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虎さんが路地裏空き地でアナニ―してたら狼さんにバレちゃう話

  大きなバッグ。大きな体。黄色と黒の混ざった縞模様な毛並みはふかふかと。僅かに暖かくなってきた風を浴びながら彼は街を歩いていた。

  陽気に鼻歌。とてもご機嫌に。しかし汗がにじむ。それは緊張と高揚から来るもの。

  てくてくと歩く。きょろきょろと街並みを見渡す。初めて来る街。

  「…ここ、良さそうだな。」

  ぴた、と足を止めると、虎はそう呟いた。

  視線の先は路地裏。少し入り組んだその場所。奥にはかつて店があったのだろうか、それともずっとそうなのだろうか。

  分からないが空き地が存在している。目を凝らせば全てが見える。しかし気にしなければ存在している事も分からないであろう、そんな空き地。

  虎は少し躊躇したように辺りを見渡し、しかしぶるっ、と身を震わせながら…だが頬を吊り上げる。

  どくんどくんと心臓の音が聞こえる。昂る。

  虎はひょい、と路地裏に入った。堪えきれない。耐え切れない。我慢できない。

  空き地は荒れている。どこからか飛んできたゴミ。乱雑に生える雑草。鼻を動かすと湿ったような、不快な臭い。

  虎は来ていた一枚のコートを…脱ぎ捨てた。

  「…はぁっ…」

  コートの下は。スポーツボレロ、一枚。そしてケツワレと言われる下着。それだけ。

  よく鍛え上げられているのだろう、腕は丸太のように太く。胸もはちきれんばかりに膨れ上がり。

  六つ以上に分かれた腹筋は影をくっきり作り出すほどに浮き出ており、見るものに畏怖と称賛を与えるだろう。

  しかし。

  それには到底似合うはずのない、淫靡なアクセサリがいくつも虎の体に存在していた。

  乳首にはローター。まだスイッチは入れていないが動く度に揺れ、大きな乳首を弄り回している。

  ヘソにはピアスとチェーン。意識しなければ何という事は無いが、意識をすると擦れるチェーンが心地よく下腹部を撫でていた。

  股間は限界まで膨れ上がって…胸元まで届き、すでに粘液で濡れている。

  ケツワレ。その谷間には玩具。ブブッ、と時折振動し。虎の背筋を仰け反らせた。

  虎は先程までの嬉しそうな表情を一気に蕩けさせ、舌をはみ出させるとぞくぞくっ、と。全身を恍惚に震えさせた。

  青空の下。風が隠していた淫靡な体を撫で回す。それだけで達してしまいそうだ。

  背徳感が、恍惚を押し上げる。

  雄穴を弄る事で気持ち良くなれるようになったのは数か月前。所謂アナニ―にハマったのは、それぐらいからだ。

  道具を買いあさり、気持ち良くなれる手段を調べた。

  何個もバイブやディルド、ローターを使った。すればするほど快楽は高まり、簡単なアナニ―では満足できなくなった。

  配信されている動画を漁った。その中で一番目を引いたのは、外での行為。

  見られたらどうなるか。分かっている。そう、彼らは分かっていてアナニーや、交尾をしている。

  だからこそ、どこまでも心地よさそうに。喘ぎ、啼く。

  虎は一度。一度だけ外でアナニ―をした。それが数週間前。深夜の、誰もいない。誰も通らない場所。

  それはとてつもない快楽だった。解放感。背徳感。全てが感度を高めた。無我夢中でアナニ―を続け、気が付けば数時間が経っていた。

  それ以来。

  虎は大きなバッグから様々な道具を取り出した。

  彼の巨根、と称するに相応しい逸物。それに肉薄する大きさのディルド。

  大きなボトルに入ったローション。本来なら何十回も使えるものだが…既に残りは半分程度。これも今日で使い終わるだろう、と虎は思案する。

  そして逸物に取り付けられるサイズのローター。それも数個ずつ。

  三脚にカメラ。撮影し、家でじっくり自分の痴態を眺めるように。

  数分おきにランダムなタイミングでシャッターを切るだけのそれは、撮影機能も付いている。

  動画の撮影はまだしたことが無いが…その内してみようか。それを配信したら…想像は人の快楽を掻き立てる。

  だらり、といつの間にか垂れていた唾液。それを拭う瞬間すら惜しく。

  虎ははしたない表情を浮かべながらうっとりとした顔でディルドに舌を這わせた。

  ピピっ、とカメラから電子音。どんな痴態が撮影されたのだろう。

  想像しながら。雄穴から振動している玩具をゆっくりと抜き取る。

  「んっ…あっ…んひぃっ…♪」

  ずぬぬぬ、と。粘液と腸壁が絡みついた玩具が引きずり出される感触に、虎は押し殺した―しかし艶っぽい声を上げ、目じりを下げる。

  少しずつ姿を表すのはパール状の玉が大量についた棒。その長さは相当なものであり。どうやってその体内に収めていたのか疑問に思うほどだ。

  「おほぉっ、ほごぉっ…♪」

  しゃがみ込み、用を足す姿勢を取りながら玩具をゆっくり、ゆっくりと引き抜く。

  時折聞こえる撮影音が。静かな空間に響く自分の嬌声が。遠くに聞こえる喧騒が。

  虎の肉棒を震わせ。背筋に稲妻のような快感を駆け巡らせる。きゅっ、きゅっ、と睾丸がせり上がり、先走りが滴るほどに下着に染み込む。

  ずぬっ…ぬるっ…っぽんッ!

