実はふたなり狼の亜人に、ぱっくり(性的に)食べられる女性の話

  人、人、人、人。

  いつもであれば集まらないような数。

  夜も遅くなっているが、熱気は静まらない。

  元は一年の終わりを祝う祭り。

  日本では秋の催しの一つとして定着しつつあった。

  ハロウィンの時期であった。

  「あーあ、だる」

  民間の警備会社務めの品子には仕事が増える、嫌な時期であった。

  杉林商店街がハロウィンのイベントを開催するようになって数年。

  人が多ければ賑わいも増す。

  それだけ、トラブルも多くなっている。

  警察が出動する事態になる前に収拾をつけたい。

  そこで、商店街側はこの時期になると、警備会社に依頼することにした。

  品子はその警備会社に勤める一人の社員であった。

  女性にしては体格のいい品子。

  大学時代は柔道系のサークルにも所属していた。

  「にしても、色んなのがいる」

  付け耳生やした狼男。

  黒い帽子の多分魔女。

  白い布を被っただけの恐らく幽霊。

  明らかに作り物と分かる、低クオリティの仮装を眺める。

  「おっ、あれは」

  時々、クオリティの高い仮装も目撃する。

  品子は近づいていく。

  「お姉さん、いい恰好ですね」

  「あっ、はい」

  背中で黒い羽根は揺れる魔女風の仮装をした女性。

  「その背中の、自前? 買ったとか作ったんじゃなくて」

  「そ、そうですね。一応」

  女性の背中の羽根は軽く羽ばたく。

  本物のように。

  「あー、だったら注意して楽しんでね。この活気だから、ね」

  軽く話すと、直ぐにその場から去る。

  (話には聞いてたけど、まじでいるんか!)

  亜人、という存在が認知されてからまだ数年。

  人に似ているが、人とは違う、何かを備えた生物。

  品子が初めて、実際の眼で見た亜人であった。

  会社の方からは、見かけたら軽く忠告だけはして欲しい、と。

  一方で、深く関わらないように、とも念押しされている。

  仮装が許可されているイベントでは亜人の参加者が多くいるらしい。

  奇異の目から解放される数少ない時間。

  だからこそ、問題も増える。

  近くから穏やかではない騒がしさが。

  品子が見に行くと明らかに酔っている男が二人。

  同僚に連絡をしてから周りの人に様子を伺う。

  「あの人たち、どうしたの?」

  「ちいさい方の人がぶつかったっぽいっすね」

  体格差でいれば、頭一つ分ほどの背丈が違う。

  それでも小柄な方の男は一向に怯む様子はない。

  小柄な方の鼻は、人にしては高く整っていた。

  髪の毛も、毛並みと呼べるほどの量と柔らかさがあるように見える。

  (多分、犬とか狼の亜人かなー)

