククッ…貫けるのでは?」

  ぐぱぁ、と口を開き、唾液と血液を零しながら仔はそう囁き、老齢の狼の首筋に長い舌を絡める。

  「ぁ”っ、ぁ”っ、ん”ん”ぁ”っ…むっ、これっ…いっ…」

  「ククッ、そんな事言って…母よ、貴方の雄穴も雌膣も。両方とも涙を流して悦んでいるではないですか。孕みたいとそう言っているではないですか。」

  「ん”ひぅ”っ♥♥」

  腰を振り、逸物の抽送を繰り返しながら仔は老齢の狼の陰唇へ手を伸ばし、指を挿入した。

  ごぼんっ、と大量の液体が溢れ出し…老齢の狼は嬌声を上げる。

  悪魔はといえば。老齢の狼の全身をしっかりと抑え込み…逸物を奥へ、奥へ。挿入していく。

  「ぉ”っ、ぁ”っ、い”ぃ”っ…ぎぃ”ぅぁ”っ…ぁ”ぁ”ぉ”っ…♥♥」

  ぼごっ、ぼごっ、と歪な音が、雄穴から。腸壁から。胃から。喉から。食道から。

  「悦べ。俺の伴侶。全身で…俺を受け入れ、受け止め…俺の一部になれ。」

  老齢の狼が天を仰ぐと。喉が膨らみ…そして

  「おぼぉ”っ…♥♥」

  ずろろろ、ずるろろろぉっ…ずごっ…ぼごっ、ぼごぉっ!

  老齢の狼の口から、亀頭が露出する。一部になる。その言葉の意味を理解し…老齢の狼は目の前の逸物に、嗤う。

  理解を超え、与えられる快楽に、嗤う。

  「クカカカカッ!!!母よ、よっぽど嬉しいのですね!締りが良くなりましたよ!あぁ、俺も孕ませてヤルっ!クキキカカカカッ!!」

  二本の逸物が絡み、ごつごつと、腹を膨らませ。覗いた亀頭からびゅるりびゅるりと先走りと精液を溢れさせながら。

  悪魔も腰を振る。

  「ぉ”っ、ぉ”っ、ぉ”っ…ぉ”ぉ”ぁ”ぁ”ぁ”っ♥♥おぼぉぉぉっ!!?!?おごぼぉぉぉっ♥♥」

  肉の塊に圧迫された喉。そこから絞り出す嬌声。そこに屈辱も恥辱も無く。ただ悦びに満ちて。

  陰唇から溢れ出した液体が、その量を減らせば。

  ずろっ、ずろろっ、ずろろろろっ…!

  「ぉ”ぉ”っ、ぉ”っ、ぉ”っ♥♥」

  「これではお前の声が聞こえないな。今納めてやる。」

  腰を引き、老齢の狼の口から覗いていた亀頭を喉奥へ、胃にまで引き戻し…体内をかき混ぜる。

  自然、声が出るようになり。

  「おぉ”ぁ”ぁ”っ♥♥うまれっ、産まれるッ♥♥仔、産まれるッ♥♥いやっ、いやだっ、早く産まれでッ♥♥産む、孕むッ、また孕むッ♥♥旦那様の仔っ♥♥仔の仔ッ♥♥はらむのおごぉ”ぉ”っ♥♥」

  がくがくと弛緩した全身を振るわせ。破顔し。腹に納まった二つの逸物に酔いしれ。老齢の狼はただ、啼く。

  啼き、叫ぶ。喘ぎ、視線を降ろせば。

  ずろっ、ずろろっ…!