  「おひっぃぃっ!」

  棒が引き抜かれ切り。虎は思わず大声を上げ、びくんっ、と体を跳ねさせた。

  粘液が糸を引き。てらてらと妖しくてかる。玩具をマズルの前に持っていき…鼻を動かす。

  「あっ、あはぁっ…♪」

  開いた雄穴が反応し。収縮を繰り返す。拡がり、ぼたぼたと腸液を垂らす。

  玩具をバッグの中に乱暴に戻し入れると虎はカメラの前に座り込んだ。

  太腿を両手で掴み、大きく開脚する。虎は自分の体が武器になることを知っている。配信されていた動画。

  そこによく映し出されるのは、鍛え上げられた全身を惜しげもなく曝し、行為に耽る雄。

  雄臭い肉体に白濁液を纏い、雌の様に喘ぎ、表情をはしたなく崩す。

  その落差に。どうしようもなく欲情してしまう。そしてそう考えている雄達が多い、と言う事を知っている。

  自分もそうなれるだろうかと。自分を見て発情される。それはこの上なく興奮する事なのでは無いだろうか。

  いや、興奮するのだ。結論は出ていた。

  だから。

  誘うような視線をカメラに送る。けっして録画しているわけでは無い。それでも。

  カメラが自分を射貫いているという事実が。どうしようもなく。

  「きもちっ…いいっ…なぁっ…」

  呟き、くつくつと喉を鳴らし頬を吊り上げる。

  電子音。あぁ、今の表情を撮ったか。丁度いいタイミングだ。自分が今どんな顔をしているのか、見たかった。

  ごぼっ、と雄穴から腸液が溢れ出て。虎は耐え切れないとでも言いたげに、急いでローションの入ったボトルの蓋を開けた。

  甘い臭いがつん、と鼻の奥を撫でる。媚薬と催淫効果を謳っているがそれは本当だろう。この臭いを嗅ぐだけで虎は理性が削れていくのを実感する。

  マタタビを使って陶酔しても良いだろうか。そうしたらどうなるのか。理性に割いていたリソースが本能に使われ、どうすれば快楽を貪れるか。それがどんどんと湧き出てくる。

  ぼとぼとと唾液が滴る。胸元近くまでせりあがった肉棒が何度も奮える。亀頭部分を覆うだけで一杯になってしまったケツワレ。

  当然竿や睾丸は隠し切れておらず、しっとりと濡れた肉棒は刺激を与えられるのを待っている様だ。しかし今日使うのはここではない。

  ディルドを地面に置き、ローションのボトルを傾ける。ドロドロとまるでスライムの様に粘度の高い液体が零れ落ち、ディルドを淫靡に彩っていく。

  たっぷりと。全体にまぶし、うっとりとした表情で虎はディルドを撫で回した。ぬるりとローションが手に絡みつくと虎は迷うことなく雄穴にその手を持っていく。

  ぐちょり、と指を三本程捻じ込む。難なく飲み込んだ雄穴は当然それだけでは埋まり切らない。だが。

  「ぉ”っ…!」

  虎はびぐっ、と身を震わせそこで一度硬直した。玩具とは違う。熱を持った指。自分のものでもそれはとてつもない快楽を呼び込む。

  ぐりぐりと指を動かし、腸壁を抉る。

  「ぉ”っ♥ぉ”ぉ”っ♥」

  腸壁を摘み、捻り、捩じる。そのリズムに合わせて漏れ出るのは虎の嬌声。

  声を抑える、という事を忘れかけている虎は野太く、しかし艶っぽい声を存分に上げて。

  ローションの入ったボトルが空になりかける前に。ディルドはローションをたっぷりと纏い、蠱惑的に光る。

  今の虎にとってこれ以上の褒美は無いだろう。

  虎はゆっくりと立ち上がり、膝を笑わせながらもディルドに跨った。

  「はぁっ…はぁっ…♥でかチンポぉっ…♥ケツマンで…うひっ、ひひぃっ♥」

  頬を吊り上げ。虎はゆっくりと腰を降ろし始める。ぴぴ、と電子音。

  ディルドの先端部分が触れ、虎は一度そこで動きを止め。そして。

  ずんっ!