  素面ならば何となく察せられるが、特殊な状況ならば見分けにくいレベル。

  品子も、事前に会社から連絡を受けていなければ、ただのコスプレだと思うだろう。

  大きなトラブルになっては困る。

  「ちょっとお兄さんたちごめんねー」

  「あっ、うるせえなあ!」

  小柄な方の男が叫ぶ。

  酔いがかなり回っている様子。

  何とか誤魔化しながら、同僚の到着まで時間を稼ぎたい。

  「元気なのはいいんですけど、ちょーっと注目を集めすぎかなーって」

  「何だよてめぇはよぉ!」

  適当になだめながら、男を刺激しないようにする。

  だが、予想外の方向から援護がやってきた。

  「お兄さん、あんまり騒ぐと迷惑ですよ」

  「あっ、なんだて、めぇ」

  小さな少女の声。

  小柄な方の男は威勢よく振り返る。

  品子よりも一回りほど小さい女性であった。

  警察に補導されてもおかしくない年齢に思われる。

  小柄な男は鼻を数回ほどひくつかせると、急に大人しくなる。

  「迷惑ですから、ね」

  「は、はい」

  小柄な男はそそくさと去ってしまう。

  酔いなど覚めてしまったように。

  争う相手のいなくなったもう片方の男も、不服そうにしながらも人ごみに紛れていく。

  「あー、そこの方、ありがとね」

  品子は騒動を収めた少女に礼を言う。

  「ただ、危ない事はあんまりしない方がいいとは思うけど」

  「そうですね。お姉さんがタイプだったので、つい」

  少女は軽く会釈だけすると、他の男と同じように人の群れに紛れていった。

  「あー、羽田さん大丈夫―?」

  同僚が二人ほど品子の元に駆け付ける。

  品子よりも仕事歴も長い先輩。

  既に問題は解決していたが、品子は状況を軽く説明した。

  「あー、そうなんだ。……その男の亜人の人、鼻が変わってたんですよね」

  「はい。こう、突き出してる感じで」

  「……羽田さんは詳しくないと思うけど、そういう亜人は鼻がいいから、後で匂いを追ってトラブルとか起きるんだよね」

  鳥の羽があるからといって、飛べるわけではない。

  当然、犬の鼻があったとしても、嗅覚が犬並みとは限らない。

  それでも、人間以上である可能性は高い。

  「えっ、それってまずい、ですよね」

  「まあ、別に何か起きたわけじゃあないけど。連絡は回しておくね」

  同僚はスマホを取り出し、品子から少女の特徴、亜人の男の特徴を入力する。

  「羽田さんも、もう一回見かけたらよろしく」

  品子が頷くと、同僚は元の持ち場に戻っていった。

  若干の不安を感じつつも、品子もまた、同じように自分の業務に戻っていった。

  その日は、目撃することはなかった。

  [newpage]

  「はぁ……はぁ……何だよあいつ」

  「ねえ、困るんだけど」

  「ひぃ!」

  「あんまりイメージの悪くなることしてくれると、ね」

  「あ、ああ、ば、化け物」

  「……やっぱり同族には分かるよね。匂いで」

  「お、おれが、何をしたっていうんだよ!」

  「んー、別に。しいて言うなら、お掃除、かな。あのお姉さん、私が狙うから」

  「は? お姉さん? だ、誰だよ」

  「殺すつもりはないから安心して、ね」

  [newpage]

