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【聖闘士星矢】初詣行く?

  「仕方ない。もう置いていくか。」

  

  俺はゲームの充電の切れたコントローラーを持ったまま

  大いびきをかいて眠る星矢を一瞥して、外に出た。

  

  今年の元旦は晴天。

  日の出前の今、放射冷却で全ての熱を奪い取る様な寒さだったが、

  とても心地よい。

  

  こんな日本でも今朝だけは新鮮な空気を感じ、

  俺は胸に新しい年の息吹で満たした。

  

  別に俺自身寒くはないのだが、去年のクリスマスに貰った、

  マフラーを巻いていた。

  

  すると、誰かが背後から気配もなくそのマフラーの端を引っ張る。

  

  「紫龍。黙って行くなんて、冷たいな。」

  

  振り返ると氷河だった。

  相変わらずの薄着に流石の俺も苦笑しながら、

  

  「あけましておめでとう。寒くないのは解るが、

  だがせめて格好だけでも何か羽織ったらどうだ?」

  「笑止。いちいち聖衣脱いで戦う奴に言われたくはないな。」

  

  氷河は、掴んだマフラーを更にクイッと引っ張り俺を軽く罵る。

  

  「しかし…。お前が初詣とは。何かあったのか?」

  

  信心深い氷河が、己の信仰する宗教とは違うところへ向かうとは、

  普通では考えられない。

  

  「ま…その…。たまには日本の文化に触れるのも悪く無いと思って…だ。」

  

  なぜか氷河は少し赤い顔をしている。

  するとその後ろからにこやかな顔で遅れてやって来るものがいた。

  瞬だ。

  

  「紫龍、あけましておめでとう。今年もよろしくね。」

  「ああ、こちらこそ。ところで一輝は?一緒じゃないのか?」

  

  一輝の名を出すと、今度は瞬がなぜか赤い顔をして俯きながら、

  

  「えーと…『群れるの、いやだ』ってまた…さ。」

  

  なぜか二人ともどこかぎこちない。

  妙な小宇宙が二人の間を取り巻いていた。

  

  「今更…。はっきり言ったらどうだ?二人共どうした?」

  「「あ、あのっ!こっれからっ!」」

  

  …妙なシンクロに俺は余計不信に思った。

  

  「これから?初詣に行くんだろ?」

  

  すると、俺の質問に答えようとする氷河を止め、瞬が説明を始めた。

  

  「え、ええと…、兄さんが…。もう…許してくれて…。

  で…、初詣がてらに…神社…見に行こうって…。」

  

  最後はかなりの尻すぼみな声だったが、小さくともはっきり聞き取れた。

  

  『式場を…。』

  

  「そ、そうか!よかったじゃないか、氷河、瞬。正月早々めでたいな。」

  

  俺の祝いの言葉に、氷河も続けて真っ赤な顔で話し始めた。

  

  「こ、こいつがどうせ上げるなら神式がいいとかいうから…。仕方…なく…。」

  

  しかし、あの一輝がよく許したものだな。

  まあ、これで二人の想いが通じ合ったのだからいいか。

  少し羨ましいながらも、俺は兄弟の新しい門出を祝った。

  

  「ところで星矢は?」

  

  氷河はまだ赤い顔のまま、何時も隣にいる彼について訪ねてきた。

  

  「…ちょっと年末だからってゲームしまくって…。今はこたつで寝てるさ。」

  「…お前も苦労するな。」

  

  氷河が苦笑しながら言った。

  だが、俺はそんな氷河に言ってやった。

  

  「いいや、そんな素直な所があいつのいいとこなんだよ。

  ある程度のことは俺が何とかしてやれるし。だが肝心なところは、

  星矢が何とかしてくれる。」

  

  今は情けない顔をして眠る13歳だが、俺はあいつの全てを信頼している。

  

  「はいはい。おのろけごちそーさま。じゃ、いこっか。」

  

  俺と氷河の間に割って入ってきた瞬に引っ張られ、

  俺たち3人は神社へと向かった。

  

  俺の背中の龍の様に、この二人も、この世界もどんどん天高く昇ってくれ。

  

  [newpage]

  何とも、まさかまさかの四半世紀振りくらいの星矢ねた。

  ほんとに厨房の頃はこれで生きていたようなものです。

  こたつではんてん、石油ストーブで絵を描きまくって、

  親にケシカスで勉強をしていないことがバレ、怒られ、

  お年玉はコミケに消え、テスト前は違う小宇宙が萌え上がりネタ帳真っ黒のオンパ…。

  こんなので、よく高校、大学まで行ったものです。

  

  いやいや…。全てを放置してこんな駄文にお付き合いいただき誠に感謝です。

  今後もまだ連載(えらそーに…)しております、不二屋、

  そして、約束を違えた真柳の続き、良ければご一読頂けると感謝です。

  

  ありがとうございます!

  

  あおだま

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