  「ぉ”っ…あ”ぁ”っ…♥」

  余りの快楽に涙を流しながら虎は声を上げ、がくがくがくと何度も膝を痙攣させる。

  ディルドの形をはっきりと映し出した腹は大きく膨らみ、そして肉棒にコツコツとぶつかる。

  腸壁を圧迫される。前立腺を通り抜け、ディルドの根元に配置されている瘤。それが雄穴を通り抜け。

  行き場を失った腸液が。ローションが。腹を更に満たしていく。

  欲しい。もっともっと。

  虎はディルドを目一杯に咥え込んだまま…乳首に着けていたローターのスイッチを入れた。

  ヴヴヴっ、と激しい振動を始めるローター。

  「ぉ”ほぉ”ぉ”っ♥」

  アナニ―をし始めた頃はここまで感じる事は無かった、乳首。今ではローターを入れればそれだけで達してしまう。

  雄穴を同時に乳首を責められ。肉棒は更に膨らみ、全身に極楽の快楽が走る。

  目を上に向かせながら。虎は全身を上下に動かし始めた。

  瘤が抜け、どぼりとローションと腸液の混ざった液体が溢れ出し。半分ほど吐き出すと、再び腰を沈める。

  「ぉ”っ、ォ”ァ”ァ”っ♥いひぃ”っ♥」

  背筋を仰け反らせ、激しく。粘液が白く泡立ち、虎の太腿を妖しく、淫靡にコーティングしていく。

  ディルドの抽送が繰り返されるたびに快楽は高まるばかりだ。頭に電気が流れ、日常の中では感じる事の出来ない幸福感と快楽が溢れ出す。

  全身を幸福感が満たせば、虎は目つきを虚ろにさせながらしかし全身をびくっ、びくっ、と陸に打ち上げられた魚の様に震わせる。

  「あ”っ、あ”ぁ”-っ、んぁ”ぁ”…♥」

  上げる声は恍惚の色に染まり切り。虎は空いている両手で自らの腹や太腿や胸を撫で回す。

  ぬちょぬちょと粘液を全身に纏って。風を感じる。体を少し動かすだけでも幸福。恍惚。

  ディルドを腹の底で受け止め、その腹を撫でる。

  「う”ひぃ”っ…あ”ぅ”ぁ”ー…♥」

  力が入らない。ガクガクガクと激しく全身が痙攣し、虎は姿勢を変えた。

  雄に跨る雌の様に。膝と両手を地面につく。天を仰ぎ、空を見上げる。

  「ちんぽぉ…♥ほひっ、うひっ、ぃ”ぁ”っ…♥」

  呟き、再びゆるりと体を上下に動かし始めて。乾いた絶頂は恐ろしい。

  精液を噴き出さず、だが射精以上の快楽が虎を蝕む。そう、蝕むと言って差し支えない。

  欲すればどこまでも高みへ行ける。絶頂へ。波のように、押しては返す。それに身を委ねて。

  「あ”っ、あ”ぁ”っ、んぁ”ぁ”っ…お”っ…ひっ…♥」

  言葉が出てこない。ただただ空気が喉から漏れ出る。それが嬌声に変わる。

  頭を、体を満たしている稲妻は止むことが無い。気絶寸前の所に行くまで。

  そして

  この行為を止めようと思わない限り。

  「ぉ”ぉ”っ…♥」

  だから。

  「お兄さん。」

  「ぉ”っ、ぁ”っ…」

  「お兄さん。楽しそうだね。」

  「ぁ”…?」

  声の存在に、一瞬気が付かなかった。気のせいだと思った。思い込みたかった。だが。

  ぽん、と虎の肩に手が乗せられた。

  「お兄さん、楽しそうだし、気持ちよさそうだねぇ。ちょぉっとお話、いいかな?」

  虎の肩に乗せられた手が、ゆっくりと肉棒に伸ばされた。

  軽く、亀頭を撫で回される。いつの間にか大量の先走りが溢れていたせいで下着は既にぐっしょりと濡れており…

  敏感な雁首を、粘液で滑る下着が通れば。

  「ぉ”ぁ”ぁ”ぁ”っ!!でるっ、でるっ!あぎぁぁぁっ!!」

  ぼびゅっ、どぼぼんっ、びゅぶるるっ!びゅぅぅっ!どぼびゅるるるるぅぅっ!

  予想だにせず、そして慣れたような手つきに虎は大声を上げ口を大きく開くと激しく精を解き放った。

  下着はあっという間に意味を成さなくなり。その手によってずらされると抑えるものが無くなった肉棒が揺れ、大量の精液を宙に散らばらせる。

  暴れまわるホースのように、肉棒は揺れ、周囲一面を、虎の前面を、白く汚し卑猥な臭いをたて始め。その臭いは虎の脳に刻み込まれていく。

  数分に及ぶ射精が終わりを迎え…虎はぜぇぜぇと荒く呼吸をした。きゅう、と切なげに雄穴が締まり、ディルドを締め付ける。

  「いっぱい出たねぇ、お兄さん。そんなに良かった?」

  どこか遠くへ飛んでいた意識が体に戻ってくるような感覚。そして。

  虎は恐る恐る振り向いた。

  そこに立っていたのは…にっこりと満面の笑みを浮かべた、狼。

  浅くかぶった制帽。少々よれてしまっている制服。それは間違いなく

  「お…おまわ…りさ…ん?」

  「正解。路地裏からなんだか苦しそうな声が聞こえたから入ってみたら君がいてね。ちょっと話聞かせてもらおうかなって。」

  [newpage]