  ぽっかりと空いた陰唇から、頭が覗く。角が覗く。

  「ひひっ、ひぃ”ぁ”っ♥♥」

  「母よッ!そろそろ射精すぞッ!しっかり孕めッ!」

  逸物を跳ねさせながら、仔はそう叫び。乱暴に、己が衝動のまま。腰を振り。

  がつんがつんと肉同士がぶつかり前立腺にかえしが突き刺されば。

  ぎゅうっ、ぎゅんっ、ぎゅぅっと雄穴が強く締まり二本の逸物を強く咥え込む。

  「ォォォォォオォォッ!!!!グォォォォォッ!!!」

  地獄の底から響き渡るような声。仔の逸物が根元から膨らみあがり、尿道を熱が駆け抜けていくのが腸壁から伝わる。

  かえしが深く、腸壁に突き刺されば。

  「ぉ”っ…ん”ん”ぁ”っ…♥」

  注ぎ込まれていく。仔の精液が注ぎ込まれていく。びゅううっ、ぼびゅぅっ、と断続的に腹越しからでも音が聞こえる。

  腹を充たす精液の感覚は、凄まじい多幸感をもたらし、老齢の狼はだらしなく口を開いたまま、唾液と精液をあふれさせた。

  びくびくと痙攣し…ずろろろぉ、と。膣壁を捲れ上がらせながら…新たな仔が、産まれる。

  「ククッ、クククッ!あぁ、いいぞ。締りが良くなった。もっとだ。」

  上機嫌そうな悪魔の声。尻尾が体に絡みつき、舌がマズルを包み込む。

  老齢の狼は快楽に酔いしれ、充足感を抱き。罪悪と背徳に向き合いながら、より深い恍惚へ沈んでく。

  仔が逸物を抜き取ると、悪魔の逸物だけが老齢の狼を支配する。

  背面から犯され、めくれ上がった膣を見せびらかし、陰唇を拡げ。老齢の狼は喘ぎ声を上げ続ける。

  「あ”-…?」

  「頑丈な仔だ。ほら、今雌の顔で啼いてるのがお前の母。そして雌を犯しているのがお前の主だ。」

  「あるじ…はは…」

  産まれたばかりだというのに。仔は言葉を喋り、股間の逸物を膨らませ始めている。

  「そう。…する事は、分かるか?」

  「ぅ?…あぁ…」

  新たな仔がにやり、と頬を吊り上げるのを老齢の狼は確認すると…涙を溢す。

  体の全てを悪魔に委ね、自らの両手で陰唇を拡げる。ぐぱ、と締まろうとしていた陰唇が割り拡げられ、淫靡な臭いを立てた。

  「はらま…せ…あ”はぁ”っ♥♥」

  グルルルゥ!!

  悦び。濡れた全身の毛並みを逆立て。新たな仔は老齢の狼に飛びつくとすぐさま逸物を膣へ挿入した。

  「ん”ん”ん”ぁ”ぁ”っ♥♥」

  腹の中で逸物が擦れ合い、肉を捲り上げ、更なる幸福をもたらす。

  仔を産んだ。その仔に孕まされ、新たな仔を産み、また孕まされ。

  そしてまた、悪魔に孕まされる。

  もう、いやだ。

  嫌なはずだ。少なくとも、自分の中に残っているちっぽけなヒトが、悲鳴を、慟哭を、絶叫を上げているのが分かる。

  「ぎもぢっ…ぉ”っ…♥」

  「そうだろう?罪の味、しかと味わえ。地獄の快楽。至上の屈辱。存分に受け入れろ。イけ。情けなく…な。」

  「はっ、はいっ…旦那様ッ…あ”ッ、あぁ”ぁ”ぁ”っ♥」

  ごぶんっ!ごぼぼぼびゅるるぅぅっ♥どぼっ、どぼっ、どぼぼっ、ぼごっ、ごぼんっ♥

  胃の中を満たし。膣を満たされ。老齢の狼は口から出された分、精液を噴き出しながら…嗤った。

  [newpage]

  ここは地獄だ。理性を、知性を、尊厳を。何もかもを失くした、かつてヒトだったもの。

  「ぐへへぇ♥♥ふごっ、ふごぉっ♥♥」

  「ぉ”っ、ぁ”ぁ”っ、あはぁ”っ♥♥」

  魔物に縋りつき、孕んだ仔で腹を膨らませ。乱れた宴に酔いしれる。

  産んだ魔物はヒトだったものを、道具を犯すか、洞窟の中に進み、ヒトを狩るか。

  玉座に腰かけるのは、強大な体躯。そしてすさまじい力を持つ、狼の面影を持つ悪魔。

  その体に跨り、淫靡な笑みを浮かべるのは、老齢の狼の面影を持つ悪魔。

  雄にあるはずの無い女性器。そして拡がりきった雄穴。両方で孕み、産み、今も犯され。

  「クククッ…次の冒険者はどうしてくれようか。」

  「だんなさまぁ…♥」

  「腹が空いたか?道具が欲しいか?…弄んだあと、喰らう、か。あぁ、いいアイデアだ。そうしよう。なぁ、我が伴侶。」

  「はい…♥」

  腰を動かし、老齢の狼と真正面から見つめ合い。マズルを交わし。

  「―」

  「―」

  互いの『名』だったものを呼び。涙を流せば。

  「「共に、どこまでも、堕ちよう。」」

  背徳と罪に。充足と恍惚に。背筋が震える。

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