  「お姉さん、こんばんは」

  少女が品子のアパートを訪ねたのは数日後であった。

  仕事終わりの品子の部屋。

  そこをノックする音が数回。

  風呂に入る前で多少不満げだった品子。

  だが、少女の顔を見るなり周りを見渡す。

  「ちょっと時間ある?」

  「はい。ありますけど」

  「ちょっと中入って。すぐ終わるから」

  「え、いいんですか」

  品子は頷くと、少女は品子の部屋に入っていった。

  品子の部屋は普通の女性の部屋にしては少し無骨で華やかさには欠けていた。

  男の気配がしない部屋であった。

  少女が見渡すと、品子は中央においていた机に何か置く。

  「はい、これ。それからこれも。ついでにこれも」

  品子は次々と紹介していく。

  亜人に関する警察が配布している資料。

  会社から支給されている亜人に対しての外部用のマニュアル。

  防犯ブザーが数種類。

  「これは?」

  「あの時の男が逆恨みするかもしれないから」

  品子の心配。

  「んふ、ふふふ」

  少女は抑えられない、といった様子で笑う。

  「ちょっと。過剰かもしれないけど、こういうの大事よ」

  「いや、そうじゃなくて。……そうですね。ありがとうございます」

  少女は頭を下げると、品子は満足そうに頷く。

  「にしても、あんまり危ない事に関わっちゃダメよ。ただでさえ亜人は分かんないんだから」

  「分かんない、ですか」

  「そ。資料によると見た目では判別できないのもあるらしいし」

  「……そうですね。それに、外見を変えられる亜人もいますし」

  「そうそう。詳しい、ね……」

  品子が硬直する。

  少女の身体が震える。

  身体の肉が、僅かに膨らむ。

  盛り上がり、溢れんばかりの肉体。

  可愛らしい私服は無惨に布が引きちぎれる。

  顔つきも、人から獣の特徴を濃くする。

  鼻、目つき、耳の形まで。

  体毛さえも・

  「こぉんな感じに♡」

  「は、は? え?」

  「お姉さんがあんまりにも無知で、可愛らしいので、我慢できません♡」

  二メートルを超える背丈。

  がっちりとした筋肉。

  茶色の毛並み。

  鋭い眼光、強固な牙。

  「え、え、あ、あ、あ」

  「頂きます♡」

  狼の大口は開き、は品子の唇を奪う。

  ばっくりと割れた中から出てくるのは太く肉厚な赤いベロ。

  「んぐぅ」

  「♡」

  品子の舌を簡単に絡め取る。

  少女の口内の唾液がどろどろと肉を伝い、流れ込んでくる。

  人よりも数度高い唾液が品子の口腔を覆いつくす。

  ねっとりと、掃除をするように狼の舌が這いまわる。

  「……ぷはぁ♡♡ やっぱり美味しい♡♡」

  「んおぉ……はぁ……はぁぁ……何、したの?」

  品子の顔は酔ったように赤くなっている。

  思考も定まらない。

  「毒じゃあないよ。人にはちょっと刺激が強いけど、ね♡」

  品子の着ていた服に手をかける。

  鋭い爪は、人工繊維を簡単に破る。

  「たっぷり楽しもうよ、お姉さん♡♡」

  興奮は少女のシルエットも変える。

  むくり、と股間からは女には在るはずのない影が。

  少女は口角を上げて笑った。

  [newpage]

  少女、盛岡澄花は自身が亜人だと自覚したのは高校生になってからだった。

  学業のストレス。人間関係の悩み。

  そういった些細な出来事をきっかけとした。

  澄花が気が付いた時には、周りは白濁と女の気絶した姿。

  以降の彼女の人生において、亜人としての活動は密か、定期的に行われた。

  被害者は年に数名程度。

  被害者が彼女を訴える事はなかった。

  「入口はきっつくて、中もみっちみち♡ 見た目通りのしっかりまんこ♡♡」

  「ぁあぁ♡ なに、これぇ♡♡♡」

  肉と肉がぶつかる音が響く。

  澄花の身体は、品子を逃さないようにがっちりと身体全体で覆い被さる。

  澄花の腰が品子の腰に打ち付けられる。

  その度に品子の口からは声があふれる。

  性の知識に浅い品子にとって、未知の感覚。

  澄花の体液が触れた場所は、燃えるように昂る。

  自慰では決して届かない場所に届く肉の熱。

  「ふぅぅ♡♡ お姉さんも、愉しんでよね♡ 今までたーくさんシてきたけど、孕む心配なんてないから♡♡」

  「あっ、ああぁ♡♡」

  澄花のベロが品子の首筋を舐める。

  たっぷりと唾液が含まれ、滑らかに肌を這う。

  唾液に人体に害のある毒は入っていない。

  澄花が以前調べてもらった限り、一種の興奮剤のように作用するのは確認できた。

  人体に害はない、らしい。

  「自分でシても全然満足できなくて♡ たまに外にふらつくんですけど、お姉さんは当たりですね♡♡」

  「はぁっ♡ はぁっ♡ 」

  「ん? どうされましたか」

  「た、たすけ 」

  弱弱しい品子の呟きを澄花が聞き取る。

  答えのように、腰を強く突き立てる。

  「たっぷりとイきましょう♡♡ 私との交尾、みーんなハマっちゃいますよ♡♡」

  「いや、ちがっ、ああぁ♡♡♡」

  澄花がぐっ、と奥に奥に肉棒をねじこむ。

  そして吐き出す獣の白濁。

  人間のよりも数段階も濃い雄汁。

  品子は視覚で見ることはできずとも、その濃さを肉穴で感じ取る。

  体は震え、快楽でよじれる。

  女の中に精を吐き出す快感に酔いしれる澄花。

  だが、彼女の交尾は始まったばかり。

  品子は亜人の精剛さを身を持って知ることとなった。