  先程まで感じていた波が一気に引き、冷や水を頭にかけられたような感覚。

  全身にぶわぁっ、と冷や汗が溢れ出した。

  見つかった。しかも、警察官。最悪の未来が頭を過ぎり…虎は激しいめまいに襲われた。

  腹を満たすディルドがどうしようもなく苦しい。先程までの快感は、欠片も感じない。

  精液と粘液に塗れた全身。言い訳も、逃れる術もない。どうしようもない。

  ガクガクと全身が、先程までと別の原因で震える。

  それを見ていた狼は…笑みを邪なものに変えた。

  「まぁまぁ、そんな顔しないでって。ここが人目につく場所だったら俺じゃどうしようも出来なかったけど、ここってさ、全然人通らないじゃん。」

  狼の手が優しく―だが有無を言わさぬ強さで―虎の肩に絡みつく。狼のマズルが虎のマズルに近付き。瞳をまっすぐに捉える。

  「声も俺だから聞こえただけで、多分俺以外には聞こえてないのよ。結構離れてるしね。でさ。」

  狼は一呼吸置き、虎の尻に手を近付けた。指が触れるか、触れないか。ギリギリのラインをなぞって。空気が動く。

  「普通ならお兄さんのしてる事って、逮捕されちゃったりする訳。でもやでしょ?」

  それは当然である。狼の問いかけに虎は思わずこくこくと頷いた。

  狼はそれを満足そうに眺めながら虎の耳にマズルを近付ける。

  「だからさ。…一発ヤらせてよ。そうしたら見逃してあげる。最近忙しくてさ。俺ヌイてなくてね。お兄さんのエッチな姿見てたら勃ってきた。」

  狼の言葉に虎は目を見開く。狼はしかしそんなものを気にせず。虎の耳に舌を突き入れた。

  ぬちぬちと太く湿った舌が耳の中を蹂躙する。それは自分一人では味わうことの出来ない感触であり…

  虎はぁっ、と小さな喘ぎ声をあげ、身を震わせた。

  しばらく耳を弄り、そして抜き取ると狼は続ける。

  「まぁ嫌ならいいよ、断っても。そうしたら俺はお兄さんを現行犯逮捕するだけだから。さ、どうする?」

  囁かれている間も。狼はゆるりと尻尾を揺らし、虎の尻尾に絡める。こういった行為に慣れているのだろう、軽く絡みほんのわずかに動かしただけで虎の尻尾。その中でも特段に感じる場所を的確に撫で回し続けるのだ。

  虎は喘ぎ声を漏らし、びくっ、びくっ、と数度震える。

  舌がはみ出て。狼に視線を送ってしまう。その瞳の色は。とろん、と見開いた眼が諦めと、それ以上の期待に満ちていく。

  「オッケー、って事でいいかな?」

  狼の言葉に、何も返せない。だが。虎は。尻を上げた。

  ぎりぎり、触れないか。それぐらいの場所を行き来していた狼の指に、虎の豊満で、しかしがっちりとした尻たぶが触れる。

  にやり、と笑うと狼は虎から体を離す。

  「よし。じゃあ、早速初めちゃおっか。ほら、立って?」

  立ち上がらせようと虎の手を狼が引くと…虎は膝を痙攣させ、前のめりに倒れた。

  「はひぎぃっ!?」

  べちゃり、と地面に散らばった精液が虎を迎え入れ…姿勢が変わった事により。ディルドが鋭く腸壁を抉る。

  それに虎は悲鳴を上げ、肉棒からびゅるぅっ、と精液の残滓をあふれさせた。

  「あぁ、ごめんごめん。そんなに気持ち良かったんだ。」

  尻を狼に突き出し、ぜぇぜぇと呼吸をする虎に…余裕の表情を浮かべ、狼は虎の尻たぶに指を喰い込ませた。

  そして乱暴に揉みしだく。

  「あひっ、ひぎっ、おひっ、ひぐぁっ!」

  アナニ―は何度もした。しかし行為をするのは初めてだ。…まさかこんな事になるなんて。

  そして。それに対して自分が今、快楽と背徳に、期待している。身を震わせている。

  「尻揉んだだけで気持ち良くなっちゃう?とんだ変態さんだねぇ。もっと興奮しちゃうって。」

  がっぷりと尻を割り拡げられた。空気が雄穴を通り抜け、腸壁に少々触れる。

  「いひぃっ…?!」

  「じゃあディルド抜くね、邪魔だし。…んっ!」

  「まっ…あがぁぁぁぁ!!!」

  虎の制止も聞かず、狼はディルドに触れた瞬間、そのディルドを一気に、容赦なく。引き抜いた。

  ずぼびゅるるぅっ!

  粘液が噴き出し、腸壁がめくれ上がる音と共に虎は牙を折れんばかりに食い縛り、目を見開いた。

  暴力的で、常軌を逸した快楽に、頭が壊れそうになる。肉棒が大きく跳ね、虎の腹や胸を叩きながらびゅるるぅっ、と精液が漏れ出る。

  腰を突き出した体勢のまま、虎は大きく体を跳ねさせ、悶える。

  めくれ上がった腸壁がまるで赤黒いバラのように、虎の体から生えるように。美しく妖しく虎を彩る。

  「あらあら、もうさっきからイきっぱなしだねぇ。そんなに気持ちいい?こんな事知らない雄にされちゃってるのに。」

  「ひっ…うひひっ…♥」

  嘲るような言葉に、虎は怒るでも悲しむでもない。ただ、嗤う。

  時折反射的に体を痙攣させ、腰を無意識に動かして。めくれ上がった腸壁が蠢き、腸液を捻出する。

  ディルドを地面に置くと、狼はぺろりと舌なめずりをし、ベルトをカチャカチャと外し始めた。

  期待に胸が躍る。虎はなんとか体を起こし、四つん這いになりながら振り返る。

  ベルトが緩まり、制服の下から。ぶるんっ、と音が聞こえかねない勢いで狼の膨らむ肉棒が外気に晒された。

  子供の腕程はあろうかという太さと長さ。巨根と言うに相応しいだろう。大ぶりの睾丸も鶏卵ほどの大きさで、ぶらりと揺れる。

  「でか…ちんぽぉっ…」

  「いやぁ、お兄さんのに比べたらちっちゃいでしょ。ねぇ?こんな立派なモノ、羨ましい。」

  悪戯に笑いながら狼は自らの肉棒を軽く扱き、虎の尻に先走りを塗り付けた。

  にちょにちょと音が。先走りの熱が。体を通して。脳に伝わる。コンマ数秒。

  「ぉ”っ…!?」

  たったそれだけの事なのに、虎は背筋を硬直させる。動くことが出来ない。今動けば、本当に。

  「どうしたの?」

  「ほじっ…ちんっ…おがじ…ぐなるっ…♥」

  鈍器で頭を殴られたかと思うほどの。暴力的。質量があるのではないかと錯覚してしまうほど、直接的。

  虎は絞り出すように声を上げ…尻尾を狼の太腿に絡めた。

  頭が消し飛んでしまいそうな快楽。いや、もう消し飛んでいるのではないのだろうか。そしてこれは地獄のような天国での出来事なのでは無いか。

  そう思うほどの。

  「凄いなぁお兄さん。欲しい?チンコ。」

  「ほじっ、ほじぃっ!はやぐっ、あぐっ!」

  「ちょっと待ってね。」

  虎の懇願に狼は頷くと胸ポケットからスマホを取り出し、虎の顔を撮影する。

  「すっごいアヘ顔。後で俺のオカズにするから。どうする?ヤってる所も撮る?」

  「やっ…どっ…どっでぇっ…♥」

  「はいはい。…あ、でも顔は見えない方が興奮するかな。…はいっと。」

  蕩けた虎のマズルに、狼はぽすん、と制帽を乗せると、録画をし始める。

  「じゃあ挿入れるよ。」

  「ふごぉっ、ふごっ、ふごぉぉっ♥」

  薄暗闇に覆われた虎の視界。呼吸をする度に鼻の奥から脳へ、狼の臭いが突き抜けていく。

  忙しい、と狼は言っていたがそれは本当だろう。制帽は汗の臭いと彼自身の体臭が染みついており、むせかえりそうになる。

  しかし、その臭いが。濃密で、濃厚な。物量をもったかのような臭いが。

  「んふぅっ、ふごっ、ふごぉっ、ふごぉぉっ♥」

  快楽に繋がる臭いだと確信して。虎は必死に鼻を鳴らし、臭いを体内に取り込んでいく。

  狼はふぅっ、と一息入れると…虎の雄穴に。拡がりきった雄穴に肉棒を宛がう。

  ぬるぬると亀頭で雄穴を、谷間を、蟻の門渡りを撫で回して。肉をたっぷりと味わって。

  「んっ…!」

  ぬぶっ…ぬぶぶぶぅっ…

  「ぉ”ぁ”ぁ”っ…!!あ”ぉ”ぉ”ぉ”♥あ”ぁ”-っ…あ”ぁ”ぁ”…♥」

  ずごんっ!

  「いひぎぃ”ぃ”っ♥」

  上ずった声が響き渡る。虎は地面に爪を立て、目をぐるんっ、と上に向かせ全身に駆け巡っていく快楽を表現した。

  ディルドとは全く違う。どくんどくんと雄穴を通して血液が、熱が伝わる。歪で、不規則に形状を変化させる肉の塊。

  ディルドよりもずっと小さい。それなのに…

  「おほぉぉぉっ♥♥♥ひっ、いひひひぃっ、いぎぃっ…♥」

  はしたない声を上げて。尻尾を振り。耳を畳んで。だらだらと唾液が溢れ出し、飲み込み切れない。

  制帽が濡れてしまう。自分の唾液と精液と。今自分を犯している狼の臭い。全てが紐づき快楽となる。

  幸福で、恍惚。

  「おぉぉ、凄い凄い。チンコ挿入れただけでイきまくってるねぇ。どう?ケツマン気持ちいい?」

  「ふごっ、ひぐっ、ひぎぃっ♥」

  行き過ぎた快楽は苦痛と変わらない。虎はもはや狼の問いかけに応える事も出来ずただただ声を上げ、制帽の臭いを、腹に納まった肉棒を愉しむ。

  雄穴を締めるとそれに伴い腸壁もすぼまり、ぐるぐると肉棒に絡みつき…

  きゅうきゅうと切なく吸い上げる。狼の肉棒からとろりと先走りが溢れ、腸壁に触れて。前立腺を圧迫し。

  「挿入れる時はガバガバだったからどうかと思ったけど…いいねぇ、しっかり締め付けて。気持ちいいよ。…じゃあ動くね。俺も少しは気持ち良くさせてよ。」

  べしんっ、と大きな音を立てて虎の尻を叩く。虎はそれすらも快楽となるのだろう、体をびくんっ、と動かしまた喘ぎ声をあげる。

  数度虎の尻をスパンキングし…そして。

  ゆっくりと腰を引いていく。ずろろろろ、と腸壁が僅かにはみ出し、肉棒に絡みつくのが狼の目に映る。

  「後でオカズにするから…一杯啼いてねッ!」

  ずぶぅぉっ!

  「んひぃぃっ♥」

  肉が叩きつけられる音。衝撃。虎は痛みや屈辱など感じる事も無く、絶頂に達した。

  びゅぅぅっ、びゅるるるぅっ!

  虎の肉棒から精液が勢いよく吐き出された。今まで射精していた精液よりもずっと薄く、量も大したことは無いだろう。

  だが。

  虎はもはや声も出せない。ただただ身悶えし、獣のような呻き声を上げ、必死に鼻を鳴らす。

  制帽の臭いを、雄の臭いを。脳内に刻みつけるように。

  狼はくすくすと笑いながらしかし快楽に腰を震わせる。

  「凄いねぇお兄さん。一発でメスイキにトコロテン。雌犬の才能あるよ。」

  「ぶひっ、うひひぃっ♥ふごっ、ふごぉぉっ♥」

  嬉しそうに鼻を鳴らし。虎は嗤う。だらだらと唾液が零れ、胸を濡らし。

  狼は腹を虎の尻に押し付けながら体重を載せ、ごりゅごりゅと虎の奥へ奥へと肉棒を侵入させていく。

  圧倒的な熱量と質量に、虎の雄穴が締まる。腸壁が異物を吐き出すために蠕動を始める。

  ぼだぼだと腸液が零れだし、狼の太腿を濡らして。構わず。狼はゆっくりと腰を抜き。

  再び腰を叩きつける。

  「ぉ”っ…♥」

  余りの快楽に虎は白目を剥き、がくんっ、と全身を弛緩させた。

  崩れ落ちそうになる。それを分かっていたのだろうか。狼は虎の体を羽交い締めで支えた。

  「おっとと。駄目だよー、お兄さん。まだ始まったばっかりなんだからさ。」

  耳元に顔を近付け。狼は虎の耳に舌を挿入した。

  ぬろぬろと太く長い舌が耳内を這いずり回る感触。腸内を満たす肉棒の質量。

  虎は嗤う。嗤う。巨大な肉棒から精液を止めどなく溢れさせ。きゅんきゅんと切なく疼く前立腺。

  狼はやがてゆるゆると腰を動かし始めた。

  肉棒が抜かれ、再び挿入される。単純なピストン運動。それに虎は。

  「ひぎっ、おひぎぃぃっ♥ひぎぃぃ”ぃ”っ♥いぐっ、イグイグゥッ♥いぐのどま、どまんにゃぁ”ぁ”っ♥」

  声を。嬌声を上げ始める。そうでもしないと頭がどうにかしてしまいそうなのだ。

  気を良くしたのか、狼は虎を支えながら腕を曲げ虎の顔に手を近付けた。

  粘液に塗れたそれは今の虎にとってご褒美でしかない。

  制帽に嗅覚と資格を奪われて。支配される。

  狼の指を咥え、吸い上げると塩っ辛いような、それでいて苦く。肉の味。

  味覚も、触覚も、支配されて。

  「凄い凄い、お兄さんほんと気持ちいい。最高ッ…!ケツマンユルユルトロトロ、こんな雄臭いのにアヘアヘしちゃって…俺が夢中になっちゃいそうッ!」

  ずごんっ!

  「ぉ”ぉ”っ”っ”っ”っ”♥」

  責め立てられるような言葉。肉同士がぶつかる音。粘液が飛び散る音。自分の嬌声。

  聴覚も支配されて。

  全身が幸福と快楽に充たされていく。

  狼の腰の動きは弱まるどころか激しく、大きくなり虎を責め立てた。

  「ひぎっ、お”っ♥ケツマンイッでるぅっ♥おほぉ”っ♥ひぎぎぃ”ぃ”っ♥」

  「何回イったか分かんないねッ!ほんと雌犬の才能ある!俺の便器になってよッ!」

  「なるっ、なりまずぅ”っ♥だからっ、チンポッ、チンポ汁ッ♥♥♥♥ケツマンいっぱいッ、してっ、ひぎぃぃっ♥」

  虎のねだる声に。狼の欲望は限界を超えた。

  獣のように唸り声をあげると狼は虎の奥へ奥へ、更に奥へ。肉棒を突き立て、中身をかき混ぜる。

  引きずり出し、押し込み。数度抽送を繰り返すと狼の肉棒が震え、膨らみ。

  腹を圧迫する感覚がさらに差し迫ったような。虎も狼も。もはや言葉にならない声を上げていた。

  唸り声。嬌声。歓喜と狂喜と悦楽と。

  全体重を虎に乗せ。牙を食い縛り。そして。

  「ォォォォォオォォンッ!!」

  どぼっ。

  「ひっ…いひひっ、ひひひぃっ♥♥♥」

  狼の肉棒から漏れ出た、熱い粘液の感触に。虎は壊れたように嗤った。

  ぎゅうっ、と虎の雄穴が一気に締まる。腸壁が狼の肉棒を吸い上げ吸い付くし撫で上げ。

  締め上げると。

  「ッッ!!!!」

  狼の肉棒が大きく爆ぜた。

  ごぼっ、どぼぶびゅるるっ、びゅぐぅぅっ!びゅるるっ、ぼびゅるるるっ!

  虎の下腹部が一気に膨れ上がり。虎はびぐんっ、びぐんっ、と大きく痙攣した。

  初めて注ぎ込まれる精液の感触は、幸福と、恍惚と。そう形容するに相応しい物だった。

  あっという間に腹を満たして。尚注ぎ込まれる精液は行き場を失い、虎の雄穴と狼の肉棒の僅かに空いた隙間から、ぼびゅるっ、ぼびゅるっ、と零れていく。しかしそれだけでは足りず。

  虎の腸壁を昇っていき。更に腹を膨らませて。

  射精を続けながらゆるゆると腰を狼が動かせば、虎は家畜のように啼きながら狼以上に体を痙攣させる。

  尻尾を絡ませ。虎の豊満な胸を揉みしだき。

  注ぎ込まれる精液の勢いが少しずつ弱まっていく。…にゅぽ、と虎の雄穴から若干萎えた狼の肉棒が抜き取られると。

  「んひぃっ♥♥♥」

  虎は息も絶え絶えに。浮かせた腰をガクガク震わせ、尻の谷間からどぼり、と精液を大量に溢れさせた。

  ぽっかりと空いた雄穴は、赤黒い腸壁をひくつかせており今尚塞ぐものを求めている様だ。

  「いやぁ、お兄さんほんと最高だった。またしたいから連絡先教えてね。」

  「ひひっ、んひぃっ♥」

  快楽の余韻に。壊れたように笑い。虎は意識を遠くへ飛ばした。

  [newpage]

  スマホを弄ってみる。

  新しい連絡先は、狼の物。虎は真っ青な顔をしながらそれを見つめていた。

  家にまでどうやって帰ってきたかあまり覚えていない。ただ姿を狼に隠してもらいながら自宅まで送って貰ったような記憶だけ。そして帰り際にマズルキスを交わした事だけ。

  夢だったら良かったのだが…

  減ったローション。無くした玩具。スマホに残っている連絡先。プライベートなSNSの写真共有フォルダに入っている、壊れた表情で笑う自分。それを嬉しそうに心地よさそうに犯す狼。そんな写真。

  狼からプレゼント、と言われた制帽。たっぷりと染みついた自分の体液と狼の臭い。

  残念ながらあの出来事を夢と言い切るには無理がある。

  自分はこれからどうなってしまうのだろう。犯されている時は何も考えず、ひたすらに快楽を貪っていたが。こうして冷静になってみると、とてつもなく不味い状況なのでは無いかと不安が心を覆っていく。

  連絡先も写真もばっちりとられ、肉便器発言。

  おぜん立てはバッチリすんでしまった。次会えばほんとに自分は…

  連絡は来ていない。自分から連絡を送るのは変な話であるし、誰かに相談できるわけもない。

  虎はスマホの画面を消すと枕元にぽい、と投げ捨て布団にダイブした。

  行為をしたのは初めてだ。思い出すと…じゅくじゅくと雄穴が疼く。

  精液はもうほとんど吸収されたか吐き捨てたか。しかし僅かに残っていたようでごぽり、と音が聞こえる。

  肉棒が熱くなって。はぁはぁと呼吸が荒くなる。

  気持ち良かった。恐ろしい程に。思い出せるほどに。いや、意識せずとも。思い出さずとも。

  あの感覚が体に蘇る。ぽっかりと空いた雄穴が切ない。

  虎は震える手を尻へ伸ばし。雄穴へ指を挿入する。抵抗感なく受け入れた指。ぐちゅぐちゅとかき混ぜると。

  「あっ、はぁっ…んぁっ…」

  心地よく。息を吐く。しかし足りない。全く足りない。挿入する指を一本、二本。三本とどんどん増やしても。

  腰を上げ、振り、指を動かす。足りない。足りない。

  快楽足りえるが…あの感覚に。足りない。

  虎は片手を伸ばし、狼のプレゼントを手に取った。いまだにしっとりと濡れている制帽は狼の臭いを強く残しており、自分の臭いと混ざり合い、異様な臭いを放っている。

  顔に近付ける。ゾクゾクと背筋に快楽の稲妻が走り抜けた。臭いが質量をもち自分を犯す様だ。

  鼻に押し当て、何度も何度も鼻から息を吸い込む。臭いを肺に溜め、吐き出すと鼻腔内から脳へ突き抜けてそれだけで絶頂に達しそうになる。

  目じりが下がり、腰がぶるぶると、ガクガクと震える。痙攣する。

  肉棒は膨らみ、先走りを大量に溢れさせ、雄穴をかき混ぜる度に腸液がどぷどぷと溢れ出す。

  潤滑が良くなった雄穴は更に拡がり、手首まで入ってしまいそうなほどだ。

  夢中でかき混ぜ、前立腺をこりこりと撫で回し抉り。軽い絶頂が何度も襲い掛かる。

  目の前がぼんやりと歪み、思考が溶けていく。

  ただただ気持ち良く。ふわふわとした感覚で。

  あぁ。

  「ほしっ…いっ…」

  漏れ出た言葉は。

  …ブブッ、とスマホの振動で掻き消える。虎ははっ、とした表情を浮かべると制帽を握っていた手でスマホを持ち上げた。

  新着メッセージが一件。

  『明日、空いてますか』

  それだけの文章。相手はもちろん狼で。

  …虎は震える手で返信する事にした。

  [newpage]

  招かれたその部屋は、こざっぱりとしていて清潔だ。きちっと並んだ本。ぴしっと干されている制服。

  畳が敷かれた床に正座をして…虎は目を丸くしていた。

  いや、それもそうだろう。

  「本当に…申し訳ない!」

  目の前で狼が土下座しているのだから。尻尾がくるくると丸まって、耳も畳まれ、表情が見えないが…声が震えているところから何となく察する事が出来る。

  「昨日は本当にどうかしてた!あんなところで…そのっ…あ、あんな事ッ…」

  「あの、えと、顔上げて貰って…」

  何が何だか訳が分からない。虎はとにかく狼の肩をポンポンと軽くたたき顔を上げるよう促す。

  上がった顔は真っ赤で。もっと言うなら目も真っ赤。目の周りの毛並みがしおれているから…恐らく泣いていたのだろう。

  ぐしぐしと顔を拭いて、真っ直ぐに虎を見つめる。

  「こ、声が聞こえたのはほんとで…もしかしたら誰か体調崩したのか?って思って声の方に行ったら…」

  「俺が居て…」

  こくこくと狼は頷き…涙やそういった感情とは別の理由で顔を更に赤くする。

  「まさかこんな所であ、あんな事してるとは思ってなくて…徹夜明けだったから俺の頭がおかしくなったんだな、夢かな、って思って…」

  「犯しちゃった…ってこと?」

  ぶわぁぁぁっ、と狼の全身の毛並みが逆立つ。そしてまた土下座。

  「貴方を送って、家に帰って寝て起きたら…夢だと思ったらスマホに連絡先入ってるし、写真もフォルダにアップしてて消すに消せないしで…」

  なんとかして顔を上げさせると…もう顔面は涙と鼻水でぐっしゃぐしゃ。見ている虎の方が可哀想だなーと思ってしまうぐらいである。

  ある程度もう覚悟の出来ていた虎からすれば―よかった、と内心安堵しつつ―拍子抜けというか、なんというか。

  狼は相変わらずおろおろしつつそわそわしてまた放っておけば土下座しそうな勢いである。

  とはいえ。

  彼から漂う雄の臭いも、部屋に染みついた彼の臭いも。制帽に染みついた程のモノでは無いにせよ、あの時の状況を体に思い出させるには十分虎の鼻に届いて。

  「じゃあ…責任とって貰いたいな。」

  虎は何かを思いついたように呟くと。目の前の狼を押し倒した。

  突然の出来事。そして狼よりガタイのいい虎の力に、狼は倒れ込む。

  「うぁっ!?」

  「責任とって、俺の雄になって。もうあのチンポの味覚えちゃったら一人じゃ絶対物足りない。」

  さわさわと狼の股間に手を這わせる。狼はびくっ、と一瞬震えるがすぐに熱い息を漏らし、股間を膨らませた。

  「でもっ、そのっ…お、俺ッ…」

  「俺の便器になってよ、って言ってたよね?だからいいよ。俺、貴方の便器になるから。俺の事一杯使って。」

  かぁっ、と耳まで赤くなる狼に、虎は少し笑い。狼のマズルに自分のマズルを乗せる。

  舌を伸ばし。唇を絡ませ合う。

  啄むような。そんなものから、互いに貪り合うようなキスへ。変わっていく。

  唾液が口の端から零れても、互いに止める事が出来なくなって。

  「…分かった。」

  少しだけ口を離し、一言だけ呟き。また舌を、唇を貪り合って。

  ゆっくりと尻尾を絡ませ合って。

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